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第二章 社畜、現実を知る
38.社畜、チートは健在です
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「とーたああああん!」
ゴボタは遊び疲れたのか、俺に突撃するように抱きついてきた。
額に汗をかいているため、たくさん走って遊んだのだろう。
中々ゴボタを満足させることはできないからな。
「心菜もお疲れ様」
「ええ、久しぶりに良い運動ができたわ」
一方の心菜は汗一つかかずに爽やかな顔をしていた。
これもSランク探索者としての実力なんだろう。
身体機能を向上させるということは、筋力などの体の動きだけではなく、心肺機能も変化するそうだ。
そんな人物ばかりだと俺も勝てる気がしない。
そもそもここに入ってこないようにして欲しいぐらいだ。
「じゃあ、ご飯にでもしようか」
俺は鞄をスクーターから取り出して、果実をいくつか取り出していく。
それを見ていた心菜は驚いた顔をしていた。
「どうしたんだ?」
「そのスクーターどうなってるんですか?」
「あー、たくさん入るようになっているんだ」
俺はヘルメットだけではなく、元々鞄の中に入っていたものを取り出す。
そもそも鞄が果物でパンパンになっているため、出てきた時に驚いたのだろう。
「なんかここのダンジョンがおかしすぎて頭が痛くなりそうです」
「あー、確かにガソリンがなくても魔宝石で動くからな」
「そういうことは早く言いなさいよ」
「おっ、おう……」
俺はまた心菜に怒られてしまった。
可愛い子どもだと思っていたやつに、怒られている状況がいまだになれない。
スクーターに関しては俺もどんな構造になっているのかわからないからな。
「心菜も果物食べるか?」
俺はたくさんのイチゴもどきを心菜に渡した。
「もう、無理……」
「おいおい、無理ってどういうことだよ。お前イチゴ好きだっただろ?」
イチゴもどきは普通のイチゴよりは酸っぱいが、味は美味しいからいくらでも食べられる。
すでにゴボタもたくさん食べて、口元がベタベタになっている。
「イチゴにも魔力が含まれているってどういうことよ。それにダンジョンに食べ物があるって聞いたことないわよ」
項垂れる心菜をリーゼントは慰めていた。
いや、あいつは肉球に挟まったイチゴを心菜を慰める振りをして取っていた。
それに気づかないほど心菜は驚いているのだろう。
「まぁ、気にせず食べろよ」
そう言って俺もいつも通りイチゴもどきを食べる。
やっぱり俺のいるダンジョンは普通とは違うらしい。
もっと詳しく話を聞いた方が良いのだろう。
「もう知らないわよ……うん、味は甘すぎなくて美味しいわね」
美味しそうに心菜はイチゴを食べていた。
その姿は幼い時に見た心菜と同じだった。
心菜の両親も共働きだったから、休みの日とかに俺がよく面倒を見ていた。
いつも俺とイチゴの取り合いをしていたのが、懐かしく感じる。
「まだ頬にたくさんイチゴを入れるんだな」
心菜はいつも取られないように、イチゴをたくさん頬張って食べていた。
それが癖になっているのだろう。
「おちょななんだからしょんにゃことないでしょ」
モグモグしながら話しているから聞こえづらい。
本人は気づいていないのだろう。
20年経っても心菜は心菜だった。
「ってか何かがおかしい気がする」
「おかちい?」
「ワォ!?」
リーゼントは心菜にバレたと思ったのだろう。
チラチラと背中に付いているイチゴもどきのかけらを見ている。
心菜は急いで鞄からタブレットを取り出して何かを見ていた。
「やっぱりこのイチゴもおかしいじゃないの!」
俺にとったらただのイチゴだが、何がおかしいのだろうか。
正直、心菜達の常識がまだわからないためさっぱりだ。
俺だけではなくゴボタとリーゼントも首を傾げているため、わかってはいないのだろう。
「ステータスが上がるってどういうことよ。それに基礎値も上がっているってチートじゃないのおおおおお!」
心菜は興奮しながら叫び出した。
どうやらチートという言葉は今もあるらしい。
20年も経っていたら同じ意味でも、違う言葉は存在するからな。
「それの何がおかしいんだ?」
「ステータスって基本的にはあげることができないのよ」
「ってことは……」
「とーたん、わかんにゃい」
ゴボタが聞いてきたが、残念ながら俺も理解できていない。
「能力者はゲームのようにステータスがあるんだけど、基本は固定されているの」
「それは変わることがないのか?」
「ええ、だから能力者になった時に強さが決まるってことよ」
それを聞いたら、この果物の凄さがやっとわかった。
そりゃー、心菜がチートだと叫ぶはずだ。
「弱かったやつが強くなるチャンスを得られるってことか」
「とーたん、しゅごい!」
ゴボタは拍手しながら俺を褒めてくれた。
これぐらいのことで褒めてくれるゴボタに、俺はついつい撫で回したくなる。
「決めた!」
突然、心菜は立ち上がりだした。
そんな心菜を俺達は見上げる。
「しばらく私もここに住むわ」
「えー!」
「ゴボォ!」
「ここなんも一緒だね」
