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第四章 衣食住、服を着てオシャレをします
38.王子、小指サイズらしいです
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「それで僕はどうすればいいんだ?」
『俺からは会えないと伝えてくれ』
流石に捕食されるところを目の前で見たくはない。本当にこいつがダンゴムシなら仕方ないだろう。
恋したらいけない禁断の恋ほど、危ないものはない。周りが見えなくなると聞くぐらいだ。
よくカンチーガイ伯爵の令嬢も身分の差を愛で埋めると言っていたな。それでも限度があるからな。
そもそも僕はあの令嬢のことを全く知らない。
見た目も気持ち悪い手足が生えた魚の方がよっぽどツルツルして綺麗だ。
「じゃあ、あいつは僕に任せて元気に過ごせよ!」
『助かる!』
そう言ってサドンは地面の中に潜っていく。ちゃんと見届けてから僕は蜘蛛の元へ向かった。
『アドルちゃんどこに行ってきたのよ!』
「サドンに会って――」
『彼はどこにいるの? 私はずっとあの方に会いたかったのよ!』
僕の後ろにいると思いキョロキョロと見渡している。でも、そんなに確認をしてもいるはずがない。今は土の中に隠れている。
「もう会えないって言ってたぞ」
『嘘よ! サドンがそんなことを言うはずがない』
いや、会えないより会いたくないと言った方が正しいのだろうか。
誰だって食べられることがわかっていたら、会いたくはないだろう。
「本当だ。きっと会ったらまた恋しくなると思って――」
『アドルちゃんにサドンの何がわかるって言うのよ!』
僕はそのまま蜘蛛に押し倒されていた。あまりにも勢いが強く気を失いそうになるレベルだ。
それでもポタポタと落ちてくる酸を必死に避ける。
蜘蛛は泣いているのだろう。それだけサドンに本気の恋をしていた。
向こうはめちゃくちゃ嫌っていたけどな……。
「お前は頑張った。ただ、好きになる相手を間違えただけだ。お前を傷つけるやつが本当に良いやつか?」
『それでも……』
「それでも何だ? こんなに泣いているのに土に逃げる男だぞ?」
『アドルちゃーん!』
蜘蛛は僕に泣きつくように抱きついてきた。
おいおい、ゼロ距離で酸攻撃を食らったらたまったもんじゃない。
一瞬にして溶けて終わりだ!
『アドルどこだー! ワンと言えよー!』
『どこにいるんだ! ニャーと言えよー!』
コボスケとヒツジが助けに来てくれたのだろう。ただ、捜索の仕方が独特過ぎる。結局"ワン"と言えばいいのか、"ニャー"と言えばいいのかもわからない。
「ワニャーン!」
とりあえず混ぜて言ってみた。
『ワニャーン? それはアドルちゃんが私を受け止めてくれるってことかしら?』
ん?
考えている間に予期せぬ話になっている気がするぞ?
いつ僕が蜘蛛を受け止めることになったのだ?
何でも良いからとりあえず早く来てくれないと、蜘蛛の酸で溶かされそうだ。今も喜んでポタポタと酸が流れ落ちている。
「ワニャーン! ワニャーン! ワニャーン!」
必死に叫ぶと気づいたのか、近づいてくる存在がいた。全速力で手を振って走るコボスケとヒツジだ。
あいつらあんなに早く二足走行できるのか。
『貴様! アドルを強姦するつもりか!』
『バカイヌはいいが、アドルはやめとけ!』
『なぜ拙者は良いんだ!』
『アドルは小さいんだ!』
んんん?
小さいとはどこのことを言っているのだろうか?
もちろん身長のことだろうか?
しかも、心配している割には話しながら余裕があるじゃないか!
『ははは、アドルは確かに小指サイズだな!』
「おい、蜘蛛どけ……」
『アドルちゃん?』
「今はお前に構ってる余裕はない」
あいつらは僕を馬鹿にしていた。確かに僕の下半身に付いているのは馬並みではない。ただ、コボスケの小指程度はある。
成人男性の一般サイズだ!
