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32 意中之人
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大騒ぎだった睡蓮宮の様子は急ぎ北極殿にも伝えられる。
今すぐ向かうと立ち上がった天佑を影狼や一角が必死で止めおき、すぐさま報告させるという約束でこの場で待つよう説得したのだ。報告には江宦官、五虹が並ぶ。
銀の仮面も外し、いらつきが最高潮に達している天佑の前、ニ人が順に報告を行う。
「して、潘充儀の様子は?」
「医官によりますと脇腹に大きな刃物による傷があるものの、すでに傷は塞がっているそうです。内蔵への損傷は心配なさそうだと」
天佑がほっとしたのと同時に、部屋の中の空気が幾分軽くなる。
「顔色もよくお元気な様子でした。お腹が空いたとおっしゃっていましたので重湯をお出ししたところ不服そうにしていらっしゃいました」
「ふっ、菓子が食べたかったのだろう」
雪玲が言いそうだと想像した天佑の口元がわずかに上がる。
「それから……失踪した間のことは覚えていないとのことです。念のため隅々まで身体を調べましたが、刺し傷以外問題ありません。傷も丁寧に手当てをされていました」
「そうか……」
天佑の顔色を見ながら太監が進言する。
「とにかく今は休息を取らせましょう。天佑さまもひとまずお休みくださいませ」
「……あぁ、そうだな」
太監が影狼へ目配せをすると承知したと軽く頷く。
寝殿へ向かう背中に皆が一様に息をつく。
「ふう……これでようやく天佑さまもお休みになれますね……」
「ところで五虹。その、覚えていないと言うことだが、潘充儀は……」
「太監、ご安心ください。清らかな身体のままとのことでございました」
怖い思いはしただろうが、最悪の事態のいくつかは免れたようだと皆が安堵した。
「ならばこの件は何人たりとも漏れぬよう、江宦官と五虹に厳命する。事実はどうあれ、潘充儀の名誉が傷つくことがないよう心せよ」
こうして、一カ月にわたり不調で寝込んでいた潘充儀は、ようやく完治して回復したことになり。
雪玲の明るい笑顔が、以前のように後宮で見られるようになったのだ。
一方で、天佑は悩んでいた。
(古書の解読のために北極殿に出入りさせ、結果的に酷い目に遭わせてしまった……。雪玲をまた呼ぶのはやめた方がいいのではないだろうか……)
天誠の身代わりをやっている以上、銀の皇帝と雪玲が接触することで、今後も後宮の諍いに巻き込んでしまうかもしれない。
だが、大っぴらに寵妃として溺愛して守ろうとすれば、天誠が目覚めた後にややこしくなる。
(……天佑として距離を詰めておくか? いや、そうしたら雪玲がふしだらな女になってしまう)
「……八方塞がりじゃないか」
「天佑さま、お考えが声で漏れてますよ」
影狼は文に目を通しながら、天佑を見ることなく諌める。
「……影狼、俺はどうしたらいいと思う?」
ぎゅっとした顔で影狼は聞く。
「それは……友として聞いているのか?」
「ああ」
そうだな、と腕を組む影狼を天佑が見つめる。
「そもそもはっきりさせたいことがあるのだが。天佑は雪玲を好いているのか? それともあの子の知識を活用したくて側に置こうとしているのか?」
「いや、俺はただ……」
「ただ何だ? 天誠さまの解毒法が見つかったらあの子を用済みにできるか?」
それは、寂しい気がする。
「天誠さまが目覚めて、俺が褒美に雪玲を下賜してほしいと言ったら祝福できるか?」
ぶわっと部屋の中の空気が重くなる。壁の向こうからカタッと物音がした。隠密が殺気の不意打ちをもらってよろけたようだ。
「……なあ、これで自覚しただろう? 羽林大将軍、龍天佑よ。おまえが両手を伸ばせば守れる者は多いと思うぞ? 後は自覚と覚悟だけなんじゃないか?」
心地よい春の陽だまりのような雪玲。一生懸命で食いしん坊で、少し常識が足りていないことは否めないが、あの純真さはどんな宝玉にも変え難いのではないだろうか。
皇族に関わることで諍いや事件に巻き込まれることもあるかもしれない。いや、そんなものからも俺が守ればいいじゃないか。
雪玲を守る覚悟。
天誠が目覚めるその日まで、大切にこの気持ちを育みながら、あいつを慈しみたい。
(……今度こそ、あいつには指一本触れさせない)
「影狼、ありがとう。太監はいるか? 明日、潘充儀を呼んで欲しいのだが」
入室してきた太監は小さな紙切れを差し出した。
「息がぴったりでございますね。返信を書かれるとお喜びになるかもしれませんよ」
『明日から古書の解読行きます。菓子楽しみです。』
指一本ほどの紙に書かれた、見覚えのある達筆な文字をじっと見つめる。
「潘充儀は伝書鳩を気に入られた様子でして……」
「そうか。連絡用に睡蓮宮へ置いたのだったな。……あいつ……、その、潘充儀は他の場所にも伝書鳩を送っているのか?」
「いえ、陛下だけでございますよ」
仮面で見えずとも、耳の先がほのかに色づく。
「そうか……。返信を書くから四半刻後に取りに来てくれ」
「おおせのままに」
部屋を辞した太監の後ろ、お付きの宦官が尋ねる。
「太監、陛下より先に潘充儀から伝書鳩の文を受け取ってましたよね?」
確かに受け取っている。内容は老体を心配した、ただのご機嫌伺いだった。おそらく、鳩が本当に文を運べるのか試しに飛ばしたものなのだろう。
だが、背負う物が多い天佑の喜びに少しでもなれるのなら。こんな優しい嘘くらい、いくらでもついてやると太監は口角を上げる。
「くくくっ、魑魅魍魎蔓延る後宮では機転のきく宦官が生き残るということだ。よく覚えておきなさい」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
※意中之人・・・心の中で密かに想いを寄せている人のこと。
今すぐ向かうと立ち上がった天佑を影狼や一角が必死で止めおき、すぐさま報告させるという約束でこの場で待つよう説得したのだ。報告には江宦官、五虹が並ぶ。
銀の仮面も外し、いらつきが最高潮に達している天佑の前、ニ人が順に報告を行う。
「して、潘充儀の様子は?」
「医官によりますと脇腹に大きな刃物による傷があるものの、すでに傷は塞がっているそうです。内蔵への損傷は心配なさそうだと」
天佑がほっとしたのと同時に、部屋の中の空気が幾分軽くなる。
「顔色もよくお元気な様子でした。お腹が空いたとおっしゃっていましたので重湯をお出ししたところ不服そうにしていらっしゃいました」
「ふっ、菓子が食べたかったのだろう」
雪玲が言いそうだと想像した天佑の口元がわずかに上がる。
「それから……失踪した間のことは覚えていないとのことです。念のため隅々まで身体を調べましたが、刺し傷以外問題ありません。傷も丁寧に手当てをされていました」
「そうか……」
天佑の顔色を見ながら太監が進言する。
「とにかく今は休息を取らせましょう。天佑さまもひとまずお休みくださいませ」
「……あぁ、そうだな」
太監が影狼へ目配せをすると承知したと軽く頷く。
寝殿へ向かう背中に皆が一様に息をつく。
「ふう……これでようやく天佑さまもお休みになれますね……」
「ところで五虹。その、覚えていないと言うことだが、潘充儀は……」
「太監、ご安心ください。清らかな身体のままとのことでございました」
怖い思いはしただろうが、最悪の事態のいくつかは免れたようだと皆が安堵した。
「ならばこの件は何人たりとも漏れぬよう、江宦官と五虹に厳命する。事実はどうあれ、潘充儀の名誉が傷つくことがないよう心せよ」
こうして、一カ月にわたり不調で寝込んでいた潘充儀は、ようやく完治して回復したことになり。
