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17.筋肉令嬢、町づくりをする
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私は急いで旧セラフに戻った。
着いてからトカゲさんを置いてきたことに気づいたが、きっと大丈夫だろう。
ルシアン様の隣にはガレスさんがいるからね。
それに手合わせ相手としては少し頼りないが、いないよりは良い。
「みんな、ちょっと聞いて!」
声をかけると、ゴブリンたちは手を止めて近寄ってきた。
みんなの視線が私に集まっている。
『ボス、ドウシタ?』
一番体格の良いゴブリンが前に出て声をかけてきた。
それに合わせて、次々とゴブリンたちは片膝をつき頭を下げる。
突然の行動に驚きを隠せない。
それに――。
「ボス?」
なぜか私はボスと呼ばれていた。
『チカラガツヨイ……ボスキマリ』
どうやら力が強いとボスと呼ばれるらしい。
過去に屋外訓練で出会った魔物や自称ファイアードラゴン、上腕三頭筋からは「魔王」と呼ばれていたが、そっちよりは可愛いから問題ない。
私としては回復魔法を使う女性だから、「聖女」の方がしっくりくる。
でも、愛称は自分で決めるものでもないからね。
「ええ、今日から私はボスよ!」
『『『ハッ!』』』
ゴブリンたちも私の声に合わせて返事をする。
統率できていた方が、今後も動きやすいからちょうど良かったわ。
「それでみんなに頼みたいことなんだけど……」
『ボスノタノミハゼッタイ』
『『『ゼッタイ!』』』
まだ何も伝えていないのに、ゴブリンたちは協力的だ。
「明日、ここにルシアン様が来ることになった」
『ルシアンサマ?』
「ええ、私が仕える大事な人よ」
ここでルシアン様に私の成果を発表しないと、マッチョ売りとして解雇されてしまう。
それだけは回避しないと、また路頭に迷うことになる。
今頃、プロテイン公爵家に帰ることもできないし、きっとみんなに笑われる。
社交界で婚約破棄された醜い令嬢として笑われるに違いない。
『ボスノ……ボス……』
ゴブリンたちはお互いに顔を見合わせていた。
「そうよ。大ボスってところかしら。私でもルシアン様には敵わないわ」
『オオボス……ツヨイ』
ルシアン様の高貴な姿を見たら、きっと震え上がるだろう。
あんなに小さな姿で見せる、私を雇うほどの包容力と優しさ。
そして、なんと言っても私の体から力が抜けるほど、容姿が天使のようにキュートだ。
拳ではどうにもならないことが、本当に起きるとは思わなかったからね。
お父様が言っていた、「最強のやつには敵わない」ってこれだったのかと実感する。
「明日中に旧セラフを復興させるよ! みんなも協力してね!」
私は握り拳を作る。
『イノチガケ……』
なぜかゴブリンたちは全身震え上がっていた。
それだけルシアン様が来ることを喜んでいるのだろう。
ある国では、戦う時に興奮して全身が震える「武者震い」って言葉があるぐらいだ。
ただ、みんなで一致団結して頑張るときはこれをしないと始まらないわ。
「ほらほら、みんなも拳を作って!」
『オレタチ……シヌノカ』
ゴブリンは戸惑いながら、手をギュッと握る。
「よし、いくよー!」
『アア……イママデアリガ――』
「えいえい、おー!」
私は手を大きく空に向けてあげる。
『……エッ!?』
ゴブリンは何を勘違いしていたのだろう。
みんなでやることと言ったら、お互いを鼓舞することだ。
だが、私の拳は思ったようにはいかない。
――ズバン!
