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2.純白と赤色
種が芽を出す頃
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白龍を見て、アンゼリカは目を丸くしたがデイジーたちが連れてゆくことには反対しなかった。
「その子がティリトルフに戻って来たくなったら、そのときは歓迎するわ。それまでにはきっと、村中を白龍草で埋め尽くしてみせる」
彼女は優しく微笑んで白龍の頭を撫でた。
その様子にほっとして、デイジーはスプーンを手に取るとシチューを口に運んだ。温かさとほのかな甘さが身体に染み渡る。
アンゼリカは鍋にたっぷりのシチューを用意してデイジーたちの帰りを待っていた。考え事をしながら作っているうちに、気が付くととんでもない量になってしまっていたのだという。
デイジーはテーブルの上で丸まっている白龍を見やった。
「この子は何か食べるかなあ」
試しにスプーンを口元に運んでみる。白龍は匂いだけ嗅いでみせたが、食べようとはしない。
「やっぱり生肉かな。うーん」
「果物はどうかしら」
白龍が可愛くなってきたらしいアンゼリカは立ち上がり、キッチンからワイルドベリーの乗った皿を持ってきた。
真っ赤な果実を鼻先に置くと、白龍は身体を起こして嬉しそうに齧り付いた。
「あ、食べた」
白龍はぺろりと平らげてキュウ、と鳴く。物足りないようだ。
「ほとんどジャムにしてしまったからそれしかないのよ。他に果物ってあったかしら」
「――あ、忘れてました」
ふいにサンザシが声を上げ、ズボンのポケットに手を入れた。小さな袋を取り出してテーブルに置く。
「昨日買ったんです」
サンザシが袋を空の皿の上でひっくり返すと、黒っぽい粒がころころと幾つも転がり出た。
皺のある楕円の粒をデイジーは指先でつまみ上げた。
「なあに? これ」
「干しぶどうですよ。保存が利くのでいいかなと思いまして」
デイジーがサンザシの方を向いた隙に、白龍は首を伸ばしてデイジーの指ごと干しぶどうにかぶりついた。皿の上に残った分も全て食べきると袋に顔を突っ込む。
「かなり気に入ったみたいだね」
袋を被ったまま尾を振る白龍にデイジーは笑った。頬杖をつくと「食事中です」とサンザシに注意される。
「二人はダムバリーに向かってるんだっけ」
シチューを食べ終えたクリフが訊ねる。アンゼリカが世話を焼いたために、ボロボロだった彼の風貌はずいぶんとすっきりしていた。
「ええ。明日には出発するつもり」
デイジーが答えると、クリフはアンゼリカに目配せをした。
「さっきアンゼリカと話したんだけど、よかったら近くまで送らせてくれないかな。ダムバリーまで、というのはちょっと難しいんだけど、そのすぐ近くにあるマーカスという町までなら馬で送るよ」
「本当に! 嬉しい、ありがとう」
「馬の足なら二日もあれば着くはずだよ。これくらいしか出来なくて申し訳ないけど」
「十分すぎるくらいだよ」
「……二人には本当にお世話になったから」
クリフの肩に手を置いてアンゼリカが笑った。
干しぶどうを全て食べてしまったらしい白龍は満足げに舌で口元を舐めて目を細めた。そののち、ふわりと飛び立って部屋の中を旋回する。窓際の僅かに芽が出ているプランターを見つけると、縁に留まって息を吹きかけた。
芽が頭をもたげる。茎が伸びて葉がつき、茎の先に純白のつぼみが生まれて膨らんでゆく。
アンゼリカが勢いよく立ち上がった。
白く輝く白龍の息の中で、ゆっくりと花弁が広がる。今確かに、白龍草が花を咲かせていた。
「これは二日分の食事ね。こっちは野宿のための道具。それからこれが馬の餌で、こっちの袋が白龍の干しぶどう」
アンゼリカは次々と荷物をクリフに渡した。どうにか受け取って、クリフは大きな荷物を馬の背にくくりつける。干しぶどうの袋はそのままデイジーに回ってきた。
デイジーは長いスカートのポケットに袋を入れた。この服はアンゼリカがくれたものだ。丈が少し長いが、昨日破いてしまった服よりもよほどいい。
「デイズ、本当にありがとう。私必ずこの村を復興させて見せるわ。この村が受けている白龍の加護の正体がわかったの」
「正体?」
「白龍には生命力を強める力があるのよ。ブレスで傷を治したり植物を生長させたり出来るのはそのためね。白龍が住む山のすぐ麓にティリトルフはあるから、水や空気や土を通してその力が流れ込んできているんだと思うの。最高の肥料が常に撒かれていた状態だった、というのが近いかな。白龍が居なくなったって、肥料と育て方の工夫で白龍草は咲かせられるはず。他の作物もね」
