【完結】【R18】聖女の義妹に媚薬を盛られ獣人国に捨てられた結果、夫たちに愛されてます

魯恒凛

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第2章

14.ガラスの温室 ※

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 激しく肌がぶつかるパンパンという音と卑猥な水音が響く。ゴリゴリと子宮口を突き上げられ、入り口の気持ちいいところはこぶでこすり上げられる。
 長時間いじられ過ぎた胸の先端は真っ赤に腫れて空気が触れるだけでも尖り、捏ねられ過ぎた花芽は赤く充血して鞘から飛び出したまま。さっきからトバイアの下腹部が少し当たるだけで軽く達している。

 痙攣しながら何度も果て、泣いてはなだめられを繰り返し、リディアーヌの全身が汗やよだれでびっしょり濡れた頃、トバイアはようやく最奥に精を吐き出した。

 ずるずるっと凶悪な肉杭がリディアーヌから抜かれると、鮮血が混ざった白濁した精液が大量にこぽりと溢れた。

「あ、……あっ……」
「リディ、よく頑張ったね。ああ、穴が広がったままひくひく蠢いていやらしいよ。こんな小さな穴に我ながらよく入ったな……えらいぞ、リディ」

 涙と鼻水とよだれでびしょびしょになったリディアーヌの顔を、うれしそうなトバイアにぺろぺろと舐められた記憶はある。

(終わったの……? 足が、閉じられない……、体が痛い……)
 
 やっと解放されるんだという安堵と疲労で、リディアーヌは意識を手放した。

 
 *

 
(あ……、ここはどこ?)

 再び目を覚ました時、天井の模様が変わっていた。部屋を移されたのだろう。ベタベタしていた体もすっきりしている。
 起き上がろうと思うものの、指一本すら動かせない。体が鉛のように重い。

「誰か」

 声を出して驚いた。掠れてほとんど出ないのだ。

「気づきましたか? 体を起こしますね」
 
(チェサ?)

 ゆっくり上半身を起こされ、水差しを口に当てられる。喉が渇いているでしょう、と言われると確かにそうだ。ごくごくと飲むと痛む喉にじわっと染みるようだった。ずいぶんと脱水していたのだろう。

「チェサ……、トバイア」
「無理に話さなくて大丈夫です。口の動きだけで読めますから」
「あ……」

 それなら、と口パクで話すことにした。

『部屋が変わったみたいですが……』
「はい。リディアーヌはトバイア様の妻となりましたから、ここはトバイア様の部屋です。素敵なお部屋でしょう? 濃紺で揃えてあるお部屋ですから落ち着きますよ。それで、あなたは初夜のあとすでに丸一日寝てました」
『えっ? そんなに?』
「極度の緊張と疲れでへとへとだったのでしょう。筋肉痛もひどくて起き上がれないと思いますが、お世話しますのでご心配なく。お腹が空いたでしょう? 今お持ちしますね。あ、それから……」

 部屋を出て行こうとしたチェサが振り返り、丁寧なお辞儀をした。

「リディアーヌ様。ご結婚おめでとうございます。どうぞ末長く、我らが主をよろしくお願いいたします」

(リディアーヌ様? あっ、私がトバイアと結婚することになったから……)

『こちらこそ、よろしくお願いします』

 パクパクと口を動かすリディアーヌに、チェサは満足そうに笑って部屋を後にした。

 チェサは温かいお粥を火傷しないように冷まし、かいがいしくリディアーヌの口に運ぶ。汗をかいただろうと、全力で遠慮するリディアーヌを無視し、服を脱がせ体を拭き上げる。途中、ダグもやってきて「シーツを替える」と手際よく交換していくが、二人ともリディアーヌの裸には相変わらず興味がないようだった。

(……メイドに身の回りの世話をされる感覚でいればいいってことなのよね)

 温かい布で優しく体を拭われ、ホッとする。自分では体を動かす力が出ないから、されるがまま身を任せる。お湯に香りづけをしたのか、ふわっと花の香りがした。
 うっとりと花の香りを嗅ぎながら、何の花なのか記憶を手繰り寄せていると、胸の先端をくるっと撫でられた。

「んっ」

 驚いて目を開けると、チェサがとろりとした液体をリディアーヌの赤くなった乳首に塗っている。

『な、なに?』
「軟膏です。トバイア様がいじり過ぎてヒリヒリするでしょう? 皮膚が薄い場所ですから風が触れても痛むと思いますが、少し我慢してください」
『は、はい……』

(これは傷薬を塗るような行為よ。リディアーヌ、治療されているんだから、感じないで……!)

