爺ちゃんとミノルの会話

マー坊

文字の大きさ
12 / 28

「爺ちゃんとミノル」の会話(2)~5

しおりを挟む
(55)
 
 
「お前は子供じゃからわからんことはないじゃろう?」
「なんとなくわかるよ」
「教えてみ?」
「あのね、愚痴とか不安とか話を聞いてくれる人がいないんだと思うよ」
「学校の友だちはどうなんじゃ?」
 
 
「学校に行く時間が少ないでしょ。学校に行ってもお話があまり出来ないんだよ」
「話し相手はお父さんやらお母さんはどうなんじゃ?」
「僕はお爺ちゃんが話を聞いてくれるけどなんだかね~。親には言い難いよ」
「なんでじゃ?」
「心配かけたくないし、説教言われるのも嫌だし・・・(笑)」
「愚痴はわかるけど不安って何じゃ?」
「テレビのニュースとか見ていると僕たちの将来はどうなるんだろう?って心配になるよ」
「そうじゃろうの~。大人でも不安になるんじゃからの~」
「このまま生きててもしょうがないって思う人もいるんだと思うよ」
「そうじゃの~。やっぱり明るい未来を話し合う環境を作らんにゃあいけんの~」
 
 
 
(56)
 
 
「そうだよ。それは大人の責任だと思うよ」
「国会を見ても政治の批判やらお金の使い方やらアホらしゅうなるの~」
「やっぱりお金のない社会が良いと思う」
「ミノルもそう思うか?」
「だってお父さんやお母さんはお金が要るから働くんでしょ?」
「そうじゃの~」
「子供と一緒にいる時間が多かったらストレスも少ないし・・・」
「それから?」
 
 
「お金を稼ぐんじゃなくって楽しく働けるんだったら大人になっても辛くはないと思う」
「そうじゃの~。そういう社会がええの~」
「そういう社会ってどうすれば出来るんだろう?」
「本当は簡単なことなんじゃがの~」
「簡単ならとっくに出来てると思うよ(笑)」
「みんなが簡単に出来ると思えばええんじゃがの~」
「なんで簡単だと思わないんだろうね?」
「ええか、ミノルの家庭だけお金を使わんって出来るじゃろうが、金が無いと買い物も出来んじゃろう?」
「うん」
「みんながお金を使わんでもええって思わんと出来んのんじゃ」
 
 
 
(57)
 
 
「それを考えたら世界中がお金を使わないことにしようと思わなきゃいけないってことだよね?」
「そういうことじゃの~。世界がつながっちょるからの~」
「じゃあどうすれば良いの?」
 
 
「それも簡単なことなんじゃがの」
「いつも簡単って言うけど簡単じゃないじゃないか」
「みんなが出来るって思うだけで出来るんじゃがの~」
「どうしてそれが出来ないの?」
「みんなの心に損得勘定があるんじゃ」
「損得勘定って?」
「調べてみ」
 
 
「自分にとって損であるか得であるか打算的に判断するさまって」
「意味はわかるか?」
「なんとなくわかるよ」
「人によっては原始的な生活に戻るのは嫌だと言う人もおるからの~(笑)」
「なんで原始的な生活に戻ると思うんだろう?」
「物々交換になるんじゃないか?とか誰も働かんから電気も水道も無くなるんじゃないかっての(笑)」
「なんでそう思うんだろう?」
「お金があると何でも出来ると思うちょるんじゃ(笑)」
 
 
 
(58)
 
 
「何もかも人がやるんでしょ?お金は何もしてくれないことくらい僕にもわかるよ(笑)」
「お金の要る社会は物々交換ということを忘れちょるんじゃ」
「どうして忘れるの?」
「お金は物々交換を便利にしたモノなんじゃけどの~」
「要するに交換システムは変わっていないってことなんだね?」
「そういうことなんじゃ」
「どうしてそれと損得勘定が関係あるの?」
「お金の要る交換システムは対価というものがあるんじゃ」
「たいかって?」
 
