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第3章 おてんば姫の冒険録
48 新たなる決意
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◇◇◇
新しく作った防御結界によって影たちは徐々に数を減らし、やがて最後の一匹まで消滅した。
「見ろ!皆倒しちまったぞ!」
「やった、のか?」
「助かった!助かったぞ!」
祈るような気持ちで空を眺めていた人達が一斉に歓声を上げる。街は歓喜の声で包まれた。
「良かった……」
ティアラもまた、瘴気が消え、青さを取り戻した空を見上げる。先ほどまでの地獄のような光景が嘘のように、そこにはただ、澄み切った空が広がっていた。だが、ティアラの心は晴れない。
(フィリップは今、どうなっているの……あなたに、会いたい)
「ティアラ、良くやったな」
立ち尽くすティアラの肩にアデルがそっと手を置く。
「アデル兄さま……兄さまありがとう。ゴーレムのお陰で被害を出す前に結解を張ることができたわ」
「いや、ミハエルが頑張ったからな。みんなの分もまとめて風魔法で空から一斉にばらまいてくれたおかげで、ずいぶん時間を短縮することができた」
「あの時は本当に仕方なくだよ?あんな貴重な魔石を空からばらまくなんて心臓に悪いこと、もうごめんだけどね」
肩をすくめるミハエルにも改めてお礼の言葉を伝える。
「ミハエルもありがとう。被害を出さずに結解を張れたのは二人のお陰よ」
本当に、ぎりぎりの戦いだったと思う。
「ま、ティアラの役に立ったなら僕は満足だけどね。それで、あの大量の魔石はどうするの?まさかそのままここに埋めるの?」
「そっか。どうしよう……」
今回結解を張るためにかなりの魔石を使用した。十分の一程度ではあるが、これから先のことを考えるとそうそう無駄遣いもできない。
「ノイエ王国と同じように守護結解を張り、必要な分だけ残して残りは回収したほうがいいでしょうね。このまますべての魔石を埋めておいたとしても、ティアラがいなければあの攻撃を防ぐほどの結解を張ることは不可能でしょうし」
「そうですな。万が一姫様が魔力切れを起こしたときのためにも、一定の量は確保しておいたほうがいいでしょうな」
エリックとセバスの言葉にティアラも軽く頷く。
「うん。そうする。アデル兄さま、ゴーレムを使って魔石の回収を頼める?」
「ああ、任せておけ。ゴーレムたちは消さずにそのまま魔石を護ってるからな。すぐに回収できるぞ」
「さすが師匠。ぬかりねーな」
「まあな」
今回フィリップの影の戦いでティアラは胸騒ぎを感じていた。フィリップの魔力にまるでフィリップの意思が感じられなかったからだ。今後もこのようなことが世界各国で起こるのかもしれない。そのとき自分がその場にいないことも十分考えられる。
「一刻も早く、アリステアに行かないと……」
「そうだな」
ティアラの決意を込めた声に、全員が深く頷いた。
新しく作った防御結界によって影たちは徐々に数を減らし、やがて最後の一匹まで消滅した。
「見ろ!皆倒しちまったぞ!」
「やった、のか?」
「助かった!助かったぞ!」
祈るような気持ちで空を眺めていた人達が一斉に歓声を上げる。街は歓喜の声で包まれた。
「良かった……」
ティアラもまた、瘴気が消え、青さを取り戻した空を見上げる。先ほどまでの地獄のような光景が嘘のように、そこにはただ、澄み切った空が広がっていた。だが、ティアラの心は晴れない。
(フィリップは今、どうなっているの……あなたに、会いたい)
「ティアラ、良くやったな」
立ち尽くすティアラの肩にアデルがそっと手を置く。
「アデル兄さま……兄さまありがとう。ゴーレムのお陰で被害を出す前に結解を張ることができたわ」
「いや、ミハエルが頑張ったからな。みんなの分もまとめて風魔法で空から一斉にばらまいてくれたおかげで、ずいぶん時間を短縮することができた」
「あの時は本当に仕方なくだよ?あんな貴重な魔石を空からばらまくなんて心臓に悪いこと、もうごめんだけどね」
肩をすくめるミハエルにも改めてお礼の言葉を伝える。
「ミハエルもありがとう。被害を出さずに結解を張れたのは二人のお陰よ」
本当に、ぎりぎりの戦いだったと思う。
「ま、ティアラの役に立ったなら僕は満足だけどね。それで、あの大量の魔石はどうするの?まさかそのままここに埋めるの?」
「そっか。どうしよう……」
今回結解を張るためにかなりの魔石を使用した。十分の一程度ではあるが、これから先のことを考えるとそうそう無駄遣いもできない。
「ノイエ王国と同じように守護結解を張り、必要な分だけ残して残りは回収したほうがいいでしょうね。このまますべての魔石を埋めておいたとしても、ティアラがいなければあの攻撃を防ぐほどの結解を張ることは不可能でしょうし」
「そうですな。万が一姫様が魔力切れを起こしたときのためにも、一定の量は確保しておいたほうがいいでしょうな」
エリックとセバスの言葉にティアラも軽く頷く。
「うん。そうする。アデル兄さま、ゴーレムを使って魔石の回収を頼める?」
「ああ、任せておけ。ゴーレムたちは消さずにそのまま魔石を護ってるからな。すぐに回収できるぞ」
「さすが師匠。ぬかりねーな」
「まあな」
今回フィリップの影の戦いでティアラは胸騒ぎを感じていた。フィリップの魔力にまるでフィリップの意思が感じられなかったからだ。今後もこのようなことが世界各国で起こるのかもしれない。そのとき自分がその場にいないことも十分考えられる。
「一刻も早く、アリステアに行かないと……」
「そうだな」
ティアラの決意を込めた声に、全員が深く頷いた。
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