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1章 異世界転移
金銭感覚がわからない
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素晴らしい治療は、程なくして終わってしまう。
司祭服が少し厚手の服だったのが残念な所であるが、もうちょっと堪能していたかった。
「これで、終了です。記憶の方に何か変化はありましたか?」
「あ、えーと、どうでしょう? よく分かりませんが特に変わった様な感じは無いですね、も、もう一度やってもらう事は出来ますか?」
努めて真顔で応える。
「申し訳ありません。怪我等の外傷でしたらそれも可能なのですが、長年の不調ですとか、特に頭の場合一気に回復魔法を掛けてしまいますと、思わぬ不調が出てしまう事が少なくないのです」
元の世界の医療でもそう言うことは多いから分からんでもないが、怪我なら一気に行ける様な口振りだし魔法というのは凄いな。
せっかく異世界なんだし、俺も是非使ってみたい。
……初級あたりからな。
「ですので、再度治療をご希望される場合は、最低でも10日程度は日数を置いて頂いてます」
「では、10日後にまた来ます!」
即答してから、次来たときにまたこの娘が診てくれるとは限らないことに気がついて、じとりと汗が出る。
「はい、承知しました。記憶が無い大変不安な状態を、すぐに解消して差し上げられない、我が身の不得をお許し下さい」
立ち上がって、深々と頭を下げられてしまった。頭を下げる前に悲痛そうな顔が見えた。
そ~言えば、一応彼女も聖職者なわけである。不純な動機で何処も悪くないのに再診をお願いしてしまった事に急激に罪悪感が湧いてくる。
「あ、いえ、お気になさらず。幸い助けもありますし、ある日突然記憶が戻ると信じて、のんびりやっていきます」
よし、もう教会には来ないようにしておこう、実際来る意味も無いしな。
「もし、宜しければ、次回も私に担当をさせて頂けないでしょうか? まだまだ若く未熟かと思われるでしょうが、こう見えましても当教会では一番の回復魔法の使い手と言われております。是非引き続き治療をさせて下さい」
「はい、喜んでー!」
はっ、つい反射的に返事をしてしまった。
いや、別に不純な動機度では無い、イーリスの気持ちを汲んだだけである。
次も首の治療はしてもらうつもりだが……。
次回10日以上過ぎたら、再訪する約束をして、部屋を後にする。
戻る途中に募金箱の様な物があったので、感謝やら贖罪やらの意味を込めて、もう一枚金貨を放り込んで置いた。
近くに居た最初に対応してもらったシスターに目撃され、深々と頭を下げられてしまったが、まあ良いだろう。
なんとなく気不味いので、そそくさと立ち去ると、頭を下げていたシスターに募金箱がすごい速さで回収されていった。
俺も目の前で10万円とか募金箱に入れられたら、あーなる気がしないでもない。
なんかスミマセン……。
自意識過剰だと思うが、他のシスターが俺の様子を見ていて、募金箱を持ったシスターがジリジリ寄って来ている気がするので、逃げる様に教会を後にする。
「こっちの世界だと金銭感覚がおかしくなってるな気を付けねば……」
自分で汗水垂らして稼いだわけでもなく幾らでもお金を用意出来てしまう事と、馴染みの無い通貨で、それがすべて硬貨である事から500円玉を出すくらいの感覚で募金箱に放り込んでしまった。
宝くじで1等が当たったという以上に気を付けねばならない。
金を狙って四六時中誰かに付き纏われるような状況になってしまったら、精神的に参ってしまうだろう。
「早々に、市場とか覗いて金銭感覚を覚えなければいかんな」
「そうね、それは大事だわ」
「うわぁ! びっくりした!」
考え事をしながら歩いていたら、いつの間にかアリーセが現れた。
「何よ、ここまで近づいても気が付いてなかったの?」
「え? いつから居たんだ?」
「教会から出てくるイオリを偶然見つけたから、手を振ったんだけど、全然気が付かないでフラフラ行っちゃうから追いかけてきた所よ。しかも、白兎亭と反対方向に行くから、何処に行くのかと思ったのよ」
「え、あー、ちょっとその辺見ながら戻ろうかと……」
「その割には、至近距離の私に気が付かないくらい何やら考えてたみたいだけどね」
スミマセン、何処も見てませんでした。
そんなんじゃ、財布スられるよ? と注意を受けた。
「まあ、良いわ。それで、治療は上手く行ったの?」
「ああ、いや、駄目だった。記憶とか頭の障害は難しいんだってさ。無理やりやると何が起こるか分からないから、また時間を置いて来てくれって」
アリーセに掻い摘んでイーリスに言われた事を説明する。
ついでにおっさんが黙ってたせいで大分高い金額を寄付したこともチクっておく。
「ああ、それで考え込んでたのね。大丈夫、きっかけがあれば、きっと一気に思い出すわよ!」
アリーセは金貨、それも旧王国金貨を寄付した事に一瞬呆れたようだったが、すぐに心配する様な顔になり励ましてくれた。
「まあ、無事街にはつけたし、生活出来るようになるならそれで良しとするさ」
何だか嘘の記憶喪失設定で心配されているのが心苦しいので、この話は切り上げたい。
「お昼には少し早いけど合流しちゃったから、このまま装備を揃えに連れて行って貰っても良いか?」
「良いわよ。それじゃあお薦めの武器屋があるから、そこに案内するわ」
話題の切り替えが上手く行ったので、途中に市場を通ってもらい、あれは安い、これは高いなどと、売っているものの値段について聞きながら歩いて行く。
感覚的にだが元の世界、というか日本と比べると、肉類と穀物は少し安く、果物や野菜は少し高いという印象だ。日用雑貨などは随分と高いようにも思えるが、手作りだろうからそんなものかという気もする。
服等は高いもの安いものと幅が広く、古着を売っているところも多いようだ。
宿泊と朝晩の食事を除くなら、1日10ナールもあれば普通の生活が出来るそうだ。
教会で怪我や病気を見てもらった時は、おっさんも言っていたが多く出して100ナールで、ちょっとした怪我や病気ならば20ナール程度らしい。
教会では回復魔法による魔法での治療がメインで、治療院の方は薬による治療がメインだそうで、教会の方からこんな薬を治療院で買いなさいとか、治療院の方で教会に行きなさいとか言われることもあるそうだ。元の世界の病院と薬局みたいなものだろうか?
30分ほど歩いたところで、剣と鉄床が描かれている武器屋が見えてきた。
店の軒先には剣とか短い槍等が入った樽がいくつか置かれている。
樽に特価品と書き殴られているので品質が低い物なのだろうが、一応武器を軒先に出しておいて大丈夫なのだろうか?
「いらっしゃいませ」
店に入ると、ずんぐりむっくりで髭面のおっさんが店番をしていた。
もしや、これはあの有名なドワーフさんではないだろうか?
---------------------------------------------------------------------------
お気に入り登録ありがとうございます。
お金が無限にあっても、自由に使えないとなると微妙ですよねぇ
司祭服が少し厚手の服だったのが残念な所であるが、もうちょっと堪能していたかった。
「これで、終了です。記憶の方に何か変化はありましたか?」
「あ、えーと、どうでしょう? よく分かりませんが特に変わった様な感じは無いですね、も、もう一度やってもらう事は出来ますか?」
努めて真顔で応える。
「申し訳ありません。怪我等の外傷でしたらそれも可能なのですが、長年の不調ですとか、特に頭の場合一気に回復魔法を掛けてしまいますと、思わぬ不調が出てしまう事が少なくないのです」
元の世界の医療でもそう言うことは多いから分からんでもないが、怪我なら一気に行ける様な口振りだし魔法というのは凄いな。
せっかく異世界なんだし、俺も是非使ってみたい。
……初級あたりからな。
「ですので、再度治療をご希望される場合は、最低でも10日程度は日数を置いて頂いてます」
「では、10日後にまた来ます!」
即答してから、次来たときにまたこの娘が診てくれるとは限らないことに気がついて、じとりと汗が出る。
「はい、承知しました。記憶が無い大変不安な状態を、すぐに解消して差し上げられない、我が身の不得をお許し下さい」
立ち上がって、深々と頭を下げられてしまった。頭を下げる前に悲痛そうな顔が見えた。
そ~言えば、一応彼女も聖職者なわけである。不純な動機で何処も悪くないのに再診をお願いしてしまった事に急激に罪悪感が湧いてくる。
「あ、いえ、お気になさらず。幸い助けもありますし、ある日突然記憶が戻ると信じて、のんびりやっていきます」
よし、もう教会には来ないようにしておこう、実際来る意味も無いしな。
「もし、宜しければ、次回も私に担当をさせて頂けないでしょうか? まだまだ若く未熟かと思われるでしょうが、こう見えましても当教会では一番の回復魔法の使い手と言われております。是非引き続き治療をさせて下さい」
「はい、喜んでー!」
はっ、つい反射的に返事をしてしまった。
