運命の時・・アリサ・・そしてアリシア姫とアジェンダ王の物語

のの(まゆたん)

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王宮での日々と・・見せしめの生贄・・

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やがて…会話の中で

リュース公ヴェントレは
懐かしそうに…そして

切なそうにアリシアを見て、こう言った

アジェ様の言う通りですね…
その優し気な青い瞳は亡きアジェ様の妹姫

黒の王女シルフィニア姫、そのままだ…

貴女の声も彼女によく似てる…

ご覧の通り、私は白の王族です…

アジェ様が激しく憎悪する
仇の白の宗主シューツオンは、私の異母兄…

私は身分の低い側室の子です

ですから…
兄とは大変仲が悪く、いつも優しい父が私達をなだめてた…

人質となっていた…妹姫
黒の王女とは恋人同士でした
婚約を間近に控えてました…

あの運命の日

私はたまたま、所要で出かけてました
懐には彼女への贈り物の首飾りを持って

しかし、城の城門にあったのは…

泣き顔と恐怖の色を浮かべた…
愛しい黒の王女シルフィニア姫の首でした…

哀れにも晒し首となっていた。まだ王女は16才だった…

呆然とする私を、父の側近の一人と私の幼い弟に
引きとめられ、近くの木立の影に連れて、往かれました…

二人は私の父が暗殺され

その黒幕が…水の女王エルテア様だと思い込んだ

兄のシューツオンが
彼女シルフィニア王女を汚し、首を切り落とした事を
教えてくれました…

二人は父が死んだ今、
此処は危険だから…

私にこのまま、逃げて落ち延びるように言いました…
私は、彼女の首を取り返せずに、そのまま逃げるしかなかった…

反乱を起こしましたが、戦に敗れ
この黒の国の先のリュース公の処に亡命しました…

他の白の者達の様に、彼は手厚く、私を保護してくれて
アジェ様に引き合わせてくれました…

今では、仲の良い友人でもあります…

火焔の世代は、一番激しく
敵には冷酷で容赦ないですが…

身内と思う者達は熱愛します…

彼は本来は、穏やかな気質です…
とても優しいです

彼は…戦に明け暮れ

国務に追われ

彼には安らぎを与える
優しい伴侶が必要だといつも思ってました

私のディリラのように

有難うアリシア姫

あんな嬉しそうなアジェ様を見たのは、何年ぶりだろうか

あ…そんな、私は

微笑み、そっとアリシアの手に自分の手を重ねる
ディリラ

そのままで良いのですよ
アリシア姫様

私達は貴女の味方です…


アリシア姫、私の妻のディリラは
明日、私達の領地シェスタにある湖畔の城に
帰りますが

私は、しばらくこの黒の王宮に残ります

アジェ様の国務の手伝いて
アリシア姫、貴女の教師の一人として…
白の言語や白の国の歴史を担当する予定ですよ…どうか宜しく

え!あ、はい、どうか宜しくお願いいたします


いつか、私達の湖畔の城においで下さいませアリシア姫様

美しい城ですのよ…絵の題材にも良いと思いますわ
ディリラ


ああ、アントレにディリラ姫
もう来てたのか…久しぶりだな

アリシア姫、仕事が早くかたずいたので、戻ってきた
姫の顔を早く見たくて…ふふっ
アジェンダ

アジェ様!アジェンダ様

お帰りなさいませ!
アジェンダ様!
嬉しそうに頬を赤く染めるアリシア

ご無沙汰しておりました
アジェ様

アントレ

お元気そうで何よりですわ
アジェ様

ディリラ

アジェ様、ご覧下さい
アリシア姫の描いた絵ですのよ…
素晴らしいですわ

ほう…これは…本当に素晴らしい
これは是非とも高名な画家の推薦状をもらい、展示会に出さなくては…

展示会が終わったら 王宮の私の部屋…

いや…この素晴らしい絵は
皆が見れる良い場所に飾ろう  アリシア姫、良いかな…
もらい受けても?

はい!どうかお好きに
喜んでいだたけて嬉しいです
アジェンダ様


そうか、有難う・・ふふ

今晩は4人で夕食を共にしないか?

それはいい。そうしましょうアジェ様…

その後…アジェンダも加わり
楽しい茶会は続く


数日後…
アリシアの勉強が始まる
沢山、学ぶ事は多かった

何せ、七歳で教育の機会を奪われ、下働きの奴隷として
早朝から夜中近くまで
休みなく、こき使われいたのだから…

更には黒の貴族に相応しい奥深い知識に

レディとしての振る舞い方に作法…ダンスの練習

他国である白の国の言語に歴史

アリシアは賢く、物覚えもいい…


半月後…

アジェンダやクインが
思っていたよりも早く、それらの学習が済みそうだと
ヴェントレはじめ他の教師達が報告した…


あら…そこにいるのは誰なの?

