異世界に転移してサンドウィッチ屋を開いたら、騎士様の胃袋を掴んでしまった様です。

有永

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第57話 カレーライスとスープカレー

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王族たちがメイン料理に舌鼓を打つ中、セイルは再び厨房へと戻る。

「次のメイン料理はコメを使った料理です。ラルク陛下、シュロ宰相、クレア殿下、エルザ殿下はカレーライス。カルロ陛下とフィラ陛下はスープカレーをご用意しました。スープカレーはスプーンにコメをとり、スープに浸してお召し上がり下さい。勿論スープとしても。どちらともふんだんに野菜と鶏肉を使用しております」

厨房から、食欲をそそるスパイスの芳醇な香りが店内に漂い始めた。それは、この大陸では嗅いだことのない、複雑でエキゾチックな香りだった。ゼニスが皿を運ぶたびに、王族たちの顔に期待の色が浮かぶ。

「これは、また、異国の香りだな。今まで嗅いだことのない…」

ラルクが深く息を吸い込む。クレアは、皿の上の深い茶色のルーと、隣に盛られた白い米の組み合わせを、興味深げに見つめた。

「カレーライス、ですか。コメとこのルーを混ぜて食べるのですね?」

クレアが尋ねる。この世界の主食であるパンとは全く違う形態に戸惑っている。

「はい、お好きな量だけルーをかけて、コメと一緒にお召し上がりください。辛さは控えめにしていますが、スパイスの香りと風味を最大限に引き出しています」

カルロとフィラの前には、具材がゴロゴロと入った、ややサラサラとしたスープ状のカレーと、別の器に盛られたコメが置かれた。

「スープカレーは、カレーライスよりもサラサラしていますね。この器に入った米と一緒に頂くのね」

フィラが、上品にスープの香りを確かめた。
ラルクは好奇心に負け、早速ルーを米にかけて、大きな一口を食べる。

「…なんだこれは!?」

ラルクの目が見開き、全身に衝撃が走った。彼は、その豪快さで、思わず立ち上がりそうになる。

「甘み、酸味、そしてピリッとした辛みが同時に押し寄せてくる!そしてこの複雑な香り…肉と野菜の旨味が、このルーに閉じ込められている!」

シュロも一口食べて静かに感動していた。彼の顔の厳しい表情が少し緩む。シュロのカレーは肉抜きで、野菜を多めに入れてある。

「これは…まさに魔法の料理だ。辛いだけではない、食べ進めるうちに体が温まり、活力が増すようだ。私の知るどの料理とも違う…」

カルロは、スプーンでコメをすくい、スープに浸して口に運んだ。

「フィラ、これは驚きだ。このスープの奥行きはなんだ?様々なスパイスが、まるでオーケストラのように調和している。コメと合わせると、さらに味が深まる」

フィラもエレガントにスープカレーを味わい、静かに目を閉じた。

「セイルさん、貴方は本当に…底知れないわ。この料理は、この大陸の料理ではないでしょう?」

フィラは扇子を閉じ、セイルに鋭い視線を向けた。彼女の質問は、単なる料理の起源を超えて、セイルの秘密に再び迫るものだった。

「フィラ陛下、これは私が以前、ある極東の異国の商人に教えてもらった料理です。実は今回、メインの料理に迷いまして。せっかくなら皆様に珍しい料理を頂いて欲しいと市場を彷徨っていたところ、スパイスを扱った店を見つけたのです。配合に配合を重ね、私的にも納得のいくものが出来ました」

この話はセイルの作り話ではない。実際に市場の端のほうでスパイスの店を見つけた時に、カレーを作りたいと思ったのだ。セイルは転生前からカレーが好きで、市販のルーは買わずスパイスを配合したカレーを作るのが好きだった。