鋭く空気を裂く音とともに、目に見えない圧力が一直線に空を抜け駆ける。
風を断ち切るような衝撃が旧セラフ全体に伝わる。
『グウェ!?』
その瞬間、空から何かの鳴き声が聞こえてきた。
羽根がばさりと宙に舞い、何かが勢いよく落ちてくる。
「えっ……?」
空は暗くなり、何が落ちてきているのかはわからない。
ただ、思ったよりも大きい何かが近づいてきてるのは確かだ。
「せっかくゴブリンたちが頑張ったのに!」
私は落ちてくる何かを片手で受け止める。
「ニワトリがこんなところになぜいるのかしら?」
嘴からは舌がだらんと出て、気を失っているようだ。
何度も声をかけるが起きる様子もない。
ニワトリなのに寝坊助なのかしら。
『グリフォン……イチゲキ……』
「グリフォン? ……いや、どう見てもニワトリよね?」
グリフォンって爪が鋭くて、獰猛な鳥の魔物って聞いている。
どこからどう見ても、獰猛な姿はない。
私はジーッとゴブリンを見つめると、頭が飛んでいきそうな勢いで頭をペコペコと下げていた。
『アレハ……ニワトリ!』
ゴブリンも急にニワトリが落ちてきたから、間違えてしまったのだろう。
それにいつまで経っても起きないため、心配そうな顔をしていた。
私はそのまま邪魔にならないところに、そっと寝かせておくことにした。
『ふぉふぉ、また面白いことをしているのう』
声がした方に振り向くと、そこにはトカゲさんがいた。
やっぱり足が遅いのか、少しだけ遅れて帰ってきた。
「トカゲさん、……そちらの方は?」
トカゲさんの隣にはぐったりとした三匹の豚がいた。
ひょっとしたら、トカゲさんのご飯だったり――。
「こいつらは家を建てる三兄弟だな。昔、食べようと思ったが、そこで仲良くなった」
一匹の豚は立ち上がると、ペコリと頭を下げた。
立ち上がる豚って食べづらいもんね。
他の二匹は鼻をほじったり、お尻を掻いたりと性格が全く違う。
それにトカゲさんの隣にいて気づかなかったけど、豚って立ち上がると大きいのね。
『オーク……』
ゴブリンは豚のことをオークと呼んでいた。
さっきもニワトリをグリフォンと言ったりと、やはりゴブリンの知能は低いようだね。
ちゃんと私が教えてあげないといけないかしら。
「そういえば、家を建てるってことは手伝ってくれるのかな?」
『ああ』
トカゲさんは豚を手で押して、差し出してきた。
湯浴み場や池は土を盛れば、形は整えられるけど、町全体を作るってなったら、家問題が出てくる。
私も家はトンネルを貫通させて作ったことしかない。
ルシアン様が来るなら、しっかりとした家の方がいいものね。
これでどうにか町を作ることはできそうだ
「明日の朝までに立派な町にしましょう!」
みんなやる気満々なのか、静かに武者震いをしている。
私たちはルシアン様に認めてもらうために、町づくりを始めた。
着いてからトカゲさんを置いてきたことに気づいたが、きっと大丈夫だろう。
ルシアン様の隣にはガレスさんがいるからね。
それに手合わせ相手としては少し頼りないが、いないよりは良い。
「みんな、ちょっと聞いて!」
声をかけると、ゴブリンたちは手を止めて近寄ってきた。
みんなの視線が私に集まっている。
『ボス、ドウシタ?』
一番体格の良いゴブリンが前に出て声をかけてきた。
それに合わせて、次々とゴブリンたちは片膝をつき頭を下げる。
突然の行動に驚きを隠せない。
それに――。
「ボス?」
なぜか私はボスと呼ばれていた。
『チカラガツヨイ……ボスキマリ』
どうやら力が強いとボスと呼ばれるらしい。
過去に屋外訓練で出会った魔物や自称ファイアードラゴン、上腕三頭筋からは「魔王」と呼ばれていたが、そっちよりは可愛いから問題ない。
私としては回復魔法を使う女性だから、「聖女」の方がしっくりくる。
でも、愛称は自分で決めるものでもないからね。
「ええ、今日から私はボスよ!」
『『『ハッ!』』』
ゴブリンたちも私の声に合わせて返事をする。
統率できていた方が、今後も動きやすいからちょうど良かったわ。
「それでみんなに頼みたいことなんだけど……」
『ボスノタノミハゼッタイ』
『『『ゼッタイ!』』』
まだ何も伝えていないのに、ゴブリンたちは協力的だ。
「明日、ここにルシアン様が来ることになった」
『ルシアンサマ?』
「ええ、私が仕える大事な人よ」
ここでルシアン様に私の成果を発表しないと、マッチョ売りとして解雇されてしまう。