護衛や女官を引き連れ
アジェンダと共に
中庭を散歩していたアリシアが木立に隠れ
二人を見てる者達に問いかけた

木立の中から出てきたのは
まだ幼い子供達

彼らは頭を下げて、そのまま

どうしていいか、解らずに戸惑っているようだ
怯えている子供もいる

アジェンダは子供達の傍に
行き、身体を少し曲げ
視線の高さを子供達に合わせて、微笑みながら言う

確かに私は、噂通りの冷酷で残忍な王だ
数多くの敵を戦で殺してる…

だが、自分の大事な黒の国の民に理由もなく
殺したり、傷つけたりはしない…
心配しなくていい…

此処は王宮に出入りを許された貴族の者は立ち入り自由…

さて…何処の貴族の者達だ?
遊んでいただけか?
迷子なら親達を探すが


少し震えて子供の一人が言う

あの…僕達は戦争や疫病で
家族も一族も皆、死んでしまい…

僕らは孤児です

この黒の王宮の奥にある建物で
将来、騎士や薬師、役人になる為に養育されてます

ご免なさい許してください
黒の王様…僕らは本当は
此処に立ち入る事は禁じられてます…

僕らは身分の低い貴族なのです

王様のお情けで王宮にいられるのに
あまりに此処は綺麗なので、禁止された場所の中に入ってしまいました

涙ぐむ子供の一人


そうなのか…わかった
王命を下す…今後はお前達は此処に立ち入るを許可する

勉学の時間まで
好きに遊んでいい…

頭を優しく撫でながら
アジェンダは言う

あ…有難うございます!王様

あの…アジェンダ様…
私の我儘を許して頂けませんか?
この小さなお客様を今日だけ特別に、あの東屋に招き

お菓子や果実に果実の飲み物それに
お茶などをご馳走したいのですが…
アリシア

ふむ、構わない…ふふ
良い案だぞアリシア姫

今日だけと言わず
時折、招待してやろう

あ…そんな、僕らの様な身分の低い者達を…

あの…僕は、母が人族なので

彼らより更に身分が低いのですが…
僕は、御好意だけ受けて…

ポンポンと肩を軽く叩く
アジェンダ

気にするでない
楽しめばいい…こんな機会は滅多にない

それにお前は彼らのリーダーのようだ

将来が楽しみだな

名前は?

ジェストスと申します王様

なかなか良い名前だ

さて参ろうか?皆、ついて来るがいい
茶会の準備が整うまで、散策しょう

はい!有難うございます
光栄に存じます

今日の御恩の事は決して忘れません


その日の夜遅く…夜中近くに
国務を終えたアジェンダは
たった一人で冷たい目をして無言で

王宮の隅にある牢獄へと向かう…

牢獄の中を通り抜けて、
更に奥にある階段を降りてゆく…

そこは、ほとんど日の光は差す事はない

暗く重々しい場所

あちらこちらに血が染み付いている

地下牢獄にいるのは
特に重い罪を犯した者や
白の国の関者など

大昔には、罪なき庶子の王子や政権争いに破れた黒の王子達に

同じく政権争いで破れた
黒の大貴族などが、閉じ込められ、

閉じ込められたまま

生涯を終えたり、牢の中で毒殺、あるいは首を斬られ殺された…

歴史の闇の中に忘れられて

黒の王様…お待ちしておりました
奴らを連れて来ました…

お言いつけ通り
毎日、5時間は鞭で打ち、焼きごての拷問も致しました

食事と睡眠は最低限

女たちは、地下牢獄の餓えた半ば狂った兵士どもに与え続け

それを間近で見せながら
男の方は更に拷問してございます

背中を焼き、塩水をかけて
鞭で打ちまして、ございます

監視役の男は不気味に嬉しそうに笑う


女達は裸でうずくまり

泣きじゃくる者、すでに正気を失い、
ヨダレを滴しながら視線を漂わせてる者
呆然としたまま微動だにしない者など…

皆、背中は血塗れで、沢山のアザや火傷の後…

男の方は上半身裸で
背中は拷問で酷い有り様

他もまた酷い状態

彼は怒りに満ちた顔で
アジェンダを睨みつけてる

我が未来の妃アリシア姫を
軽んじ、侮辱した罪は軽くない・・とても重いぞ

それは黒の王国の頂点に立つ者への重き不敬だ

無表情のまま、アジェンダは言い放った

ふっ…私の悪口などは
全て本当の事だ…

火焔の世代は激しく、少々狂っている

だが、それはお前達、黒の民や王達、貴族が望み

火焔の世代は戦の為に出現した

本当の戦を知っているか
正気でなど要られるか!

