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2つのパンと砂時計
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冬の季節
アドベントはすでに
始まりを告げている…
ほんの少し昔の話
欧州の雪深き森の国の物語
少年は一年前に幼なじみの少女を失った
厚い氷の湖に
落ちるはずはなかったのに
湖はひび割れて
少女を凍てついた水の中に飲み込みこんだ
嘆きの中でも時間は過ぎ去り
少年はいつものように
教会の慈善の手伝いをしていた…
仕事の一つとして
浮浪者を一人、慈善院に連れて来て
施設の与えられた食事以外に
ボンヤリと呆けた顔をした
哀れな浮浪者…
彼に
そっと…少しだけ自分自身の食事用のパンやスープを与えたのだ…
そして…数日後の事…
ある日の夕暮れに
慈善院の裏庭で雪の降り積もる中で
彼は立つていた
彼は少年を見つめる
まるで、数日前と違う男のようだった…
男の金色の瞳は生気を得て
輝いていた…
彼は少年にそっと話かける
「少年よ
優しき者よ…その善行に贈り物を授けよう…」
懐から取り出したのは
砂場時計
廻りの木彫りには
異国の文字に飾り縁取り
砂は虹色の光りを放つ
不思議なもの
「これは時の砂時計
ただ一度だけ、時を戻してあげよう…」
浮浪者の姿をした者
長い銀の巻き髪に
シワに刻まれた高い鼻
彫りの深い顔立ち
そして金色の眸(ひとみ)を輝かせ
静かに笑う
「あの時間だ…そう
そなたの大事な少女の時間だ
少女が自らの時を終わらせた時間…」
アリスンという名前の
可愛らしい少女
いつも笑いながら、飛び回ってた明るい少女
森の奥の慈善院に
頼まれたクリスマスの祝いの為の御菓子に品物を少々、籠に詰めて
小さな子供達に病で苦しむ者達の処へ…
アリスンは…近道に
いつものように
凍りついた湖の上に歩いて通り抜けようと…
だが…氷は…
あの日
厚く層をなしてたはずの
湖の氷は…
音をたてて崩れ落ち
少女は、凍てついた水の中に飲み込まれ…
少女は…
少年は、少女の笑顔と笑い声を思い出し…
そして
凍りついた湖から引き揚げられた少女の姿を思い出し…
「少年よ…憐れみ深き者よ
そなたは、記憶を失い さ迷い…飢えた我に
浮浪者として町の裏通りに うち棄てられた、この身に
憐れみをかけた
施設に連れてゆき
リンゴに
二つのパンに温かなスープが命を繋いだ…
それが…例え、教えられたクリスマスの慈善の行為だとしても…」
「そなたが我を救った事に変わりない」
静かに笑い、男は言う…
「だが…少女を救うのは そなただ…
我は時を巻き戻すのみ
そなたが救わねば 少女は助からぬ」
「よいかな…」
「それに…くれたパンは二つ」
「故に…もう一つ
同じ日の15年後に…
馬車に気をつけるがいい
これも、そなたが救わねば
二つ失われる」
「まずは…最初の「一つ」を取り戻すがよい…」
男は光りを放ち
砂時計をひっくり返した
眩い光りに少年は目を閉じて
次の瞬間
夕暮れの時間だったはずなのに…
昼間の時間だ
場所も慈善院でなく…
街の中に僕はいた
手の中に…あの砂時計
「ヨハン」後ろから誰が声をかける
「お、おばさん」
少女、アリスンの母親…
確かアリスを喪い、病で山の向こうの街の病院に行ったはず…今だに入院中のはず
彼女は元気に明るく笑いながら
少年に話かける
「アリスンなら、森の奥の慈善院に御菓子などを持って出かけたよ!一足違いだったねヨハン」
「え!」
「お…おばさん!!今日は何年の何月何日?」
そう…一年前の悲劇の日
あの男は不思議な魔法をかけたのだ
時をさかのぼり
ここは、過去の時間だ…
僕は森の奥へと駆け出した
雪の積もった森の中を歩く
