え！？私が公爵令嬢なんですか！！（旧聖なる日のノック）

就寝

「お嬢様、ではごゆっくりお休み下さいませ」
ポメリ


「ええ、ありがとう」
ピュリ


晩餐でお祖父様達と色々今までのお母様との日々を話して涙もあったけど…最後にはみんな笑顔で晩餐が終わった。

ピュリはポフンとベットに横になった。


「なんだか……お母さんが亡くなってとても悲しかったけど…一気に色んな事がおきすぎて…」
ピュリ


疲れた…………それにしてもこのベットふかっふか……。しかもいい匂い。寒い冬なのに全然寒くない部屋……お母さんもここで大きくなったのにあんな育った環境と違う生活を15年もして苦労しただろうなぁ。でもなんでお母さんはこの家を出たのかしら
、ここで私を未婚で生んでも大丈夫だったのではないのかな。

それとも…私の父親が原因なのかな…というか父親って誰なの？ピュリは自分の髪の毛を一房手に取り髪の毛を見つめる。
髪の毛切りたくても絶対切っては駄目よと断固として許さなかった母親。きっとこの髪色は父親の色なんだよね。

父親か～～

ゴロゴロと柔らかいベットを寝返りする。

いつの間にかスヤスヤと寝ていたピュリ……寝入った頃に…そっと部屋に入ってきたお祖父様、
お祖母様、伯父伯母、従兄弟達。スヤスヤ寝たピュリニーを優しい眼差しで見つめる。

「マリシアは残念で悲しい結果となったが…ピュリは守らないとな」
お祖父様


「そうね……でもこの髪色を見てマリシアが失踪した原因が瞬時にわかったわね…」
お祖母様


「父上…王太子か、第2王子か…どちらなのでしょうか…」
伯父


「第３王子の可能性もあるだろ？」
お祖父様


「「「「それはない」」」」
伯父伯母、お祖母様、従兄弟


「そ、そうか……」
お祖父様


「マリシアと仲良かったのは…王太子だよな？」
伯父


「そうよね……でも王太子様が好きならマリシアなら婚姻出来たわよね？」
伯母

そう…マリシアとシンシアは親友だった…なのに何も知らされていない。マリシアなんでなの？信用していなかったの？わたくしのこと…


その時ナサルが妻の肩に手を置く。


「違うよ？マリシアが悲しむぞ？大親友のシンシアがマリシアを信じてくれないって…。あいつは君や家に迷惑をかけないために何も言わなかったんだ…」
ナサル


そうよね……マリシアだもの


「でも…あの頃王太子にはつきまとっていた男爵令嬢がいたよな」
ナサル


「そうね……」
シンシア


もし……マリシアと王太子が実は恋人同士だったのに…そこにあの男爵令嬢が割り込んだなら……
それで二人は破局したが妊娠が分かった……それならマリシアが逃げた理由も分かる。

皆の頭の中にはもはや王太子しか頭に浮かばなかった。


「結局王太子は「あの」男爵令嬢とどうなった？」
お祖父様


「あぁ、あの女なら色んな男に粉をかけて何組も破局に導き…結局子爵家に嫁いだと聞いたような…」
ナサル


「王太子は？」
お祖母様


「マリシアが失踪して今でも探しているそうですよ？まだ独身ですね」
ナサル


「そうか」
お祖父様


「失ってから気がついても遅いのよ」
お祖母様

二人は拳をぷるぷると震えていながら怒りに震えている。


「絶対ピュリニーネを王家になどやらん……」
お祖父様


「宰相である貴方なら隠すことは容易いでしょうね」ｸｽｸｽ
お祖母様


「お祖父様は王弟だしな」
サムエル


「ですね」
エルニル


そう…この公爵家は筆頭公爵家でマリシアの父親ルミネール公爵はこの国の王弟なのだった。


「元王族だろうが関係ない、孫娘は絶対守る」
お祖父様

一同頷く…そしてスヤスヤ眠る愛しい孫娘、姪、従兄妹を一目見つめてから部屋を後にした。

一同ご家族様達が退室してからポメリは加湿魔法を部屋にかけて結界魔法も2重でかけて部屋を後にしたのだった。