2 / 143
第一章 灰色の現実
1-1 ……魔法で助けました
しおりを挟む
暗い世界にぼつりと佇んでいる。明かりがあれば少しは心細さも拭えるかもしれないけれど、ここでは心もとないろうそくの火だけが点々と浮かんでいる。確か、ここでは奇麗な明かりを見ることはできなかったはずだ。ここはそういう場所なんだと、誰かに教えられた記憶がある。
そこには僕と、誰かと、誰かがいる。暗いからよく見えない。そもそも顔がないかもしれないと思うほどに視界の情報は鮮明ではなかった。けれども、確かにそこには僕を合わせて三人の人間がいた。
「────」
なにかを言っている。僕に対しての言葉なのか、それとも誰かに対しての言葉なのかわからない。もしかしたら、神に対する祈りだったのかもしれない。僕は何を言っているのか、聞き返そうとしたけれど、行動することはできない。喉から声を発することも、指先を動かすことさえも、僕には禁じられていた。
「─────」
誰かは言葉を呟きながら、僕の額を撫でていく。その撫でる指先には液体がついているようで、どこかぬめる感触が嫌に触覚を刺激する。心地のいいものではなかった。
「─────、────」
最後に別れのあいさつを交わして、そうして僕の意識は闇の中に葬られる。
いいや、きっとそれは闇なんかではなく、無の中に葬られたのだ。
◇
「……」
長い夢を見ていた気がする。終わらないようで終わるような、とてつもなく長い夢。白昼夢を見ていた感覚。自然と意識は目覚めていて、その感覚を認識している。
目が覚めた、ということは先ほどまでは寝ていたということだ。でも、寝る前に僕が何をしていたのかは記憶がまとまらない。
視界をゆっくりと開けば、そこに広がる白い景色……、というか天井。あんまり見慣れない天井だから、自室でないことは理解できたけれど、それで頭の整理がつくわけもない。
なにかを思い出すべきなのかもしれないけれど、どうにも記憶がおぼつかない。僕は今まで何をしていて、そうしてどんな行動をしていたのだろう。それが、どうしてここで睡眠をとる、という結果につながっているのだろう。
とりあえず、体を起こしてみよう。そして、周りのものを観察して、状況の把握をしてみよう。
「──っ」
身体を起こそうとしたけれど、その瞬間に、体内へと電流が走るような激痛が襲って、嗚咽で喚くしかなかった。
「環っ!?」
聞き慣れた声が近くで聞こえる。
身体を動かすことができないから、右往左往として周囲を眼球だけで見渡す。
……近くに、葵がいる。今にも泣きそうな表情……、というか既に涙を零しながら、僕の顔をずっと見ている。
「……葵」
出そうとした声が、思いのほかちいさくて、彼女に聞こえているかはわからない。
それでも彼女は、うん、と頷いて、そうして僕の手を握るのだけれど、久しぶりに感じたような温もりが、僕にはとてもありがたかった。
「……そうか」
葵から状況説明を受けて、そうして今の現状を理解する。
僕は帰り道にトラックに撥ねられて、生死の境をさまよった。
そして、なんやかんやで治療が終わったらしく、僕が今目を覚ました、ということらしい。
……紆余曲折を省略しすぎなような気もするけれど、まあ、想像の範囲内で事足りることなのだろう。特に葵から詳細な情報を聞く、ということはできなかった。
「……それで、トラックは……?」
掠れた声で彼女に聞く。すると、彼女は困ったように、ごめん、とだけ返した。
「私、夢中で……。環を助けなきゃって……」
……まあ、彼女が尽力をしてくれたおかげで今の僕があるわけだから、彼女を責めるというわけにもいくまい。そもそも責める気さえ存在しないのだけれど。
「……それで、僕は何日後に退院できるかな」
僕の家の経済状況は、あまりよくない。交通事故とかでの入院のケースはよくわからないけれど、それはそれとして入院費用とかはかかるだろう。
実はそればかりが頭の中に反芻していて、それ以外の思考があまりまとまらない。こんな時に考えるのが、命が助けられた、ということよりもお金ばかりになるのが、劣等感を強くさせる。
「あ、ああ……、ええと、そのね……?」
どこか気まずそうに葵は話している。それだけでなんというか、何日もこの病室に籠ることが確定しているようなものだから、少し精神的にしんどい。
「──ここ、病室じゃないんだよね」
「……え」
◇
「今から突拍子のない話をします」
葵は少しばかり躊躇った様子を見せた後に、僕に向かってそういった。
「信じられないこともあるかもしれないけれど、そこはとりあえず飲み込んでください」と、更に付け足して。
僕は、はあ、とか細い声で返すしかない。とりあえず、彼女の言葉の続きを待つ。
「ええとね。トラックに轢かれたときときの環の体って、病院で治せるような状態じゃなかったんだよね……」
「……それは、どんな具合で……?」
葵はすごく気まずそうにしゃべる。
「ええと、……四肢欠損?みたいな?」
「……やべぇじゃん」
……え?四肢欠損ということは、僕バラバラになったの?え?思考が追いつかないのだけれど?