いや、別に不純な動機度では無い、イーリスの気持ちを汲んだだけである。
次も首の治療はしてもらうつもりだが……。
次回10日以上過ぎたら、再訪する約束をして、部屋を後にする。
戻る途中に募金箱の様な物があったので、感謝やら贖罪やらの意味を込めて、もう一枚金貨を放り込んで置いた。
近くに居た最初に対応してもらったシスターに目撃され、深々と頭を下げられてしまったが、まあ良いだろう。
なんとなく気不味いので、そそくさと立ち去ると、頭を下げていたシスターに募金箱がすごい速さで回収されていった。
俺も目の前で10万円とか募金箱に入れられたら、あーなる気がしないでもない。
なんかスミマセン……。
自意識過剰だと思うが、他のシスターが俺の様子を見ていて、募金箱を持ったシスターがジリジリ寄って来ている気がするので、逃げる様に教会を後にする。
「こっちの世界だと金銭感覚がおかしくなってるな気を付けねば……」
自分で汗水垂らして稼いだわけでもなく幾らでもお金を用意出来てしまう事と、馴染みの無い通貨で、それがすべて硬貨である事から500円玉を出すくらいの感覚で募金箱に放り込んでしまった。
宝くじで1等が当たったという以上に気を付けねばならない。
金を狙って四六時中誰かに付き纏われるような状況になってしまったら、精神的に参ってしまうだろう。
「早々に、市場とか覗いて金銭感覚を覚えなければいかんな」
「そうね、それは大事だわ」
「うわぁ! びっくりした!」
考え事をしながら歩いていたら、いつの間にかアリーセが現れた。
「何よ、ここまで近づいても気が付いてなかったの?」
「え? いつから居たんだ?」
「教会から出てくるイオリを偶然見つけたから、手を振ったんだけど、全然気が付かないでフラフラ行っちゃうから追いかけてきた所よ。しかも、白兎亭と反対方向に行くから、何処に行くのかと思ったのよ」
「え、あー、ちょっとその辺見ながら戻ろうかと……」
「その割には、至近距離の私に気が付かないくらい何やら考えてたみたいだけどね」
スミマセン、何処も見てませんでした。
そんなんじゃ、財布スられるよ? と注意を受けた。
「まあ、良いわ。それで、治療は上手く行ったの?」
「ああ、いや、駄目だった。記憶とか頭の障害は難しいんだってさ。無理やりやると何が起こるか分からないから、また時間を置いて来てくれって」
アリーセに掻い摘んでイーリスに言われた事を説明する。
ついでにおっさんが黙ってたせいで大分高い金額を寄付したこともチクっておく。
「ああ、それで考え込んでたのね。大丈夫、きっかけがあれば、きっと一気に思い出すわよ!」
アリーセは金貨、それも旧王国金貨を寄付した事に一瞬呆れたようだったが、すぐに心配する様な顔になり励ましてくれた。
「まあ、無事街にはつけたし、生活出来るようになるならそれで良しとするさ」
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「良いわよ。それじゃあお薦めの武器屋があるから、そこに案内するわ」
話題の切り替えが上手く行ったので、途中に市場を通ってもらい、あれは安い、これは高いなどと、売っているものの値段について聞きながら歩いて行く。
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服等は高いもの安いものと幅が広く、古着を売っているところも多いようだ。
宿泊と朝晩の食事を除くなら、1日10ナールもあれば普通の生活が出来るそうだ。
教会で怪我や病気を見てもらった時は、おっさんも言っていたが多く出して100ナールで、ちょっとした怪我や病気ならば20ナール程度らしい。
教会では回復魔法による魔法での治療がメインで、治療院の方は薬による治療がメインだそうで、教会の方からこんな薬を治療院で買いなさいとか、治療院の方で教会に行きなさいとか言われることもあるそうだ。元の世界の病院と薬局みたいなものだろうか?
30分ほど歩いたところで、剣と鉄床が描かれている武器屋が見えてきた。
店の軒先には剣とか短い槍等が入った樽がいくつか置かれている。
樽に特価品と書き殴られているので品質が低い物なのだろうが、一応武器を軒先に出しておいて大丈夫なのだろうか?
「いらっしゃいませ」
店に入ると、ずんぐりむっくりで髭面のおっさんが店番をしていた。
もしや、これはあの有名なドワーフさんではないだろうか?
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