首や手足がない死体は当たり前
黒焦げの塊の元は人間だった者達

親や兄弟、我が子の無残な死体に取りすがり、泣きじゃくる者達…

犯され殺された娘や子供の惨殺された死体…

数は数千、数万、数十万人…

私の悪口なら構わない…
多くを惨殺した…焼き殺した

これからも殺すだろうから

だが、アリシア姫は違う
汚れなき罪なき者…

そして、わずか七歳から今まで酷い目に合った


さて、お前達は私の生け贄だ

くすくす・・・そう、見せしめの生け贄

女官達は晒し首

首を斬るのが一番下手な者にやらせよう

何度も失敗して、耳や肩を切るやもな…頭かも知れない

せめてもの情けは

家族は罰は与えず、神殿に遺体を埋葬する事を許す

大貴族の娘と息子は
私が手足を少しずつ切り落としてから
じわじわと焼き殺してやる

親達には疫病で死に死体を焼いたと伝えておく

見舞金をつけてやる
感謝しろ…家族は罪に問わない


堪り兼ねた様に大貴族の青年は叫ぶ

それが人間のする事か!
完全に狂った王だ!!

たかが、罪人の末端の貴族の小娘の為に
私達をこんな酷い目にあわせた!

か弱き女性達をあの様な
最低なクズどもに与え続け
それが黒の王、黒の騎士の頂点に立つ者のする事か!

お前は鬼畜だ!!

私は名家の王族の血を持つ黒の大貴族だ

正しき黒の騎士だぞ
あんな小娘とは違う!

下等な、奴隷娘のどこがいい!!

アジェンダ、お前は残酷で冷徹な血も涙もない王だ


自分の従弟の17歳のアラムと
彼の婚約者で
平和条約の人質だった
白の王族の15歳の愛らしいリーヴニア姫を
自害に追い込んだ!!

いくら善人ぶり、彼らの為に神殿を創設しょうと…

只の周りへのパーフォーマンスで偽善者だ

ただの自己満足に過ぎない

まぁ、たかが片眼が火焔の瞳の者とはいえ、
アラムは卑しい人族の息子

人質の姫は小娘…


アジェンダの眉が片方上がり、やかて怒りに満ちた表情に変わる

我が愛しきアリシア姫を
下等な奴隷娘と言ったな!?
その上、アラム達を侮辱し愚弄するとは・・

決して赦さん!!


わかった…そちは女官達と共に晒し首にしてやる

手足を少しずつ切り落とし
内臓を引きずり出し

身体を死なぬ程度に黒焦げに焼いて…
ノコギリでゆっくりと首を切り落としてやる

首は家族に返してやるが

神殿に首を埋葬する事に
お前の為に鎮魂の祈りを捧げる事を禁じる!

家族は見逃してやる

だが、領地の半分は取り上げる!王都にある屋敷もだ!

ああ、そうだ…お前は黒の騎士だったな

見た目も悪くない
なかなかの美形だな…

ならば、これから処刑の日まで
女達の代わりに地下牢獄のクズどもの相手をするがいい!!

