4人の学生のワケあり勇者冒険譚！

プロローグ

ー悲鳴ー
「殺さないで！殺さないでェ！何でも、何でもしますから！」
「どうか....どうか子供達だけ.........で............も...................................」
悲鳴が聞こえる、
早く助けなければならない。




ー嘆願ー
「王よ！お助けください！」
「お願いします！お願いします！お願いします！息子が、娘が拐われているのです！お助けください！」
嘆願が聞こえる、
助けてる、私は助け続けている。




ー怒号ー
「ふざけるな！何故何もしないのか、訳がおありであろうな、国王よ！」
「おまえのぉーっ！おまえのせいでぇぇぇーーーーーっ」
怒号が聞こえる、
.........私は、もう、疲れたよ.......



この悲劇の舞台となった帝国、アガレス帝国は、魔法の技術革新を遂げた国であり、各国がその高度な魔法技術を手に入れようと絶えなく侵攻してる。

中でも剣術、槍術などを得意とする『キシ』を戦力として保有しているサルバレス王国

近年急激な工業、産業の革新を起こし、波に乗っているサマータ帝国

そしてその国独特の変化を遂げた『サムライ』という高度な刀の扱いを得意とした者が多くいるヒノクニ

この3国が、こぞって我先にとアガレスの魔法技術を奪おうとこの国の帝都ティクノスに進行中である。

当のアガレス帝国の王、ナラル・マーチス王はこの3国の対応という極めて困難な課題に苦戦しながらも国民を守ろうと必死に足掻いて、






足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて






足掻き続けた、続けたがもちろん全部の国民を守りきれるわけがなかった。守りきれなかったマーチスが悪いわけではない、当然の犠牲ともいえたであろう。

だが、その失われた者達の家族、遺族、村の者などが黙っているワケもなく、王に対する憤怒の声が募っていた。
ー 王が悪いわけではない ー  頭の中では理解しているはず、けれど抗わなければ気がすまない、そういった本能にも近い部分が働いてマーチスに対する憎悪が増していってしまったのだろう。

その結果、マーチスは心身困憊の様子であり、また国民の要望に応えられない喪失感、不甲斐なさを感じており、ストレスの限界であった。その結果マーチスは

「フォロエ、異世界召喚を行うことを許可する」

禁忌を犯してしまった。
そして物語は始まりを迎える