双子の姉弟は強すぎます

試合当日〜合流〜

 金元選手が意識を無くし倒れてから数分後に優衣姉と彩姉の2人がやって来た。
僕は壁に寄り掛かり座ってどう説明するか悩んでいたら…

 「このバカ！」

と思い切り頬を彩姉に叩かれた。
思いもよらずの出来事で思考が停止。
そして泣きながら抱きつかれる。
うん、打たれたのは予想外だけど心配してくれてたのは伝わってきた。

「ごめんね。でも1人で聞き出すしか無かったんだよ。やっぱり教団のヤツだったよ」
「そう…金元君は大丈夫？」
「意識が無いだけで、特におかしい所は無いけど念のため救護室には連れてくよ」
「お願いね、優希。
今夜はさっきの教団の事について話してちょうだい。」
「わかった。
じゃあ僕は金元君を連れてそのまま帰るよ」
「私も帰る！」
「あんたは試合を見てから帰りなさい！」

と、優衣姉に首根っこを掴まれて彩姉は引きずられたまま２人一緒に姿を消した。
さて、僕も金元君を救護室に送り帰ろう。今後の事は夜に話し合って決める。
それでとりあえずは充分だろう。
そう思い、立ち上がりその場をあとにした。