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第3章 おてんば姫の冒険録
44 ノイエ王国最強伝説
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♢♢♢
「エリックとじいやは何か掴めた?」
今回、ティアラとアデルは双子とともに、城で王や宰相と今後の対策について協議を重ねていた。その一方で、エリックとセバスは初日以外別行動を取り、直接街に降りて情報収集を行っていた。
「私はノイエ王国内の教会を探っていました。やはり、治癒能力の低い神官ばかりで、聖人や聖女の姿は見えませんでしたね」
エリックの言葉に、ますます教会への疑惑が深まる。教会はすでに、各国から聖人や聖女と呼ばれる上位の回復魔法を使える人材を本国に集めているようだ。エリックにも何度も帰国要請が来ていたことから間違いないだろう。
「わしは冒険者ギルドを探ってきましたが、ここ最近、やはりノイエ王国周辺でも魔物の発生件数が増えてますな。おかしなことに首都近辺で。しかも、入荷後にどこかで買い占めが起こっているらしく、ポーションが一般の冒険者の手に入りづらい状態が続いてるとか。ギルド側は国内の貴族が買い占めているか、国が戦争に備えて流通量を抑えていると思っているようでしたが」
「馬鹿な。父上はそのようなことはしない」
「でしょうな。秘密裏に、ポーションが国外に横流しされている可能性も」
「冒険者ギルド内部と国内の貴族を徹底的に調査する必要があるな。その件はすぐに父上に報告しておく」
最新の通信用魔道具によって、ノイエ国王とはこれまでより密に連絡が取れる体制を整えた。万が一戦争が起こった場合、周辺国家を巻き込んだ乱戦になる可能性が高い。その場合、この大陸においてアリステア王国と並ぶ軍事力を持つと言われるノイエ王国は、反アリステア王国の体制を担う要の国となるだろう。
ただし、今のアリステア王国が、どのような戦力を持つかは、もはや予想がつかない。聖人と聖女の回復力に魔物を操る力、そして、ドラゴン……。フィリップは今、どのような状態にあるのか。ティアラは唇を噛み締めた。
「エスドラドの件があったからと、念のためポーションを置いてきたのは正解だったな」
「うん。エリックとじいやのお陰で国の要所に結界を張ることもできたしね」
「本当に良かったのか?貴重な魔石を使って結界まで……」
普段は公平を保つために決められた量のみ流通させているポーションだが、今回ノイエ国王には相当数のポーションを渡してきた。
さらに、エリックやセバスが協力して王城の周りや街の至るところに魔石を埋め、対魔物用の強力な守護結界を張り巡らせることにも成功した。
守護結界には魔物の力を弱める作用があるため、万が一モンスターパレードが起こっても、ある程度防ぐことができるだろう。
「ただ、広範囲に張った分、全部の攻撃を跳ね返すような効果はないけど。ごめんね」
「心配すんな。嬉々として返り討ちにしてやるだろうよ。基本うちは脳筋揃いだからな。何かあったら真っ先にあの二人が撃って出るだろうぜ」
ノイエ国王は炎の加護を、王妃は風の加護をそれぞれ持っていた。いざ戦になると、あの王妃ですら、国王と共に剣を携え戦うと言う。
「リアナ様が戦ってるところなんて想像もできないわ」
「母上はああ見えて怖いからな。父上に言い寄ってきた女に向かってナイフを投げつけたこともあるらしいぞ?」
「えっ……」
「「次は当てるわよ?」ってにっこり微笑んだら、大抵の女は二度と近寄らなくなるそうだ。女ってこええよな」
「……人は見掛けによりませんね」
「敵に回したくないな」
「流石ノイエ王国の王妃ですな。いやはや、お見それしました」
一見無害な王妃が、実はこの国で一番怖いのではと認識を改めた一行だった。
「エリックとじいやは何か掴めた?」
今回、ティアラとアデルは双子とともに、城で王や宰相と今後の対策について協議を重ねていた。その一方で、エリックとセバスは初日以外別行動を取り、直接街に降りて情報収集を行っていた。
「私はノイエ王国内の教会を探っていました。やはり、治癒能力の低い神官ばかりで、聖人や聖女の姿は見えませんでしたね」
エリックの言葉に、ますます教会への疑惑が深まる。教会はすでに、各国から聖人や聖女と呼ばれる上位の回復魔法を使える人材を本国に集めているようだ。エリックにも何度も帰国要請が来ていたことから間違いないだろう。
「わしは冒険者ギルドを探ってきましたが、ここ最近、やはりノイエ王国周辺でも魔物の発生件数が増えてますな。おかしなことに首都近辺で。しかも、入荷後にどこかで買い占めが起こっているらしく、ポーションが一般の冒険者の手に入りづらい状態が続いてるとか。ギルド側は国内の貴族が買い占めているか、国が戦争に備えて流通量を抑えていると思っているようでしたが」
「馬鹿な。父上はそのようなことはしない」
「でしょうな。秘密裏に、ポーションが国外に横流しされている可能性も」
「冒険者ギルド内部と国内の貴族を徹底的に調査する必要があるな。その件はすぐに父上に報告しておく」
最新の通信用魔道具によって、ノイエ国王とはこれまでより密に連絡が取れる体制を整えた。万が一戦争が起こった場合、周辺国家を巻き込んだ乱戦になる可能性が高い。その場合、この大陸においてアリステア王国と並ぶ軍事力を持つと言われるノイエ王国は、反アリステア王国の体制を担う要の国となるだろう。
ただし、今のアリステア王国が、どのような戦力を持つかは、もはや予想がつかない。聖人と聖女の回復力に魔物を操る力、そして、ドラゴン……。フィリップは今、どのような状態にあるのか。ティアラは唇を噛み締めた。
「エスドラドの件があったからと、念のためポーションを置いてきたのは正解だったな」
「うん。エリックとじいやのお陰で国の要所に結界を張ることもできたしね」
「本当に良かったのか?貴重な魔石を使って結界まで……」
普段は公平を保つために決められた量のみ流通させているポーションだが、今回ノイエ国王には相当数のポーションを渡してきた。
さらに、エリックやセバスが協力して王城の周りや街の至るところに魔石を埋め、対魔物用の強力な守護結界を張り巡らせることにも成功した。
守護結界には魔物の力を弱める作用があるため、万が一モンスターパレードが起こっても、ある程度防ぐことができるだろう。
「ただ、広範囲に張った分、全部の攻撃を跳ね返すような効果はないけど。ごめんね」
「心配すんな。嬉々として返り討ちにしてやるだろうよ。基本うちは脳筋揃いだからな。何かあったら真っ先にあの二人が撃って出るだろうぜ」
ノイエ国王は炎の加護を、王妃は風の加護をそれぞれ持っていた。いざ戦になると、あの王妃ですら、国王と共に剣を携え戦うと言う。
「リアナ様が戦ってるところなんて想像もできないわ」
「母上はああ見えて怖いからな。父上に言い寄ってきた女に向かってナイフを投げつけたこともあるらしいぞ?」
「えっ……」
「「次は当てるわよ?」ってにっこり微笑んだら、大抵の女は二度と近寄らなくなるそうだ。女ってこええよな」
「……人は見掛けによりませんね」
「敵に回したくないな」
「流石ノイエ王国の王妃ですな。いやはや、お見それしました」
一見無害な王妃が、実はこの国で一番怖いのではと認識を改めた一行だった。
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