運命の時・・アリサ・・そしてアリシア姫とアジェンダ王の物語

のの(まゆたん)

文字の大きさ
26 / 49

竜人の守護者との密談

しおりを挟む
偶然、竜人の中でも強い二人とその一人を義理の父とする竜人の子供が
白の国に囚われていたので それを知ったリュース公アントレが連れてきた

傍付きの近衛兵にしてはどうかと彼は考えたのだ

それは必然の運命でもあった
出会う運命・・・


出会えば 竜人達は 本能で自らの主を知る

竜人が守護するのは 特別な黒の王族か
稀に王家の血を引く大貴族のみ それも片眼の魔法の王


残りの一人である竜人が 信じられないという顔でサラとサリューンを見てる

彼と目が合い サリューンも顔色を変える



サラことアーシュはそっと思う 彼もだ 彼も俺達の守護者
あれはアレルドの先祖だ

子供の守護者も それに気が付き 驚愕している

守護者は一人のみ 例え王であっても


例外として
二人いるのは数百年前の救世主たる火焔の女王ヴァルジニテのみ
唯一の者である

歴史上 二人の守護者を持ったのは女王一人と王一人のみである


古代の戦乱の時代
中期の時代の救世主 火焔の女王ヴァルジニテ

古代の戦乱の末期 
最後の黒の王であり 火焔と黄金の王であるアーシュランである


アジェンダの守護者の竜人もそれに気が付き 口に出していいものか
悩んでいる 

一瞬見せた驚愕の目だ だがアジェンダの手前 沈黙している

火焔の王である 戦上手な高名な絶対権力者
後には伝説の王となる火焔の王アジェンダ


しかし サラの力はそれを上回る 在り得ない事・・・

こほん まるで合図するように小さく咳をするサラ


ハッとする3人の竜人の守護者


サラ・・アーシュの火焔の赤の瞳 その瞳
王の目だ

それまで気配を穏やかに保っていたが 

正体・・真の姿を僅かに見せる


瞳は沈黙せよと言っている

3人は頷きあい 後で話を聞く事にした

それに他にも気になる人物はいる 黒猫のアシャである
猫耳の亜人も珍しいが それよりも 感じる恐ろしい程の魔力である

黒の王族を凌駕している・・・

最大の火焔の黒の王族たちよりも・・・


後の時代に言われるのだが すでにアジェンダとアジェンダの父親は
最終世代により一番近い 最後の世代の前世代にあたる

アジェンダと同列なのは 
神たちが必要と認め特別な恵みを与えたヴァルジニテ女王のみ

兄妹婚を繰り返して得た黒の王族の魔力の結晶
 
それを この黒猫耳の少女は凌駕していると言う恐るべき事実


「俺達のヴァインズ子爵家

俺達の先祖は あまり知られてないがリュース公のように
追われた黒の王族の子供達に王家の血を持つ大貴族の庶子を受け入れてきた

昔、先祖は身分は高くないが王の黒の側近の一人だった

多くが公式には死んだ者とされた者達だ・・表には出せない

だから血が濃く思えるのだろう」サラ


「そうですか・・黒の大貴族でしたか」あまり表情は納得してないが
竜人達は頷いた

頭に直接 サラの声が聞こえる 

納得するように全て話す だが 話す内容は秘密だ
例えアジェンダ様達にも決して打ち明けてはいけない

・・・歴史が変わり 世界が滅びるから


サリューンはサラを見ながら 頷き合う



例え記憶を操作しても 無駄だ

彼等 竜人は本能でわかってしまうから

絶対的忠誠を主に誓う 竜人

ならば 話して協力を仰ぐのが得策 
いざとなれば時の番人達が 調整をするだろうから

「ん・・どうかしたのかな 竜人達よ」アジェンダ

「どうしたのです?」リュース公アントレ

「いえ、あの・・」

「ああ、アシャに驚いたのかな?ふふっ」サラことアーシュ

「・・アシャは黒猫耳と尻尾のある亜人で 黒の王国では見かけないから
そうじゃないか? それに・・」サリューン

「はい 分かります 恐ろしい程の魔力を この美しい少女から
感じます あ・・幽体?」


美しいと言われて とても気を良くするアシャ

「うふ~~~有難うおお 私はサラ様の妻アシャよん
遠い地に私たちの民は住んでいるわん 貿易とかの為に黒の国に来たのよお」

「・・詳しい話は 食事をしながらにしないか?
俺・・と私はヴァインズ子爵サリューン こちらは双子の兄のサラだ」サリューン

「ヴァインズ子爵!!」竜人達が驚く

「アリシア姫と共に攫われ 姫を助けた黒の騎士!」


「・・・知ってるのはそれだけじゃなく 俺の過去に白の国での出来事も