 
「検索してみ」
「他人に財産・労力などを提供した報酬として受け取る財産上の権利って書いてある」
「働いたらお金をもらうじゃろう?買い物したらお金を払うじゃろう?そういう交換する時に必要なものなんじゃ」
「そういうシステムの中で生きているから損得勘定が身に付いたんだね?」
「そういうことなんじゃ。自分が得するならええこど、損するならイヤと思うのが普通なんじゃ」
「僕だって損するより得したほうが良いよ(笑)」
「じゃろうが(笑)」
 
 
 
(59)
 
 
「でもお金のない社会って誰かが得したり損したりするの?」
「そりゃあお金の要る社会でもいっぱいおるじゃろうが(笑)」
「そりゃあそうだ(笑)」
「お金のことを心配せんでも平和で健康で楽しく暮らせるならそのほうがええと思うんじゃがの~」
「僕だってそう思うよ」
「それをどうやって実現するかじゃの~」
「やっぱり世界平和が良いってことなんだよね」
「よう覚えちょるの~(笑)」
 
 
「どうして世界平和が実現しないんだろう?」
「そりゃあ国と国が損得勘定でものごとを考えるからじゃろうの」
「そういえばニュースで国益って言ってたよ。国益って国の利益なんだよね?」
「そうじゃの~。個人も国も損をせんように頑張っているんじゃ」
「誰も損をしない方法ってあるんだろうか?」
「誰も損をせん方法があるんじゃがの~」
「誰も損をしない方法って?」
「それは・・・覚えちょるか?世界が一つの家族じゃ」


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

島猫たちのエピソード2025

BIRD
エッセイ・ノンフィクション
「Cat nursery Larimar 」は、ひとりでは生きられない仔猫を預かり、保護者&お世話ボランティア達が協力して育てて里親の元へ送り出す「仔猫の保育所」です。 石垣島は野良猫がとても多い島。 2021年2月22日に設立した保護団体【Cat nursery Larimar(通称ラリマー)】は、自宅では出来ない保護活動を、施設にスペースを借りて頑張るボランティアの集まりです。 「保護して下さい」と言うだけなら、誰にでも出来ます。 でもそれは丸投げで、猫のために何かした内には入りません。 もっと踏み込んで、その猫の医療費やゴハン代などを負担出来る人、譲渡会を手伝える人からの依頼のみ受け付けています。 本作は、ラリマーの保護活動や、石垣島の猫ボランティアについて書いた作品です。 スコア収益は、保護猫たちのゴハンやオヤツの購入に使っています。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

新しい家族は保護犬きーちゃん

ゆきむらさり
エッセイ・ノンフィクション
〔あらすじ〕📝🐶初めて保護犬ちゃんを迎え入れる我が家。 過去の哀しい実情のせいで人間不信で怯える保護犬きーちゃん。 初日から試行錯誤の日々と保護犬きーちゃん がもたらす至福の日々。 ◇ ✴️保護犬ちゃん達の過去・現在の実情の記述もあります🐾 ✴️日々の些細な出来事を綴っています。現在進行形のお話となります🐾 ✴️🐶挿絵画像入りです。 ✴️拙いエッセイにもかかわらず、HOTランキングに入れて頂き(2025.7.1、最高位31位)ありがとうございます🙇‍♀️

【戦国時代小説】 甲斐の虎•武田信玄と軍師•山本勘助

蔵屋
歴史・時代
 わたしは、以前、甲斐国を観光旅行したことがある。  何故、甲斐国なのか?  それは、日本を象徴する富士山があるからだ。     さて、今回のわたしが小説の題材にした『甲斐の虎•武田信玄と軍師•山本勘助』はこの甲斐国で殆どの戦国乱世の時代を生き抜いた。そして越後の雄•上杉謙信との死闘は武田信玄、山本勘助にとっては人生そのものであったことだろう。  そんな彼らにわたしはスポットライトを当て読者の皆さんに彼らの素顔を知って頂く為に物語として執筆したものである。  なお、この小説の執筆に当たり『甲陽軍鑑』を参考にしていることを申し述べておく。  それでは、わたしが執筆した小説を最後までお楽しみ下さい。  読者の皆さんの人生において、お役に立てれば幸いです。  

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

処理中です...