少女はクリスマスの歌を口ずさみながら 森の奥の慈善院に向かっていた
手に持っていた籠には
沢山の緑色や赤色のリンゴに御菓子の山
御菓子はシュトーレインに
可愛い形のレープクーヘンのクッキー
ジンジャー、カルガモン、グローブ
香辛料たっぷりの黒ぽいクッキー
人形や星の形
干した果実、メレンゲなどで、色とりどりに縁取られてる
「あの小さな湖を渡れば、慈善院に着くわ」
「ん…今日は湖の氷も厚いみたい…
渡れば近道よね」
少女はそっと…湖に足をかけて、一歩一歩、歩いてゆく
ミシリ、小さな音が鳴る
「きゃあ!」ピシッピシッと音をたてて氷はひび割れて
崩れ落ち
そして…少女の身体は冷たき湖の中へと…
その瞬間
滑りこむように誰かが彼女の体を抱き抱えた
腰の近くまで、少女の身体は湖の中に浸かったものの
腕や体を抱き止められて
かろうじて、少女は湖の中には
落ち込まずには済んだ…
「大丈夫?アリスン」
「ヨハン」
引き上げられて、アリスンは涙を浮かべる
「大丈夫…僕がついてる」
油紙に包まれ
ほぼ無事だった御菓子に
拾えたリンゴ…
荷物を腕にして
今度はアリスンの濡れたブーツや靴下を脱がせて
濡れてなかった彼女のショールを
腰のあたりから足先に巻き
それから彼女を背中におぶり急いで慈善院に駆けこんだ…
「大丈夫?」
暖かな毛布に包まれ
ホットミルクを飲むアリスンはうなずき…
か細い声で「有難う」と呟く
僕はそっとアリスンの顔に触れた…
赤い頬、鼻先も少々赤く染まってる
生きてるアリスン
そうだ…彼女は今は
生きてる…
僕はそっと彼女を抱き締めた
ポッケの中の砂時計がカチリと音をたてた…
取り出して砂時計を僕は見つめる
何処からか声がした…
「一つめのパンの代価」
そののちに…月日は流れて…
春の花咲く季節
白い花が祝福する
家族や友人に見守られ
小さな教会で少女と少年は
大人になって…式をあげる
アリスンのウエディングベールを手にとり
くちづけを交わす
穏やかで…笑いの絶えない
和やかな日…
ある日の雪の積もった日に
アリスンは 一人街へと出かけた
「クリスマスの買い物をして来ます。…あ」
何かを言いかけて微笑んで
「一緒に行こうか?」僕はアリスに言うと
「御仕事の書類は急ぐのでしょう?頑張って」
パタンと扉は締まり
僕は彼女を見送って…
そして…それから
何気なくカレンダーを見る
今日で…あの日から
ちょうど10年以上になるか…
あ…
何かを忘れてる…大事な何かを
カチン…音が鳴る
暖炉の上の砂時計が落ちて
床に…
あ…
そうだ…あの金色の目をした不思議な男は何と言った?
馬車に気をつけよ…
「アリス!!」僕はアリスを追いかけて街へと…
アリスは店から大通りへと向かった
「クリスマスのチキンに…それから」微笑みながら呟く
幾つかの袋の中には
毛糸玉に小さな服に
ガッガッと大きな音をたて
何かが近くに近ずく…
何かのはずみで、馬が暴れ、馬車がアリス目掛けて…
「アリスン!」
馬車が今にも彼女を目掛けて来て…
そして…間にあわず
彼女は…
ドン
誰かが彼女の背中を押して
難を逃れた…
「アリス!」
代わりに誰かが…
しかし…そこには誰もおらず…
アリスンを抱き止めたヨハンの後ろに誰かが立っていた…
黒みがかったマントを羽織り
金色の眸をした男がいた
「レディー…落とし物だ…
なんとも可愛らしい赤子の産着だ」
「さて…二つめのパンの代価と…リンゴが一つ」
「リンゴの代価」
「つまり、オマケ…サービズか」
苦笑した金色の眸をした男はそっと笑いかけた
「残りのスープだが…」
「そなたらと…その小さな命に祝福を祈り代価とする…末永く幸在らん事を祈りたもう」
小雪が舞い降り…一陣の風が吹いたかと思うと…
そこには誰もおらず…
何事もなかったように
向こうの街角で小さな子供たちの聖歌隊が
クリスマスの祝いの唄を歌っていた…
メリークリスマス
祈りの時に 幸在らんこと…
FIN
アドベントはすでに
始まりを告げている…
ほんの少し昔の話
欧州の雪深き森の国の物語
少年は一年前に幼なじみの少女を失った
厚い氷の湖に
落ちるはずはなかったのに
湖はひび割れて
少女を凍てついた水の中に飲み込みこんだ
嘆きの中でも時間は過ぎ去り
少年はいつものように
教会の慈善の手伝いをしていた…
仕事の一つとして
浮浪者を一人、慈善院に連れて来て
施設の与えられた食事以外に
ボンヤリと呆けた顔をした
哀れな浮浪者…
彼に
そっと…少しだけ自分自身の食事用のパンやスープを与えたのだ…
そして…数日後の事…
ある日の夕暮れに
慈善院の裏庭で雪の降り積もる中で
彼は立つていた
彼は少年を見つめる
まるで、数日前と違う男のようだった…
男の金色の瞳は生気を得て
輝いていた…
彼は少年にそっと話かける
「少年よ
優しき者よ…その善行に贈り物を授けよう…」
懐から取り出したのは
砂場時計
廻りの木彫りには
異国の文字に飾り縁取り
砂は虹色の光りを放つ
不思議なもの
「これは時の砂時計
ただ一度だけ、時を戻してあげよう…」
浮浪者の姿をした者
長い銀の巻き髪に
シワに刻まれた高い鼻
彫りの深い顔立ち
そして金色の眸(ひとみ)を輝かせ
静かに笑う
「あの時間だ…そう
そなたの大事な少女の時間だ
少女が自らの時を終わらせた時間…」
アリスンという名前の
可愛らしい少女
いつも笑いながら、飛び回ってた明るい少女
森の奥の慈善院に
頼まれたクリスマスの祝いの為の御菓子に品物を少々、籠に詰めて
小さな子供達に病で苦しむ者達の処へ…
アリスンは…近道に
いつものように
凍りついた湖の上に歩いて通り抜けようと…
だが…氷は…
あの日
厚く層をなしてたはずの
湖の氷は…
音をたてて崩れ落ち
少女は、凍てついた水の中に飲み込まれ…
少女は…
少年は、少女の笑顔と笑い声を思い出し…
そして
凍りついた湖から引き揚げられた少女の姿を思い出し…
「少年よ…憐れみ深き者よ
そなたは、記憶を失い さ迷い…飢えた我に
浮浪者として町の裏通りに うち棄てられた、この身に
憐れみをかけた
施設に連れてゆき
リンゴに
二つのパンに温かなスープが命を繋いだ…
それが…例え、教えられたクリスマスの慈善の行為だとしても…」
「そなたが我を救った事に変わりない」
静かに笑い、男は言う…
「だが…少女を救うのは そなただ…
我は時を巻き戻すのみ
そなたが救わねば 少女は助からぬ」
「よいかな…」
「それに…くれたパンは二つ」
「故に…もう一つ
同じ日の15年後に…
馬車に気をつけるがいい
これも、そなたが救わねば
二つ失われる」
「まずは…最初の「一つ」を取り戻すがよい…」
男は光りを放ち
砂時計をひっくり返した
眩い光りに少年は目を閉じて
次の瞬間
夕暮れの時間だったはずなのに…
昼間の時間だ
場所も慈善院でなく…
街の中に僕はいた
手の中に…あの砂時計
「ヨハン」後ろから誰が声をかける
「お、おばさん」
少女、アリスンの母親…
確かアリスを喪い、病で山の向こうの街の病院に行ったはず…今だに入院中のはず
彼女は元気に明るく笑いながら
少年に話かける
「アリスンなら、森の奥の慈善院に御菓子などを持って出かけたよ!一足違いだったねヨハン」
「え!」
「お…おばさん!!今日は何年の何月何日?」
そう…一年前の悲劇の日
あの男は不思議な魔法をかけたのだ
時をさかのぼり
ここは、過去の時間だ…
僕は森の奥へと駆け出した
雪の積もった森の中を歩く
少女はクリスマスの歌を口ずさみながら 森の奥の慈善院に向かっていた
手に持っていた籠には
沢山の緑色や赤色のリンゴに御菓子の山
御菓子はシュトーレインに
可愛い形のレープクーヘンのクッキー