アンゼリカの声は力強く、決意に満ちていた。瞳が希望で輝いている。
「キュウ」
デイジーが肩に提げている鞄の中で白龍が鳴いた。白龍を人に見られて騒ぎになると非常に困る。可哀想だが、町や村の人目がある場所では鞄に入っていて貰う事になった。
「楽しみにしてるね、アン」
デイジーはアンゼリカと抱擁を交わして、頬に軽くキスをした。アンゼリカはデイジーの手を取り小さな紙包みを握らせた。
「白龍草の種よ。白龍がいれば育てられるわ。もしよかったら育ててみて。……例の変わり者のお姫様とでも」
「ありがとう」
大きく頷いて、デイジーは馬の方へ移動する。すると今度はサンザシがアンゼリカに呼び止められた。アンゼリカはサンザシに何か耳打ちをして、子どもっぽく笑う。
サンザシも微かに笑って頭を下げた。それから馬に乗り、デイジーに向かって手を伸ばす。
クリフが手配してくれた馬は二頭だった。片方にクリフが荷物と共に乗り、もう片方にサンザシとデイジーが二人で乗ることになっている。デイジーは乗馬の練習をしておいてよかったと幼い頃の自分に感謝した。
サンザシに手を引いてもらって馬に乗る。手綱を握る彼の顔を顧みて小声で問いかけた。
「アンになんて言われたの?」
「……貴方のお姉さん、王女様みたいね、と」
「え」
ぽかんと口を開けて、デイジーはアンゼリカに視線を滑らせた。彼女はニコニコと手を振っている。
「いってらっしゃい、気をつけてね」
「……いってきます」
デイジーは呆気に取られたまま手を振り返した。馬が歩き出しても、一体どこでバレたのだろうかという驚愕で頭がいっぱいだった。そのうちに、後ろから笑い混じりの声が聞こえてくる。
「姫様って姫っぽくないと思ってましたけどバレるものですね」
「どういう意味」
「所々染みついている部分はありますものね、流石に」
「一人で納得しないでよ」
キッと睨み付けてやったのに、サンザシは笑いを深くする一方だった。普段は無愛想なのに、変な所で笑うから訳が分からない。少しは彼の事を分かっているつもりだが、笑いの壺だけはいつまで経っても分かるようになりそうもなかった。
昼食のために取った休憩で、デイジーは干しぶどうを手の上に広げて白龍に差し出した。白龍はすぐに干しぶどうに顔を埋める。
「よし決定、君の名前は今日からハリィね」
デイジー言うと白龍は顔を上げた。干しぶどうを咀嚼しながら、赤い目をぱちぱちさせている。
「やけに静かだと思ったら、それを考えていたんですか」
「やっぱり名前はあった方がいいかなって」
「ハクリュウ、だからハリィですか」
「安直だって言いたいの?」
「まだ何も言ってません」
言い争いを始めるデイジーとサンザシに、クリフが割って入った。
「――まあまあ、わかりやすくていいと思うよ」
「さっすがクリフ! わかってるなあ」
デイジーは向かい側に座っているクリフに笑いかけた。サンザシが僅かに眉を顰める。
ハリィはデイジーの手を舐めた。ほら、気に入っているじゃない。
くすぐったさに口元を緩めていると、クリフが話題を変えた。
「マーカスには僕の知り合いがやっている宿があるんだ。僕の方で話を付けるからよかったら使ってやってくれ」
「助かります。僕たちは土地勘がないので」
サンザシが澄ました表情で言った直後、デイジーは強い目眩に襲われた。視界がぐらりと歪み、思わず手の中の干しぶどうがこぼれ落ちる。驚いたハリィが鳴いて翼を大きくはためかせた。
「――どうしました?」
異変に気が付いたサンザシが声を掛ける。胸が苦しくて返事が出来ない。デイジーは前屈みになって荒い呼吸を繰り返した。
「大丈夫?」
気が付くと、二人と一匹が揃って心配そうにこちらを見ていた。どうにか笑顔を作るとハリィが息を吹きかけてくれて少しずつ身体が楽になった。
「ありがとう、大丈夫だよ」
「……本当ですか。少しでも無理しているのなら、今すぐ戻りましょう」
「平気だよ。慣れないことをして疲れていたのかも。早くマーカスに行こう」
大きく深呼吸をしてデイジーはハリィを抱き上げて立ち上がった。この子がいてくれてよかった。このまま苦しんでいたらサンザシがもっと気にしていた筈だ。
重たくなった空気を一転させて、クリフが明るい声を出す。
「それにしても、ハリィはすごいな。白龍にこんな力があったなんて知らなかったよ」
「本当だよね! しかも可愛い!」
