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パパの朝食はそれはもう豪勢だった。
高そうな肉やら魚やらをオシャレに盛り付け、次から次へと出てくる。
シェフはあれやこれやと説明しているが、パパの耳に届いているかは分からない。
ただよっぽどお腹が空いていたようでガツガツと食べている。
「まるで王様ね。でもよかったわ」
さっきまで不機嫌だった朝陽も喜んでいた。
「まあな。すっかり忘れてたよ。パパは地下室に隠れるのが好きだってことを。まずこのホテルに地下なんてないと思ってたからな」
「あったの?」
「従業員通路にな。でもドアが閉まってた。ねこがドアを開けて入るとも思わないし、盲点だったな。そんなわけないって最初から考えなかったのが仇になった」
「もうちょっと早く思い出しておけばこの子のお腹も減らなくて済んだのに。ねえ」
朝陽は夢中でごはんを食べるパパの背中を撫でた。パパは気にせずに海鮮に食らいついていた。
「まあな。それでちょっと気になったんだけど、地下室の壁にドアがあったんだ。かなり重そうで古いやつが。なにか知らないか?」
「隣に部屋があるんじゃない?」
「いや、従業員曰く知らないらしい。オーナーに聞いてみないと分からないって」
「じゃあ聞けばいいじゃない」
「それが昨日から出掛けてるみたいなんだ。釣りに行ってるらしい」
「タイミングが悪いわね。それにしても地下か」
朝陽は考えながらコーヒーを静かに飲んだ。
俺もコーヒーを飲む。昨日は深夜まであれこれと議論を交わしていてまだ眠たい。二十代の頃は寝なくてももう少し無茶できたのにな。少しずつだが老化を感じる。心なしか書くペースも落ちてきたし。
「あなた。資料館には行ってみた?」と朝陽は聞いた。
「資料館? そう言えば行ってないな。すぐ近くにあるけど忘れてた。でもあそこって地方によくあるありふれた説明が並んでいるだけのところじゃないのか?」
「そうだけど一応行ってみたら。たしか地下がどうこうって記述があったと思うから。入館料もタダだし、食べたら行ってみる?」
「まあ、タダなら」
そんなところにヒントが落ちているとは思えないが、案外そうでもないかもしれない。
どちらにせよ今日中に事件を解かないとタイムオーバーだし、めぼしいところは行き尽くした。行ってみるのも悪くない。
高そうな肉やら魚やらをオシャレに盛り付け、次から次へと出てくる。
シェフはあれやこれやと説明しているが、パパの耳に届いているかは分からない。
ただよっぽどお腹が空いていたようでガツガツと食べている。
「まるで王様ね。でもよかったわ」
さっきまで不機嫌だった朝陽も喜んでいた。
「まあな。すっかり忘れてたよ。パパは地下室に隠れるのが好きだってことを。まずこのホテルに地下なんてないと思ってたからな」
「あったの?」
「従業員通路にな。でもドアが閉まってた。ねこがドアを開けて入るとも思わないし、盲点だったな。そんなわけないって最初から考えなかったのが仇になった」
「もうちょっと早く思い出しておけばこの子のお腹も減らなくて済んだのに。ねえ」
朝陽は夢中でごはんを食べるパパの背中を撫でた。パパは気にせずに海鮮に食らいついていた。
「まあな。それでちょっと気になったんだけど、地下室の壁にドアがあったんだ。かなり重そうで古いやつが。なにか知らないか?」
「隣に部屋があるんじゃない?」
「いや、従業員曰く知らないらしい。オーナーに聞いてみないと分からないって」
「じゃあ聞けばいいじゃない」
「それが昨日から出掛けてるみたいなんだ。釣りに行ってるらしい」
「タイミングが悪いわね。それにしても地下か」
朝陽は考えながらコーヒーを静かに飲んだ。
俺もコーヒーを飲む。昨日は深夜まであれこれと議論を交わしていてまだ眠たい。二十代の頃は寝なくてももう少し無茶できたのにな。少しずつだが老化を感じる。心なしか書くペースも落ちてきたし。
「あなた。資料館には行ってみた?」と朝陽は聞いた。
「資料館? そう言えば行ってないな。すぐ近くにあるけど忘れてた。でもあそこって地方によくあるありふれた説明が並んでいるだけのところじゃないのか?」
「そうだけど一応行ってみたら。たしか地下がどうこうって記述があったと思うから。入館料もタダだし、食べたら行ってみる?」
「まあ、タダなら」
そんなところにヒントが落ちているとは思えないが、案外そうでもないかもしれない。
どちらにせよ今日中に事件を解かないとタイムオーバーだし、めぼしいところは行き尽くした。行ってみるのも悪くない。
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