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第2章
57話 ジェレミアの圧に屈する俺
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自室に戻り、風魔法で監察部に連絡を取った後、すぐに返信で了承の返事が返ってきた。
今ここにいるのはジェレミアの部下だが、その連絡はすぐにジェレミアに届き、キーレンの元にも届くだろう。
多分すぐにタンジリアに向かうことになると思うが、なんだか嫌な感じがする。
と思うのは理由が2つある。
一つはかつてタンジリアで依頼を受けたときに訪れた屋敷で実験体に遭遇したことだ。そのアジトはすでに廃棄された後であったが、他でやっていないとは限らない。なにしろエラ以外にも誘拐事件は頻発しているからだ。
もう一つはエラのステータスが創造者モードでも確認できないこと。ナビーがいうにはバグが発生しているとのことだったが、実際に視認して近づかないとバグを消去することができないらしい。
自分はいざとなればログオフすれば済むことだが、そのときクリスが近くにいたときに彼に何かあったら、僕はどうしたらいいのかわからない。
かといって、タンジリアに行かなければ何も解決しないのだから、どちらにせよ行かざるを得ないのだ。
それから昼までの間、今までと同じようにクリスとベレッタは使用人として屋敷の仕事を手伝い、俺は治療師としてラルスの治療を続けていた。
俺たちが昼を少し過ぎた頃に賄いの昼食を食堂で食べていたところ、屋敷にギルドから使いの人が来たとケンタルさんが伝えに来た。
「ケネット、クララ、フィルくん!ギルドから使いの方が来たのだけれど!何か問題でもあったのかい?」
ケンタルさんの疑問に応えようとしたら、お使いの人が先に返答した。
「特に問題はありませんよ。ケンタル殿。御三方とも、任務ご苦労様でした。この屋敷のご主人には仔細これから説明しますので、一緒に来てくださいますか?ケンタル殿、申し訳ないがラルス殿にお取り次ぎをお願いしたい。」
「はい?は!わかりました。少々お待ちを。」
そう言ってケンタルさんはラルスの休養している寝室へと向かっていった。
「ジェレミアさんが自らお迎えに来てくださったんですか?」
「ええ。タケル殿の報告を受けたら、殿下ももう調査の必要はなしと判断されました。それよりも急ぎタンジリアに向かっていただきたいと殿下から追加の依頼です。この後ギルドにすぐ来ていただきたいと…」
「それはまた急だな。」
「ええ、誘拐はできる限りの早い救出が原則ですから。何か起きてしまう前に行動しないといけません。」
「そうだね。もう半年も経つらしいし、助けるなら少しでも早い方がいい。」
ベレッタもジェレミアのいうことに同意する。
話をしている間にケンタルさんが戻ってきたので、話を中断してラルスの寝室に向かった。
寝室でジェレミアは監察部部長であることは隠しつつ、自身が王宮の使いであることだけは明かして、ラルスの身の安全の保証と早急な誘拐事件の解決を約束した。ラルスもその迅速な対応にいたく感動し、「どうか娘を、娘をお願いいたします!」と手を握って泣きながら頭を下げた。
ジェレミアからはラルスに1点だけ指示があった。
「エラ殿の救出が完了するまでは今まで通りにふるまっていて欲しい。もし救出に向かっていることが感づかれたら、彼女にどんな害があるか分からない。」
ラルスは何度も首を縦に振りながら、了承の意思を伝えた。
その後、ラルスと部屋の外で待っていたケンタルさんに他の急ぎの任務ができたため、使用人と治療師を辞職する旨を伝えた。ラルスはそれがなんのためか知っているから納得した様子であったが、ケンタルさんはとても残念がってくれた。
「せっかく打ち解け始めてきたというのに…残念です。でももし仕事に困るようなことがあったらいつでも戻ってきてくださいね。」
「ありがとうございます。急に辞めてしまって申し訳ありません。」
「いえいえ、何か重要なお仕事があるのでしょう?何かは聞きませんが、せめてご無事で。」
短い間だが優しく対応してくれたケンタルさんに、屋敷の外で最後の挨拶をした俺たちは急いでギルドに向かった。
ギルドに向かうとまっすぐギルド長の執務室に行くよう指示された俺たちは、そのまま3階に上がって執務室に入った。
執務室にはすでにキーレンが座ってお茶を飲んでいるところだった。その傍らにはジェレミアがはべている。
一体いつ戻ったのか…さっき俺たちと一緒に屋敷を出たはずなんだけど…?もしかして転移魔法が使える??
「急いで戻っていただきありがとうございます。」と言いながら、俺たちの到着を見計ったようにお茶を出すジェレミアにもはや疑問を抱くこと自体が無駄のような気がしてきた。いや…ステータスちょっと確認しても?