デイジーはハリィを撫でた。旅を続けられているのは、きっとこの子のお陰だ。早くも終わりが近付いている予感がしていて、だけどもそれを、サンザシには知られたくないと思った。
「その子がティリトルフに戻って来たくなったら、そのときは歓迎するわ。それまでにはきっと、村中を白龍草で埋め尽くしてみせる」
彼女は優しく微笑んで白龍の頭を撫でた。
その様子にほっとして、デイジーはスプーンを手に取るとシチューを口に運んだ。温かさとほのかな甘さが身体に染み渡る。
アンゼリカは鍋にたっぷりのシチューを用意してデイジーたちの帰りを待っていた。考え事をしながら作っているうちに、気が付くととんでもない量になってしまっていたのだという。
デイジーはテーブルの上で丸まっている白龍を見やった。
「この子は何か食べるかなあ」
試しにスプーンを口元に運んでみる。白龍は匂いだけ嗅いでみせたが、食べようとはしない。
「やっぱり生肉かな。うーん」
「果物はどうかしら」
白龍が可愛くなってきたらしいアンゼリカは立ち上がり、キッチンからワイルドベリーの乗った皿を持ってきた。
真っ赤な果実を鼻先に置くと、白龍は身体を起こして嬉しそうに齧り付いた。
「あ、食べた」
白龍はぺろりと平らげてキュウ、と鳴く。物足りないようだ。
「ほとんどジャムにしてしまったからそれしかないのよ。他に果物ってあったかしら」
「――あ、忘れてました」
ふいにサンザシが声を上げ、ズボンのポケットに手を入れた。小さな袋を取り出してテーブルに置く。
「昨日買ったんです」
サンザシが袋を空の皿の上でひっくり返すと、黒っぽい粒がころころと幾つも転がり出た。
皺のある楕円の粒をデイジーは指先でつまみ上げた。
「なあに? これ」
「干しぶどうですよ。保存が利くのでいいかなと思いまして」
デイジーがサンザシの方を向いた隙に、白龍は首を伸ばしてデイジーの指ごと干しぶどうにかぶりついた。皿の上に残った分も全て食べきると袋に顔を突っ込む。
「かなり気に入ったみたいだね」
袋を被ったまま尾を振る白龍にデイジーは笑った。頬杖をつくと「食事中です」とサンザシに注意される。
「二人はダムバリーに向かってるんだっけ」
シチューを食べ終えたクリフが訊ねる。アンゼリカが世話を焼いたために、ボロボロだった彼の風貌はずいぶんとすっきりしていた。
「ええ。明日には出発するつもり」
デイジーが答えると、クリフはアンゼリカに目配せをした。
「さっきアンゼリカと話したんだけど、よかったら近くまで送らせてくれないかな。ダムバリーまで、というのはちょっと難しいんだけど、そのすぐ近くにあるマーカスという町までなら馬で送るよ」
「本当に! 嬉しい、ありがとう」
「馬の足なら二日もあれば着くはずだよ。これくらいしか出来なくて申し訳ないけど」
「十分すぎるくらいだよ」
「……二人には本当にお世話になったから」
クリフの肩に手を置いてアンゼリカが笑った。
干しぶどうを全て食べてしまったらしい白龍は満足げに舌で口元を舐めて目を細めた。そののち、ふわりと飛び立って部屋の中を旋回する。窓際の僅かに芽が出ているプランターを見つけると、縁に留まって息を吹きかけた。
芽が頭をもたげる。茎が伸びて葉がつき、茎の先に純白のつぼみが生まれて膨らんでゆく。
アンゼリカが勢いよく立ち上がった。
白く輝く白龍の息の中で、ゆっくりと花弁が広がる。今確かに、白龍草が花を咲かせていた。
「これは二日分の食事ね。こっちは野宿のための道具。それからこれが馬の餌で、こっちの袋が白龍の干しぶどう」
アンゼリカは次々と荷物をクリフに渡した。どうにか受け取って、クリフは大きな荷物を馬の背にくくりつける。干しぶどうの袋はそのままデイジーに回ってきた。
デイジーは長いスカートのポケットに袋を入れた。この服はアンゼリカがくれたものだ。丈が少し長いが、昨日破いてしまった服よりもよほどいい。
「デイズ、本当にありがとう。私必ずこの村を復興させて見せるわ。この村が受けている白龍の加護の正体がわかったの」
「正体?」
「白龍には生命力を強める力があるのよ。ブレスで傷を治したり植物を生長させたり出来るのはそのためね。白龍が住む山のすぐ麓にティリトルフはあるから、水や空気や土を通してその力が流れ込んできているんだと思うの。最高の肥料が常に撒かれていた状態だった、というのが近いかな。白龍が居なくなったって、肥料と育て方の工夫で白龍草は咲かせられるはず。他の作物もね」
アンゼリカの声は力強く、決意に満ちていた。瞳が希望で輝いている。
「キュウ」