奴らはとても餓えた獣だぞ…
たっぷり可愛がってもらえ…くくっ


ひ…うわああーあ、あ…


ふ…舌を噛みきったか

無駄だ…蘇生させる


アジェンダは手をかざし、その手は金色の光を放つ

ほら、もう息を吹き返した
麻痺の呪文も加えた…

諦めて、素直に奴らの餌食になれ…ふふっ…ははは


では処刑は10日後…

また来る…もし、私が来れない場合は任せたぞ

はい、火焔の王、黒の王様…お任せくださいませ…くくっ

アジェンダは振り返りもせずに立ち去った


10日後…

数日、城門の上で晒し首達が置かれ

その後…晒し首は街の広場に置かれた

女官達の罪状は
アジェンダ王への不敬罪に、王宮の秩序を乱した罪
…貴重な王宮の高価な品物を盗んだ罪

大貴族の姫の持ち物
大変、高価な宝飾品を盗んだ罪

麻薬のアヘンを飲んだ大罪


黒の大貴族の青年は
王の不敬罪と王に反乱を計画した罪、大逆罪…

許可された者以外禁制の麻薬アヘンを飲み、他の者達に勧めた大罪

他にも末端の貴族の娘や女官に乱暴した罪と

立て札には書かれていた…

多くの者達はある程度の真実を噂で知っていたが…

口に出して捕まる事を恐れ

また…歴代の黒の王には
狂王に…彼ら程ではないが、それでも残酷な王は多いので…
慣れてしまってる

特に戦に長けてた黄金に火焔の世代は
気性が恐ろしく激しい

むしろ女官達の家族に
罪が及ばず、神殿に埋葬される事を許したのを
慈悲深いと思っている

やはり、あの優しい水の女王エルテア様の息子だと言う者もいる…

家族も処刑や奴隷にされる事の方が当たり前で普通なのだ…
血族である一族にまで及び事も


黒の大貴族の青年も
同様…


例えば、アジェンダの曾祖父の黒の王の時に

ワインを王の服に少し溢した程度で

地下牢獄の兵士達の獲物にされた上、処刑までの拷問
水に火責めに、鞭打ち
不敬を働いたとされた手の指

その指など残らず潰され

挙げ句に首を斬られ、神殿に埋葬する事を
許されなかった女官の話など、良くある話であった…。


此処は戦地からは遠い王都だが
時代は戦乱の時代である

残酷な出来事は日常茶飯事

一定の秩序に
厳しい取り締まりはあるが

惨く事件や誘拐事件も多い…
戦で狂った兵士や流れ者達

そして、襲われた国境の街からの難民も多く…
離れた施設に収容してるが…

一部が下町に入り込み、金に困り、飢えに耐え兼ね
盗みなどの事件も多発してる
女や幼い子供の売春も
家族に売られる者達も…


そうした者達の為に
エルテア女王やアジェンダは
数多く救護院や無料病院に
孤児院も作り

不当に売られた子供達を
助けて保護する特別な部署に
施設もあるが…

長い戦争で数が増大して、追いつかない

時に狂王となった白の宗主シューツオンに
故郷を跡形もなく廃墟にされた白の民も逃げ込んで来る…

無実で反乱の罪を着せられた白の貴族達も

アジェンダが創設した
癒しの神殿では、彼の命令で

神殿内部に無料病院や養護施設に孤児院もあり…

神官達は護衛達か特別部署の者達と共に
下町を毎日、巡回して
食べ物や生活必需品、古着などの配ったり

例えば両親のない保護が必要な子供に

体が不自由か、痴呆の年寄りに

手足が戦で欠けた者達、その他の保護が必要な者達を

神官内の施設か、特別部署の施設あるいは国の施設に
説得して連れて行く


そして広場の中心にある晒し首の前の人だかりの中で…


一人の男が静かな目で見ていた

あの晒し首は見せしめか…

アジェ様も
やはり火焔の世代だな…

愛する者に対しての激しい熱愛は
時に常軌を逸脱してしまう…

黒の大貴族の青年と娘は
自らの手で惨く殺された…ふう

街にお忍びで来たのは変装して
フードを被ったリュース公ヴェントレ

晒し首達を見ながら呟いた

ある日のアリシアのダンスの練習の日だった…

戦から帰って来たアジェンダもそこにいて…

肝心のダンス教師が、なかなか来ない…

時間に几帳面な先生なのに どうしたのかしら?
アリシア

そうだな…
アジェンダ

コンコン…ノックの音

失礼しますアリシア姫
リュース公、ヴェントレです

ん!アジェ様もおられたのですか…

ああ…国境での戦がかたずいたから戻って来た…

久しぶりだな…アントレ

はい、御無事で何よりです

アリシア姫…ダンス教師が
病で倒れ、私がしばらく、代理を務めます

そうでしたの…
先生の病気が早く良くなるといいですね

では…始めましょう

今回は羽を使い、宙に浮かび踊るダンスです…

さあアリシア姫
翼を出現させて下さいませ

あ…
青くなるアリシア

どうしました?

