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第二章 ロルフとリリアの危険な冒険!?
第19話 ロルフは貴族のお坊ちゃま!?
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◇◇◇
「それと……実はもうひとつ報告があります。今は冒険者をしていますが、俺はそのうち家業を継ぐ必要があります」
ロルフの言葉にリリアはびっくりする。
「え、そうなのロルフ。家業を継ぐなんて知らなかったんだけど」
「ああ。リリアにも黙っていてすまない。俺は長男だからいずれ家督を継がなきゃいけないんだ」
「ん?家督?そういえばロルフのご両親のこと聞いたことなかったよね」
「ああ。俺が森の守護者だってことは話したことがあるだろう?うちはアリシア王国の四大公爵家のひとつとして、主に森に暮らす獣人たちの代表を務めている」
「……は?公爵家?」
あまりのことにぽかんと口を開けるリリア。ダンとマーサもぽっかり口を開けたままだ。
「このシチューすっごくおいしいです!」
そんな中フェンだけはマイペースにマーサの作ったシチューに舌鼓を打っていた。
「お、お前、いや、えっと、あなた様はお貴族様でいらっしゃるのですか」
おかしな敬語を使うダンにロルフは笑って軽く首を振る。
「確かに将来公爵家を継ぐ予定ではありますが、今は一介の冒険者として腕を磨いている最中です。それに、アリシア王国ではみな平等。貴族と言っていっても単なる役割にすぎません。これから家族になるのに、敬語なんてやめてください」
「そ、そんなこと言ってもなあ、母さん」
「リリア、あんた貴族の奥様なんてやってけるのかい」
そう言われてもリリアだってロルフが貴族の坊ちゃんだったなんて初めて知ったのだ。どうりでなんか気品があるなと思っていた。いや、今思うとこの国の王子や姫様と普通に会話してたし、周りにいた人から坊ちゃんって言われてた気がする。あれは、ロルフが貴族だったからなんだ……。
「む、む、無理!無理無理無理!私ドレスなんて着た事ないし、社交界のマナーなんて知らないもの!」
悲鳴を上げるリリアにうんうんと頷く両親。
「だよなあ。リリアはそそっかしいし」
「この子が貴族の奥方様なんて世も末だよ」
慌てる三人の目を見てロルフはきっぱりと宣言する。
「リリアに貴族の妻になってもらう必要はありません。貴族としての付き合いや振る舞いも強制するつもりはありません。ただ、俺の傍にいてほしい。俺が望むのはそれだけです」
「ろ、ロルフ……」
「俺は、この先何があってもお前を守るから。俺を信じてくれないか?」
ロルフの真剣な言葉に胸を打たれるリリア。
「え、えっと。貴族の奥様なんて私に努めるとは到底思えないんだけど……でも、ロルフが支えてくれるなら……」
「リリア!ありがとう!」
しっかりと抱きしめられて慌てるリリア。
「ちょ、ちょっと、父さんと母さんが見てるから離れてってばっ!」
二人の様子にダンとマーサも顔を見合わせる。
「いや、あんたが良くてもご両親はどうなんだ?こんな平民の娘なんかって反対しないのか?」
「その点は心配無用です。獣人は番第一主義なので、俺が選んだ番に対して文句を言うことはありません。それに……リリアさんには特別な能力があります。リリアさんほど俺にふさわしい人はいないと、一族はリリアさんのことを大歓迎するでしょう」
「リリアに特別な能力?いや、さっきも言った通りリリアはただの田舎娘で、冒険者としてもテイマーにだってなれなかったそうじゃねえか。なあ、リリア?」
「え、あ、それがそのう。実はあるみたいなのよ。特別な力が」
「それと……実はもうひとつ報告があります。今は冒険者をしていますが、俺はそのうち家業を継ぐ必要があります」
ロルフの言葉にリリアはびっくりする。
「え、そうなのロルフ。家業を継ぐなんて知らなかったんだけど」
「ああ。リリアにも黙っていてすまない。俺は長男だからいずれ家督を継がなきゃいけないんだ」
「ん?家督?そういえばロルフのご両親のこと聞いたことなかったよね」
「ああ。俺が森の守護者だってことは話したことがあるだろう?うちはアリシア王国の四大公爵家のひとつとして、主に森に暮らす獣人たちの代表を務めている」
「……は?公爵家?」
あまりのことにぽかんと口を開けるリリア。ダンとマーサもぽっかり口を開けたままだ。
「このシチューすっごくおいしいです!」
そんな中フェンだけはマイペースにマーサの作ったシチューに舌鼓を打っていた。
「お、お前、いや、えっと、あなた様はお貴族様でいらっしゃるのですか」
おかしな敬語を使うダンにロルフは笑って軽く首を振る。
「確かに将来公爵家を継ぐ予定ではありますが、今は一介の冒険者として腕を磨いている最中です。それに、アリシア王国ではみな平等。貴族と言っていっても単なる役割にすぎません。これから家族になるのに、敬語なんてやめてください」
「そ、そんなこと言ってもなあ、母さん」
「リリア、あんた貴族の奥様なんてやってけるのかい」
そう言われてもリリアだってロルフが貴族の坊ちゃんだったなんて初めて知ったのだ。どうりでなんか気品があるなと思っていた。いや、今思うとこの国の王子や姫様と普通に会話してたし、周りにいた人から坊ちゃんって言われてた気がする。あれは、ロルフが貴族だったからなんだ……。
「む、む、無理!無理無理無理!私ドレスなんて着た事ないし、社交界のマナーなんて知らないもの!」
悲鳴を上げるリリアにうんうんと頷く両親。
「だよなあ。リリアはそそっかしいし」
「この子が貴族の奥方様なんて世も末だよ」
慌てる三人の目を見てロルフはきっぱりと宣言する。
「リリアに貴族の妻になってもらう必要はありません。貴族としての付き合いや振る舞いも強制するつもりはありません。ただ、俺の傍にいてほしい。俺が望むのはそれだけです」
「ろ、ロルフ……」
「俺は、この先何があってもお前を守るから。俺を信じてくれないか?」
ロルフの真剣な言葉に胸を打たれるリリア。
「え、えっと。貴族の奥様なんて私に努めるとは到底思えないんだけど……でも、ロルフが支えてくれるなら……」
「リリア!ありがとう!」
しっかりと抱きしめられて慌てるリリア。
「ちょ、ちょっと、父さんと母さんが見てるから離れてってばっ!」
二人の様子にダンとマーサも顔を見合わせる。
「いや、あんたが良くてもご両親はどうなんだ?こんな平民の娘なんかって反対しないのか?」
「その点は心配無用です。獣人は番第一主義なので、俺が選んだ番に対して文句を言うことはありません。それに……リリアさんには特別な能力があります。リリアさんほど俺にふさわしい人はいないと、一族はリリアさんのことを大歓迎するでしょう」
「リリアに特別な能力?いや、さっきも言った通りリリアはただの田舎娘で、冒険者としてもテイマーにだってなれなかったそうじゃねえか。なあ、リリア?」
「え、あ、それがそのう。実はあるみたいなのよ。特別な力が」
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