紅蓮の王宮召喚士～いきなり召喚の最高峰～

試験

召集所

召集所に着くとすでに人でいっぱいだった。
すぐに放送が流れだす。

「これより、今試験の説明に入ります。今回の試験も戦闘による試験で、全１００ブロックの選考の後、ブロック優勝者１００人にトーナメント形式での選考をさせて頂きます。このトーナメント出場者にはC級召喚士、５０位以上にはB級召喚士、２５位以上にはA級召喚士の称号を。そして１０位以上の選手にはS級召喚士の称号・王宮召喚士の称号を与えます。」

参加者から歓声が上がった。

「なお、今試験も召喚獣のみの対戦となります。これは新人との公平に基づくものです。変更は受付けかねます。ご了承ください。以上、皆様の健闘を祈っています。」

放送が終わると係員がすぐに出てきた。

「ただいまより、エントリーを受け付けます。自分の紙の番号の所に行き、エントリーを済ませてください。」

そう係員が言うと、ほかの係員たちが次々に番号の書かれた紙とエントリー用紙を壁に貼り、召喚士たちは自分の番号が書かれたところに向かいだした。
自分も１００番グループへと向かう。
一グループ５０人以上はいるようだ。
グループの列に並んでいると、

「なんだおめえ、見ねえ顔だな。」

そこには熊のような大男が立っていた。

「今年が初めてで。」

「なんだ、新人か。どうりですっとぼけた顔してるわけだ。」

「俺はクマ。よろしくな。」

「アルです。こちらこそ。」

あまりにも名前と見た目がピッタリな人だった。

「そういやお前、今年の一番人気は知ってるよな？」

「一番人気って何ですか？」

「お前知らないのか？今年の大会優勝候補だよ。これを読んでみろ。」

そう言ってクマさんは雑誌の特集記事を見せてくれた。