どうした?姫…


青い顔のまま、翼を出現させるアリシア

しかし…翼の左は、半分以上、斬られてない


姫…

アリシア

二人は蒼白になる


私の翼は奴隷にされた時に、斬られました…

本来なら再生するのですが・・・

白の国にしかない美しい花ティエスの実と乾燥した花びらと薬草を
混ぜた物を飲まされ、ティエスの絞り汁を切り落とした翼に塗られました…

二度と再生出来ないようになりました


あの時に、激しい痛みで泣いていたら…

こう言われました…

今までは、再生する度に
切り落としてたが
薬のお陰で二度と再生しない

しかも普通なら 両方の翼を切り落としてる

痛みは一度だけだ
感謝しろ…と

私には翼で空は飛べません
翼を使うダンスも

泣き出すアリシア


アリシア姫…失われた翼を元には戻せませんが

翼で飛ぶ事にダンスも可能ですよ
優しくアントレが言う


え?


魔法で一時的ですが
翼を作ります

黒の黄金の力か…
白の王族の力なら幻の翼を作れます

残念ながら、仮初め(かりそめ)の幻で
半日以上は持ちませんが


本当ですか!一時的でも飛べるなんて
涙を浮かべ頬を赤くして、アリシアは言う

はい、お任せください


アントレは呪文を唱える

白の王族の血を持つ者
我はアントレ…姫に仮初めの黒き翼を与えたまえ

あ…

そんな、こんな事
私の翼だわ…有難うございます
とても嬉しいです


ふふ…喜んで頂けて、とても嬉しいです…姫…


白の国の麗しき美しい花のティエスは
数年後、白の宗主シューツオンに絶滅させられる事になる

唯一の群生している場所
すぐ、傍にとても美しく歴史ある古都があり

その古都の街を壊滅させる為に、戦火に巻き込まれのだ…

森の中の群生の場所は
街もろとも焦土となった

近くの大きな湖も消滅した…
その森は雪花の木が生まれた処であり

古都の街は、最初の白の宗主
始まりの白の宗主フェアアインの故郷でもあった…


再び…羽を斬る者達は
翼が再生する度に切り落とす事になる…


数日後…
アリシアの主トマの左手首と左耳が切り落とされ
左目が潰された…

監督長の女
残った片手の指を一本と
両耳に、鼻がこちらも切り落とされた…。


更に数ヶ月後の事である

全て教育を受け、学び終えた
アリシアの社交界デビューの舞踏会が近づいていた


まだ、あの腹黒いタヌキ
奴の尻尾が掴めない

アジェンダは口惜しそうに
呟く

あのタヌキは、ずる賢く、なかなか手強いですから…

しかも、あの暗殺未遂事件から少々、年月も過ぎておりますゆえ…
他の事件も調べておりますが

アジェンダ王様、何せあのタヌキは
この黒の王宮でも、力が強く…

確かな証拠がなければ手を出す事が出来ませぬ 

側近のクインが言う


ふふ…噂をすれば
来ましたよ…アジェ様

ああ…壁の外側を視たか…
白の透視の力か…ヴェントレ

ノックの音、そして1人の人物が入って来た

ご無沙汰しております
我が君、偉大なる黒の王
アジェンダ王様

それにクイン殿に、リュース公

一瞬だが、リュース公アントレを見る目と表情は
蔑む者を見て、嫌悪感に充ちていた表情だった…

彼もまた黒の王族の血を引く大貴族である事を誇り

敵である白の王族や白の王族や貴族の血が
入り交じったリュース家を嫌う者…

しかも、ヴェントレは白の国を追われた亡命者である 

心が見える

この汚らしい白の王族が…

白の国を追われた負け犬が…

黒の王に取り入りおって
随分と偉そうにしおる

いつか、この黒の国からも
追い出してやる

穢れた血を持つリュース家を
滅ぼして、あの豊かなるシェスタの地を我がものに
してやる…


リュース公は笑みを浮かべて苦笑する

あり得ない

私は死に際の先代より
代々の口伝を聞いている

未来を知ってる

黒の王家と白の宗主と
我がリュース家が一つとなり
安寧の平和な黄金期を迎える

最後の黒の王の犠牲の元に築かれる…

彼は火焔と黄金の力を同時に併せ持つ悲劇の魔法の王

歴史が変わる危険を考えてか
その名前は天の使いである時の番人は
教えてはくれなかったが…

新しき輝ける数百年後の未来

永遠ではなく、いつか終わりを迎えるが…

我々の子孫は消え

僅かな傍系が残り、他の種族にも

言語も歴史も引き続かれる

お前ごときが…

この大いなる運命と使命を持ったリュース家を
滅ぼせるはずはない!