俺は驚いていたが、ゴボタとリーゼントはどこか嬉しそうにしていた。
しばらくは大変な日が続きそうな気がした。
ゴボタは遊び疲れたのか、俺に突撃するように抱きついてきた。
額に汗をかいているため、たくさん走って遊んだのだろう。
中々ゴボタを満足させることはできないからな。
「心菜もお疲れ様」
「ええ、久しぶりに良い運動ができたわ」
一方の心菜は汗一つかかずに爽やかな顔をしていた。
これもSランク探索者としての実力なんだろう。
身体機能を向上させるということは、筋力などの体の動きだけではなく、心肺機能も変化するそうだ。
そんな人物ばかりだと俺も勝てる気がしない。
そもそもここに入ってこないようにして欲しいぐらいだ。
「じゃあ、ご飯にでもしようか」
俺は鞄をスクーターから取り出して、果実をいくつか取り出していく。
それを見ていた心菜は驚いた顔をしていた。
「どうしたんだ?」
「そのスクーターどうなってるんですか?」
「あー、たくさん入るようになっているんだ」
俺はヘルメットだけではなく、元々鞄の中に入っていたものを取り出す。
そもそも鞄が果物でパンパンになっているため、出てきた時に驚いたのだろう。
「なんかここのダンジョンがおかしすぎて頭が痛くなりそうです」
「あー、確かにガソリンがなくても魔宝石で動くからな」
「そういうことは早く言いなさいよ」
「おっ、おう……」
俺はまた心菜に怒られてしまった。
可愛い子どもだと思っていたやつに、怒られている状況がいまだになれない。
スクーターに関しては俺もどんな構造になっているのかわからないからな。
「心菜も果物食べるか?」
俺はたくさんのイチゴもどきを心菜に渡した。
「もう、無理……」
「おいおい、無理ってどういうことだよ。お前イチゴ好きだっただろ?」
イチゴもどきは普通のイチゴよりは酸っぱいが、味は美味しいからいくらでも食べられる。
すでにゴボタもたくさん食べて、口元がベタベタになっている。
「イチゴにも魔力が含まれているってどういうことよ。それにダンジョンに食べ物があるって聞いたことないわよ」
項垂れる心菜をリーゼントは慰めていた。
いや、あいつは肉球に挟まったイチゴを心菜を慰める振りをして取っていた。
それに気づかないほど心菜は驚いているのだろう。
「まぁ、気にせず食べろよ」
そう言って俺もいつも通りイチゴもどきを食べる。
やっぱり俺のいるダンジョンは普通とは違うらしい。
もっと詳しく話を聞いた方が良いのだろう。
「もう知らないわよ……うん、味は甘すぎなくて美味しいわね」
美味しそうに心菜はイチゴを食べていた。
その姿は幼い時に見た心菜と同じだった。
心菜の両親も共働きだったから、休みの日とかに俺がよく面倒を見ていた。
いつも俺とイチゴの取り合いをしていたのが、懐かしく感じる。
「まだ頬にたくさんイチゴを入れるんだな」
心菜はいつも取られないように、イチゴをたくさん頬張って食べていた。
それが癖になっているのだろう。
「おちょななんだからしょんにゃことないでしょ」
モグモグしながら話しているから聞こえづらい。
本人は気づいていないのだろう。
20年経っても心菜は心菜だった。
「ってか何かがおかしい気がする」
「おかちい?」
「ワォ!?」
リーゼントは心菜にバレたと思ったのだろう。
チラチラと背中に付いているイチゴもどきのかけらを見ている。
心菜は急いで鞄からタブレットを取り出して何かを見ていた。
「やっぱりこのイチゴもおかしいじゃないの!」
俺にとったらただのイチゴだが、何がおかしいのだろうか。
正直、心菜達の常識がまだわからないためさっぱりだ。
俺だけではなくゴボタとリーゼントも首を傾げているため、わかってはいないのだろう。
「ステータスが上がるってどういうことよ。それに基礎値も上がっているってチートじゃないのおおおおお!」
心菜は興奮しながら叫び出した。
どうやらチートという言葉は今もあるらしい。
20年も経っていたら同じ意味でも、違う言葉は存在するからな。
「それの何がおかしいんだ?」
「ステータスって基本的にはあげることができないのよ」
「ってことは……」
「とーたん、わかんにゃい」
ゴボタが聞いてきたが、残念ながら俺も理解できていない。
「能力者はゲームのようにステータスがあるんだけど、基本は固定されているの」
「それは変わることがないのか?」
「ええ、だから能力者になった時に強さが決まるってことよ」
それを聞いたら、この果物の凄さがやっとわかった。
そりゃー、心菜がチートだと叫ぶはずだ。
「弱かったやつが強くなるチャンスを得られるってことか」
「とーたん、しゅごい!」
ゴボタは拍手しながら俺を褒めてくれた。
これぐらいのことで褒めてくれるゴボタに、俺はついつい撫で回したくなる。
「決めた!」
突然、心菜は立ち上がりだした。
そんな心菜を俺達は見上げる。
「しばらく私もここに住むわ」
「えー!」
「ゴボォ!」
「ここなんも一緒だね」
俺は驚いていたが、ゴボタとリーゼントはどこか嬉しそうにしていた。
しばらくは大変な日が続きそうな気がした。
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