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005話 澄んだ宵空、憂と優
しおりを挟む「来な。村の案内とかするから。」
「あら、お世話になります。」
芽果は火奴羅の手を引いた。白く、微かに黄緑の差す手首で引いてゆく。
「まずは、こいつだ。この抜けた奴が、秋河と言う。」
芽果は、腕を伸ばして倒れた少年を指差した。
「…大丈夫かしら。」
しゃがんでよく見ると、まだ目を回して居る。
「ほっとけ。いつものことだ。」
すると、遠くに高い声があった。近づいてくる。
「師匠!師匠ー!」
見ればかなり小さな少年であった。
「あいつは鳴夢。いつも秋河の後ろにいるやつだ。」
「師匠!しっかりしろ!師匠ー!」
「元気なかた。」
少年、鳴夢は火奴羅をちらりと見て、はっと驚いた。そして秋河の体に隠れ、顔だけ出して見せる。
「きっ…、きさま!師匠をこんなふうにして、ただじゃ済まないぞ!」
「な、元気なやつだろ。」
「ええ。」
「いつかぶっ倒してやるからな!覚えてろ!」
「ふふ。お待ちしています。」
「ここ。ほら。ここがあたしの家だよ。」
差し掛かって、きのこの家が道沿いに並ぶ住宅地。建材のきのこの香りだろうか、ほんのり、灼けた香木のような、まったりと甘い香りがする。芽果は一番手前の家を指差した。一際大きく、ずっしりした佇まい。周りを囲う蔦植物の、雑に茎を伸ばしてあるさまは斯くも壮麗に映えた。傘の色はくすんだ薄紫色。
「揺陽さんの…お向かい?」
「ああ。そしてこの隣の家にいるのが、灯楼。あたしは…まあ、あまり気に入らんけどな。」
芽果が指し示した灯楼と言う者の家は、小さきながらよく手入れされてあるようで、こざっぱりとしていた。傘の色は鮮やかな赤紫色。
芽果は家の壁を蹴りながら叫ぶ。
「おい、灯楼!客に挨拶だ!」
傘の窓からひょっと顔を出したのは、髪の短い、穏やかな情の青年であった。
「やあ、芽果じゃないか。」
ふわふわと飛んで火奴羅の前に行くと、見るも眩しい爽やかを見せる。
「初めまして。僕の名は灯楼。分からないことがあれば、遠慮せず僕に聞いてくれ。揺陽さんの次に年上だからね。」
「お優しいんですね…。あっ、私火奴羅といいます。」
火奴羅はつい笑みをこぼした。
「ふん!カッコつけやがって。」
「ほらほら、芽果。新しいお客の前で、あまりかりかりするな。」
灯楼は柔らかくなだめた。
(仲良いんだな。これは…とうとい。)
火奴羅の頬がすこし火照る。
「じゃあ、火奴羅君。また来るんだよ。」
「ありがとうございます。」
火奴羅は深く頭を下げた。
「次!行くぞ。」
ぶっきらぼうな芽果。火奴羅は楽しげについていった。
「隣だ。雫という子が住んでいる。」
植物の汁で描いたであろう菫色の絵が、規則的に壁に並ぶ家。恐らく顔を象ったものであろうが、見れば実に奇怪で、その表情も輪郭もデタラメのようで不思議と見入ってしまう。傘の色は深い赤色。
芽果は扉を、とんと叩いた。しかし返答はなかった。
「…見えないな。まあいい。雫はそういう奴だ。」
「あれ?そうなんですね。」
火奴羅は曖昧に返した。
「隣はさっきの鳴夢の家で…、この次は宴戯だ。」
芽果の指先には、木製の足場や煙突がたくさん、無作為に設置された家があった。傘の色は明るめの桃色。
「宴戯は騒がしい奴でな、くだらない事をして笑ってばっかりのアホだ。まあ仲良くしてやってくれ。」
「元気のある方なんですね。」
芽果が宴戯の家の扉を叩くと、少年が扉からひょこっと顔を出した。さらりと肩にかからない程の、黄金色の髪が輝く。
「ヤーーイ!こんちは!」
はつらつした声。
少年は踊るように飛んで来た。火奴羅は深く頭を下げてみせる。
「お初です。私火奴羅といいます。」
彼は天高く右腕をを掲げて、真白の歯を煌めかす。
「やあ。俺は宴戯だ。よろしくーゥ!」
火奴羅が顔をあげると、宴戯はその手を火奴羅の前に出して、人差し指と小指を立てて見せた。
「よ、よろしくぅ。」
火奴羅も同じようにして見せた。宴戯の顔が変わる。驚いた顔。目を見開き、火奴羅の手を凝視していた。みると芽果の顔も同じ。
「…おい、これ…。」
火奴羅は自分の手をちらりと見てはっとし、即座に両手を背に組んで隠した。きまり悪そうな笑顔を見せる。
「あ、あれ?なにかなー…。私、そんなに変じゃないですよ。ええ。」
袖をかぶせてヒレを形作ると、口元隠して笑って見せた。
「とっとにかく、これからよろしくお願いします、えっと、よろしくーう。」
まくしたてるように火奴羅が言うと、
「お、おう!よろしくゥー!ヤァイ!」