それだけは回避しないと、また路頭に迷うことになる。
今頃、プロテイン公爵家に帰ることもできないし、きっとみんなに笑われる。
社交界で婚約破棄された醜い令嬢として笑われるに違いない。
『ボスノ……ボス……』
ゴブリンたちはお互いに顔を見合わせていた。
「そうよ。大ボスってところかしら。私でもルシアン様には敵わないわ」
『オオボス……ツヨイ』
ルシアン様の高貴な姿を見たら、きっと震え上がるだろう。
あんなに小さな姿で見せる、私を雇うほどの包容力と優しさ。
そして、なんと言っても私の体から力が抜けるほど、容姿が天使のようにキュートだ。
拳ではどうにもならないことが、本当に起きるとは思わなかったからね。
お父様が言っていた、「最強のやつには敵わない」ってこれだったのかと実感する。
「明日中に旧セラフを復興させるよ! みんなも協力してね!」
私は握り拳を作る。
『イノチガケ……』
なぜかゴブリンたちは全身震え上がっていた。
それだけルシアン様が来ることを喜んでいるのだろう。
ある国では、戦う時に興奮して全身が震える「武者震い」って言葉があるぐらいだ。
ただ、みんなで一致団結して頑張るときはこれをしないと始まらないわ。
「ほらほら、みんなも拳を作って!」
『オレタチ……シヌノカ』
ゴブリンは戸惑いながら、手をギュッと握る。
「よし、いくよー!」
『アア……イママデアリガ――』
「えいえい、おー!」
私は手を大きく空に向けてあげる。
『……エッ!?』
ゴブリンは何を勘違いしていたのだろう。
みんなでやることと言ったら、お互いを鼓舞することだ。
だが、私の拳は思ったようにはいかない。
――ズバン!
鋭く空気を裂く音とともに、目に見えない圧力が一直線に空を抜け駆ける。
風を断ち切るような衝撃が旧セラフ全体に伝わる。
『グウェ!?』
その瞬間、空から何かの鳴き声が聞こえてきた。
羽根がばさりと宙に舞い、何かが勢いよく落ちてくる。
「えっ……?」
空は暗くなり、何が落ちてきているのかはわからない。
ただ、思ったよりも大きい何かが近づいてきてるのは確かだ。
「せっかくゴブリンたちが頑張ったのに!」
私は落ちてくる何かを片手で受け止める。
「ニワトリがこんなところになぜいるのかしら?」
嘴からは舌がだらんと出て、気を失っているようだ。
何度も声をかけるが起きる様子もない。
ニワトリなのに寝坊助なのかしら。
『グリフォン……イチゲキ……』
「グリフォン? ……いや、どう見てもニワトリよね?」
グリフォンって爪が鋭くて、獰猛な鳥の魔物って聞いている。
どこからどう見ても、獰猛な姿はない。
私はジーッとゴブリンを見つめると、頭が飛んでいきそうな勢いで頭をペコペコと下げていた。
『アレハ……ニワトリ!』
ゴブリンも急にニワトリが落ちてきたから、間違えてしまったのだろう。
それにいつまで経っても起きないため、心配そうな顔をしていた。
私はそのまま邪魔にならないところに、そっと寝かせておくことにした。
『ふぉふぉ、また面白いことをしているのう』
声がした方に振り向くと、そこにはトカゲさんがいた。
やっぱり足が遅いのか、少しだけ遅れて帰ってきた。
「トカゲさん、……そちらの方は?」
トカゲさんの隣にはぐったりとした三匹の豚がいた。
ひょっとしたら、トカゲさんのご飯だったり――。
「こいつらは家を建てる三兄弟だな。昔、食べようと思ったが、そこで仲良くなった」
一匹の豚は立ち上がると、ペコリと頭を下げた。
立ち上がる豚って食べづらいもんね。
他の二匹は鼻をほじったり、お尻を掻いたりと性格が全く違う。
それにトカゲさんの隣にいて気づかなかったけど、豚って立ち上がると大きいのね。
『オーク……』
ゴブリンは豚のことをオークと呼んでいた。
さっきもニワトリをグリフォンと言ったりと、やはりゴブリンの知能は低いようだね。
ちゃんと私が教えてあげないといけないかしら。
「そういえば、家を建てるってことは手伝ってくれるのかな?」
『ああ』
トカゲさんは豚を手で押して、差し出してきた。
湯浴み場や池は土を盛れば、形は整えられるけど、町全体を作るってなったら、家問題が出てくる。
私も家はトンネルを貫通させて作ったことしかない。
ルシアン様が来るなら、しっかりとした家の方がいいものね。
これでどうにか町を作ることはできそうだ
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