まだ見ぬ世界に彩りを~今度こそ君を守れるように~(改変版)

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第1章 後悔と絶望と覚悟と

第8話「お祭りじゃい!」

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 四月二十五日

 その日は住民にとっても領主にとっても特別な日だ。

 その日は大通りでは多くの露店が開き、また、各地から多くの人が来ることから珍しい魔物の取り引きや神代の遺跡で発掘された文献・武器などの取引が盛んに行われ、また各地の珍しい果物や魚介類、稲類が集められるのである。

 さらに、キミウの南の冒険者ギルドの近くにはコロッセオのような闘技場がある。

 そこでは武闘大会が行われており、この大会は冒険者の街らしく力・技術・魔術を合わせた非人道的な行い以外は何でもありの五年に一回の大会とあり、各国から冒険者や魔物が跋扈する各地を転々としている旅人など我こそはという脳筋、武芸者、力自慢、魔法馬鹿などが訪れる。

 この大会は各国の武闘大会に比べレベルが高く、優勝するにはAランクが最低条件だと噂され、その優勝賞品は5億クォーツとかなりの大金を手にいれる事ができる為、賞金目当てで参加する人が後を絶たない。

 しかし何故、五億クォーツという大金を毎回少し金額は変動するが払えるかというとこの都市特有の凶暴な魔物の出現率の高さが原因である。

 この、キミウの周囲にある森林などの弱肉強食の世界で生き抜いてきた魔物の皮や肉、牙、鱗などは他国の同個体の魔物に比べ数段強度や質などがとても良く武器の素材や各国の貴族の装飾品などによく買われる為大金が入って来るのである。

 ちなみに、この大会が各国の武闘大会と違う点が一つある。

 それは、優勝したその者には優勝賞品と同時にこの国の王に会うことができその者が望むものが手に入るという話である。

 それは、山の様な大金でも、傾国の美女でも、魔剣などの魔装武器とは異なるある武装さえ手に入ると言われている。

 遥か昔には農民出身の男が優勝し大金を手に入れ、望みとして自分の村の発展を望んだためその男に爵位が与えられた。

 そして、貴族になった男がのちに村の特産品などで商売をし情報や人脈を駆使して一流大商人にまで上り詰めたという話から、村人や貧しい農民出身でも優勝すれば貴族になれるという事で沢山の人が参加するのである。

 更に言えば、何故、この大会で優勝したら王と会うことができその者が望むものが手に入るかと言うと昔、王国が一体の始まりの龍と呼ばれる、神龍の怒りを買い滅亡寸前まで行ったことがあった。

 その復興支援を当時のベルクリーノ侯爵家当主ザナ・ベルクリーノが大量の寄付金を送ったことからその恩義として今まで長らく続いている。

 そんな、燦々と日差しが降る武闘大会が行われている闘技場に向かって、いつものラウ、ミリア、クアンの三人組で歩いていた。

「わぁ~! 凄いよ! いつ見ても人がいっぱいだよ! 露店もいつもより沢山並んでる!!」
「ちょ、ラウ! 危ないから急に走らないで! ミリアも笑ってないでラウをどうにかしてちょうだい」
「だって、ラウいつも以上にすごく楽しそうだから。まぁ、気持ちは分かるけど」
「そうは言っても、はしゃぎ過ぎよ……」
「年一回の大掛かりなお祭りだからね~」
「ほら! ミリアちゃん! クアン! 早くしないと決勝戦終わっちゃうよ!」
「はいはい、分かったわよ」
「ふふふ」

 そんな、この祭りの主役であるラウはいつも以上に気分が良さげに一人で前を先行していた。

 その後をクアン、ミリアが呆れながらもやっぱり気分が上がっているのか楽しそうにラウの後を追いかけている。

 三人が向かっているのはラウが言っていたが武闘大会を行なっている闘技場である。

 どうも、ラウはクアンが購入した赤禍狼を見てからどうも戦闘というものに興味が湧いたらしく、今のようにクアンとミリアを連れ、闘技場に向かっているのである。

 何故決勝戦から観に行くのかというと今夜の領主が開催するパーティーに着ていくドレスなどを選ぶためにラキと侍女達に拘束され散々着せ替え人形のようにされていた為、抜け出した時には観れるのが決勝戦しか無かったのである。