知ってる」瞳が変化して黄金色に輝くサリューン

「あ・・主、サリューン様 その瞳は?」竜人の子供


「・・母親が片眼の黄金の持ち主でとても強い黄金の力の持ち主だった」

「・・・ふふ アジェンダ様との関係も知ってる
舞踏会でのキスとダンス・・くすくすっ」サリューン

妖艶な悩殺の笑み  武器ともいう・・

竜人達が真っ赤になる・・・他の者達も・・


「・・・兄のサラはともかく 
俺では守護者として主(あるじ)は問題ありで 主としては失格かも知れないな

・・俺には恥ずべき過去もあるから」

「そ・・そんな事ありません!!美しい主を頂き光栄です」
なんだかちょっと嬉しそうである・・


しかし・・王の愛人 傍には王の婚約者のアリシア姫がいる


「うふふ サリューン様と私は仲良しよ 私の護衛もして下さる
白の宗主に攫われて大変な時に一人で守ってくださった

私はまだ子供だから 王様を支えて下さってるサリューン様にはとても感謝してるの」
アリシア

・・・婚約者の姫が公認という事らしい・・


「あ、そうなんですね」思わずホッとする竜人達

アジェンダ王の祖父である黄金の王・・祖父はそちらの方でもとても有名だったので
黒の民・・彼等は免疫がある

そういうものだと思っている

ちょっと違うが
大昔の救世主ヴァルジニテ女王の私生活もある意味似ているとも言える


「今はこうして足が悪くなってしまったが 剣技も魔法もサリューンは素晴らしい
それに 公務の仕事も側近として手伝える」アジェンダ

「とても有能ですよ 仕事の負担が半分になりました」リュース公アントレ

竜人の子供は目を輝かせる 竜人達も微笑んでいる


「料理は俺の担当 楽しみにしててくれ」サラが立ち去る

「え・・?」竜人達

「サラは料理が得意で 並みのコックなど足元にも及ばん」アジェンダ

「サリューン様も料理上手よ うふ」アリシア

おお!歓声が上がる

「アシャ様もですか!」期待に満ちた目で竜人の子供がアシャを見る

青くなり口元を歪ませるアシャ

・・・・今日 アシャが獲物を粉々にした事を思い出す
アジェンダとアリシア

サリューンの方を見るアジェンダとアリシア

そっと首を横に振る
「・・・・アラシャは器用ですが アシャは不器用ですので」
小さい声で呟くサリューン

「どういう訳だかアラシャとアシャが料理した事がありますが
アラシャはそれなりに上手でしたが・・・アシャの方は・・・」

「そうか やはりな」アジェンダ

「・・・・」何も言えず 笑って誤魔化すアリシア

食事の時間

楽しく近況などを語り合う

それから・・・


庭の奥の東屋で 竜人達とサラとサリューンが向かいあっていた

「・・・竜人の本能は誤魔化せない 確かに俺達は王族だ」

「・・正確には三百年後の未来に生まれる最後の黒の王であり
火焔の王 火竜王・・・アジェンダ様とアリシア姫の直系の子孫」

「アジェンダ様は俺達より前世代の火焔の王であり先祖だ」

「!!」 

サリューンは眼帯代わりにしてる
赤い布を外して 瞳を開く 赤い瞳がそこにあった
だがすぐに黄金色に変化する

サラもコンタクトレンズを外す
そこにも赤い瞳 だがこちらもすぐに黄金色に変わる

「まさか・・赤い火焔と黄金の瞳!!在り得ない2つの魔力とは・・」

「・・最初は両眼は赤い火焔色だった
だが 力が覚醒して 片眼が黄金色に変わったんだ」


「・・・すでに俺達の時間では千年以上の時間が経過している
俺達は 天界の時の番人から頼まれて 歴史を守る為にやって来た」

「あ・・・」

「時空が混乱している 本来の歴史からは かなり変わってしまったが
それでも 本来の歴史には近い状態まで修正した」サラ


「・・こちらのアーシュは 本当は俺と同じ人物でもある
時空が混乱した事件があって 違う人生を辿った彼と巡り合った」サラ



「・・・・俺一人が生身なのは 呪われた転生をして生まれ変わったからだ
だが この姿は最初の前世のそのままだ

今の生涯 俺は呪いにより 惨い生涯を送りそうになった
この呪われた生涯は ほぼ繰り返している

15歳近くに最低の売春宿に売られるか 酷い扱いを受け暴行を受け続ける

・・・救われる事もなく 乱暴されながら死ぬか病で死ぬ 

最初の前世で30歳前後で死んだ その影響で死ぬのは30歳前後

そちらのアーシュ・・サラとは運命が変わり敵に囚われて
性の玩具にされ敵の城で14年も過ごした 
娼婦のように沢山の男達の相手をした 

成長を止める薬に欲情の薬に致死量に近いアヘン・・
アヘンでそれからの生涯はほとんど狂っていたが

どうにか本来の運命 そちらのアーシュのように敵を倒し 黒の王になった
戦乱の時代も終わらせ新たな王国も出来た

だが、そんな状態だったから 子供は遺せずに王家は絶えた


サラ・・アーシュの場合は一人だけ子は残したが 敵との壮絶な戦いで
王国は無くなり別の王国が出来上がった 
戦乱の時代は終わり 黄金の安寧の時代が始まった

アーシュは天界で少年の姿になった 同じ年齢の姿なのは偶然だ
彼もまた悲劇の惨い最後を遂げたが 彼の犠牲で黄金の平和な時代が始まった

俺の世界の場合は
俺の親友となり 狂った俺を守ってくれた白の宗主
その時代の白の宗主と黒の大貴族のリュース家の一人娘の間の子が新たな王国の王になった」


「今世の生涯 俺は本当に14歳で場末の最低の売春宿に売られた
成長を止める薬に欲情の薬を飲まされた 大量の麻薬のアヘンもだ

幸い未来の薬や医療のおかげで 狂った状態から今、一応は解放されている」

「偶然だが 現れるはずの本当の黒の騎士 アリシア姫を助ける騎士も
売春宿に売られ 助け出される だが彼もまた成長を止める薬を飲ませられている

そして過去を抱えながら少年の姿でアリシア姫を助けるはずだったが

歴史が変わり 彼の貴族の家ごと消え去ってしまった

ベリス家という黒の王族の血を引く大貴族
彼は片目が潰れた 片眼の赤い火焔の王だった


・・・・よく似ていたから 俺が演じる事にした

それに片眼の黄金の瞳も隠せる」


「今世で前の転生の散々な数々の生涯と違うのは 一人の妹がいた事と

魔法の王として 
今の時代 神として神殿に祭られている幽体のアーシュ達が助けてくれた事

俺にとってアーシュは大事な双子の兄のような存在だ

それから助けてくれた者の中にアシャの甥でアシャと同じ魔力を持つアラシャと
いう者がいた事だ

妹はアリシア姫の生まれ変わりだった・・・

彼女が売春宿から救ってくれた 狂気に陥る俺
こんな俺を愛して支えてくれた

そうは言っても こちらのアリシア姫はサラの方に属するが
同じ人物と言ってもいい


・・・アジェンダ様は天界で知り合い とても優しかった
俺の事をいつも心配してくれた 

二人のアジェンダ様・・・二人ともとても優しい

・・アリシア姫が危険だった・・とても心配だった
それに肉親を失ったアジェンダ様にとって彼女は大事な人・・

アリシア姫を失えば 決してアジェンダ様は妻を娶らず 子供も残さない
そういう方だ・・」

「アジェンダ王様とこんな関係になったのは

俺が生身で、唯一の同じ王族だったせいもある
それに・・ずっと男達の相手をしてきたからだろうな

予定外の事ではある・・」サリューンことアーシュ


「俺達には女王同様に二人の竜人の守護者が与えられた・・

守護者だと感じている二人は・・彼等の先祖だ」サラ


3人の中には涙を流している者もいる 

皆 サリューンの身の上話に悲しんだ・・・

残らず 片足をつき平伏する

「・・・沈黙を守ります この事は我らの秘密にいたします」


「我ら二人の忠誠をお受け取り下さい 貴方様達は私たちの主です

すでに・・この子が守護者であると宣言しましたので
私の方は知られぬように 王を守る者として 傍でお守りします」

「私はアジェンダ様の守護者なのですが 王族のお二人を支えて参ります」

「有難う・・感謝する」サリューンとサラこと二人のアーシュ




しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

私たちの離婚幸福論

桔梗
ファンタジー
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。 しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。 彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。 信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。 だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。 それは救済か、あるいは—— 真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

処理中です...