「とにかく、この料理は素晴らしい。私は…このカレーライスが気に入ったぞ!また、忍びで食べに来るからな、セイル殿!」

ラルクは腰を浮かせ、興奮気味にセイルに言った。

「…当店は実際にはサンドウィッチ店ですので。よろしければ後ほどアッシュかソレント様に市場のスパイス店の場所と配合を記したものをお渡ししますので、ぜひ宮廷の厨房でも再現していただければ」

ラルクはセイルの提案に顔を輝かせた。

「そうか!それならば、この味を宮廷でも楽しめるわけだな!さすがセイル殿!ありがとう!」

彼の豪快な笑顔に、セイルも心から笑みを返した。フィラは、そんなラルクの様子を眺めながら、静かにセイルに問いかけた。

「セイルさん。その『極東の異国』、貴方はそこに行ったことがおありで?」

セイルの笑顔が、一瞬、だが確かに張り付いたようなものになった。フィラはそれを見逃さなかった。

「…いえ、私は商人の話を聞き、その国の料理を真似てみた、というだけの話です」

セイルは穏やかに、しかしきっぱりと答える。彼は、異世界転生者であるという最大の秘密を、これ以上王族に探られるわけにはいかなかった。

「…そう。不思議な方だわ」

フィラは口元を隠した扇子の奥で、何かを噛みしめるように呟いた。

「でも、貴方のような人を、私は嫌いではないわ。むしろ、とても興味がある」

フィラは、それまでの探るような視線から一転、親愛の情を込めた微笑みをセイルに向けた。カルロもカレーの皿から顔を上げ、セイルの毅然とした態度を称賛するように頷いた。

「セイル殿。この料理、我々は大変気に入った。この後のデザートにも期待しているよ」

カルロの言葉に、セイルは胸を撫で下ろす。一旦、この話題は収束したようだ。

「ありがとうございます。それでは、次のデザートに取り掛からせていただきます」

セイルは一礼し、厨房へと戻った。フィラとの会話で少し張り詰めていた空気を、ゼニスがすぐに察して話しかけてくる。

「流石にセイルでも大変な様だな、王族相手は。しかし『極東の異国』か。嘘にしては上手いな」

ゼニスがニヤリと笑う。セイルの事情を知っている彼は、彼の窮地を理解していた。

「転生前の世界のことは、あまり話したくないからね。でも、市場にスパイスがあったんだからあながち嘘ではないさ。あのカレーは本当に美味しく出来たよ。…それより、デザートの準備は?」

「とっくに終わってるぜ。盛り付けも大丈夫だ」

ゼニスは自慢げに胸を張る。

「ありがとう、ゼニス。助かるよ」

セイルは、ゼニスの友情に心から感謝し、彼の手を握った。アッシュが席を立ち近づいてくる。

「セイル。大丈夫か?」

アッシュは心配そうに眉を下げた。フィラとのやり取りの間、彼は騎士団長としてではなく、一人のパートナーとしてセイルを案じていた。

「大丈夫だよ、アッシュ。心配かけてごめん。次で終わりだから、大丈夫」

セイルはアッシュの大きな手をとり、ゼニスと自分の手に重ね、親愛の情を込めて微笑んだ。その瞬間、アッシュの目から緊張が消え、いつもの温かな黒瞳に戻った。

「それでは最後に、デザートになります。クレア殿下、エルザ殿下、フィラ陛下はミックスベリーとクイーンのソルベ。ラルク陛下、シュロ宰相、カルロ陛下はラム酒とレーズンのパウンドケーキと、ロングアイランドアイスティーです。ソルベはシャーベット、クイーンというのはイチゴの事を指します」

セイルの穏やかな声と共に、ゼニスとレティス、そしてペリエが最後の皿とグラスを運び始めた。
カウンター越しで、ゼニスはシェイカーを振る優雅な手つきでカクテルを用意し、レティスは冷たいソルベのグラスを、ペリエはパウンドケーキの皿を慎重に運ぶ。

「それはまた、珍しい飲み物ですわね」

フィラが自分の前に置かれたミックスベリーの鮮やかな赤紫色と、白いソルベのコントラストが美しいデザートを見ながら、ラルクたちの前に置かれたグラスに視線を向けた。

「ロングアイランドアイスティーは、紅茶を一切使用しない、数種の蒸留酒とリキュールを合わせたカクテルです。しかし、見た目や風味が紅茶に似ていることから、その名がついています」

ゼニスがプロのバーテンダーらしく、流れるような口調で説明する。

「ほう。酒か!それは楽しみだ!」

ラルクは早速、パウンドケーキの濃厚な香りを楽しみながら、グラスに口をつけた。

「…うむ!強い!しかし、驚くほど口当たりが良いな。甘みと爽やかさが複雑に絡み合い、飲んでいて飽きない。このラム酒のパウンドケーキとも実によく合う!」

ラルクは満足げに目を細めた。隣のシュロも、ロングアイランドアイスティーを一口飲み、その度数の高さに一瞬だけ目を見開き口角を上げた。すぐにパウンドケーキと共に静かに味わい始めた。

「このパウンドケーキは、ラム酒の香りが豊かだが、酔いすぎるほどではない。大人のデザートだな」

カルロも満足そうに頷いた。
一方、ミックスベリーとクイーンのソルベを口にしたクレアとエルザは、その冷たさと爽やかさに目を輝かせた。

「冷たくて美味しい!イチゴと色々なベリーの味が、口の中で一気に広がりますね!」

「…本当に、これほどまでに濃厚な果実の風味を持つソルベは初めてだわ。まるで、宝石を食べているみたい」

フィラが感嘆の声を漏らす。彼女の柔らかな表情は、料理に対する純粋な喜びを示していた。

「フィラ陛下もロングアイランドアイスティーをお飲みになりますか?パウンドケーキもまだございますが…」

フィラがちらちらとカルロを見ているのが気になり、セイルが尋ねてみた。

「あら、良いの?では、少しだけ頂きましょうかしら。…パウンドケーキはもうお腹がいっぱいだから、主人から一口だけ分けて貰うから大丈夫よ」

フィラは扇子で口元を隠し、淑やかに微笑んだ。セイルはゼニスに目配せをし、ゼニスはすぐにフィラのために新しいグラスにロングアイランドアイスティーを注いだ。
フィラはカクテルを受け取ると、ゆっくりと一口飲み、目を閉じた。

「まあ、美味しい。口当たりが良いのに、この強さは…本当に不思議な飲み物だわ。ゼニスさん、貴方も素晴らしい技術をお持ちなのね」

「恐縮です、フィラ陛下。セイルの店主としての腕には敵いませんが」

ゼニスは少し照れくさそうに頭を下げた。
フィラはグラスをテーブルに置き、改めてセイルを見つめた。その瞳には、先ほどまでの探るような色ではなく、確信めいた好奇心が宿っていた。

「セイルさん。貴方は、私の親友シーラの未来の家族になる人。だからこそ、私から忠告しておくわ」

フィラは、周囲の王族やスタッフに向けて、聞こえるか聞こえないかの小さな声で言った。

「貴方のその底知れない能力は、このクラミス王国にとって祝福となるわ。でも、異質なものは、常に警戒され、利用され、あるいは排除の対象にもなり得る。…騎士団長の婚約者という立場は、ある種の盾にはなるけれど、それだけでは足りない時が来るかもしれないわ。用心なさいね」

セイルは、この先王妃がどこまで真実を見抜いているのかを測りかねていたが、その言葉に含まれた純粋な忠告の意だけは理解した。

「心に留めておきます、フィラ陛下。ありがとうございます」

セイルは真摯に頭を下げた。
その様子を、アッシュは静かに見つめていた。彼の表情は決意に満ちていた。セイルの能力がどれほど底知れなくても、この国の王族がどれほど彼を欲しても、セイルを守り抜くのは自分の役目だと、改めて心に誓っていた。彼はセイルのパートナーであり、愛する者なのだ。

王族一家の食事会は、セイルの料理とゼニスのドリンク、そしてレティスとペリエの給仕の甲斐もあって、終始和やかな雰囲気で幕を閉じた。
ラルクはカレーライスを「宮廷メニューに加えろ!」とソレントに豪快に言い残し、フィラはセイルに「次のお茶会には、ぜひあなたもね」と誘いをかけ、先代夫妻はセイルの礼儀正しさと底知れない才能に満足した様子だった。

王族一家を見送った後、店内に残ったのはセイル、ゼニス、レティス、ペリエ、そして警備を終えて戻ってきたアッシュとソレントだけだった。

「…疲れた」

ゼニスはカウンターに肘をつき、大きく息を吐いた。

「お疲れ様です、ゼニスさん。俺も凄く緊張しました…」

レティスは顔を火照らせながら言った。

「俺は、皿を割らなくて本当に良かった…」

ペリエは、無事に大役を終えたことに心から安堵していた。

「みんな、本当にありがとう。助かったよ」

セイルは穏やかに微笑み、みんなを見回した。

「いや、本当にセイルさんの度胸には驚きましたよ。先代様を前にしても、あの落ち着き様は凄かったです」

ソレントは、ローズレッドの髪を掻き上げながら苦笑した。彼は、アッシュの警戒が解けたのを見て、そっとアッシュの肩を叩いた。

「アッシュ、セイルさんのことは任せたよ」

「ああ、もちろんだ、ソレント」

ソレントは「また食事に来ます」とセイルに言い残し、他の護衛騎士を連れて店を後にした。

「ゼニスとペリエもありがとう。片付けは魔法使っちゃうから大丈夫。レティスをお願い出来るかな」

ゼニスは軽く手を挙げ、レティスの肩を叩いた。

「任せとけ。レティス、ちょっと顔色悪いし。うちで少し休ませたらきっちり送り届ける」

「す、すみません…」

レティスが頭をかいた。

「気にすんな。それより、セイル。お前も無理するなよ」

ゼニスはセイルに忠告すると、ペリエとレティスを連れて裏口から出ていった。


店内に残されたのは、セイルとアッシュの二人だけ。

「…さあ、アッシュ。君も疲れただろう。先に二階に行っててもいいよ」

セイルがそう言うと、アッシュはセイルの身体を抱き寄せた。筋肉質な腕がセイルのスリムな体躯をしっかりと包み込む。

「疲れたのは、セイルだ。フィラ様とのやり取りは、精神的に消耗しただろう」

アッシュはセイルの髪を優しく撫でた。

「まあ、少しはね。…でも、君のお母様が、フィラ様と親友だなんて、本当に驚いたよ」

「俺もだ。…だが、おかげでフィラ様が、君に特別な関心を持っていることが分かった。警戒すべきだが、同時に強力な後ろ盾にもなり得る」

アッシュはセイルの耳元で囁いた。

「…俺を、宮廷の側仕えに誘ったのは、本気だったのかな」

「さあな。だが、もし本気でも、俺は君を手放すつもりはない。君は、このリメインの店主だ。そして、俺だけのセイルだ」

アッシュはセイルの首筋に顔を埋め、彼の肌に唇を押し当てた。セイルの持つ妖艶な香りに、アッシュの理性は溶けていく。

「ふふ、…うん。僕は、君のものだよ、アッシュ」

セイルは、アッシュの黒髪に手を絡ませ、彼を深く抱きしめ返した。王族との緊張から解放された安堵と、愛する男の温もりに包まれ、セイルの体から力が抜けていく。

「…二階に戻ろう、セイル。たっぷり愛させてくれ」

アッシュの言葉は、騎士の威厳を纏ったまま、欲望に濡れていた。セイルは顔を上げ、妖艶な笑みを浮かべた。

「…お手柔らかに、ね」

セイルは魔法で店舗正面と裏口の鍵を掛けた。







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