10 / 13
第二章<王を支える者>
騎士団長の苦悩2
しおりを挟む裸体にされて壁から鎖で繋がれているアルノルトは、地に膝をつき、口の中にランドルフのイチモツを突っこまれ、喉奥をどづかれながら快感を覚えて、自らの性器を硬くしていた。
どぢゅっ!! ごぢゅっ!! ごづっ!! ごづっ!!
「はははははっ!! 無様だなあっ!! アルノルト!!」
その様子をランドルフに嗤われる度に四肢が甘く痺れている。
「はははははっ!! どうだ俺の剛直は!? お前に俺の味をたっぷりと味わわせて他の男の事など忘れさせてやろう!!」
「むごおおおっ!! んぶぼおおおっ!!」
――わたしは、らんどるふしゃまといがいにだかれてなどっ!!
大臣との件は完全に誤解だ。あれは脅されて無理矢理されたのだから。
いくら説明してもランドルフはアルノルトの話を理解してくれず、こうして毎日のようにアルノルトの肉体をその男根で貫くばかりだった。
こんな事をしている場合ではないのに……地下部屋にこもっている間にも、他国がバステオを攻め入る準備を整えている可能性があるというのに……!!
喉奥にザーメンをたっぷりと注がれて勢いで胃に飲み下したアルノルトは、がぼっとイチモツを口の中から抜かれてその刺激で射精した。
白濁溜まりの中でうつ伏せに倒れたアルノルトの頭を掴んだランドルフは、顔を近づけると耳元で囁く。
「お前は逃げられんぞ」
「……っ」
何か言葉にして発したかったが、体力が限界でそっと瞳を閉じた。
物音に目が覚めた。
どこからともなく鳴き声がるすのだ。この地下部屋にはアルノルト以外にも何かがいる。
人なのか獣なのかは分からないが、呻くような声がしていた。
鎖で繋がれたアルノルトは確かめる術はないが、どうにか声をかけられないかとも思い、何度か暗闇の先になげかけるが返答はない。
そっと起き上がると、今日も身体は綺麗にされていると裸体を視認しつつ、声を発した。
「誰かいるのか!?」
思った以上に力強い声がでて我ながら驚く。
もう一度と口を開いた時、靴音が暗闇から響いて目を見開いた。
「え……」
現れた人物に一瞬息をするのを忘れて咽せてしまう。
「大丈夫か、アルノルト」
「ド、ドレアス様何故」
ゼログ王太子ドレアスが、何故このような場所にいるのだろうか。
ドレアスは薄く笑むと、屈んでアルノルトの顔を覗き込んでくる。
赤い目が爛々と輝き、油断すると引きずり込まれそうだと錯覚してしまう。
「お前を逃がしてやろう」
「なっ」
「今日の訪問はあいつに内密だったんだ。全ては奴の甘さが招いた事」
「しかし」
「お前、魔術師を探しているのだろう? お前の姿が消えていよいよ各国の王達が動き始めている」
「――っ」
アルノルトは息を飲むとドアレスをジッと見つめた。
一体どこまで事態を把握しているのだろうか、この王太子は。
ドレアスはアルノルトにそっと耳打ちすると、鎖を剣で斬って解放してくれた。
おまけにどこからか衣服を持ってきて渡してくる。
アルノルトはドレアスに礼を述べると、着替えて借りた剣を手にすると、地下部屋を後にした。
――躊躇している場合ではない。
目指すは、碧の森!!
0
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です
ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」
「では、契約結婚といたしましょう」
そうして今の夫と結婚したシドローネ。
夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。
彼には愛するひとがいる。
それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
アケミツヨウの幸福な生涯
リラックス@ピロー
BL
ごく普通の会社員として日々を過ごしていた主人公、ヨウはその日も普通に残業で会社に残っていた。
ーーーそれが運命の分かれ道になるとも知らずに。
仕事を終え帰り際トイレに寄ると、唐突に便器から水が溢れ出した。勢い良く迫り来る水に飲み込まれた先で目を覚ますと、黒いローブの怪しげな集団に囲まれていた。 彼らは自分を"神子"だと言い、神の奇跡を起こす為とある儀式を行うようにと言ってきた。
神子を守護する神殿騎士×異世界から召喚された神子
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる