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四章【焦がれを抱きて】
七話
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異空間は今まで通りに晴明が監視する事となったが、帝が目を覚ました事により、事態は急変した。
適切な治療を受けた泰正が、心身共に問題なく回復できたのをきっかけに、背負っていた業の浄化を試みたのだ。
鬼神に取り憑かれ、都に異空間に繋げる入り口を開いてしまった事、別次元からやってきた蓮をかくまい、彼に関わる久遠を暴走させた事、道満を刺激した事……永響の事……。
これらをふまえ、帝に文を出し、都から去ると進言した。
「泰正様が何をしたっていうの!?」
「……千景」
英心は泰正から千景を託され、彼女を屋敷に迎えていた。
異空間にて泰正が意識を失って、彼が治療を受けて目を覚ました後、二人は顔を合わせられていない。
何も言わずに、都から去ってしまった。
あの久遠や道満も都から消えてしまい、佐々斬や和泉も、消息が不明である。
英心は、直接泰正や永響に確かめたわけではないが、千景が一番の元凶ではないのかと考えていた。
――泰正、お前と私はまだ、夫婦だぞ。
後日、晴明の屋敷に出向いた英心は、帝の様子を伺ってみた。
晴明は酒を煽りながら、口元を緩める。
「魂が抜け出して我らと関わっていたのだ。体力気力ともに、回復されるには時間がかかる」
「泰正とは随分違うな」
「おや。泰正殿や英心殿達は、もともと特別な存在であろう?」
「……どういう意味だ」
「はて。それより、泰正殿が心配であるなら、天照の主を訪ねると良い」
「ま、誠か?」
「うん」
飄々とした様子で頷いた晴明に苦笑するも、胸が希望で高鳴り始めた。
――私は、泰正、お前と共にいたい。
ぼんやりとした頭で道をゆく。
少し歩けば汗ばむ季節を迎えた。
ふいに永響について考える。
――泰正の私への想いは、あの異形を包み込んだ。
唇を重ねる二人を思い出して顔を振った。
とにかく今は、天照一族の主の元へ行かなければ。
遠くの空が光った。
ほどなくして水玉が肌を叩きつける。
英心はずぶ濡れになるのも構わず、濡れた地面を踏みしめて、しっかりとした足取りで歩いていった。
適切な治療を受けた泰正が、心身共に問題なく回復できたのをきっかけに、背負っていた業の浄化を試みたのだ。
鬼神に取り憑かれ、都に異空間に繋げる入り口を開いてしまった事、別次元からやってきた蓮をかくまい、彼に関わる久遠を暴走させた事、道満を刺激した事……永響の事……。
これらをふまえ、帝に文を出し、都から去ると進言した。
「泰正様が何をしたっていうの!?」
「……千景」
英心は泰正から千景を託され、彼女を屋敷に迎えていた。
異空間にて泰正が意識を失って、彼が治療を受けて目を覚ました後、二人は顔を合わせられていない。
何も言わずに、都から去ってしまった。
あの久遠や道満も都から消えてしまい、佐々斬や和泉も、消息が不明である。
英心は、直接泰正や永響に確かめたわけではないが、千景が一番の元凶ではないのかと考えていた。
――泰正、お前と私はまだ、夫婦だぞ。
後日、晴明の屋敷に出向いた英心は、帝の様子を伺ってみた。
晴明は酒を煽りながら、口元を緩める。
「魂が抜け出して我らと関わっていたのだ。体力気力ともに、回復されるには時間がかかる」
「泰正とは随分違うな」
「おや。泰正殿や英心殿達は、もともと特別な存在であろう?」
「……どういう意味だ」
「はて。それより、泰正殿が心配であるなら、天照の主を訪ねると良い」
「ま、誠か?」
「うん」
飄々とした様子で頷いた晴明に苦笑するも、胸が希望で高鳴り始めた。
――私は、泰正、お前と共にいたい。
ぼんやりとした頭で道をゆく。
少し歩けば汗ばむ季節を迎えた。
ふいに永響について考える。
――泰正の私への想いは、あの異形を包み込んだ。
唇を重ねる二人を思い出して顔を振った。
とにかく今は、天照一族の主の元へ行かなければ。
遠くの空が光った。
ほどなくして水玉が肌を叩きつける。
英心はずぶ濡れになるのも構わず、濡れた地面を踏みしめて、しっかりとした足取りで歩いていった。
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