彼はアジェンダと会話をしている…

国境の戦で、また黒の国の街に被害が出たとか…

ああ…だが、大した事はない
いつもの事…

あのシューツオンを取り逃がしたのが残念だが…

あやつ、また自国の民の街を破壊しおった…

罪のない女、子供に年寄りに街にいる者達、全て惨殺したらしい…

時折、白の宗主も狂王が
出るが…奴も狂ってるとしか思えんな…


しばらくは戦は休止のようですな…
雪花祭りが近づき、祭りが終わり

雪花が散り終わる頃には
冬の季節が到来しますから

だが、シューツオンの奴は
油断がならんがな…
一度、大雪の時に仕掛けて、こちらは大被害だった

奴の方も兵士の多くが
凍死者に病死者に懲りたとは思うが

狂王になったシューツオンは
また、懲りずにやらかす可能性もあるな

さようでございますか…

ところで、雪花祭りの舞踏会には、アジェンダ王様が
とても大切になさっている姫君が初めてお出になられるとか…

お会い出来る事を楽しみに
しております…

今回は私が養女に迎えました
従兄弟の姫も参加したいと思っております…


再びリュース公ヴェントレが苦笑する…

ふぅ~ん
前回は、そろそろアジェ様の発情期の時期だろうと考え

それとなく自分の手下の高級娼婦や
家臣の黒の貴族の姫を勧め
次は…

側室か妃として、送り込みたい腹つもりか…

アジェ様は戦で平常心を乱されるとして
ずっと、発情期を抑える薬やお茶を飲まれてるからな…。

それに…人質だった私の妹リーヴニアや妹の婚約者で、
仲が良く弟のような存在の従兄弟のアラム殿の二人の死を

とても、今なお心に深くのし掛かり

そして、妹とアラム殿の為に諦めたとはいえ

アジェ様にとって
私の妹リーヴニアは初恋だった…

一途なアジェ様は、二人の死の責任も重く強く感じ…

妃を迎えずに黒の王族から養子を迎える事さえ、考えていた

アリシア姫に出会うまでは…

それと奴め、アリシア姫の事を罪人の娘で奴隷の小娘と考えている

昼間、中庭で既にアリシア姫の姿を覗き見たか

大した事はない、ちょっと愛らしく綺麗だが
並だと…自分が選び抜いた娘は美貌の娘だと…

アリシア姫の愛らしさ
賢さをまだ知らないし

何故、アジェ様がアリシア姫に熱愛される理由も
わかってない


ただ、黙ってヴェントレは
彼を見てる


私は子供には恵まれず
以前、跡継ぎとして弟から子供を一人貰いましたが…

やはり養女とはいえ…
娘はいいものですな

大変、美しい娘です
良い嫁ぎ先があれば…と思っております

アジェンダをじっと見ながら、笑みを浮かべる


アジェンダ王様は最近、中庭の東屋で王宮に
引き取られた貴族の孤児達に
お茶やお菓子を振舞い

時に贈り物を携え、子供らの住む所に行き

親しげにお喋りを楽しんだり、
王様自ら魔法や剣に学問を教えたりされてると
伺いました

その様に子供好きとは
存じ上げませんでした…

いかがでしょうか?
我が姫を側室に差し上げも…

いや気持ちだけ有り難くもらっておこう

私にはもう心に決めた姫がいる
まだ若い姫ゆえ…体の事を考え

妊娠適齢に達する一年後か二年後には
黒の王妃に相応しい結婚の儀を行う

そなたの大事な姫に
相応しい者を探しておこう…ただ姫の気持ちもあるから

無理じいはせぬ、嫌なら安心して断れ

クイン、頼んだぞ

はい、我が君

