136 / 158
第二区画
136. 各々の才能
しおりを挟む
俺達はみんなの元に戻ると二人とも楽しそうに過ごしていた。
「お二人とも馴染んでますね」
「ああ、言葉も伝わらないのにな」
言葉もわからないはずなのに、身振り手振りで仲良くなった二人に俺は少し嫉妬をしてしまう。
コミュニケーション能力の高さが一目瞭然だ。
そしてなぜか笹寺は鍛治をやっていた。
作業を終えた笹寺は俺を見つけると、目がキラキラしている。
「実際に武器を研ぐって面白いな」
どうやら剣の調整を手伝っていたらしい。元々実家の工場を手伝っていたこともあるぐらいだから、手先は器用なんだろう。
何でもできる笹寺に嫉妬しかない。
ただ、幸いなのはバカなことぐらいだ。
「リズウィンちゃんと教えてきたか?」
「当たり前よ」
「こちらこそありがとうございました」
リズウィンに種や実の名前を教えてもらったことで自動鑑定が発動されるようになった。鉱石は自動鑑定されるのに、種や実の名前がわからないと鑑定されないのは、何か違いがあるのだろうか。
名前を知っているか知らないかでは大きな差だった。もう少し投資額を増やせば変わってくるのだろうか。
「そういえばこの誠っていう男は鍛治の才能があるぞ?」
ドーリさんは笹寺の鍛治の腕を認めているようだ。しかし、工場を経験しているだけで鍛治の才能があるって言えるほど簡単な作業でもないはず。
「なあ、今なんて言ったんだ?」
「ああ、お前に鍛治の才能があるらしいわ」
「本当か!?」
どうやら笹寺も言われて嬉しそうだ。ひょっとしたら笹寺も違う方面で、能力が伸びているのかも知れない。
例えば俺なら前衛職と植物使いだが、桃乃は魔法使いという風にだ。
よくあるゲームからすると、ひょっとしたら笹寺は手先が器用なのかもしれない。ゲームの中でもDEXが著しく高く、生産に関わるキャラクターもいたぐらいだ。
今後も本人が希望するなら、異世界に連れてきてもいいだろう。
「じゃあ、俺達も帰らないといけないのでまた数日したら伺いますね」
俺達はドワーフに見送られながら、集落を後にした。
♢
その後はベンがいる集落に戻ってきた。桃乃と合流してからは、ベンはひっそりと姿を隠していた。
その後も魔物だからか、リョウタのいる集落を嫌がりこっちに戻ってきていた。
今回は手伝ってくれた報酬として、ベンのためにオークや他の魔物達を食糧庫に置くとにやりと笑っていた。
これで思い残すことはないと思い、穴に入ろうとしたが笹寺の問題を忘れていた。
「一緒に通れると思うか?」
「あー、どうですかね。確か依頼が何かわからないって言ってましたし、私達と仕様が違うってことですよね」
一緒に戻ろうとして、俺達が通れた場合笹寺は一人で残されるだろう。ひょっとしたら違う場所に笹寺だけ戻されてしまう可能性もある。
「一回ここに手を入れてもらってもいいか?」
俺は笹寺に伝えると穴の中に手を入れた。
「うっ!? 見えないなにかに邪魔されるぞ」
笹寺の手は大きく突き返されていた。やはり笹寺の依頼は終わっていないのだろう。
「先輩が初めて来た時ってどんな依頼でした?」
「あー、俺の時は穴に入ること自体が初めてだったからチュートリアルがあったし、その後はゴブリンの討伐だったかな」
今思い返せば俺が初めて異世界に来てから一年は経っていた。
以前の自分を思い出せないぐらいに、資産と能力が大きく変化している。
「おい、お前らが言う穴ってなんだ?」
「ここに来るのに、俺の家の庭にできた穴からこっちの世界のゲートを通って来てるんだ。ただ、お前はどこから来てるかわからないし、そもそも仕様が違うから帰れるのかもわからないからな……」
「そうか……」
「とりあえず、僕の場合も魔物の討伐だったので笹寺さんにも魔物を倒してもらえばいいんじゃないですか?」
「それが一番早いかもな」
桃乃の時は、ポイズンスネークの討伐だった。あの時と違うのはパーティー機能ではないということだ。
笹寺自身で討伐をしてもらわないといけないだろう。
「えっ? 俺あんな奴らと戦えないぞ?」
笹寺は少しずつ後退りしている。そんな笹寺を俺と桃乃は近づき壁際まで追い込んだ。
「くっ、逃げれないじゃないか?」
「さぁ、どっちを選ぶんだ?」
選ぶのはこのままここに残るか現実世界に残るかだ。戻りたいのであればやることはたくさんあるからな。
「そんなの選べ――」
「笹寺さん? これは重要なことなんです! 早く選んでください」
桃乃がドラマに出てくる女優に見えてくるのはなぜだろうか。笹寺と桃乃を見ていると、まるでドラマに出てくる俳優と女優だ。
「さあ、どっちを選ぶんですか?」
「いや、俺は二人とも好きだからさ……どっちって言われてもな……そもそも男とは……」
うん?