 目をぎゅっと瞑っていても、胸の先端が固くしこるのがわかる。羞恥で顔を赤らめるが、チェサは気にしていない様子。そのうち、リディアーヌの足を大きく開かせた。

「あー、ここもずいぶん腫れて……少しひやっとしますよ」

 そう言うと、チェサは秘処にも丁寧に軟膏を塗り込み始めたのだ。肉襞を一枚ずつ丁寧に広げ、指で優しく塗っていく。手早く塗ってはくれているが、恥ずかしいと思うほど体が反応してしまう。
 秘芯をくるりと撫でられると体がびくんと跳ねたが、チェサは手を休めず鞘を剥き、充血した赤い真珠にも丁寧に軟膏を刷り込んだ。

「んっ、んんっ」

 掠れた喘ぎ声がどうか咳払いに聞こえますようにと、リディアーヌは顔を真っ赤にする。くちゅりと蜜が溢れるのも自覚したが、どうか気づいていませんようにと祈った。
 軟膏を少し乾かすとチェサに肌あたりのいいネグリジェを着せられる。やがて、チェサとダグは「もう少し休んでください」と部屋を後にした。

 その後、トバイアは仕事から戻るとリディアーヌに謝り、部屋で一緒に食事を取った。夜は初めてもらったぬいぐるみを抱きしめる子供のようにリディアーヌを抱いて眠りにつく。大切に大切に扱われていることを感じ、リディアーヌも幸せを噛み締めていた。

 三日が経ってようやくベッドから降りられるようになり、一週間後には普通に歩けるまでに快復した。

「リディ。チェサとダグに聞いたが、家事を手伝いたいんだって? だけどエクランド王国は家事も男性の仕事だし、彼らは有能だから手伝いはいらないと言うんだ」
「……ですよね」

 彼らの有能さはすでにまざまざと見せつけられている。だけど、トバイアは基本的に朝から晩まで仕事だし、チェサとダグも忙しそうだし、リディアーヌは何をしていればいいのだろう。

 眉を下げるリディアーヌにトバイアはにっこりと笑った。

「リディが手持ち無沙汰になるだろうから、プレゼントを用意したんだ。今から連れて行くから目を瞑って?」
「え、は、はい……きゃっ」

 抱きかかえられたことがわかり、目を瞑ったままトバイアの首元にしがみつく。
 そのうち、風が頬をなで、外に出たことを感じた。

 コツコツと石畳を歩く足音が、土を踏みしめる音に変わる。

「リディ、目を開けて」

 眩しさに目をすがめた先には、キラキラと太陽の光が反射するガラスの温室があった。地面に降ろされ、手を引かれる。中に入るとむわっと花の香りがした。
 
 繊細な細工が施された真っ白なテーブルにおそろいの椅子が四脚。周囲の棚には様々な鉢植えが並べられ、色とりどりの花が咲き誇る。地面に置かれたいくつかの大きな鉢には木が植えられているが、小さな花をつけているから、何か実がなりそうだ。

「わぁ……すごい。こんな場所があったんですか?」
「いや、急ぎで作らせたんだ。かき集められるだけ花を集めたけど、少なくてすまない」
「そんな……それじゃあ、私のために?」
「ああ。ここでゆっくり本を読んでおやつを食べたり、花や薬草の手入れができたら、君は喜ぶんじゃないかと思って」
「トバイア……うれしいです。本当にありがとう」
「おっと。抱きついてくれるほど喜んでくれたのならよかった」

 はははと笑うトバイアに、リディアーヌの胸はきゅんとした。
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