と、宴戯は気にするのを忘れ、はしゃいで宴戯は家に帰っていった。
「ええっと…。となりは来向という奴が住んでいる。」
彼女はまだ動揺が収まらない様子であった。
隣の家は、枝葉で作ってある巨大なカーテンが、その周りを覆うように施されてある以外は特に言うことのない、質素なものであった。傘の色は白っぽい夕日色。
芽果はそっと戸を叩いた。
「もしもし。来向いるか。」
返事はなかった。
「…まァ、こいつもそんな奴だ。気にすんな。」
芽果は向かいの家を指差した。
「次は散星という奴だが…。」
見ると麗しき装飾の施された、可憐な家。中でも家壁に映える沈み彫りの壮大な花の絵は、流れるような筆致で見事に描かれており、しっくいのような白い壁に陰影が美しい。傘の色は少し濃いめの空色。
芽果はまた緩い力で、とんと戸を叩いた。
「散星。散星いるか。」
見上げると目に入るその家の窓から、短めに丸く収まった髪型の少女が、縁に手を掛けて顔を出した。
「あら、芽果。いらっしゃい。」
彼女は窓から泳ぐように飛び出して、芽果の前に降り立った。体はまだ村の中では小さい方に見える。
「火奴羅さんと言ったわね。私は散星というの。よろしくね。」
大人びた声であった。火奴羅は手を合わせて微笑んだ。
「ええ、よろしく願います、こちらこそ。」
「散星はしっかりした奴でな、すぐ仲良くなれるはずだ。」
芽果は散星の肩を抱いてみせた。
「あら、親しみやすさなら、あなたが一番じゃないの。」
散星は少し悪戯な表情で、芽果に上目遣いをする。
「どーいう意味だそれ、おい。」
芽果は指で散星の額を突いた。
「あははははっ!」
「へへへへっ!」
「ふふ。」
火奴羅も口元に手を添えて、少し笑った。
「そして、隣に住むのは奏という。こいつもまた騒がしい奴だ。」
その家は家壁に長い丸太が幾本か雑に刺さったもので、また家の前に豊かに花が生い茂っているのも印象的であった。傘の色は眩しい黄色。
「奏、来たぞ。」
彼女が扉を叩くや否や、その少女は扉から飛び出した。
「わぁい!来たね!火奴羅ちゃん!」
散星よりは大きいが、火奴羅より頭一つ小さな体に、ふわりとラフに三つ編みが施された黄金色の髪。大きな瞳が煌びやかに輝いていた。
「え…、ええ。こんにちは。奏さんですね。」
「な、元気だろ。いつも村中を飛び回って遊んでいるんだ。」
「うん、そうなの!火奴羅ちゃんも、きっと飛ぶのが好きだね!」
そのままの輝かしい表情で、彼女は火奴羅の手を取った。
「あら、私なんて、落ち着きないだけですよ。」
少し洒落て困ったような顔で、くすっと笑って見せた。
「きゃははっ!あんた面白いのね!」
「へへっ!言うじゃねえか!」
より一層煌めいた笑顔を見せる奏と、さらに活発に笑う芽果と、少し恥ずかしげでも、打ち解けて笑う火奴羅。
凍りつくように張り詰めた先の風はいずこへ、優しく受け入れた村の者達の暖かな凪が夕陽と融けて長い影を描く。
(こんな世界に、斯くも安らぎが有ったとは。知らなかったけれど、いいことなんだろう。いつぶりか、この心が安らいでいる。)
大地を撫でるように降り注ぐ夕焼け色の光を、真正面から受けた。赤い。
「あっ!一番星!」
奏が指をさして叫んだ。見れば空の上の方は既にうっすら葡萄色で、次々と星が点々と現れて輝いている。
「夕飯の支度かな。」
芽果は振り返った。
「火奴羅ちゃんはゆっくりしててね。」
「まだ一軒残ってっけど…。ま、ちょっと行ってくるから。また後でな。」
彼女らは進み出した。
「楽しかったです、ありがとう。」
最後の一軒。火奴羅は一人、その家と向き合った。
森の最深部にしては明るくて、見上げれば木々が丁度その上だけは茂っておらず、夕陽と入れ替え姿を現した月の白い光が、まっすぐ家に注いで照らしているのであった。眩しい。
家は小さく、その屋根傘が鮮やかな柘榴色である以外はこれといった特徴が無いようだったが、よく見るとその屋根傘に、小さな足場が組まれていて、それが不思議に印象的であった。
日はさらに暮れ、森の奥だからか、暗さがより際立つようになった。その家だけが光って明るく、その奥の木々は次第に闇に呑まれ、何も見えないほど黒々としている。その情景は少しの不安を火奴羅の心に差した。
(そういえば昔、このようにとろっと墨を垂らして塗ったような暗い世界を、夢でみて不気味に思ったことがある。…懐かしいな。)
(どんなひとかな…。)
火奴羅がその手を扉にかけようとしたその時、まるで割れた木の実から果汁が弾けて甘く香るが如く、目の前に光が溢れた。
扉が開いた。扉が開いて現れた少女。
