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124.日記

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 俺は日記を開いた。

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5月12日
 何も刺激がない毎日だけど今日はカナタと一緒に散歩をした。子どもがいたら毎日楽しい日が続くかもしれないができない私達には仕方ない。それでも寂しくないようにとカナタはいつも笑わせてくれる。

5月14日
 珍しく村に子どもを連れた夫婦がやってきた。カナタを捕まえに来た人かと思ったけどそうではなかった。

5月15日
 泊まる場所がないこの村に唯一子どもがいないこの家に家族を招くことにした。カナタは子どもが好きなのか笑ってくれる子どもに終始ニコニコとしていた。

5月17日
 どうやら私の家に泊まっていた家族も自分達が幸せに暮らせるところを探しているらしい。どこか私達と似ている姿に家が決まるまでは居てもらっても構わないようにと伝えた。

5月18日
 一緒に住むことになったからと自己紹介をすることになった。夫はルイス、妻はセリナ、そして子どもはウォーレンと言っていた。
 セリナの名前を聞いた時はカナタは同じ転移者だろうと……。

5月20日
 彼女らが来てから家の中が賑やかになった。ウォーレンがうるさいというよりはセリナがはちゃめちゃだった。カナタも含めて転移者はこんなに変わった人が多いのだろうか。

5月22日
 今日はセリナと出かけているとあることを教えてもらった。異世界は同性同士が仲良くしているところを好む傾向があるらしい。
 カナタとルイスが仲良く話しているところを永遠と外から眺めさせられた。どこか私の中で芽生えそうな気がしたが、カナタに話すと笑っていた。
 その後セリナはカナタにすごく怒られたらしい。

5月25日
 最近近くの山の麓から魔物が降りてきてるらしい。カナタが倒しに行こうとしたらセリナとルイスが変わりに行くことになった。カナタはもう魔法の残り数も少なくなってきている。このままじゃ私を置いて先に死んでしまう。

5月26日
 ウォーレンを預かったが育児は大変だ。今まで貴族の令嬢として育ってきた私が子育てをするとは思いもしなかった。カナタとの子どもがいたらこんな感じだったんだろう。

5月27日
 セリナ達が帰ってきた。セリナは小さな身体に大きな魔物を肩に担いでいた。その日はジャインアントボアの肉祭りとなった。むらに一年でも食べきれないような肉の量に戸惑ったがセリナのスキルでどうにかなった。

――――――――――――――――――――

「おばあとおじいって血が繋がってなかったのか……」

「ウォーレンには言わないように言われていてな」
 何か理由があって村長達はこのことを言わなかったのだろう。それにしてもおじいの記憶が薄いのはなんでだろう。

「あのー、おじい……カナタさんのことって何か知ってますか?」

「それは俺達の口からは言えないんだ」
 何か理由があるのだろう。顔は覚えているがあれだけ愛されていたのにおばあとの記憶しか残っていない。

「それにしても俺の両親ってめちゃくちゃですね」

「ははは、セリナさんとルイスさんは無敵だったからな」
 俺はその後も日記を読み続けることにした。
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