あ、いえ、そのような
もったいない言葉有り難く、存じ上げます

我が姫には、まだ後少し
黒の大貴族に相応しい学びが必要で、この話はいずれまた…

では失礼致しました

当てが外れ、他の大貴族の者を押し付けられては…と

ここはおとなしく、退散して
改めて機会を伺おうと逃げ出した


まったく、見え見えだな…
奴以外にも、私に側室を押し付けようとする連中は
大勢いるが…
アジェンダは苦笑する

まったくでございますな
我が君
クインも苦笑する


あやつは、相変わらずです
誇り高い黒の王族の血を誇る者…他は卑下の対象

体に触れられたら
もう少し深く、心を探れるのですが…

私に伝説の白の宗主アルソスの様な力があれば

過去見が出来れば良いのですが…
口惜しそうなヴェントレ


大丈夫だ…時間が掛かろうと
いずれ、奴の罪を暴いてやる

あるいは…じわじわと その力を奪う
アジェンダ


窓から咲き始めた雪花が
見える…

いつ見ても雪花は美しい

そうですね

はい我が君


もうすぐ、我が母エルテアに
アラム達の命日か…

本当にヴエントレには
すまぬ事をした…そなたの大事な妹姫リーヴニア姫を

もう良いのです アジェ様

二人はアジェ様を許すと
最後の言葉を遺しております…

二人の為にも癒しの神殿を創設され、戦がない時には
毎回、命日に祈りを捧げておられますゆえ…

感謝しております
それに、いずれ我が父
先の白の宗主ウィリアムの為に祈りの中に名を加えるとまで…

微かに瞳に涙が浮かび
優しく微笑むリュース公アントレ

あ…
おや、思わぬ来客ですね
癒しの神殿の長達です

ほう…神殿には予知が優れた者がいるからな…

或いは、辺境に住まう先読みが何か予知して神殿に連絡をしてきたか…

あ!アリシア姫も来られました!

何か…様子が変ですね
まるで、夢うつつでぼんやりしてる

慌てて女官達や護衛が後を追いかけておりますね

廊下で鉢合わせした
長に神官達がアリシア姫に最大の敬意と挨拶をしております…


アリシア姫様は、いずれアジェ様の妃になられる方

しかし…
まだ、姫の事は噂で知っていても
顔を見た事はないはず


いや…この部屋が執務室で
私か此処にいる事すら アリシアは知らない…一体何故だ?


コンコンとノックの音

入れ…

はい失礼致します

さあアリシア姫様、御先にどうぞ

ふらふらとしながら
アリシアは執務室に入る

あ…

な!!なんと

その瞳はどうしたのだ?
瞳の色が変化している

黄緑色に黄金色・・
オッドアイ、その瞳の色はまるで…リーヴニア姫


私の…アジェ
大好きなアントレ兄様…うふふ

嘆かないで、私達の事で
苦しまないで…許すと言ったでしょう

今はアラム達と共に
幸せですわ

神殿まで…有難う
アジェ


その声は…
姫なのか!彼女の魂が乗りうつたか!?

パタリと倒れかけ慌てて抱き止める
アジェンダ


アリシア!!

アリシア姫様

アリシア姫

神殿の者達は黙って見つめる

ゆっくりと瞳を開く
アリシア

今度は火焔色に瞳の色が変化している
しかも顔つきが少々、変わり目が吊り上がって見える…


な!!

今度は…は誰だ? 私の父か?

いや、違う…あ!?

片眼が黄金色に代わる


うっ!!
突然、クインが倒れた それに女官達や護衛も…

クイン!?