雪玲の明るい笑顔が、以前のように後宮で見られるようになったのだ。
一方で、天佑は悩んでいた。
(古書の解読のために北極殿に出入りさせ、結果的に酷い目に遭わせてしまった……。雪玲をまた呼ぶのはやめた方がいいのではないだろうか……)
天誠の身代わりをやっている以上、銀の皇帝と雪玲が接触することで、今後も後宮の諍いに巻き込んでしまうかもしれない。
だが、大っぴらに寵妃として溺愛して守ろうとすれば、天誠が目覚めた後にややこしくなる。
(……天佑として距離を詰めておくか? いや、そうしたら雪玲がふしだらな女になってしまう)
「……八方塞がりじゃないか」
「天佑さま、お考えが声で漏れてますよ」
影狼は文に目を通しながら、天佑を見ることなく諌める。
「……影狼、俺はどうしたらいいと思う?」
ぎゅっとした顔で影狼は聞く。
「それは……友として聞いているのか?」
「ああ」
そうだな、と腕を組む影狼を天佑が見つめる。
「そもそもはっきりさせたいことがあるのだが。天佑は雪玲を好いているのか? それともあの子の知識を活用したくて側に置こうとしているのか?」
「いや、俺はただ……」
「ただ何だ? 天誠さまの解毒法が見つかったらあの子を用済みにできるか?」
それは、寂しい気がする。
「天誠さまが目覚めて、俺が褒美に雪玲を下賜してほしいと言ったら祝福できるか?」
ぶわっと部屋の中の空気が重くなる。壁の向こうからカタッと物音がした。隠密が殺気の不意打ちをもらってよろけたようだ。
「……なあ、これで自覚しただろう? 羽林大将軍、龍天佑よ。おまえが両手を伸ばせば守れる者は多いと思うぞ? 後は自覚と覚悟だけなんじゃないか?」
心地よい春の陽だまりのような雪玲。一生懸命で食いしん坊で、少し常識が足りていないことは否めないが、あの純真さはどんな宝玉にも変え難いのではないだろうか。
皇族に関わることで諍いや事件に巻き込まれることもあるかもしれない。いや、そんなものからも俺が守ればいいじゃないか。
雪玲を守る覚悟。
天誠が目覚めるその日まで、大切にこの気持ちを育みながら、あいつを慈しみたい。
(……今度こそ、あいつには指一本触れさせない)
「影狼、ありがとう。太監はいるか? 明日、潘充儀を呼んで欲しいのだが」
入室してきた太監は小さな紙切れを差し出した。
「息がぴったりでございますね。返信を書かれるとお喜びになるかもしれませんよ」
『明日から古書の解読行きます。菓子楽しみです。』
指一本ほどの紙に書かれた、見覚えのある達筆な文字をじっと見つめる。
「潘充儀は伝書鳩を気に入られた様子でして……」
「そうか。連絡用に睡蓮宮へ置いたのだったな。……あいつ……、その、潘充儀は他の場所にも伝書鳩を送っているのか?」
「いえ、陛下だけでございますよ」
仮面で見えずとも、耳の先がほのかに色づく。
「そうか……。返信を書くから四半刻後に取りに来てくれ」
「おおせのままに」
部屋を辞した太監の後ろ、お付きの宦官が尋ねる。
「太監、陛下より先に潘充儀から伝書鳩の文を受け取ってましたよね?」
確かに受け取っている。内容は老体を心配した、ただのご機嫌伺いだった。おそらく、鳩が本当に文を運べるのか試しに飛ばしたものなのだろう。
だが、背負う物が多い天佑の喜びに少しでもなれるのなら。こんな優しい嘘くらい、いくらでもついてやると太監は口角を上げる。
「くくくっ、魑魅魍魎蔓延る後宮では機転のきく宦官が生き残るということだ。よく覚えておきなさい」
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※意中之人・・・心の中で密かに想いを寄せている人のこと。
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