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田中ライコフ

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セックスの才能

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「男を煽るのが随分うまいな。……こい、ぶち込んでやる」
「今日は俺が主導権を握るって言っただろ。全部俺がやってやるから大人しくしてな」
 叶真は指を抜くとキョウスケの劣情がある位置へと跨った。さすがに指とは比べ物にならない大きさのモノを挿れるのには恐怖心もあったが、叶真は劣情を片手で固定すると、その上にゆっくりと腰を下ろしていく。
「うあっ……!」
 指よりも遥かに大きな劣情は、慣らしてあったとしても叶真に痛みをもたらした。そして痛み以上にその熱を感じる。少しずつ腰を下ろし、キョウスケを奥深くまで誘った。
 時間をかけて劣情を根元まで挿入すると、叶真はほっと息を吐く。
眉間に皺を寄せ、もどかしい快感に耐えているキョウスケは叶真の目から見てもセクシーだ。すぐに激しく腰を動かしキョウスケを乱れさせたいと叶真は思ったが、劣情が馴染むまでそれは出来そうにない。
 腰を前後にゆっくりと動かすと結合部分からいやらしい音が聞こえる。痛みはまだあるものの、その音が叶真を興奮させ、腰を動かすスピードが少しずつ早くなっていった。
「はっ……あ、んっ……」
 喘ぎが自然と口から漏れる。秘所に男根を受け入れるのは二度目だったが、やはり己の指とは感覚がまったく違う。圧迫感はあるものの、奥深くを抉られると声を押し殺せないほど気持ちがいい。
 夢中で快感を貪る叶真をキョウスケは軽く下から突き上げる。その瞬間、叶真は自分が全部やるから動くなとキョウスケを責めたが、それでも突き上げるのを止めないキョウスケに、叶真はただ揺さぶられながら嬌声を上げることしかできない。
「お前、すっかり男を銜えこむ身体になっているじゃないか。やっぱりネコの才能があるな」
 快楽に翻弄される叶真を目にしてキョウスケが主導権を握ろうと、叶真に対して恥ずかしい言葉を投げかける。
 相手が大人しい、それこそ支配されたがるネコであったなら効果はあっただろう。ただ叶真は身体を開発されたとはいえ根はまだタチだ。しかも生来気が強く、負けず嫌いである。
キョウスケの煽り言葉に、快感に流されかけていた叶真がはっと意識を取り戻す。下腹部に意識を集中させキョウスケの劣情をきゅっと締め付けると、下から突き上げていたキョウスケの動きが止まった。精を絞りとろうと蠢く内部の感触に、キョウスケは歯を食いしばり耐えているように見える。
「どこでこんな技覚えてきた……」
 叶真よりも早く果てるのはプライドが許さないのだろう。下半身に力を入れ、キョウスケは荒い息を整える。自分の中の征服欲が満たされるのを感じつつ、叶真は言った。
「別に覚えてきてねぇよ。俺、セックスの才能があるんで。……あんた、もう限界だろ? 
イってもいいんだぜ?」
 キョウスケの劣情を締め付けたまま腰を振ると、キョウスケはくぐもった声を漏らす。
その声が合図となり、二人は同時に腰を動かした。
「ふ、あっ……待て、激しすぎ……!」
 腹の奥が突き破られそうなほど揺さぶられ、叶真は悲鳴に似た喘ぎを出す。だが叶真の制止など聞こえないといわんばかりにキョウスケは叶真を突き上げ続けた。
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