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123.謎の箱
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慣れ親しんだ道を歩くといつも出入りしていた家が見えてきた。通りに見えた俺が住んでいた家には他の村から来た家族が住んでいた。
「あら本当にあなたはウォーレンなのかい?」
家の中で待っていたのはアドルの母親だ。俺の記憶の中では母親はいないため、アドルの母親が俺の母親でもあった。
祖母と祖父が亡くなってからは常にこの二人に助けてもらったと言っても過言ではない。だからこそ、俺はアドルを本当の兄として慕っていた。
「ただいま帰りました」
どこか皺が増えたその顔に時の進みを感じた。
「アドルは……一緒じゃないのね」
少し寂しそうな顔にアドルが一度も帰ってきていないことを感じさせていた。
「野営をするって言っていたから、ウォーレンとその仲間が泊まることになったぞ」
「久しぶりにちゃんとした食事を用意しないといけないわね」
そう言って彼女はすぐに調理場に戻った。
「自分の家だと思ってゆっくりして行ってくれ」
どこか懐かしい雰囲気に俺はくつろぐことにした。
♢
しばらくするとダンデの案内でロンとニアが来た。
「2人を連れてきたぞ」
「ありがとうございます」
俺は2人を迎えに行くと後ろにはアドルの母親が立っていた。
「あなた達は……魔物さん?」
何かと勘違いしているのだろうか。それにしても魔物を連れていたら物騒だ。
「オラ達は獣人だよ」
「私達のこと嫌いかな……?」
王都では獣人の差別は減ってきているが、他の街では差別はまだまだ強く残っていた。
「どこに嫌うところがあるのよ? そんなところで立ってないではやく入りなさい」
やはりあまり交流がないからなのか獣人の存在を知らなかったようだ。ダンデや妻のヘレンと同じような反応だ。
しばらくするとたくさんの食事と共に歓迎された。
「アドルといないってことはウォーレンは今なにをやってるんだ?」
「あー、俺も冒険者をしてますよ」
「えっ!? アドルとは別に……か?」
「ははは、色々あったので――」
「ごめんなさい」
今度はアドルの母親が頭を下げていた。子どもがやったことを変わりにすぐ謝れる両親をもってアドルが幸せ者だと思った。
俺にはそういう人達はいないからな。
「お兄ちゃんは私達がいるよ?」
そんな俺を感じ取ったのかロンとニアは俺の手を優しく握っていた。
「やはりウォーレンはみんなから好かれているな」
その姿を見た2人は優しそうに微笑んでいた。
「ここに住んでいた時のにいちゃはどんな人だったんですか?」
「ウォーレンはこの村一番の人気者だったかな?」
そう言って別の部屋から何か箱に入った物を取り出してきた。
「これは……?」
「ウォーレンの家を片付けている時に出てきた物だ」
「まだ何かあったんですか?」
一応俺が村から離れる時に掃除をしたはずがまだ何か残っていたらしい。
「多分あなたの祖父母が残していたものよ。 いつかウォーレンが帰ってきたら渡そうと残していたのよ」
箱から取り出したのは一つの本とペンダントだった。
俺は受け取ると本を開いた。
「この字はおばあが書いていた日記かな?」
祖母は博識で村の中では少ない文字が書ける人だった。そんな俺は昔から必要になると文字を教えられていた。
中には俺の育児日記が書かれていた。
「あら本当にあなたはウォーレンなのかい?」
家の中で待っていたのはアドルの母親だ。俺の記憶の中では母親はいないため、アドルの母親が俺の母親でもあった。
祖母と祖父が亡くなってからは常にこの二人に助けてもらったと言っても過言ではない。だからこそ、俺はアドルを本当の兄として慕っていた。
「ただいま帰りました」
どこか皺が増えたその顔に時の進みを感じた。
「アドルは……一緒じゃないのね」
少し寂しそうな顔にアドルが一度も帰ってきていないことを感じさせていた。
「野営をするって言っていたから、ウォーレンとその仲間が泊まることになったぞ」
「久しぶりにちゃんとした食事を用意しないといけないわね」
そう言って彼女はすぐに調理場に戻った。
「自分の家だと思ってゆっくりして行ってくれ」
どこか懐かしい雰囲気に俺はくつろぐことにした。
♢
しばらくするとダンデの案内でロンとニアが来た。
「2人を連れてきたぞ」
「ありがとうございます」
俺は2人を迎えに行くと後ろにはアドルの母親が立っていた。
「あなた達は……魔物さん?」
何かと勘違いしているのだろうか。それにしても魔物を連れていたら物騒だ。
「オラ達は獣人だよ」
「私達のこと嫌いかな……?」
王都では獣人の差別は減ってきているが、他の街では差別はまだまだ強く残っていた。
「どこに嫌うところがあるのよ? そんなところで立ってないではやく入りなさい」
やはりあまり交流がないからなのか獣人の存在を知らなかったようだ。ダンデや妻のヘレンと同じような反応だ。
しばらくするとたくさんの食事と共に歓迎された。
「アドルといないってことはウォーレンは今なにをやってるんだ?」
「あー、俺も冒険者をしてますよ」
「えっ!? アドルとは別に……か?」
「ははは、色々あったので――」
「ごめんなさい」
今度はアドルの母親が頭を下げていた。子どもがやったことを変わりにすぐ謝れる両親をもってアドルが幸せ者だと思った。
俺にはそういう人達はいないからな。
「お兄ちゃんは私達がいるよ?」
そんな俺を感じ取ったのかロンとニアは俺の手を優しく握っていた。
「やはりウォーレンはみんなから好かれているな」
その姿を見た2人は優しそうに微笑んでいた。
「ここに住んでいた時のにいちゃはどんな人だったんですか?」
「ウォーレンはこの村一番の人気者だったかな?」
そう言って別の部屋から何か箱に入った物を取り出してきた。
「これは……?」
「ウォーレンの家を片付けている時に出てきた物だ」
「まだ何かあったんですか?」
一応俺が村から離れる時に掃除をしたはずがまだ何か残っていたらしい。
「多分あなたの祖父母が残していたものよ。 いつかウォーレンが帰ってきたら渡そうと残していたのよ」
箱から取り出したのは一つの本とペンダントだった。
俺は受け取ると本を開いた。
「この字はおばあが書いていた日記かな?」
祖母は博識で村の中では少ない文字が書ける人だった。そんな俺は昔から必要になると文字を教えられていた。
中には俺の育児日記が書かれていた。
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