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1.芋聖女、妹に婚約者を寝取られる
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艶やかな声が部屋中に響く中、私は扉の前で立ち尽くすことしか出来なかった。
隙間から見えるそこには私の知っている二人が裸で体を重ね合わせていた。
幾度もなく動く婚約者と部屋中に響く妹の声。
私は将来を共にする予定の婚約者を妹に奪われた。
それでもどこか納得してしまう私はおかしいのだろうか。
妹は私とは違い、見た目が華美で華やかな女性だ。
そんな妹を私はいつも羨ましそうに見ていた。
黒い髪に黒い瞳の地味な私には、全てを持っている妹に勝てるものは一つしかなかった。
それは私が"聖女"と呼ばれる存在だったことだ。
聖女は平和の象徴とも呼ばれ、膨大な魔力量と珍しい光属性魔法が使える。
そんな聖女は地味な見た目で生まれるという特徴があった。
歴代の聖女は皆私と似た容姿をしている。
婚約者もそんな聖女の私を魅力的に思ったのか、政略結婚ではあったものの彼には惹かれていた。
いつも優しく笑顔を向けていたが、それは私ではなくこの聖女としての力に対してだったと気づいてしまった。
隙間から見えるそこには私の知っている二人が裸で体を重ね合わせていた。
幾度もなく動く婚約者と部屋中に響く妹の声。
私は将来を共にする予定の婚約者を妹に奪われた。
それでもどこか納得してしまう私はおかしいのだろうか。
妹は私とは違い、見た目が華美で華やかな女性だ。
そんな妹を私はいつも羨ましそうに見ていた。
黒い髪に黒い瞳の地味な私には、全てを持っている妹に勝てるものは一つしかなかった。
それは私が"聖女"と呼ばれる存在だったことだ。
聖女は平和の象徴とも呼ばれ、膨大な魔力量と珍しい光属性魔法が使える。
そんな聖女は地味な見た目で生まれるという特徴があった。
歴代の聖女は皆私と似た容姿をしている。
婚約者もそんな聖女の私を魅力的に思ったのか、政略結婚ではあったものの彼には惹かれていた。
いつも優しく笑顔を向けていたが、それは私ではなくこの聖女としての力に対してだったと気づいてしまった。
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