クイン殿


アリシアが口を開き
声を発する、それは高めの男の声

悪いが、しばし眠らせた

リュース公
俺が女王が、時の番人レグルスが告げた王

口伝で伝えられた未来で出現する
最後の黒の王、火焔と黄金の瞳を持つ

最終世代の魔法の王だ

まだ先の数百年後に
産まれる,黒の王と人蔟の間に庶子として誕生する

正妃には火焔の王女
正妃の娘…純粋な黒の姫

俺の異母妹

俺は、まだ生まれていない者…

この戦乱の時代を終わらせる

俺は女王同様に二人の竜人の守護神を持つ

1人は守護者になる前に死ぬが…

我々の犠牲の元に
築かれる黄金期…やがては終わりの時は、訪れるが

ふ…こっそり教えてやる
口伝には加えるな…

歴史が 変わるから

俺の名前はアーシュランだ
アーシュだ…くすくす


伝説となる火焔の王、火竜王アジェンダ王
以降…

最終世代の俺達まで 火焔の王は生まれない


代わりに黄金の王が多く生まれる


大事な頼みがあって出現した…歴史が変わるから

拐われ国境の街に売られた
ある人蔟の娘を助けて欲しい

俺の母の先祖だ
場末の売春宿に売られた

間もなく客を取らされ
妊娠して店が彼女を流産させようとするが…

薬の量を間違え死んでしまう…

街の名前はマイナ
ヤアラナ通りの裏にある店だ…店の名は『酒の女神』
リリアンナという名前の娘
緑色の瞳、肩に蝶のような痣がある

もう1つ、俺の竜人の守護者になるの先祖が捕虜になってる
リュース公なら捕虜交換で救える

捕らえたのはヴェントレの弟フェルナンドだ
お前に逃げるように言った…弟

軍団は東第二軍団
竜人の中隊長リレンザ

右の片側の目を失ってる
青銅色のたてがみ

まだ妻は迎えておらず、子供はいない

アジェンダ王のまだ見つかってない竜人の守護者も…い…る…

ふう…予言を残す

今年の雪の季節は大雪に暴風続き…
凍死者が民に続出

来年は大雨と嵐で
被害が出る…作物は半分以下の収穫

ぺピティ火山…夏の盛りに爆発
前触れに軽い地震…


雪花祭りの舞踏会には
気をつけろ…


アリシア姫に降りて来れるのは…

本来、王の妃
妻としての役割がある・・・

巫女は清き身体ではならんのでな

アリシア姫には
跡継ぎの黄金の息子を産む役割が…


ではな…いつか安息と呼ばれる天界で…

にっと笑う

再び青い瞳に代わり、ぼんやりとした表情になる

アリシア

アリシア姫

二人は呼び掛けた

いや…ダメ
アラシャお父様…

アシャル兄ちやんに、あまりいじめないで…
兄ちやん、身体弱いのよ…レンちゃんも虐めちやダメよ

ん…なんの話だ?
アリシア・・・お兄ちゃん?

もう…暗黒の黒猫さんは・・・

ブツブツと文句を言うアリシア


アジェンダはヴェントレの方を見る

何やら白昼夢を見てみるようですね

混乱しておられ、私にもさっぱり…


ああ…無邪気な天使のエイル様…

お願い、私には
エイル様の呪われた手料理は

食べたくない、だって一月もトイレに住みたくないもの…

・・・・一月、トイレに住む?

どういう夢なのだ?
アジェンダ・・思いっきり顔をしかめる

エイル様とアーシュ様の息子のアーシュ様の手料理も
同じく呪い料理


え…今、なんと申した
アーシュだと!?

アリシア姫!!


アーシュ様は戦乱の時代の時代を終わらせる英雄
火焔と黄金の王

悲劇の魔法の王

エイル様は…白の王族の王女、黄金の髪に青と琥珀のオッドアイ
アーシュ様の第一王妃

第二王妃は・・・


何の話だ!!

真っ青になるヴェントレ

何故だ!アリシア姫が何故知ってる

しかも妻の白の王女の事さえ…しかも、時の番人は
名前は教えてはくれなかった

・・・・・・
白の最後の宗主は伝説のアルソス様と…似てる・・

再び瞳を見開き、青くなるヴェントレ…

そこまで…何故だ!


ふう…とため息をつき
アリシアは瞳をパチパチさせる

あ…私は…此処はどこ?

アジェンダ様

・・・そうか・・覚えておらぬならいい

姫には どうやら巫女の能力があるようだ・・
ふふ・・・少々 驚いた・・・

火焔の息子を腕に抱く事は叶わんが
黄金の息子を約束されたか・・ふふっ

あの・・・?

気にしなくていい・・
さて 神殿の者達・・わかってるだろうが

アリシア姫に、天界からの客人達が降りて来た事は・・


はい・・もちろんでございます・・
アジェンダ王様の妃になられる御方は 他にはございません・・

黒の王族たちが ご自分に必要な竜人や大事な方が
逢っただけで分かるように・・・この御方も特別な御方でございます

我らは この御方様アリシア姫様と・・天界の方に
お逢いしに参ったのでございます

それと他の自然災害も含め、火山の予知も伝える為に来たのですが
その必要はなくなりましたな・・・黒の王様 我が王火焔の王様
火竜王アジェンダ様  

神殿の長は微笑みながら言う

・・・ヴェントレ 
そなた 私も知らぬ未来の事を知ってるな・・

だが、その顔・・教える気はなさそうだ・・
恐らく黒の王たる私が知れば 歴史が変わる・・
そんな処だろうな・・・

とても気になるが・・仕方ない
私が長年、ずっと謎として求める答えもあるやもしれぬ・・・

救世主 火焔の女王ヴァルジニテ様は
それがゆえに・・シエスタを与えたか・・

来たる日の未来の最後の黒の王の為に・・・


・・・・さて、せっかく来てくれたのだ
神殿の長たちも今日は王宮に泊まって共に食事でもどうだ?

ヴェントレ・・白の国の食材が沢山 手に入ったぞ
酒もある・・・白の国の料理を食べよう・・

はい・・アジェ様 有難うございます

はい・・光栄です 有難うございます
感謝いたします 黒の王様・・・

・・・あの・・アジェンダ様・・

ふふ・・今日は白の国の料理を食べるぞ アリシア姫
皆も一緒だ・・白の国のお菓子はとても美味しいぞ

アジェンダは腕に抱いたアリシアに微笑む
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