笹寺の言っていることがいまいち理解できないぞ?
「両方を手に入れるなんてそんな世界はないですよ?」
桃乃は下から笹寺を見つめている。その口は少し震えていた。
きっと笑いを堪えているのだろう。
俺はこの状況とさっきまでの話をスキルを使って必死に考える。
今は壁際に追い詰められて、二人から壁ドン状態だ。
ああ、そういうことか。
笹寺はきっと何かを勘違いをしているようだ。
「ああ、俺は二人と居たいんだよ!」
やはり笹寺は勘違いしていた。バカだと思っていたが、桃乃の演技力に乗せられたのだろう。
「なんで…….私だけ選んでくれないのよ!」
桃乃の目は薄らと涙で潤んでいる。もはやスキルの効果というよりかは桃乃の才能な気がする。
それでも桃乃の迫真の演技は続く。俺も桃乃の遊びに乗ることにした。
「なんで俺じゃないんだ! いつも一緒にいたのは俺だろ! そろそろ俺を見てくれよ」
俺はそのまま笹寺の後ろにある壁を強く叩いた。
ええ、強く叩けばどうなるのかを俺は忘れていた。
「はぁー、先輩やり過ぎですよ?」
ああ、せっかくの演技が俺のせいで台無しになってしまった。
強く叩いたことで壁は吹き飛び、隣の家まで壁の破片が散っている。
「いやー、ももちゃんが迫真の演技でびっくりしたぞ」
「えっ、どういうことなんだ? 今二人に告白されたんじゃないのか? 俺本気で考え――」
「魔物を倒すかどうかの話ですよ?」
桃乃の一言で笹寺はそのまましゃがみ込む。その後も魔物を倒しに行くことになったが笹寺はずっとふてくされた顔をしていた。
どうやら俺達はやり過ぎてしまったようだ。
それにしても異世界に来てから、笹寺がさらにバカになったのは気のせいだろうか。
「お二人とも馴染んでますね」
「ああ、言葉も伝わらないのにな」
言葉もわからないはずなのに、身振り手振りで仲良くなった二人に俺は少し嫉妬をしてしまう。
コミュニケーション能力の高さが一目瞭然だ。
そしてなぜか笹寺は鍛治をやっていた。
作業を終えた笹寺は俺を見つけると、目がキラキラしている。
「実際に武器を研ぐって面白いな」
どうやら剣の調整を手伝っていたらしい。元々実家の工場を手伝っていたこともあるぐらいだから、手先は器用なんだろう。
何でもできる笹寺に嫉妬しかない。
ただ、幸いなのはバカなことぐらいだ。
「リズウィンちゃんと教えてきたか?」
「当たり前よ」
「こちらこそありがとうございました」
リズウィンに種や実の名前を教えてもらったことで自動鑑定が発動されるようになった。鉱石は自動鑑定されるのに、種や実の名前がわからないと鑑定されないのは、何か違いがあるのだろうか。
名前を知っているか知らないかでは大きな差だった。もう少し投資額を増やせば変わってくるのだろうか。
「そういえばこの誠っていう男は鍛治の才能があるぞ?」
ドーリさんは笹寺の鍛治の腕を認めているようだ。しかし、工場を経験しているだけで鍛治の才能があるって言えるほど簡単な作業でもないはず。
「なあ、今なんて言ったんだ?」
「ああ、お前に鍛治の才能があるらしいわ」
「本当か!?」
どうやら笹寺も言われて嬉しそうだ。ひょっとしたら笹寺も違う方面で、能力が伸びているのかも知れない。
例えば俺なら前衛職と植物使いだが、桃乃は魔法使いという風にだ。
よくあるゲームからすると、ひょっとしたら笹寺は手先が器用なのかもしれない。ゲームの中でもDEXが著しく高く、生産に関わるキャラクターもいたぐらいだ。
今後も本人が希望するなら、異世界に連れてきてもいいだろう。
「じゃあ、俺達も帰らないといけないのでまた数日したら伺いますね」
俺達はドワーフに見送られながら、集落を後にした。
♢
その後はベンがいる集落に戻ってきた。桃乃と合流してからは、ベンはひっそりと姿を隠していた。
その後も魔物だからか、リョウタのいる集落を嫌がりこっちに戻ってきていた。
今回は手伝ってくれた報酬として、ベンのためにオークや他の魔物達を食糧庫に置くとにやりと笑っていた。
これで思い残すことはないと思い、穴に入ろうとしたが笹寺の問題を忘れていた。
「一緒に通れると思うか?」
「あー、どうですかね。確か依頼が何かわからないって言ってましたし、私達と仕様が違うってことですよね」
