異世界に召喚されたが『聖王』じゃなくて『性王』(風俗王)だったので、下品だと追放された。仕方がないのでチート風俗魔法で風俗国家を再建します

横島イクオ

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下着博物館と旧エルディア王国軍集結計画

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「これが旦那様を召喚した媒体なんだ。へんなの~」

 レイナは紐の様な下着をつまんで、眺める。そんなもの手に取るんじゃない。

「ねえねえ、これって歴史に残る大切なものだよね?」

「うん、まあそうだな」

 俺を召喚した媒体だからな。認めたくはないが。

「じゃあ子々孫々、家宝にしないとね」

「・・・や、やめてくれ」

「だ~め、博物館に飾って、ずっとみんなに見てもらおうね。『このぱんつで旦那様が召喚されたんだよ~』って語り継いでいくの」

「恥ずかしいからやめろ」

「え~どうしよっかな~」

 最初にレイナにフリージア第一号の下着(実際は第二号だった)をはかせたときと逆のやり取りをする俺とレイナ。くそう、あの時の事を根に持っていたのか。まんまやり返されてしまった。

「ふう、とりあえず話を戻そう」

 レイナとミア、図らずして二つのカードを手に入れたことになる。ならば、やることはミアの場合と同じだ。

「マイヤ事務官、ゼレス王国の兵力は、どのくらいある?」

「はい。正規軍が10万5千名。うちゼレス国王の直参の兵は1万3千ほどです。また半年前から、西のブロン王国に出兵し、約半数の部隊が西部戦線に投入されています」

「なんで、戦争なんてしているの? ブロンとは友好関係だったはずだよ」

「理由は二つだろう。一つは外に敵を作ることによって、国内の不満を抑える事だ。まだゼレス国王の人気は低いだろうからな。もう一つは、軍で大規模な人事異動を行う口実の為だ」

「どういうこと? 旦那様」

「戦争を口実に、人事異動を行い、ゼレス国王直属の将校を要職に送り込んでいく。おそらくだが、旧国王派の部隊をあえて激戦区に投入し、消耗させることもしているだろう」

「そんな、酷い!」

「レイナ、権力闘争とはそういうものだ」

 吸収した企業の幹部を冷遇し、追い出すことは日本企業の十八番でもあった。

「そのことを理解した旧国王派の将兵は離職しつつあるのではないか?」

「おっしゃる通りです。多くの歴戦の将兵が、軍から離れていると聞きます」

 俺の疑問に、マイヤ事務官が答える。

「彼らを極秘裏にフリージアに集めることは、可能か? 彼らを、こちらの力としたい」

 いくら武器を改良しても女ばかりのフリージア軍では限界がある。どうしても歴戦の男の兵が欲しかった。

「残念ですがゼレス王国中に集まった彼らと密かに連絡を取る方法は、ありません」

 マイヤ事務官が残念そうに答える。

「──方法はあると思います。主様」

 これまで黙っていたミアが、会話に口をはさむ。

「どうするのだ?」

「我々フウマ族は、旧国王派の将校の事をよく知っております。ひそかに彼らと連絡を取ることは、できると思います」

「ほう・・・」

 ミアの言葉に、俺はうなる。フウマの女達が人選をミスすれば、情報が漏れてしまうが、ここは彼女たちを信じるしかない。

「わかった、フウマの君たちを信じる。やってくれ」

「危険です。間者が紛れ込む可能性があります。最悪の場合、レイネシア姫が危険にさらされます」

 マイヤ事務官の懸念は、もっともだった。

「彼らの忠誠は、俺が確認する」

 まず旧エルディア王国軍の将校クラスを集め、俺が〝玄人の目〟で忠誠心を確認し、スパイをあぶりだす。そのうえで、レイネシア姫の姿を見せ、忠誠を誓わせる。

「集めた将校達に、更に信頼できる兵士たちを集めさせる。危険だが、これしかない」

「集まった兵士達に何らかの仕事を与えなければ、怪しまれますが」

「大工という事にする。ついでに、工兵の仕事も覚えてくれればありがたい」

 表向きは、財政再建を果たしたフリージアが、国内の整備に乗り出したため、人を集めた。その体をとる。もちろん彼らは、義勇兵として休日は訓練も行う。

「後は金だ。今のフリージアには信用がある。国債を発行し、金をありったけ集める」

 国債を大量に買ってくれそうなのは、アブドルしかいない。今度も本気だ。間男にでも人間バイブになっても、たとえアイツに掘られてでも、国債を買ってもらうしかない。

「それだと戦争にならなかった場合、我が国は破算するのではないですか?」

「おそらく戦争にはなる。ならなかった場合は、稼いだ時間と稼いだ金で、俺がこの国をもっと豊かにするだけだ」

 マイヤ事務官の懸念を、否定する。フリージアをゼレス王国より豊かにできれば、もっと有利な状況で開戦できる。戦わずして勝てるかもしれない。

「よし、やるぞ」

 自分に言い聞かせるように、俺は叫ぶ。

「はい!」

 その言葉に、その場の全員が賛同してくれた。
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