そんな僕をよそに、葵はこほん、と一つ喉を鳴らした後、話を続ける。
「私はそんな死体を見て思いました。
『あ、これは普通の病院では確実に蘇生はできないな』、と」
……無理だろうな。某有名のツギハギのお医者さんでもいなければ。
「……なので、私が治しました!以上!!」
「どういうこと!?」
彼女は紆余曲折をまた省略して、更に思考をかき回してくる。
こういうときの彼女は、何かを隠しているときだ。
「……正直に、話しなさい」
「はい……」
彼女は諦めたようで、ため息をついてから、数秒間をおいて言葉を放つ。
「……魔法で助けました」
そこには僕と、誰かと、誰かがいる。暗いからよく見えない。そもそも顔がないかもしれないと思うほどに視界の情報は鮮明ではなかった。けれども、確かにそこには僕を合わせて三人の人間がいた。
「────」
なにかを言っている。僕に対しての言葉なのか、それとも誰かに対しての言葉なのかわからない。もしかしたら、神に対する祈りだったのかもしれない。僕は何を言っているのか、聞き返そうとしたけれど、行動することはできない。喉から声を発することも、指先を動かすことさえも、僕には禁じられていた。
「─────」
誰かは言葉を呟きながら、僕の額を撫でていく。その撫でる指先には液体がついているようで、どこかぬめる感触が嫌に触覚を刺激する。心地のいいものではなかった。
「─────、────」
最後に別れのあいさつを交わして、そうして僕の意識は闇の中に葬られる。
いいや、きっとそれは闇なんかではなく、無の中に葬られたのだ。
◇
「……」
長い夢を見ていた気がする。終わらないようで終わるような、とてつもなく長い夢。白昼夢を見ていた感覚。自然と意識は目覚めていて、その感覚を認識している。
目が覚めた、ということは先ほどまでは寝ていたということだ。でも、寝る前に僕が何をしていたのかは記憶がまとまらない。
視界をゆっくりと開けば、そこに広がる白い景色……、というか天井。あんまり見慣れない天井だから、自室でないことは理解できたけれど、それで頭の整理がつくわけもない。
なにかを思い出すべきなのかもしれないけれど、どうにも記憶がおぼつかない。僕は今まで何をしていて、そうしてどんな行動をしていたのだろう。それが、どうしてここで睡眠をとる、という結果につながっているのだろう。
とりあえず、体を起こしてみよう。そして、周りのものを観察して、状況の把握をしてみよう。
「──っ」
身体を起こそうとしたけれど、その瞬間に、体内へと電流が走るような激痛が襲って、嗚咽で喚くしかなかった。
「環っ!?」
聞き慣れた声が近くで聞こえる。
身体を動かすことができないから、右往左往として周囲を眼球だけで見渡す。
……近くに、葵がいる。今にも泣きそうな表情……、というか既に涙を零しながら、僕の顔をずっと見ている。
「……葵」
出そうとした声が、思いのほかちいさくて、彼女に聞こえているかはわからない。
それでも彼女は、うん、と頷いて、そうして僕の手を握るのだけれど、久しぶりに感じたような温もりが、僕にはとてもありがたかった。
「……そうか」
葵から状況説明を受けて、そうして今の現状を理解する。
僕は帰り道にトラックに撥ねられて、生死の境をさまよった。
そして、なんやかんやで治療が終わったらしく、僕が今目を覚ました、ということらしい。
……紆余曲折を省略しすぎなような気もするけれど、まあ、想像の範囲内で事足りることなのだろう。特に葵から詳細な情報を聞く、ということはできなかった。
「……それで、トラックは……?」
掠れた声で彼女に聞く。すると、彼女は困ったように、ごめん、とだけ返した。
「私、夢中で……。環を助けなきゃって……」
……まあ、彼女が尽力をしてくれたおかげで今の僕があるわけだから、彼女を責めるというわけにもいくまい。そもそも責める気さえ存在しないのだけれど。
「……それで、僕は何日後に退院できるかな」
僕の家の経済状況は、あまりよくない。交通事故とかでの入院のケースはよくわからないけれど、それはそれとして入院費用とかはかかるだろう。
実はそればかりが頭の中に反芻していて、それ以外の思考があまりまとまらない。こんな時に考えるのが、命が助けられた、ということよりもお金ばかりになるのが、劣等感を強くさせる。
「あ、ああ……、ええと、そのね……?」
どこか気まずそうに葵は話している。それだけでなんというか、何日もこの病室に籠ることが確定しているようなものだから、少し精神的にしんどい。
「──ここ、病室じゃないんだよね」
「……え」
◇
「今から突拍子のない話をします」
葵は少しばかり躊躇った様子を見せた後に、僕に向かってそういった。
「信じられないこともあるかもしれないけれど、そこはとりあえず飲み込んでください」と、更に付け足して。
僕は、はあ、とか細い声で返すしかない。とりあえず、彼女の言葉の続きを待つ。
「ええとね。トラックに轢かれたときときの環の体って、病院で治せるような状態じゃなかったんだよね……」
「……それは、どんな具合で……?」
葵はすごく気まずそうにしゃべる。
「ええと、……四肢欠損?みたいな?」
「……やべぇじゃん」
……え?四肢欠損ということは、僕バラバラになったの?え?思考が追いつかないのだけれど?
そんな僕をよそに、葵はこほん、と一つ喉を鳴らした後、話を続ける。
「私はそんな死体を見て思いました。
『あ、これは普通の病院では確実に蘇生はできないな』、と」
……無理だろうな。某有名のツギハギのお医者さんでもいなければ。
「……なので、私が治しました!以上!!」
「どういうこと!?」
彼女は紆余曲折をまた省略して、更に思考をかき回してくる。
こういうときの彼女は、何かを隠しているときだ。
「……正直に、話しなさい」
「はい……」
彼女は諦めたようで、ため息をついてから、数秒間をおいて言葉を放つ。
「……魔法で助けました」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる