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第三章前編『おいでませ!竜人の世界!』
バレンタインデー特別SS『マスターへ贈る最上級の家族愛』
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ここは物が少なく、生活感があまりない部屋の中。
そこには黒髪のゆったりとした服を来た一人の女性が、長い髪を揺らしながらメモ帳に何かを書き込んでいた。
「やはり疲労回復が一番でしょうか? いや、しかしマスターは面白い事が好きなので変わり種等にしてみるのもまた一案………」
独り言を漏らしながら物凄い早さで書き込んでいく様は、仕事ができる格好いい女性として見る分には魅力的に見えるが、その書き込んでいるメモ帳を見たら即座にその考えは消え失せるだろう。
なぜなら片手で持てる位の大きさのメモ帳に一ミリ程の感覚で書いているのだから。
実はこれはIOA達………つまり光海達にとっては普通の事である。
これはイン………魔法生物(仮)だからこそ為せる技だろう。
「………マスターは甘い物も好きなのでホワイトチョコレートをベースにするとして………後は『IOAー』はい、何でしょうか?」
『ちょっと大物が居たからサポートお願い』
「はい、了解です」
そう言い残して光海は光となって消え、ライトの中へとワープしたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次の日、光海はとある山の山頂に居た。
光海は、山の麓の一ヶ所を見つめ《ショートワープ》を発動した。
結果、光海は空中に素早く投げ出され、その慣性を利用して麓の街まで跳んだのだった。
《光学迷彩》を発動しているので誰にも気付かれる事無く街の中心まで入っていき、人々が賑わう煉瓦造りの建物の目の前に着地した。
そして誰も見ていない所で姿を現し、煉瓦造りの建物の前にいる受付の人に取り出したカードを見せた。
受付の人に入場許可を出してもらったら、後はハイスピードで攻略していくだけだ。
光海は双剣を取り出し、建物の中を走り抜けて次々と階段を見つけていった。
時々現れるお菓子で出来た魔物の側を光海が通り抜けると魔物はバラバラになり、光となって消えていく。
勿論トラップの類いもあるので時々壁走りでかわしたり、《スカイロード》を発動して空中に足場を作ったりしていた。
そして三十分もしない内に五十階層までたどり着き、そこにあった大きな扉を開けた。
すると中にはスイーツダンジョンラスボスのタワー・ド・チョコホワイトが居た。
光海はその見た目がタワーケーキのホワイトチョコレートの塊に近づくと、容赦なく踊るような斬撃を喰らわせた。
当然、そんな攻撃に耐えきれる訳も無く、タワー・ド・チョコホワイトは光の粒子となり、宝箱を落として消えていった。
その宝箱を開けると、中には幾つかの大きなカカオ豆が入っていた。
光海はそれを取ると、出現してきた魔法陣に乗り、入り口までワープした。
そこの受付の人に出る事を伝え、裏路地で《光学迷彩》を発動しながら光となって自分の部屋へとワープした。
何やら光海が出てきた時に周りがザワザワしていたが、気にしたら負けなのである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
光海は材料を全て揃え、台所の上に置いていた。
しかし何故か首を傾げている。
「冷やす時間、間に合います?」
どうやらライトに食べてもらう為に必死になって色々考えていた結果、かなりの時間が過ぎていた様だ。
普段の光海からしたら考えられないミスだが、ライトの事になるとたまにポンコツ化するのが光海という生物である。
そんなに考え込まなくてもライトなら喜んで食べてくれるのに………難儀な事だ。
光海は、早く作ればまぁ間に合うだろうといった考え方で、カカオ豆に《時間加速》を掛けながら《トーチ》の弱火でローストしていく。
ローストし終わったカカオ豆の皮を向き、胚芽を取り除いた。
そして《タイフーン》を小さくした物でカカオ豆を粉々にし、さらに《グラビティ》を掛けて圧縮し、油分が出てきたら砂糖を混ぜ混んだ。
そしてまだ《タイフーン》を継続し、油分が消えてボソボソになってきたら《分離》を使いカカオマスを取り除いた。
そして《サイコキネシス》で丸くしたチョコレートの元の回りに空気の層を作り、その回りに《ウォーターボール》を待機状態で浮かべ、《ヒート》の魔法で暖めた。
そうする事で少し固形染みていたチョコの元は溶け始め、完全に溶けた。
光海は《サイコキネシス》以外の魔法を全て解除し、チョコを用意していた板チョコの型に流し込んだ。
そしてそれに《時間加速》を掛け、冷蔵庫に入れた。
「………さて、マスターの手伝いをしないといけませんね」
また、光海は光となってライトの元へとワープしていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
《当日》
「マスター、バレンタインデーのチョコです」
光海がライトに渡すのは毎年の事なので前振りとかは全く無い。
「ありがとね? はい、お返しだよ」
そしてライトも何気無く作っているのでお返しがすぐに返ってくる、ホワイトデーなんて無かった。
ライトはそのチョコレートを開け、中身を見た。
するとそこには真っ白なチョコレートが三つ入っており、どれも艶々とした光沢を放っている。
ライトは若干嬉しそうな顔をしながらその内の一つの八分の一を切り取り、口に入れた。
「………うん、美味しいね」