デイジーが肩に提げている鞄の中で白龍が鳴いた。白龍を人に見られて騒ぎになると非常に困る。可哀想だが、町や村の人目がある場所では鞄に入っていて貰う事になった。
「楽しみにしてるね、アン」
デイジーはアンゼリカと抱擁を交わして、頬に軽くキスをした。アンゼリカはデイジーの手を取り小さな紙包みを握らせた。
「白龍草の種よ。白龍がいれば育てられるわ。もしよかったら育ててみて。……例の変わり者のお姫様とでも」
「ありがとう」
大きく頷いて、デイジーは馬の方へ移動する。すると今度はサンザシがアンゼリカに呼び止められた。アンゼリカはサンザシに何か耳打ちをして、子どもっぽく笑う。
サンザシも微かに笑って頭を下げた。それから馬に乗り、デイジーに向かって手を伸ばす。
クリフが手配してくれた馬は二頭だった。片方にクリフが荷物と共に乗り、もう片方にサンザシとデイジーが二人で乗ることになっている。デイジーは乗馬の練習をしておいてよかったと幼い頃の自分に感謝した。
サンザシに手を引いてもらって馬に乗る。手綱を握る彼の顔を顧みて小声で問いかけた。
「アンになんて言われたの?」
「……貴方のお姉さん、王女様みたいね、と」
「え」
ぽかんと口を開けて、デイジーはアンゼリカに視線を滑らせた。彼女はニコニコと手を振っている。
「いってらっしゃい、気をつけてね」
「……いってきます」
デイジーは呆気に取られたまま手を振り返した。馬が歩き出しても、一体どこでバレたのだろうかという驚愕で頭がいっぱいだった。そのうちに、後ろから笑い混じりの声が聞こえてくる。
「姫様って姫っぽくないと思ってましたけどバレるものですね」
「どういう意味」
「所々染みついている部分はありますものね、流石に」
「一人で納得しないでよ」
キッと睨み付けてやったのに、サンザシは笑いを深くする一方だった。普段は無愛想なのに、変な所で笑うから訳が分からない。少しは彼の事を分かっているつもりだが、笑いの壺だけはいつまで経っても分かるようになりそうもなかった。
昼食のために取った休憩で、デイジーは干しぶどうを手の上に広げて白龍に差し出した。白龍はすぐに干しぶどうに顔を埋める。
「よし決定、君の名前は今日からハリィね」
デイジー言うと白龍は顔を上げた。干しぶどうを咀嚼しながら、赤い目をぱちぱちさせている。
「やけに静かだと思ったら、それを考えていたんですか」
「やっぱり名前はあった方がいいかなって」
「ハクリュウ、だからハリィですか」
「安直だって言いたいの?」
「まだ何も言ってません」
言い争いを始めるデイジーとサンザシに、クリフが割って入った。
「――まあまあ、わかりやすくていいと思うよ」
「さっすがクリフ! わかってるなあ」
デイジーは向かい側に座っているクリフに笑いかけた。サンザシが僅かに眉を顰める。
ハリィはデイジーの手を舐めた。ほら、気に入っているじゃない。
くすぐったさに口元を緩めていると、クリフが話題を変えた。
「マーカスには僕の知り合いがやっている宿があるんだ。僕の方で話を付けるからよかったら使ってやってくれ」
「助かります。僕たちは土地勘がないので」
サンザシが澄ました表情で言った直後、デイジーは強い目眩に襲われた。視界がぐらりと歪み、思わず手の中の干しぶどうがこぼれ落ちる。驚いたハリィが鳴いて翼を大きくはためかせた。
「――どうしました?」
異変に気が付いたサンザシが声を掛ける。胸が苦しくて返事が出来ない。デイジーは前屈みになって荒い呼吸を繰り返した。
「大丈夫?」
気が付くと、二人と一匹が揃って心配そうにこちらを見ていた。どうにか笑顔を作るとハリィが息を吹きかけてくれて少しずつ身体が楽になった。
「ありがとう、大丈夫だよ」
「……本当ですか。少しでも無理しているのなら、今すぐ戻りましょう」
「平気だよ。慣れないことをして疲れていたのかも。早くマーカスに行こう」
大きく深呼吸をしてデイジーはハリィを抱き上げて立ち上がった。この子がいてくれてよかった。このまま苦しんでいたらサンザシがもっと気にしていた筈だ。
重たくなった空気を一転させて、クリフが明るい声を出す。
「それにしても、ハリィはすごいな。白龍にこんな力があったなんて知らなかったよ」
「本当だよね! しかも可愛い!」
デイジーはハリィを撫でた。旅を続けられているのは、きっとこの子のお陰だ。早くも終わりが近付いている予感がしていて、だけどもそれを、サンザシには知られたくないと思った。
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