火奴羅と同じくらいの背に、丸い顔。ぱちっと開いた大きな目と、儚く桃色に麗しく輝く瞳、長い睫毛。柿色の、ふわりと額にかかる前髪と、一つ結びの縦の巻き髪。
火奴羅ははっとした。彼女も驚いた顔をする。
一時の静寂を置いて、火奴羅は少し落ち着いた。
「ええと…。こんばんは。」
少女はちらちらと左右を見てから、目を見開いて、まっすぐに彼の目を見る。
「入って。」
少女は家に戻っていった。火奴羅は眩しさにくらりとしながら、続く。
彼女は扉を閉めた。両者玄関で少し立ち尽くす。
「あなた火奴羅さんっていったね。私、会好っていうの。」
「あんず…さん。」
「…えっとね。私、あなたに言いたいことがあるの。あのね。」
彼女はすこしうつむいた。外の風が聴こえる。扉もはたはたと少し鳴った。
「あの。」
火奴羅は会好の目をじっと見つめた。
「私もあなたに言いたいことがあります。」
会好は何も言わず、顔を上げて、目を大きくした。
「会好さん。あのね、ありがとう。」
「えっ。」
会好はすこし驚いた顔になる。
「私、すごく不安だった。ここに来るまで、なにか…、とても悲しいことがあった気がするんです。」
会好はまた、目を大きく開いた。見入るように火奴羅を見つめた。
「私、不安で。孤独が怖かった。だから、安心したんです、あなたを見たから。」
「すぐ逃げちゃったのに、私だって分かったの。」
「どうしてでしょうね。」
会好はすこし伏し目になった。そして、彼に初めて、微笑みを見せた。
「怒ってないなら、よかった。」
「座ってよ。」
たくさんの燈火が備わった小さめの可憐なシャンデリアが、暖かく照らす室内。玄関、居間と台所が一つの部屋にまとまっており、奥に三つの扉、天井の隅に二階へと続く扉が見える。
会好は部屋の真ん中、柔らかそうな絨毯の上の椅子と机を指差して、座ってよと言った。
「ええ。」
火奴羅は椅子に座って、会好はその向かいに、すぼんだ下半身をふわりと掛けるようにして座った。
「ねえ、火奴羅さん。」
「はい。」
「私、あなたに聞きたいことがあるの。」
彼女はまたまっすぐ彼を見て、ぱちっと目を開ける。
「ええ、なんでしょう。」
「あなたは、どこから来たの?…どうやって、ここに来たの。」
「えっと。」
火奴羅はすこし考え込んだ。
(うーん…。あ、あれ?なんだっけ…。あ…、あ、そうだ。私は洞窟に入って、菌輪の扉をくぐってきた。…なんと非常識な。)
「あれ、どうしたの?」
会好は首を傾げた。
「ええ…いえ。森の奥に洞窟がありますね。そこから来たんです。」
すこし困ったように、火奴羅は笑って見せた。
「やっぱり…。そうだと思った。」
火奴羅は首を傾げる。
「そういえばあなたは、会好さんは、外に出たりなさらない?」
「うん、そうだよ。」
会好は微笑んだ。その笑顔に、かすかな悲しみが差す。
「そもそも、私たちはみんな、この森の外に出たことがないの。」
火奴羅は目を見開いた。胸に一撃が走る。
(え…。)
「…不思議?」
「え…ええ。それじゃ、ずっとここで生きていらしたの。」
「うん。」
会好の顔は至極淡々としている。
「外の世界に出たいとか、…思わないんですか。」
「みんなは多分、興味ないよ。そんなことには。」
「あなたは。」
「…うん、いいの。」
会好は俯いた。消えるような声である。
「とっ取りあえず、あの…。今日は家でご飯食べてね!作るから。」
取り繕ったように彼女が見せた笑顔は、やはり悲しげであった。
「わっ、ありがとう。」
場を明るくしたくて、火奴羅は咄嗟に元気な振る舞いをみせた。
会好は台所に向かって、彼に背を向けてシンクの前に立った。
「ねえ、火奴羅さん。」
前掛けを結びながら、調理支度を進めて居る。
「何でしょう?」
「言葉…。そんなに丁寧にしないで。」
「あら、そんな丁寧ですか、私。」
会好は振り返ってすこしむっとした。返す火奴羅の顔は、悪戯な笑み。
「それだよ。丁寧かな、でいいでしょ。」
火奴羅は焦って、頰がうすら桜色に染まる。
「でっでも…。今日初めて会ったのに…。」
会好は前掛け姿のまま、台所から戻って彼の前に来た。ずいと顔を近づける。
「ね、言って。」
「分かりました…。え、て、…、えへ。」
「言いなさい。」
「てっ…てっ丁寧かなーっ。」
会好はにこっと笑った。
「ね、友達になろうよ。」
「だ、だったら会好さん…会好も、火奴羅さんて云うの、やめてよ。」
「うん、いいよ。」
会好はまた台所に向かった。そしてすこし振り向いた。
「火奴羅。」
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