それを変な勘違いを招くような言い方をしてもらっては困る。
『サドンよりサドのアドルきゅん最高ね♡』
両指に魔力を込めていく。あいつらをこのまま野放しにするつもりはない。
『おっ、アドルが!』
『アド……』
ヒツジは気づいたのか、その場で立ち止まり帰ろうとする。
一方のコボスケはヒツジより早く到着できることに尻尾を振って喜んでいた。
「おい、蜘蛛! あのバカネコを捕まえろ!」
『ああん♡ アドきゅんの命令最高だわ!』
すぐに蜘蛛は走り、ヒツジを捕獲した。そのままの勢いでヒツジを盾に突撃してくる。
「お前ら一度反省してこーい!」
魔力を最大級に込めたフィンガーフリックを放った。
森の中は空気が爆発するような音が鳴り響いていた。
『俺からは会えないと伝えてくれ』
流石に捕食されるところを目の前で見たくはない。本当にこいつがダンゴムシなら仕方ないだろう。
恋したらいけない禁断の恋ほど、危ないものはない。周りが見えなくなると聞くぐらいだ。
よくカンチーガイ伯爵の令嬢も身分の差を愛で埋めると言っていたな。それでも限度があるからな。
そもそも僕はあの令嬢のことを全く知らない。
見た目も気持ち悪い手足が生えた魚の方がよっぽどツルツルして綺麗だ。
「じゃあ、あいつは僕に任せて元気に過ごせよ!」
『助かる!』
そう言ってサドンは地面の中に潜っていく。ちゃんと見届けてから僕は蜘蛛の元へ向かった。
『アドルちゃんどこに行ってきたのよ!』
「サドンに会って――」
『彼はどこにいるの? 私はずっとあの方に会いたかったのよ!』
僕の後ろにいると思いキョロキョロと見渡している。でも、そんなに確認をしてもいるはずがない。今は土の中に隠れている。
「もう会えないって言ってたぞ」
『嘘よ! サドンがそんなことを言うはずがない』
いや、会えないより会いたくないと言った方が正しいのだろうか。
誰だって食べられることがわかっていたら、会いたくはないだろう。
「本当だ。きっと会ったらまた恋しくなると思って――」
『アドルちゃんにサドンの何がわかるって言うのよ!』
僕はそのまま蜘蛛に押し倒されていた。あまりにも勢いが強く気を失いそうになるレベルだ。
それでもポタポタと落ちてくる酸を必死に避ける。
蜘蛛は泣いているのだろう。それだけサドンに本気の恋をしていた。
向こうはめちゃくちゃ嫌っていたけどな……。
「お前は頑張った。ただ、好きになる相手を間違えただけだ。お前を傷つけるやつが本当に良いやつか?」
『それでも……』
「それでも何だ? こんなに泣いているのに土に逃げる男だぞ?」
『アドルちゃーん!』
蜘蛛は僕に泣きつくように抱きついてきた。
おいおい、ゼロ距離で酸攻撃を食らったらたまったもんじゃない。
一瞬にして溶けて終わりだ!
『アドルどこだー! ワンと言えよー!』
『どこにいるんだ! ニャーと言えよー!』
コボスケとヒツジが助けに来てくれたのだろう。ただ、捜索の仕方が独特過ぎる。結局"ワン"と言えばいいのか、"ニャー"と言えばいいのかもわからない。
「ワニャーン!」
とりあえず混ぜて言ってみた。
『ワニャーン? それはアドルちゃんが私を受け止めてくれるってことかしら?』
ん?
考えている間に予期せぬ話になっている気がするぞ?
いつ僕が蜘蛛を受け止めることになったのだ?
何でも良いからとりあえず早く来てくれないと、蜘蛛の酸で溶かされそうだ。今も喜んでポタポタと酸が流れ落ちている。
「ワニャーン! ワニャーン! ワニャーン!」
必死に叫ぶと気づいたのか、近づいてくる存在がいた。全速力で手を振って走るコボスケとヒツジだ。
あいつらあんなに早く二足走行できるのか。
『貴様! アドルを強姦するつもりか!』
『バカイヌはいいが、アドルはやめとけ!』
『なぜ拙者は良いんだ!』
『アドルは小さいんだ!』
んんん?
小さいとはどこのことを言っているのだろうか?
もちろん身長のことだろうか?
しかも、心配している割には話しながら余裕があるじゃないか!
『ははは、アドルは確かに小指サイズだな!』
「おい、蜘蛛どけ……」
『アドルちゃん?』
「今はお前に構ってる余裕はない」
あいつらは僕を馬鹿にしていた。確かに僕の下半身に付いているのは馬並みではない。ただ、コボスケの小指程度はある。
成人男性の一般サイズだ!
それを変な勘違いを招くような言い方をしてもらっては困る。
『サドンよりサドのアドルきゅん最高ね♡』
両指に魔力を込めていく。あいつらをこのまま野放しにするつもりはない。
『おっ、アドルが!』
『アド……』
ヒツジは気づいたのか、その場で立ち止まり帰ろうとする。
一方のコボスケはヒツジより早く到着できることに尻尾を振って喜んでいた。
「おい、蜘蛛! あのバカネコを捕まえろ!」
『ああん♡ アドきゅんの命令最高だわ!』
すぐに蜘蛛は走り、ヒツジを捕獲した。そのままの勢いでヒツジを盾に突撃してくる。
「お前ら一度反省してこーい!」
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森の中は空気が爆発するような音が鳴り響いていた。
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