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第一章 失われた竜使い
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「すまない‥‥‥」
エリスが去った窓を閉めた後。
アルバートは、眠りの世界にいる弟に謝罪の一言を告げた。
昨夜。
今夜は寝る場所を変わってくれ。
いつも上がうるさいんだ。
そう迷惑そうに言いだしたアルバートに、アシュリーはすまなさそうに言った。
「ごめんよ、兄さん。
可愛んだ、エリスが‥‥‥」
愛してるんだよ。
だから、もう一年も無いけどさ。
あいつを迎え入れていれる場所を用意したいんだ。
アシュリーは寝る前にそう苦笑し、恥ずかしそうに言っていた。
「兄さんがもし王になれたら。
ううん、俺は多くなんか望まないよ。
ただ、エリスと母上と。
三人でいれる場所が欲しい。だめかな?」
「だめなことはないよ、アシュリー。
でも、僕はこんな誰からの人望もない第一王子なんて名ばかりの存在だからね。
第四王子。ロンデル伯爵にそれは望むべきじゃないかい、アシュリー?」
第二王子はそれは無理だよ、兄さん。
そう皮肉を込めて言う。
「あんな、周りに操られて自分の足元を固めることしか興味のない男に。
俺は臣下の礼は取れないな」
なかなか言うなこの弟も。
アルバートは苦笑する。
「だけど、アシュリー?
もう、彼が次期国王になることは決まったようなものじゃないか?」
アシュリーは学院内では禁止にされているはずのワインをどこからか持ちだしてきた。
「弟よ、それはまずいなあ」
ルシアードの悪の華がこの弟にも咲き始めたのか?
アルバートは不安を抱えた。
だがそれは次にアシュリーの発言で解消されることになる。
「違うよ、兄さん。
これはね、師匠が。
グレアム卿がくれたんだ」
グレアム卿?
あの聖騎士が?
師匠と呼ぶほどの仲になっていたなんて。
弟の成長ぶりに少しだけ驚かれたアルバートだった。
「兄さんは知らないでしょ?
グレアム卿があの甲冑を脱がない理由を」
確かに彼は、普段、講義の時すらも甲冑姿だ。
実技で剣技を教えている時も。
彼は右足を戦争で無くしていて、そこには精巧な義足がある。
アルバートは天眼でそれを知っている。
しかし、いまはそれを知らないふりをした。
「いや、それは僕は知らないね。
なぜだい?
そのワインを貰った理由も興味があるな」
アシュリーは左足を、萎えてしまっているはずの足のズボンを太ももまでめくりあげた。
ああ、そうだよね。
アシュリー。
お前はその二つ使える魔眼の能力すべてを左足の筋肉や神経の再生にずっとあてていた。
この十年、一日も休むことなくただただ鍛えぬいてた。
萎えるわけがないんだ。たとえ動かなくとも‥‥‥
エリスが去った窓を閉めた後。
アルバートは、眠りの世界にいる弟に謝罪の一言を告げた。
昨夜。
今夜は寝る場所を変わってくれ。
いつも上がうるさいんだ。
そう迷惑そうに言いだしたアルバートに、アシュリーはすまなさそうに言った。
「ごめんよ、兄さん。
可愛んだ、エリスが‥‥‥」
愛してるんだよ。
だから、もう一年も無いけどさ。
あいつを迎え入れていれる場所を用意したいんだ。
アシュリーは寝る前にそう苦笑し、恥ずかしそうに言っていた。
「兄さんがもし王になれたら。
ううん、俺は多くなんか望まないよ。
ただ、エリスと母上と。
三人でいれる場所が欲しい。だめかな?」
「だめなことはないよ、アシュリー。
でも、僕はこんな誰からの人望もない第一王子なんて名ばかりの存在だからね。
第四王子。ロンデル伯爵にそれは望むべきじゃないかい、アシュリー?」
第二王子はそれは無理だよ、兄さん。
そう皮肉を込めて言う。
「あんな、周りに操られて自分の足元を固めることしか興味のない男に。
俺は臣下の礼は取れないな」
なかなか言うなこの弟も。
アルバートは苦笑する。
「だけど、アシュリー?
もう、彼が次期国王になることは決まったようなものじゃないか?」
アシュリーは学院内では禁止にされているはずのワインをどこからか持ちだしてきた。
「弟よ、それはまずいなあ」
ルシアードの悪の華がこの弟にも咲き始めたのか?
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だがそれは次にアシュリーの発言で解消されることになる。
「違うよ、兄さん。
これはね、師匠が。
グレアム卿がくれたんだ」
グレアム卿?
あの聖騎士が?
師匠と呼ぶほどの仲になっていたなんて。
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「兄さんは知らないでしょ?
グレアム卿があの甲冑を脱がない理由を」
確かに彼は、普段、講義の時すらも甲冑姿だ。
実技で剣技を教えている時も。
彼は右足を戦争で無くしていて、そこには精巧な義足がある。
アルバートは天眼でそれを知っている。
しかし、いまはそれを知らないふりをした。
「いや、それは僕は知らないね。
なぜだい?
そのワインを貰った理由も興味があるな」
アシュリーは左足を、萎えてしまっているはずの足のズボンを太ももまでめくりあげた。
ああ、そうだよね。
アシュリー。
お前はその二つ使える魔眼の能力すべてを左足の筋肉や神経の再生にずっとあてていた。
この十年、一日も休むことなくただただ鍛えぬいてた。
萎えるわけがないんだ。たとえ動かなくとも‥‥‥
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