 そんなこんなしていると、ラウ達三人が決勝戦が始まる前の休憩時間の時に闘技場に辿り着いた。

「良かった~、まだ決勝始まってないよ」
「まさか、ラウがそんなに戦闘に夢中になるとは思わなかったわ……」
「でも、ラウたまに何か問題があると武力でどうにかしようとする気質あるし、時間の問題だったのかもよ?」
「あれ……? クアン、ミリア?」

 三人で話しながら、空いている席を探していると眠そうな声が聞こえてきた。

「?」
「あら、スフィじゃない?」
「久しぶり~ スフィもミニュと一緒に観に来たの?」
「そうなの……。ミニュと一緒に観に来た。そっちの子は?」
「ああ、そういえばまだ紹介してなかったわね」

 ラウ達三人に話しかけて来たのは、以前クアンとミリアがラウのサプライズプレゼントを買いに行った時に入った店のスフィという少女が観客席にポツンとミニュを抱きしめ座っていた。

 ラウの誕生日が過ぎたら、三人でまた訪れようと考えていたし、サプライズプレゼントの事を話さないようにスフィにお願いしていた為、ラウの名前は知っていたが実際に面識はまだなかった。

 そんなスフィの隣が空いていた為、ラウ達が各々で座って会話していく。

「この子はラウ。以前話した子よ」
「この子が……」
「?  それで、ラウ、この子がスフィ。こっちのヌイグルミがミニュよ」
「よろしくスフィちゃん、ミニュ! ねぇねぇ、そういえばスフィちゃんは決勝戦の二人って誰だか知ってる?」
「知ってる。キザったらしいの男ともう一人はピエロみたいな男だった筈なの」
「え、ラウが行きたいって言ってきたから、てっきりそういう情報も全部知ってるのかと思ってたのだけど……」
「あ……ラウ、クアン、あの二人がその決勝戦の対戦者じゃない?」

 そう言ってミリアが闘技場の舞台を指差した。

 その場所には、一人は短く刈り上げた金髪に、女性がすぐ虜になりそうな顔立ちをした男。

 事実、周囲を囲うようにして観戦している女性達の中には男のファンなのか、黄色い歓声を上げ、酷い所ではアイドルの熱狂的なファンかと思う程にある一種の武装をした女性達もいる。

 これには流石に男連中の冒険者達は良い気がしないらしく、張り合うようにして、もう一人の女性へと声を張り上げていた。

 そんな声も眼中に無いのか、腰に刺した如何にも伝説に出てきそうな、光の反射で金色に光って見える聖剣を象った長剣――――聖裁剣ガラリアをこれ見よがしに見せびらかしている。

「何、アレ?」
「ラウは知らないわよね。聖裁剣ガラリア。この世界で未だ数本しか発見されてない聖剣の複製版。言っちゃえば、劣化版とも言えるわね」
「じゃあ、弱いんだ?」
「でも、そうとも言い切れないのよね……」

 なんでも、かの有名な焔の聖剣『レーヴァテイン』が妖精族へと返還されてから、各国は新たな聖剣を作り出そうと、躍起になり、結果――――、今男が持っているような剣が生まれたらしい。

 けれど、その剣自体、魔装や神装である聖剣の力には遠く及ばず、けれど、普通の剣よりは強い。

 という微妙な立ち位置だからこそ、こう言われる『虚ろの聖剣』と。

 その名称はある一種の中傷からくるものだが、所有者がその各々の剣の特徴を完璧に理解し、特殊な条件下ならば、別物の様に化けるので、要は使い手次第といった所だろう。

「なんか、すんごい微妙な剣って事は分かった!」
「微妙……ん~」
「クアン、それでいいんじゃない? 今後、別にその剣を持った人達と戦うって訳じゃないんだし」
「ん~、まぁ、それもそうね」

 男達が必死に声を張り上げる中、対戦者の最後の一人は純白のフードで頭から脚まで覆っている女。

 その男に対し純白のフード越しからも見える女性らしい身体つきをしていても、見るものが見ればしなやかな筋肉をつけており、強者の闘気を抑えながらも醸し出す女が対面していた。

