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第四章 衣食住、服を着てオシャレをします
34.王子、コボスケの能力に驚く
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それにしてもモモンガってあのネズミみたいな生物だろうか。一度も見たことはないが聞いたことはある。
なんでも木から飛び移るときに飛ぶらしい。
ただ、今地面に倒れているのはどこからどう見ても鳥だ。ネズミの顔もしていないし、羽も生えている。
そして、特徴的なのは尻尾が蛇になっていることだ。
そう、こいつはコカトリスで間違いない。
コカトリスは即効性の毒を吐き出し、尻尾の蛇は相手を石化させると言われている。
「それでモモンガさんはここで何をしていたんですか?」
『吾輩は飛ぶ練習をしておりました! 羽があっても飛べないんですよ。本体はこっちなんで!』
どうやら鳥の方が本体ではなく、尻尾の蛇が本体らしい。新たな発見についつい気になって質問攻めになってしまう。
コカトリスは本体がどちらかで能力が決まるらしい。
鳥が本体であれば羽ばたいて飛ぶことができるし、蛇が本体なら相手を石化させることができる。
すでにそこで諦めればいいのに、空を飛ぶ夢を諦められなかったと。
ただ、目の前にいるコカトリスは尻尾が少し短いからか、石化の能力を使うと自分の羽が被ってしまい石化することが多々あると言っていた。
だから飛ぶためには石化の能力を封印している。
これじゃあ、モモンガよりただのニワトリだ。
そんなコカトリスはぜひ自分の飛んでいる姿を見て欲しいと言って、木に登って行った。
今まで自分に興味を示すようなやつがいなかったらしい。
ここに住むやつらはあまり他人に興味はないのだろうか。
『吾輩、参ります!』
樹頭に着くと大きく羽を広げて大きく跳んだ。
ただ、羽を広げただけで落ちていく。
あれがコカトリスの言っていた飛ぶ姿なんだろうか。うちのコボスケの方がまだ飛べそうな気がする。
『拙者、飛ぶの得意ですよ?』
無意識のうちに声が出ていたようだ。地面に落ちたコカトリスを横目にコボスケは木に登る。
『アドル、見ててくださいね!』
コボスケは木から大きく跳んだ。
『トトトトトトトトオオオォォォ!』
足を高速に動かすコボスケは、足で作り出した風でなんと浮いていたのだ。
本当に飛ぶとは思わなかった。
実際には足が速く動いているだけだが……。
僕には足の動きが速すぎて見えない。
そのまま隣の木に着地してゆっくりと降りてくる。
『アドル見たか!』
「ああ、本当にコボルトか?」
『拙者、どこからどう見てもコボルトだぞ』
うん、どこからどう見てもコボルトではないだろう。その身体能力の高さはフェンリル確定だ。
そんな姿を見ていたコカトリスはコボスケをキラキラした目で見ている。
『先輩! 吾輩を先輩の弟子にしてください!』
あの飛び方が気に入ったのか、コボスケに師弟関係を頼んでいた。
『拙者、弟子なんて――』
「あー、ふかふかなベッドで寝たいなー」
『拙者――』
「羽がたくさんあったら体が痛くないんだろうなー」
『せっ――』
「優しくてかっこいいコボスケが見たいなー」
『拙者、引き受けます!』
まさか"優しくてかっこいい"って言葉がきっかけになるとは思いもしなかった。
これで布団の羽要因は確保できただろう。
ちなみにコカトリスは名前がないらしく、本人の希望でコカスケとなった。
どうやら師匠と似た名前がよかったらしい。絶対紛らわしくなるだろう。
僕達は新しい仲間のコカスケを連れて家に帰ることにした。
なんでも木から飛び移るときに飛ぶらしい。
ただ、今地面に倒れているのはどこからどう見ても鳥だ。ネズミの顔もしていないし、羽も生えている。
そして、特徴的なのは尻尾が蛇になっていることだ。
そう、こいつはコカトリスで間違いない。
コカトリスは即効性の毒を吐き出し、尻尾の蛇は相手を石化させると言われている。
「それでモモンガさんはここで何をしていたんですか?」
『吾輩は飛ぶ練習をしておりました! 羽があっても飛べないんですよ。本体はこっちなんで!』
どうやら鳥の方が本体ではなく、尻尾の蛇が本体らしい。新たな発見についつい気になって質問攻めになってしまう。
コカトリスは本体がどちらかで能力が決まるらしい。
鳥が本体であれば羽ばたいて飛ぶことができるし、蛇が本体なら相手を石化させることができる。
すでにそこで諦めればいいのに、空を飛ぶ夢を諦められなかったと。
ただ、目の前にいるコカトリスは尻尾が少し短いからか、石化の能力を使うと自分の羽が被ってしまい石化することが多々あると言っていた。
だから飛ぶためには石化の能力を封印している。
これじゃあ、モモンガよりただのニワトリだ。
そんなコカトリスはぜひ自分の飛んでいる姿を見て欲しいと言って、木に登って行った。
今まで自分に興味を示すようなやつがいなかったらしい。
ここに住むやつらはあまり他人に興味はないのだろうか。
『吾輩、参ります!』
樹頭に着くと大きく羽を広げて大きく跳んだ。
ただ、羽を広げただけで落ちていく。
あれがコカトリスの言っていた飛ぶ姿なんだろうか。うちのコボスケの方がまだ飛べそうな気がする。
『拙者、飛ぶの得意ですよ?』
無意識のうちに声が出ていたようだ。地面に落ちたコカトリスを横目にコボスケは木に登る。
『アドル、見ててくださいね!』
コボスケは木から大きく跳んだ。
『トトトトトトトトオオオォォォ!』
足を高速に動かすコボスケは、足で作り出した風でなんと浮いていたのだ。
本当に飛ぶとは思わなかった。
実際には足が速く動いているだけだが……。
僕には足の動きが速すぎて見えない。
そのまま隣の木に着地してゆっくりと降りてくる。
『アドル見たか!』
「ああ、本当にコボルトか?」
『拙者、どこからどう見てもコボルトだぞ』
うん、どこからどう見てもコボルトではないだろう。その身体能力の高さはフェンリル確定だ。
そんな姿を見ていたコカトリスはコボスケをキラキラした目で見ている。
『先輩! 吾輩を先輩の弟子にしてください!』
あの飛び方が気に入ったのか、コボスケに師弟関係を頼んでいた。
『拙者、弟子なんて――』
「あー、ふかふかなベッドで寝たいなー」
『拙者――』
「羽がたくさんあったら体が痛くないんだろうなー」
『せっ――』
「優しくてかっこいいコボスケが見たいなー」
『拙者、引き受けます!』
まさか"優しくてかっこいい"って言葉がきっかけになるとは思いもしなかった。
これで布団の羽要因は確保できただろう。
ちなみにコカトリスは名前がないらしく、本人の希望でコカスケとなった。
どうやら師匠と似た名前がよかったらしい。絶対紛らわしくなるだろう。
僕達は新しい仲間のコカスケを連れて家に帰ることにした。
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