と思ってジェレミアを見るのだが…ジェレミアに笑顔で何かの圧をかけられ背筋がゾクッとしたので止めといた。
一体彼はなんなのだろう…。
俺たちの前にお茶をおかれたのを見計らって、キーレンが話し始めた。もちろんその隣にはギルド長のギルバートも座っている。もっとも彼は今回は場所を貸してくれているだけなので、話を聞いているだけなのだろうけれども。
「まずラルスから情報を引き出してくれて助かったよ。ありがとう。まさか、彼の娘が誘拐され脅されていたとはな。それなら彼の今までの行動にも全て納得がいく。自分の娘を盾にされて逆らえるものなどいないだろう。」
「まだ、具体的な場所は分からないから下手には動けないのだがな。」
「ああ、なのでひとまず私たちでタンジリアに入り、情報収集したいと思う。アジトの目星がついたら騎士団や監察部を動かす。今回もそれでいこう。」
今回の救出では一体何人が誘拐されているのか、どんな奴がその場を守っているのか分からないから救出にはある程度人数を揃えたほうがいいだろう。
俺もその案に納得したので頷いた。
「いついくんだい?」
「すぐにでも向かったほうがいいだろう。私もジェレミアも一緒に行く。ジェレミアもいいか?」
「御意」
ジェレミアが右手を左の肩に置いてきれいに了承の意を示す。
「キーレンさん。お城のお仕事というか、本業の方は大丈夫なんですか?」
「ああ、やっと王宮でのゴタゴタも片付いたから、しばらくは自由に行動できるはずだ。心配かけてすまない。」
「そうなんですか。よかったです。」
ゴタゴタがなんなのか少し気になったことではあるけれど、ひとまず自由に行動できるので安心した。
キーレンも俺から聖武器を預けられた、「勇者一行」の一人だからね。
戦力は多いほどいい。
それから俺たちはすぐにタンジリアに向かうことになった。もちろん転移魔法を使うのだが、ジェレミアにはまだ伝えていないことに気がついた。
ギルドの外に出たところでキーレンに思ったことを話す。
「え~とキーレンさん。どうやって行きましょうか?」
「タケル殿。ひとまずここではなんですから、場所を変えましょうか?」
キーレンが答える前ににっこりと微笑むジェレミアにそう促されて、ひとまず僕たちの家にやってきた。
「タケル。ジェレミアはすでにタケルが転移魔法を使うことを知っている。というか転移魔法でもないとあの速さでタンジリアに行くことはできないから、隠すことは難しい。」
キーレンの言う通りだ。確かに。ましてやジェレミアが相手では隠し通すことは難しいだろう。
「ジェレミアに隠し事はできないのだ…」
やや俯きながらそう呟くキーレンの声から、今までも何かあったのだなと推測した。やっぱりジェレミアには逆らわないほうが良さそうだ。
「そういうわけですので、私も一緒にタンジリアへお連れくださいませ。お手数ですがよろしくお願いいたします。」
丁寧にお辞儀しながら逆らえないお願いをするジェレミアに、「わ、わかりました!」と答えて、すぐに俺たちの家からタンジリアの郊外まで転移魔法で移動した。
今ここにいるのはジェレミアの部下だが、その連絡はすぐにジェレミアに届き、キーレンの元にも届くだろう。
多分すぐにタンジリアに向かうことになると思うが、なんだか嫌な感じがする。
と思うのは理由が2つある。
一つはかつてタンジリアで依頼を受けたときに訪れた屋敷で実験体に遭遇したことだ。そのアジトはすでに廃棄された後であったが、他でやっていないとは限らない。なにしろエラ以外にも誘拐事件は頻発しているからだ。
もう一つはエラのステータスが創造者モードでも確認できないこと。ナビーがいうにはバグが発生しているとのことだったが、実際に視認して近づかないとバグを消去することができないらしい。
自分はいざとなればログオフすれば済むことだが、そのときクリスが近くにいたときに彼に何かあったら、僕はどうしたらいいのかわからない。
かといって、タンジリアに行かなければ何も解決しないのだから、どちらにせよ行かざるを得ないのだ。
それから昼までの間、今までと同じようにクリスとベレッタは使用人として屋敷の仕事を手伝い、俺は治療師としてラルスの治療を続けていた。
俺たちが昼を少し過ぎた頃に賄いの昼食を食堂で食べていたところ、屋敷にギルドから使いの人が来たとケンタルさんが伝えに来た。
「ケネット、クララ、フィルくん!ギルドから使いの方が来たのだけれど!何か問題でもあったのかい?」
ケンタルさんの疑問に応えようとしたら、お使いの人が先に返答した。
「特に問題はありませんよ。ケンタル殿。御三方とも、任務ご苦労様でした。この屋敷のご主人には仔細これから説明しますので、一緒に来てくださいますか?ケンタル殿、申し訳ないがラルス殿にお取り次ぎをお願いしたい。」
「はい?は!わかりました。少々お待ちを。」
そう言ってケンタルさんはラルスの休養している寝室へと向かっていった。
「ジェレミアさんが自らお迎えに来てくださったんですか?」
「ええ。タケル殿の報告を受けたら、殿下ももう調査の必要はなしと判断されました。それよりも急ぎタンジリアに向かっていただきたいと殿下から追加の依頼です。この後ギルドにすぐ来ていただきたいと…」
「それはまた急だな。」