 男は、自分の熱狂的なファンがいるのか各所から聞こえる女性陣の歓声に応えながらも、対戦相手が自分に比べ華奢な女である事に内心興奮していた。

 更には相手の女のフード越しにもはっきりと女の部分を主張している身体をまるで、その身体は自分の物だと言わんばかりに笑みを浮かべ、周囲には分からないように細目の目で舐め回す様に見ている。

 だが、そんな男には特に興味も無いようで女は闘技場の観客席を何かを探すように見回していた。

 そして、探していた何かを見つけたのかラウ達の方をじっと食い入る様に見だす。

 そんな女の行動が癇に障ったのか男が何やら女に向かって話し出した。

「この僕と戦えるなんて光栄ですよ。今までの対戦者達は僕とこの『聖裁剣ガラリア』にひれ伏したのか次々と棄権してしまいましたからね。それで、そこの貴方、随分と余裕な感じですが、もう覚悟は決まったのですか?」
「……」
「ふっ、随分と恥ずかしがり屋なお嬢さんの様だ。まぁ、この僕の美貌を見ればどんな子猫ちゃんもメロメロになるのは分かってましたけどね」
「………。———やっと」
「そうですか、やはり僕の顔をまだ直視できないほどなのですね。まぁ? この僕はこの世で最も強く気高くそして何より美しいのですから、当然と言えば当然です。ですが、いつまでも観客のお嬢様方を待たせるわけにもいかないですし、何より貴方のお顔も見てみたい! ので、さっさと倒して優勝した後、ゆっくりと僕の部屋で見せてもらうとしましょう。では、早めに降参すると良いですよ、僕も貴方を傷つけたくはありませんから、ね!!」
「――――見つけた」

 長々と一人で喋っていた男が言い終わるや否や真っ先に女に向かって長剣を抜き全身を身体強化、急加速した。

 そんな男の様子を表情の見えない目で一瞥した女は、無言でおもむろに右手の掌を男の方に向ける。掌にはライトブルーの幾何学模様の魔法陣が一瞬にして形成され、辺りに微かな冷気が漂いだす。

 しかし、女の前には、まるで解き放たれた矢の如きスピードで疾駆する男。そのスピードに眺めていたキミウの冒険者達も見る価値はあると判断したのか、会話を止め、目の前の戦闘へ視線を移していく。

 舞台では、女が行った男へ手を向ける。言葉にすればたったそれだけで、男の周囲に無数の女の身長程の氷が浮かび、砕け散った。その事に男は焦って魔法の詠唱を失敗したと思い込み、男はこの後のことを妄想する。

 この女が自分の物になるという事に更なる愉悦の笑みを浮かべ、全身を使って長剣を女に向かって斬りかかった。

 ――――否、斬りかかろうとした。

 女の喉元へ届く剣筋のまま上段で停止。

 しかし、いくら時間が経っても、自分の身体に力をいれども全く動かない。

 更に、段々と自分の体温が低下している事に気付いた時にはもう、急速に凍り始めた氷像の中に閉じ込められていた。

『…………』

 その余りにも圧倒的な実力差と決勝戦での決着の速さに、あんなにも盛り上がっていた観客の声は、静寂に包まれたかの様に静かになり、闘技場の外の活気ある声が虚しく響き渡る。

 それも、その筈であり男はこれでも優勝できる程の実力は持っていた。

 冒険者内では一流冒険者につけられる二つ名で「金聖」とも言われる男である。それが戦闘を開始早々に女によって凍らされたのである。

 それからようやく今の現状を飲み込み始めた観客達は興奮した様に雄叫びや激励、男への罵倒など様々な声が大音量で響き出した。

「うぉおおお! 凄えぞあのねぇちゃん!」
「なんだあの魔法! 見た事ねぇぞ!」
「きっとあの有名な五大賢者様の一人、氷の賢者様なのよ!」
「いや、待て! S級冒険者って可能性もあるぞ!」
「出した氷が砕けた時は驚いたがな……」
「しかも、詠唱してなかったよな!? そんな事可能なのか?!」
「いけ~! そのままぶっ壊しちまぇッ!」
「よくやった! そいつは元から嫌いだったんだ!!」
「「「「「ちょっと!!それ、どうゆうことよ!!」」」」」
「「アァ!? ———————ヒッ」」
「ちゃんと説明しなさいよ!!」
「そうよ! あの方の悪口を言うのは許さないわ!!」
「あの方はいつでもカッコいいのよ!!」
「ファンとして、その発言は見過ごせないわ!!」
「ん? あら!! ぢょっと貴方いい身体つきしてるんじゃない!」
「あら、ほんと! オネェ様あの子持って帰りましょうよん!」
「そうね! どうやらこの子達も丁度帰ろうとしてるし持って帰っちゃおうかしらん」
「「————————っ!?」」

 まさに前門の虎後門の狼……ゴr……である……。

 そんな観客達を尻目に女は、此処での用はもう済んだとばかりにアリーナから出て行こうとする。

 それを呆然と見ていた状況から立ち直り、女が帰ろうとしている所を見て、慌てて審判が追いかけていった。



「凄かったね!! なんかこうシュビッ! バーン! シュバババ!! って感じで!!」
「ん、凄かったなの。ミニュも凄かったって言ってるの」
「確かに凄かったけど、ラウ……。貴方もうちょっと、こう伝える努力をしなさいよ……」
「ラウの場合、相手に教えるのとか物凄い苦手だからね~」
「だってさぁ……」

 そんなラウ達の話は女が使った魔法ではなく、女が視線をラウ達に送った事について話は進んでいく。

「それにしても、ラウ。貴女、あの女性と面識あるの? なんかこっち凄い見てたけど」
「いや、無いんじゃないかな? あんな綺麗な女性見たら忘れないと思うもん。ミリアちゃんは?」
「私も見た事無いかなぁ……。一流冒険者とかかな? スフィ何か知ってる?」
「……分からないなの。あの人、予選も準決勝の時にも居なかったなの。いきなり決勝戦に出てきたから」
「え? じゃあ本来出るはずだった人は?」
「多分あの女の人に敗れたんだと思うの」
「もしかして、その出るはずだった人はあの女性に敗れたから代わりにあの女性が出たって事なの? そんなの可能なの?」
「一応、ルール上は問題ないなの。この大会は下克上も乱入も許可してるから」

 キミウの闘技場ルールは本当に変わっている。

 これには強者は拒まないというキミウの特徴と、血気盛んな領主の所為なのだが、こればっかりは言ってもしょうがない。

「私も将来、この大会に出る!! そして優勝する!!」
「ラウ、分かったから。ちょっと落ち着きなさい」
「ふふっ、ラウが出るなら、私は応援しようかな?」
「ならスフィとミニュも、ミリアと一緒に応援するの」
「クアンは!?」
「そうね、もしかしたらラウの相手として闘ったりする、かもね?」
「え~! それなら一緒に戦おうよ!」
「いや、個人戦なのにどうやって戦うのよ?」
「それは考えてない!」

 クアン自身、ラウと戦闘することなんて考えられないが、キミウで冒険者をやっている人物だ。

 血気盛んさではキミウにいる冒険者達となんら遜色ない。

 むしろ、それさえなければこんな化け物の巣窟で冒険者をしようとはしないだろう。

「そういえばラウ、ラキさんから決勝戦見たらすぐ戻ってくるように言われてなかった?」
「あ! わ、忘れてた……」
「でも、決勝戦思ったより早く終わったからまだ時間あるし、ゆっくり行こう?」
「そ、そうだよね!? じゃあクアン、ミリアちゃん行こう? じゃあね、スフィ、ミニュ!」
「じゃあね、また遊びに行くから。———あ! ちょっとラウ、待ちなさい!!」
「じゃあ今度は三人で遊びに行くからね」
「ん、待ってるの」
「またね」



「それで、どうだった?」

 その言葉は闘技場から少し離れた所にある木製の宿内の部屋で発せられた。

 下には女を追いかけていた審判が頭を掻きながら諦めて帰っていく姿が見える。

 それを確認してから、眺めていた窓から視線を白ローブの女へと言葉を発したを靡かせ、振り向く。

「えぇ、やっと見つけた」
「そう、じゃあ予定通りにね」
「分かった」
「やっと見つけたわ————クアン」
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