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第二章『予想外!意外と良い場所魔王国!』
第三十九話 後先考えなくなったライトの本気?
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冷たい風が二人の髪を揺らす。
片方は漆黒の髪を、もう一人はローブで隠された白色の髪を。
そして風が少し弱まった途端、マジルは動きを見せた。
「《侵食》」
マジルが聖杯から毒々しい液体を地面に垂らすと、地面はボコボコと泡立ち、どんどん紫色に染まっていった。
「『対象・邪気』『範囲・自己支点半径10メートル』《実行》」
ライトが早口で呟やく。
すると紫色に染まっていった大地が一瞬の内にまるで逆再生の様に元の色に戻った。
「ほぉ、この邪気を消せるとは………どうやら少し侮っていた様じゃの?」
「少し位じゃ無いと思うけどね?『対象・現象』『範囲・視界集中単一』『継続』《実行》」
ライトの本が少し光ってから何事も無かったかの様にライトの周りを飛行している。
「そうか、なら少し本気で行くかのう?《魔弾》」
マジルの聖杯から謎の黒い玉が大量に飛び出し、ライトへ向かっていく。
『『『『『「《削除》《削除》《削除》《削除》《削除》《削除》《削除》…」』』』』』
ライトは六重の声で何度も同じ単語を繰り返している。
その声に答えるかの様に黒い玉はどんどん消えていった。
「《削除》《再設置》」
黒い玉が全て消えた瞬間、マジルの足元の大地が一瞬だけ消え、元に戻った。
しかし、マジルはその一瞬の間に地下に埋まってしまった。
「《対象・神力》《範囲・自己感知圏内》《効果・切断》」
ライトは警戒を解かずに男と繋がっていた見えない謎の力を切断し、接続を切った。
その直後、マジルは大地を吹き飛ばし、地上に這い出てきた。
「ぐっ!貴様!」
「おやおや?何でそんなに怒ってるのかな?」
男は顔が怒りで真っ赤になっており、手元が震えている。
「貴様の………貴様のせいでっ!もう少しで完全に溜まる所だったのだぞ!?」
マジルは聖杯を指差しながら言う。
「嫌だなぁ………そんな物、溜めさせる訳無いでしょ?何のために埋めたと思ってるの?」
ライトは呆れた様に良い放つ。
その様子に一周回って落ち着いた男は言い返した。
「まぁ良い………これだけでも十分な力が手に入る………」
そう言って聖杯を傾け………中身を飲み干した。
「フハハハハハハ!これで儂は神の力をゲフッ!………何だ?どういう事だ?」
マジルは高笑いをしながらその時が来るのを待ったが、その時は来ずに吐血した。
「………まさか本当にするとはねぇ………いくら未完成でも一応は神の力なんだから人の体が耐えられる訳無いじゃん」
ライトは本気で呆れている。
「グハァッ!………くっ!まだだ!何のためにここまで準備してきたと思っている!?儀式を起こし邪聖杯を作り出しさらに邪気の精製までしたのだぞ!?」
マジルは怒りの形相で地面を睨んでいる。
「はいはい、もうすぐ死ぬんだからここで洗いざらい話してもら「こんな所で………死んでたまるかぁっ!」はいっ!?」
マジルは身体中から邪気を吹き出し、真っ黒な禍々しい液体に体を包まれた。
その液体はどんどんと人の形を取っていき、ついには男の姿となった。
「フハハ………フハハハハハ!ついに!ついにやったぞ!儂は神と成ったのだぁ!」
マジルは邪悪なオーラを撒き散らしながらゆっくりと浮上していっている。
「………魔神化かぁ………相当不味いなぁ………光海?今どんな状況?」
『魔王国首都の避難数は80%です、サポートに入りますか?』
「………いや、たまには一人でやるかな?久しぶりに相棒も使いたいしね」
ライトは不味いと言っておきながら案外余裕そうな口調で光海と会話している。
そしてライトは戦闘準備へと入った。
「………《眼色制限解放》」
(本当は《実力制限》も解放したいけど………この辺を更地にするのはちょっとなぁ?)
蒼色の目が黒くそまり、周りのオーラが何倍にも増したライトは手を前に付きだし囁くように言った。
「久しぶりに暴れようか?《エボルキュナランス》」
何も無い所が急に青く光始め、ライトの手へと集まっていく。
その光はトライデントにも似た槍の形を取り、実体化した。
その槍を片手でグルグルと三回転させてからライトは言い放った。
「待たせたね、ここからが本番だよ?」
「ほぅ?神となった儂に怯えて独り言でも呟いておったのかと思ったのだがなぁ?」
「まさか?そんな訳無いでしょ?」
「そうかそうか………『行け』」
マジルの周りに紫や黄色、ピンクの光が浮き上がり、一斉にライトへ向かって放出された。
「………属性は《創》の《魔》かぁ………得意分野だね!」
ライトは足元で蒼い光を撒き散らしながらマジルへ向かって飛んで行った。
途中、紫の光に当たりそうになるが槍で切り払い、黄色の光は風圧で飛ばし、ピンクの光は槍の一突きで消し飛んだ。
そしていきなり男の後ろへ転移し、槍で突いた。
しかし男はどこからともなく取り出した邪悪なオーラ漂う剣でそれを防ぎ、下へ弾いた。
ライトはそれを利用し、そのまま一回転しながらマジルを切りつけた。
槍は途中でガチャンッ!と鳴り、斧の様な形へと変わっている。
剣で受けたマジルは、先程とは違う衝撃に顔をしかめ、後ろへと下がった。
それをライトは槍を元に戻しながら何度も突いていき、ついにはバランスを崩させる事に成功した。
しかしマジルは魔力を解放し、ライトを吹き飛ばした。
もちろん体重が軽いライトは軽々と吹き飛ばされる。
「………一発でも当たったら終わりかぁ………この感覚も久しぶりだなぁ」
次々と量産されて行く様々な色の光を見ながら、ライトは嬉しそうに呟いた。
そして槍がガチャンッとなり、ギュイィィン!と鳴りながら槍先が回転し始めた。
途中、何度もバチバチと音が鳴り響き、音が最大まで大きくなった瞬間、ライトはやけに響く声で言った。
「《グランドブラスター》」
槍からとてつもない量のエネルギーが放出され、様々な色の光が掻き消されていく。
そのエネルギーは時折、曲がったり加速したりしながら、意思を持っているかの様に動き、マジルへと向かっていった。
「ぐぅぅっ!神となった儂にここまで対抗できるとは!」
「………本当に舐められた物だねぇ………多分君は《空白》としての僕しか知ってないでしょ?僕は今、ライト スターダストとして居るんだから君にとって予想外な事が起こるのは当たり前」
いつの間にかマジルの後ろへ転移していたライトはマジルへと何かを語っている。
声が聞こえた瞬間は不味いと思っていたマジルはチャンスと思い、至近距離で黄色い光を出そうとした。
しかしそれは無情な槍の貫きによって阻止された。
貫かれた胸からは青い光が溢れ出て、エネルギーから自分を守っていた防御は消えていった。
その事により、エネルギーはまるで竜の様にうねりながらライトごと男を飲み込んだ。
そして光が止んだ時、空から一つの影が落ちてきた。
その影は黒焦げだが満身創痍といった状態で地面に叩きつけられた。
その影は………マジルだった。
マジルの全身にパラパラと灰が降って来る。
灰はマジルの敗北を嘲笑うように積もっていくが、マジルは目覚める様子が無い。
そしてそんなマジルの横に赤い光が集まり形になって現れたのが…
「ふぅ、久しぶりに使ったなぁ………さて、あと何日寝込むかな?」
ライトだ。
手元に出している本をパラパラと捲りながらとあるページを探している。
「おっと、ここだね………『邪悪なる魔の者よ』『魂の呪縛を解き放ち』『その力を輪廻に返せ』《チェンジオーライビル》」
ライトが唱えるとマジルの身体中から禍々しいオーラが抜けていき、浄化されていった。
「………光海?」
「はい、何でしょうか?」
「うわっ!いつの間に!?」
「先程呼ばれた時には」
流石変態、素早い。
「………まぁ良いや、これ、頼んだよ?」
「はい、それとマスターもですね♪」
「えっ!ちょ!」
ライトに頼まれた光海は倒れたマジルの手を持ち引きずりなからライトを持ち上げた。
そんな持ち方は工事現場の鉄骨の運び方(肩に乗せて運ぶやつ)で、人が運ばれるのは少し恥ずかしい運びかただ。
「下ろして!一人で歩けるよ!?」
「駄目です。今は平気そうでも実はボロボロなの気がついてますよね?《眼色制限》もどしてみて下さい」
ライトはぎょっとした
「えっ………それはちょっと………」
「早く戻さないと反動がどんどん大きくなって行きますよ?」
「………わかったよ、《眼色制限》」
ライトの目が黒から蒼に戻る。
その瞬間、ライトはぐったりと光海に体重を預けた。
「ほら、今でそれなのですからあと数分使ってたらどうなるんでしょうね?」
「わかったから!明日から安静にするから!でも今日はフライチップだけでも飛ばして支援はするからね!」
「………わかりました、明日は絶対安静ですよ?」
光海は笑顔だが目が笑ってない。
ライトは色々諦めて実穂の支援へとフライチップを飛ばした。
明日、退屈そうだなぁ、と思いながら。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ディメン「どうも皆さんこんにちは、あとがき担当のディメンだぜ」
ライト「ふふふふ」
ディメン「どうしたいきなり?気持ち悪いぞ?」
ライト「辛辣だね!?………実はね?あの変態を浄化(物理)してたらね?あいつがこんな物作り出してね?」
ディメン「………そのピンク色の物体の事か?」
ライト「そうそう、本人が『私は生まれ変わったのです、だからそれは必要ありません』って言ってたから貰っておいたの?」
ディメン「………あの変態が出した物でよく喜べるな?」
ライト「だって多分世界に一つしか無い謎物質だよ!?コレクター兼研究者の一端である僕が興味を持たない訳無いじゃん!………あ!鑑定出た!」
ディメン「………じゃあちょうど良いや、今回のステータスの代わりにそれ出しとけ」
ライト「オッケー!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
紳士の宝玉
レア度LG(レジェンドゴッド)
とある紳士が持っていたありとあらゆる小さい子供の記憶が凝縮された逸品が浄化により昇華されたアイテム
この世の全ての小さい子の記憶が入っている、ある意味アカシックレコード
この宝玉の元となった物は精神安定が付与されており、元となった人がそれを持たない場合、好きな物を見た途端SAN値が下がっていく
特に元がスライムだった場合が一番危ない
最悪の場合ショゴスとなってしまうだろう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ディメン「………おい、ショゴスって」
ライト「光海、解説」
光海「ショゴスとは『 漆黒の玉虫色に光る粘液状生物で表面に無数の目が浮いている。不定形で決まった姿を持たず、非常に高い可塑性と延性を持ち、必要に応じて自在に形態を変化させ、さまざまな器官を発生させることができる』 らしいです」(ウィキペディアからの引用、コピペとも言う)
ディメン「………見てるだけで正気度削れる奴って事でオーケー?」
ライト「イエス ボス」
ディメン「………今すぐ捕まえに行くぞ!?手遅れになる前に!」
ライト「オッケー!………あっ!あいつまた時空の壁壊したね!?入るのに時間掛かるじゃん!」
ディメン「早くしろーっ!」
ライト「今やってるよぉ!」
光海「………お二人がお忙しそうなので私が締めますね、今回はこの小説を読んでいただき、実にありがとうございます、もし、誤字脱字やストーリー矛盾の方がございましたらご報告の程をよろしくお願い致します………それでは皆さん、さようなら」
ちなみにライトの槍の名前のエボルキュナとはスペイン語で『Evolucionar』つまり『進化する』という意味です(グーグル先生凄い有能)
片方は漆黒の髪を、もう一人はローブで隠された白色の髪を。
そして風が少し弱まった途端、マジルは動きを見せた。
「《侵食》」
マジルが聖杯から毒々しい液体を地面に垂らすと、地面はボコボコと泡立ち、どんどん紫色に染まっていった。
「『対象・邪気』『範囲・自己支点半径10メートル』《実行》」
ライトが早口で呟やく。
すると紫色に染まっていった大地が一瞬の内にまるで逆再生の様に元の色に戻った。
「ほぉ、この邪気を消せるとは………どうやら少し侮っていた様じゃの?」
「少し位じゃ無いと思うけどね?『対象・現象』『範囲・視界集中単一』『継続』《実行》」
ライトの本が少し光ってから何事も無かったかの様にライトの周りを飛行している。
「そうか、なら少し本気で行くかのう?《魔弾》」
マジルの聖杯から謎の黒い玉が大量に飛び出し、ライトへ向かっていく。
『『『『『「《削除》《削除》《削除》《削除》《削除》《削除》《削除》…」』』』』』
ライトは六重の声で何度も同じ単語を繰り返している。
その声に答えるかの様に黒い玉はどんどん消えていった。
「《削除》《再設置》」
黒い玉が全て消えた瞬間、マジルの足元の大地が一瞬だけ消え、元に戻った。
しかし、マジルはその一瞬の間に地下に埋まってしまった。
「《対象・神力》《範囲・自己感知圏内》《効果・切断》」
ライトは警戒を解かずに男と繋がっていた見えない謎の力を切断し、接続を切った。
その直後、マジルは大地を吹き飛ばし、地上に這い出てきた。
「ぐっ!貴様!」
「おやおや?何でそんなに怒ってるのかな?」
男は顔が怒りで真っ赤になっており、手元が震えている。
「貴様の………貴様のせいでっ!もう少しで完全に溜まる所だったのだぞ!?」
マジルは聖杯を指差しながら言う。
「嫌だなぁ………そんな物、溜めさせる訳無いでしょ?何のために埋めたと思ってるの?」
ライトは呆れた様に良い放つ。
その様子に一周回って落ち着いた男は言い返した。
「まぁ良い………これだけでも十分な力が手に入る………」
そう言って聖杯を傾け………中身を飲み干した。
「フハハハハハハ!これで儂は神の力をゲフッ!………何だ?どういう事だ?」
マジルは高笑いをしながらその時が来るのを待ったが、その時は来ずに吐血した。
「………まさか本当にするとはねぇ………いくら未完成でも一応は神の力なんだから人の体が耐えられる訳無いじゃん」
ライトは本気で呆れている。
「グハァッ!………くっ!まだだ!何のためにここまで準備してきたと思っている!?儀式を起こし邪聖杯を作り出しさらに邪気の精製までしたのだぞ!?」
マジルは怒りの形相で地面を睨んでいる。
「はいはい、もうすぐ死ぬんだからここで洗いざらい話してもら「こんな所で………死んでたまるかぁっ!」はいっ!?」
マジルは身体中から邪気を吹き出し、真っ黒な禍々しい液体に体を包まれた。
その液体はどんどんと人の形を取っていき、ついには男の姿となった。
「フハハ………フハハハハハ!ついに!ついにやったぞ!儂は神と成ったのだぁ!」
マジルは邪悪なオーラを撒き散らしながらゆっくりと浮上していっている。
「………魔神化かぁ………相当不味いなぁ………光海?今どんな状況?」
『魔王国首都の避難数は80%です、サポートに入りますか?』
「………いや、たまには一人でやるかな?久しぶりに相棒も使いたいしね」
ライトは不味いと言っておきながら案外余裕そうな口調で光海と会話している。
そしてライトは戦闘準備へと入った。
「………《眼色制限解放》」
(本当は《実力制限》も解放したいけど………この辺を更地にするのはちょっとなぁ?)
蒼色の目が黒くそまり、周りのオーラが何倍にも増したライトは手を前に付きだし囁くように言った。
「久しぶりに暴れようか?《エボルキュナランス》」
何も無い所が急に青く光始め、ライトの手へと集まっていく。
その光はトライデントにも似た槍の形を取り、実体化した。
その槍を片手でグルグルと三回転させてからライトは言い放った。
「待たせたね、ここからが本番だよ?」
「ほぅ?神となった儂に怯えて独り言でも呟いておったのかと思ったのだがなぁ?」
「まさか?そんな訳無いでしょ?」
「そうかそうか………『行け』」
マジルの周りに紫や黄色、ピンクの光が浮き上がり、一斉にライトへ向かって放出された。
「………属性は《創》の《魔》かぁ………得意分野だね!」
ライトは足元で蒼い光を撒き散らしながらマジルへ向かって飛んで行った。
途中、紫の光に当たりそうになるが槍で切り払い、黄色の光は風圧で飛ばし、ピンクの光は槍の一突きで消し飛んだ。
そしていきなり男の後ろへ転移し、槍で突いた。
しかし男はどこからともなく取り出した邪悪なオーラ漂う剣でそれを防ぎ、下へ弾いた。
ライトはそれを利用し、そのまま一回転しながらマジルを切りつけた。
槍は途中でガチャンッ!と鳴り、斧の様な形へと変わっている。
剣で受けたマジルは、先程とは違う衝撃に顔をしかめ、後ろへと下がった。
それをライトは槍を元に戻しながら何度も突いていき、ついにはバランスを崩させる事に成功した。
しかしマジルは魔力を解放し、ライトを吹き飛ばした。
もちろん体重が軽いライトは軽々と吹き飛ばされる。
「………一発でも当たったら終わりかぁ………この感覚も久しぶりだなぁ」
次々と量産されて行く様々な色の光を見ながら、ライトは嬉しそうに呟いた。
そして槍がガチャンッとなり、ギュイィィン!と鳴りながら槍先が回転し始めた。
途中、何度もバチバチと音が鳴り響き、音が最大まで大きくなった瞬間、ライトはやけに響く声で言った。
「《グランドブラスター》」
槍からとてつもない量のエネルギーが放出され、様々な色の光が掻き消されていく。
そのエネルギーは時折、曲がったり加速したりしながら、意思を持っているかの様に動き、マジルへと向かっていった。
「ぐぅぅっ!神となった儂にここまで対抗できるとは!」
「………本当に舐められた物だねぇ………多分君は《空白》としての僕しか知ってないでしょ?僕は今、ライト スターダストとして居るんだから君にとって予想外な事が起こるのは当たり前」
いつの間にかマジルの後ろへ転移していたライトはマジルへと何かを語っている。
声が聞こえた瞬間は不味いと思っていたマジルはチャンスと思い、至近距離で黄色い光を出そうとした。
しかしそれは無情な槍の貫きによって阻止された。
貫かれた胸からは青い光が溢れ出て、エネルギーから自分を守っていた防御は消えていった。
その事により、エネルギーはまるで竜の様にうねりながらライトごと男を飲み込んだ。
そして光が止んだ時、空から一つの影が落ちてきた。
その影は黒焦げだが満身創痍といった状態で地面に叩きつけられた。
その影は………マジルだった。
マジルの全身にパラパラと灰が降って来る。
灰はマジルの敗北を嘲笑うように積もっていくが、マジルは目覚める様子が無い。
そしてそんなマジルの横に赤い光が集まり形になって現れたのが…
「ふぅ、久しぶりに使ったなぁ………さて、あと何日寝込むかな?」
ライトだ。
手元に出している本をパラパラと捲りながらとあるページを探している。
「おっと、ここだね………『邪悪なる魔の者よ』『魂の呪縛を解き放ち』『その力を輪廻に返せ』《チェンジオーライビル》」
ライトが唱えるとマジルの身体中から禍々しいオーラが抜けていき、浄化されていった。
「………光海?」
「はい、何でしょうか?」
「うわっ!いつの間に!?」
「先程呼ばれた時には」
流石変態、素早い。
「………まぁ良いや、これ、頼んだよ?」
「はい、それとマスターもですね♪」
「えっ!ちょ!」
ライトに頼まれた光海は倒れたマジルの手を持ち引きずりなからライトを持ち上げた。
そんな持ち方は工事現場の鉄骨の運び方(肩に乗せて運ぶやつ)で、人が運ばれるのは少し恥ずかしい運びかただ。
「下ろして!一人で歩けるよ!?」
「駄目です。今は平気そうでも実はボロボロなの気がついてますよね?《眼色制限》もどしてみて下さい」
ライトはぎょっとした
「えっ………それはちょっと………」
「早く戻さないと反動がどんどん大きくなって行きますよ?」
「………わかったよ、《眼色制限》」
ライトの目が黒から蒼に戻る。
その瞬間、ライトはぐったりと光海に体重を預けた。
「ほら、今でそれなのですからあと数分使ってたらどうなるんでしょうね?」
「わかったから!明日から安静にするから!でも今日はフライチップだけでも飛ばして支援はするからね!」
「………わかりました、明日は絶対安静ですよ?」
光海は笑顔だが目が笑ってない。
ライトは色々諦めて実穂の支援へとフライチップを飛ばした。
明日、退屈そうだなぁ、と思いながら。
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ディメン「どうも皆さんこんにちは、あとがき担当のディメンだぜ」
ライト「ふふふふ」
ディメン「どうしたいきなり?気持ち悪いぞ?」
ライト「辛辣だね!?………実はね?あの変態を浄化(物理)してたらね?あいつがこんな物作り出してね?」
ディメン「………そのピンク色の物体の事か?」
ライト「そうそう、本人が『私は生まれ変わったのです、だからそれは必要ありません』って言ってたから貰っておいたの?」
ディメン「………あの変態が出した物でよく喜べるな?」
ライト「だって多分世界に一つしか無い謎物質だよ!?コレクター兼研究者の一端である僕が興味を持たない訳無いじゃん!………あ!鑑定出た!」
ディメン「………じゃあちょうど良いや、今回のステータスの代わりにそれ出しとけ」
ライト「オッケー!」
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紳士の宝玉
レア度LG(レジェンドゴッド)
とある紳士が持っていたありとあらゆる小さい子供の記憶が凝縮された逸品が浄化により昇華されたアイテム
この世の全ての小さい子の記憶が入っている、ある意味アカシックレコード
この宝玉の元となった物は精神安定が付与されており、元となった人がそれを持たない場合、好きな物を見た途端SAN値が下がっていく
特に元がスライムだった場合が一番危ない
最悪の場合ショゴスとなってしまうだろう
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ディメン「………おい、ショゴスって」
ライト「光海、解説」
光海「ショゴスとは『 漆黒の玉虫色に光る粘液状生物で表面に無数の目が浮いている。不定形で決まった姿を持たず、非常に高い可塑性と延性を持ち、必要に応じて自在に形態を変化させ、さまざまな器官を発生させることができる』 らしいです」(ウィキペディアからの引用、コピペとも言う)
ディメン「………見てるだけで正気度削れる奴って事でオーケー?」
ライト「イエス ボス」
ディメン「………今すぐ捕まえに行くぞ!?手遅れになる前に!」
ライト「オッケー!………あっ!あいつまた時空の壁壊したね!?入るのに時間掛かるじゃん!」
ディメン「早くしろーっ!」
ライト「今やってるよぉ!」
光海「………お二人がお忙しそうなので私が締めますね、今回はこの小説を読んでいただき、実にありがとうございます、もし、誤字脱字やストーリー矛盾の方がございましたらご報告の程をよろしくお願い致します………それでは皆さん、さようなら」
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