ジンジャー、カルガモン、グローブ
香辛料たっぷりの黒ぽいクッキー
人形や星の形
干した果実、メレンゲなどで、色とりどりに縁取られてる
「あの小さな湖を渡れば、慈善院に着くわ」
「ん…今日は湖の氷も厚いみたい…
渡れば近道よね」
少女はそっと…湖に足をかけて、一歩一歩、歩いてゆく
ミシリ、小さな音が鳴る
「きゃあ!」ピシッピシッと音をたてて氷はひび割れて
崩れ落ち
そして…少女の身体は冷たき湖の中へと…
その瞬間
滑りこむように誰かが彼女の体を抱き抱えた
腰の近くまで、少女の身体は湖の中に浸かったものの
腕や体を抱き止められて
かろうじて、少女は湖の中には
落ち込まずには済んだ…
「大丈夫?アリスン」
「ヨハン」
引き上げられて、アリスンは涙を浮かべる
「大丈夫…僕がついてる」
油紙に包まれ
ほぼ無事だった御菓子に
拾えたリンゴ…
荷物を腕にして
今度はアリスンの濡れたブーツや靴下を脱がせて
濡れてなかった彼女のショールを
腰のあたりから足先に巻き
それから彼女を背中におぶり急いで慈善院に駆けこんだ…
「大丈夫?」
暖かな毛布に包まれ
ホットミルクを飲むアリスンはうなずき…
か細い声で「有難う」と呟く
僕はそっとアリスンの顔に触れた…
赤い頬、鼻先も少々赤く染まってる
生きてるアリスン
そうだ…彼女は今は
生きてる…
僕はそっと彼女を抱き締めた
ポッケの中の砂時計がカチリと音をたてた…
取り出して砂時計を僕は見つめる
何処からか声がした…
「一つめのパンの代価」
そののちに…月日は流れて…
春の花咲く季節
白い花が祝福する
家族や友人に見守られ
小さな教会で少女と少年は
大人になって…式をあげる
アリスンのウエディングベールを手にとり
くちづけを交わす
穏やかで…笑いの絶えない
和やかな日…
ある日の雪の積もった日に
アリスンは 一人街へと出かけた
「クリスマスの買い物をして来ます。…あ」
何かを言いかけて微笑んで
「一緒に行こうか?」僕はアリスに言うと
「御仕事の書類は急ぐのでしょう?頑張って」
パタンと扉は締まり
僕は彼女を見送って…
そして…それから
何気なくカレンダーを見る
今日で…あの日から
ちょうど10年以上になるか…
あ…
何かを忘れてる…大事な何かを
カチン…音が鳴る
暖炉の上の砂時計が落ちて
床に…
あ…
そうだ…あの金色の目をした不思議な男は何と言った?
馬車に気をつけよ…
「アリス!!」僕はアリスを追いかけて街へと…
アリスは店から大通りへと向かった
「クリスマスのチキンに…それから」微笑みながら呟く
幾つかの袋の中には
毛糸玉に小さな服に
ガッガッと大きな音をたて
何かが近くに近ずく…
何かのはずみで、馬が暴れ、馬車がアリス目掛けて…
「アリスン!」
馬車が今にも彼女を目掛けて来て…
そして…間にあわず
彼女は…
ドン
誰かが彼女の背中を押して
難を逃れた…
「アリス!」
代わりに誰かが…
しかし…そこには誰もおらず…
アリスンを抱き止めたヨハンの後ろに誰かが立っていた…
黒みがかったマントを羽織り
金色の眸をした男がいた
「レディー…落とし物だ…
なんとも可愛らしい赤子の産着だ」
「さて…二つめのパンの代価と…リンゴが一つ」
「リンゴの代価」
「つまり、オマケ…サービズか」
苦笑した金色の眸をした男はそっと笑いかけた
「残りのスープだが…」
「そなたらと…その小さな命に祝福を祈り代価とする…末永く幸在らん事を祈りたもう」
小雪が舞い降り…一陣の風が吹いたかと思うと…
そこには誰もおらず…
何事もなかったように
向こうの街角で小さな子供たちの聖歌隊が
クリスマスの祝いの唄を歌っていた…
メリークリスマス
祈りの時に 幸在らんこと…
FIN
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