「ええ、誘拐はできる限りの早い救出が原則ですから。何か起きてしまう前に行動しないといけません。」
「そうだね。もう半年も経つらしいし、助けるなら少しでも早い方がいい。」
ベレッタもジェレミアのいうことに同意する。
話をしている間にケンタルさんが戻ってきたので、話を中断してラルスの寝室に向かった。
寝室でジェレミアは監察部部長であることは隠しつつ、自身が王宮の使いであることだけは明かして、ラルスの身の安全の保証と早急な誘拐事件の解決を約束した。ラルスもその迅速な対応にいたく感動し、「どうか娘を、娘をお願いいたします!」と手を握って泣きながら頭を下げた。
ジェレミアからはラルスに1点だけ指示があった。
「エラ殿の救出が完了するまでは今まで通りにふるまっていて欲しい。もし救出に向かっていることが感づかれたら、彼女にどんな害があるか分からない。」
ラルスは何度も首を縦に振りながら、了承の意思を伝えた。
その後、ラルスと部屋の外で待っていたケンタルさんに他の急ぎの任務ができたため、使用人と治療師を辞職する旨を伝えた。ラルスはそれがなんのためか知っているから納得した様子であったが、ケンタルさんはとても残念がってくれた。
「せっかく打ち解け始めてきたというのに…残念です。でももし仕事に困るようなことがあったらいつでも戻ってきてくださいね。」
「ありがとうございます。急に辞めてしまって申し訳ありません。」
「いえいえ、何か重要なお仕事があるのでしょう?何かは聞きませんが、せめてご無事で。」
短い間だが優しく対応してくれたケンタルさんに、屋敷の外で最後の挨拶をした俺たちは急いでギルドに向かった。
ギルドに向かうとまっすぐギルド長の執務室に行くよう指示された俺たちは、そのまま3階に上がって執務室に入った。
執務室にはすでにキーレンが座ってお茶を飲んでいるところだった。その傍らにはジェレミアがはべている。
一体いつ戻ったのか…さっき俺たちと一緒に屋敷を出たはずなんだけど…?もしかして転移魔法が使える??
「急いで戻っていただきありがとうございます。」と言いながら、俺たちの到着を見計ったようにお茶を出すジェレミアにもはや疑問を抱くこと自体が無駄のような気がしてきた。いや…ステータスちょっと確認しても?
と思ってジェレミアを見るのだが…ジェレミアに笑顔で何かの圧をかけられ背筋がゾクッとしたので止めといた。
一体彼はなんなのだろう…。
俺たちの前にお茶をおかれたのを見計らって、キーレンが話し始めた。もちろんその隣にはギルド長のギルバートも座っている。もっとも彼は今回は場所を貸してくれているだけなので、話を聞いているだけなのだろうけれども。
「まずラルスから情報を引き出してくれて助かったよ。ありがとう。まさか、彼の娘が誘拐され脅されていたとはな。それなら彼の今までの行動にも全て納得がいく。自分の娘を盾にされて逆らえるものなどいないだろう。」
「まだ、具体的な場所は分からないから下手には動けないのだがな。」
「ああ、なのでひとまず私たちでタンジリアに入り、情報収集したいと思う。アジトの目星がついたら騎士団や監察部を動かす。今回もそれでいこう。」
今回の救出では一体何人が誘拐されているのか、どんな奴がその場を守っているのか分からないから救出にはある程度人数を揃えたほうがいいだろう。
俺もその案に納得したので頷いた。
「いついくんだい?」
「すぐにでも向かったほうがいいだろう。私もジェレミアも一緒に行く。ジェレミアもいいか?」
「御意」
ジェレミアが右手を左の肩に置いてきれいに了承の意を示す。
「キーレンさん。お城のお仕事というか、本業の方は大丈夫なんですか?」
「ああ、やっと王宮でのゴタゴタも片付いたから、しばらくは自由に行動できるはずだ。心配かけてすまない。」
「そうなんですか。よかったです。」
ゴタゴタがなんなのか少し気になったことではあるけれど、ひとまず自由に行動できるので安心した。
キーレンも俺から聖武器を預けられた、「勇者一行」の一人だからね。
戦力は多いほどいい。
それから俺たちはすぐにタンジリアに向かうことになった。もちろん転移魔法を使うのだが、ジェレミアにはまだ伝えていないことに気がついた。
ギルドの外に出たところでキーレンに思ったことを話す。
「え~とキーレンさん。どうやって行きましょうか?」
「タケル殿。ひとまずここではなんですから、場所を変えましょうか?」
キーレンが答える前ににっこりと微笑むジェレミアにそう促されて、ひとまず僕たちの家にやってきた。
「タケル。ジェレミアはすでにタケルが転移魔法を使うことを知っている。というか転移魔法でもないとあの速さでタンジリアに行くことはできないから、隠すことは難しい。」
キーレンの言う通りだ。確かに。ましてやジェレミアが相手では隠し通すことは難しいだろう。
「ジェレミアに隠し事はできないのだ…」
やや俯きながらそう呟くキーレンの声から、今までも何かあったのだなと推測した。やっぱりジェレミアには逆らわないほうが良さそうだ。
「そういうわけですので、私も一緒にタンジリアへお連れくださいませ。お手数ですがよろしくお願いいたします。」
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