ライトはホワホワとした顔でになり、光海は満足気な顔になった。
今年もこの二人はホンワカとしていたのだった
そこには黒髪のゆったりとした服を来た一人の女性が、長い髪を揺らしながらメモ帳に何かを書き込んでいた。
「やはり疲労回復が一番でしょうか? いや、しかしマスターは面白い事が好きなので変わり種等にしてみるのもまた一案………」
独り言を漏らしながら物凄い早さで書き込んでいく様は、仕事ができる格好いい女性として見る分には魅力的に見えるが、その書き込んでいるメモ帳を見たら即座にその考えは消え失せるだろう。
なぜなら片手で持てる位の大きさのメモ帳に一ミリ程の感覚で書いているのだから。
実はこれはIOA達………つまり光海達にとっては普通の事である。
これはイン………魔法生物(仮)だからこそ為せる技だろう。
「………マスターは甘い物も好きなのでホワイトチョコレートをベースにするとして………後は『IOAー』はい、何でしょうか?」
『ちょっと大物が居たからサポートお願い』
「はい、了解です」
そう言い残して光海は光となって消え、ライトの中へとワープしたのだった。
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次の日、光海はとある山の山頂に居た。
光海は、山の麓の一ヶ所を見つめ《ショートワープ》を発動した。
結果、光海は空中に素早く投げ出され、その慣性を利用して麓の街まで跳んだのだった。
《光学迷彩》を発動しているので誰にも気付かれる事無く街の中心まで入っていき、人々が賑わう煉瓦造りの建物の目の前に着地した。
そして誰も見ていない所で姿を現し、煉瓦造りの建物の前にいる受付の人に取り出したカードを見せた。
受付の人に入場許可を出してもらったら、後はハイスピードで攻略していくだけだ。
光海は双剣を取り出し、建物の中を走り抜けて次々と階段を見つけていった。
時々現れるお菓子で出来た魔物の側を光海が通り抜けると魔物はバラバラになり、光となって消えていく。
勿論トラップの類いもあるので時々壁走りでかわしたり、《スカイロード》を発動して空中に足場を作ったりしていた。
そして三十分もしない内に五十階層までたどり着き、そこにあった大きな扉を開けた。
すると中にはスイーツダンジョンラスボスのタワー・ド・チョコホワイトが居た。
光海はその見た目がタワーケーキのホワイトチョコレートの塊に近づくと、容赦なく踊るような斬撃を喰らわせた。
当然、そんな攻撃に耐えきれる訳も無く、タワー・ド・チョコホワイトは光の粒子となり、宝箱を落として消えていった。
その宝箱を開けると、中には幾つかの大きなカカオ豆が入っていた。
光海はそれを取ると、出現してきた魔法陣に乗り、入り口までワープした。
そこの受付の人に出る事を伝え、裏路地で《光学迷彩》を発動しながら光となって自分の部屋へとワープした。
何やら光海が出てきた時に周りがザワザワしていたが、気にしたら負けなのである。
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光海は材料を全て揃え、台所の上に置いていた。
しかし何故か首を傾げている。
「冷やす時間、間に合います?」
どうやらライトに食べてもらう為に必死になって色々考えていた結果、かなりの時間が過ぎていた様だ。
普段の光海からしたら考えられないミスだが、ライトの事になるとたまにポンコツ化するのが光海という生物である。
そんなに考え込まなくてもライトなら喜んで食べてくれるのに………難儀な事だ。
光海は、早く作ればまぁ間に合うだろうといった考え方で、カカオ豆に《時間加速》を掛けながら《トーチ》の弱火でローストしていく。
ローストし終わったカカオ豆の皮を向き、胚芽を取り除いた。
そして《タイフーン》を小さくした物でカカオ豆を粉々にし、さらに《グラビティ》を掛けて圧縮し、油分が出てきたら砂糖を混ぜ混んだ。
そしてまだ《タイフーン》を継続し、油分が消えてボソボソになってきたら《分離》を使いカカオマスを取り除いた。
そして《サイコキネシス》で丸くしたチョコレートの元の回りに空気の層を作り、その回りに《ウォーターボール》を待機状態で浮かべ、《ヒート》の魔法で暖めた。
そうする事で少し固形染みていたチョコの元は溶け始め、完全に溶けた。
光海は《サイコキネシス》以外の魔法を全て解除し、チョコを用意していた板チョコの型に流し込んだ。
そしてそれに《時間加速》を掛け、冷蔵庫に入れた。
「………さて、マスターの手伝いをしないといけませんね」
また、光海は光となってライトの元へとワープしていった。
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《当日》
「マスター、バレンタインデーのチョコです」
光海がライトに渡すのは毎年の事なので前振りとかは全く無い。
「ありがとね? はい、お返しだよ」
そしてライトも何気無く作っているのでお返しがすぐに返ってくる、ホワイトデーなんて無かった。
ライトはそのチョコレートを開け、中身を見た。
するとそこには真っ白なチョコレートが三つ入っており、どれも艶々とした光沢を放っている。
ライトは若干嬉しそうな顔をしながらその内の一つの八分の一を切り取り、口に入れた。
「………うん、美味しいね」
ライトはホワホワとした顔でになり、光海は満足気な顔になった。
今年もこの二人はホンワカとしていたのだった
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