一緒に戻ろうとして、俺達が通れた場合笹寺は一人で残されるだろう。ひょっとしたら違う場所に笹寺だけ戻されてしまう可能性もある。
「一回ここに手を入れてもらってもいいか?」
俺は笹寺に伝えると穴の中に手を入れた。
「うっ!? 見えないなにかに邪魔されるぞ」
笹寺の手は大きく突き返されていた。やはり笹寺の依頼は終わっていないのだろう。
「先輩が初めて来た時ってどんな依頼でした?」
「あー、俺の時は穴に入ること自体が初めてだったからチュートリアルがあったし、その後はゴブリンの討伐だったかな」
今思い返せば俺が初めて異世界に来てから一年は経っていた。
以前の自分を思い出せないぐらいに、資産と能力が大きく変化している。
「おい、お前らが言う穴ってなんだ?」
「ここに来るのに、俺の家の庭にできた穴からこっちの世界のゲートを通って来てるんだ。ただ、お前はどこから来てるかわからないし、そもそも仕様が違うから帰れるのかもわからないからな……」
「そうか……」
「とりあえず、僕の場合も魔物の討伐だったので笹寺さんにも魔物を倒してもらえばいいんじゃないですか?」
「それが一番早いかもな」
桃乃の時は、ポイズンスネークの討伐だった。あの時と違うのはパーティー機能ではないということだ。
笹寺自身で討伐をしてもらわないといけないだろう。
「えっ? 俺あんな奴らと戦えないぞ?」
笹寺は少しずつ後退りしている。そんな笹寺を俺と桃乃は近づき壁際まで追い込んだ。
「くっ、逃げれないじゃないか?」
「さぁ、どっちを選ぶんだ?」
選ぶのはこのままここに残るか現実世界に残るかだ。戻りたいのであればやることはたくさんあるからな。
「そんなの選べ――」
「笹寺さん? これは重要なことなんです! 早く選んでください」
桃乃がドラマに出てくる女優に見えてくるのはなぜだろうか。笹寺と桃乃を見ていると、まるでドラマに出てくる俳優と女優だ。
「さあ、どっちを選ぶんですか?」
「いや、俺は二人とも好きだからさ……どっちって言われてもな……そもそも男とは……」
うん?
笹寺の言っていることがいまいち理解できないぞ?
「両方を手に入れるなんてそんな世界はないですよ?」
桃乃は下から笹寺を見つめている。その口は少し震えていた。
きっと笑いを堪えているのだろう。
俺はこの状況とさっきまでの話をスキルを使って必死に考える。
今は壁際に追い詰められて、二人から壁ドン状態だ。
ああ、そういうことか。
笹寺はきっと何かを勘違いをしているようだ。
「ああ、俺は二人と居たいんだよ!」
やはり笹寺は勘違いしていた。バカだと思っていたが、桃乃の演技力に乗せられたのだろう。
「なんで…….私だけ選んでくれないのよ!」
桃乃の目は薄らと涙で潤んでいる。もはやスキルの効果というよりかは桃乃の才能な気がする。
それでも桃乃の迫真の演技は続く。俺も桃乃の遊びに乗ることにした。
「なんで俺じゃないんだ! いつも一緒にいたのは俺だろ! そろそろ俺を見てくれよ」
俺はそのまま笹寺の後ろにある壁を強く叩いた。
ええ、強く叩けばどうなるのかを俺は忘れていた。
「はぁー、先輩やり過ぎですよ?」
ああ、せっかくの演技が俺のせいで台無しになってしまった。
強く叩いたことで壁は吹き飛び、隣の家まで壁の破片が散っている。
「いやー、ももちゃんが迫真の演技でびっくりしたぞ」
「えっ、どういうことなんだ? 今二人に告白されたんじゃないのか? 俺本気で考え――」
「魔物を倒すかどうかの話ですよ?」
桃乃の一言で笹寺はそのまましゃがみ込む。その後も魔物を倒しに行くことになったが笹寺はずっとふてくされた顔をしていた。
どうやら俺達はやり過ぎてしまったようだ。
それにしても異世界に来てから、笹寺がさらにバカになったのは気のせいだろうか。
28
あなたにおすすめの小説
合成師
あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。
平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。
どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる