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第三章 いざ、ダンジョン攻略へ
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甘い初夜??
素晴らしい新婚の初めての夜?
うんー‥‥‥快楽が痛みに、ああ違う。
痛みが快楽になるような体質や性癖なら、それも良かったかもしれない。
意気消沈なアルバートとは対照的に、アリスティアは晴れ晴れとした顔をして朝食作りに勤しんでいた。
「何がまずかったのかな‥‥‥はぁ」
心の中でアルバートは嘆き悲しむ。
キスが悪かった?
彼女の肉体への前戯が足りなかった?
あの尻尾で首を締められて窒息しそうになるくらい‥‥‥頑張ったのに。
先に果てて寝たのは妻の方で、アルバートは顔から全身に至るまで‥‥‥
噛まれ、引っかかれ、しまいにはアレが気持ち悪いと言われて斬られそうになり――
「この先、毎晩が不安で仕方ないよ。
いつか虚勢されそうだ‥‥‥」
こんな呟きを聞かれた途端、彼女は不安になるだろう。
成功した、そう勘違いしているのだから。
行為もなにも始まる前に気を失ったんだよ、アリスティア‥‥‥
「これで、子供が出来ていたら半年先には六人は産まれるわね!!」
そんなこととは露知らず、ひとり喜ぶ妻に真実は言えない‥‥‥
「六人?
そんなに大勢?
誰が育てるの?」
「え?
そんなのアルバートに決まっているじゃない。
灰狼の女はハンター。
授乳はさせるけど、オスは家で子供を育てるのが役目よ?」
まあ、魔王にでもなれば乳母でも侍女でも付けれると思うけど?
それとも、シェス王国に戻る?
わたし、百人は産みたいわー‥‥‥。
そんな、憧れ?
一族再興の夢?
なるほど、魔族の中でも灰狼やエイシャなどの黒狼、いまは滅んだ青狼といった種族はとんでもなく、多産らしい。かと思えばそうでもない、と否定された。
「エイシャ?
ああ、黒狼は数年に一匹だけね。
それも、黒狼同士ではだめなの。
契約者の子供でないと、ね」
「契約者?
どういうこと?」
昨夜の、いや、今朝のベッドの中での上機嫌な妻との会話の一端をアルバートは思い出す。
アリスティアはリアルエルムからもらった記憶の泉を探っていた。
「聖者サユキ。
彼女は異世界からこのエル・オルビスへとやってきてー‥‥‥。
その異世界?
いいえ、全ての世界の起源の瞬間に産まれたのが最初の黒狼。
つまり、神様ね。それも、最高位の。
その一族と共に彼女を迎えにきたのが、えーと‥‥‥ああ、そうそう。
確か、ナフィーサ様だっけ?
その時に、数匹の黒狼がこの世界に移住したというか。
サユキの護衛として残ったのよ。
彼等は影を伝い、虚空を行き来し、虚無を支配する。
黒狼族はその時に、契約者となった魔族の子孫ね」
「え、なら純粋な黒狼もいるってこと?」
うーん、言っていいのかなあ?
アリスティアは迷いながら、そっと伝えた。
「太陽神アギトと暗黒神ゲフェトはどっちも黒狼よ」
と。
だから、エイシャの子供はそうそう簡単には産まれないの。
でもわたしはたくさん、産むからね!?
「そう宣言されてもね、育児は全部、僕なんだね‥‥‥。
はあ、夢の冒険者‥‥‥どこに行くんだろう???」
愛しき妻は最初の難関を易々と突破したと勘違いしている。
この事実を伝えるのは、アルバートには何よりも厳しい課題だった。
素晴らしい新婚の初めての夜?
うんー‥‥‥快楽が痛みに、ああ違う。
痛みが快楽になるような体質や性癖なら、それも良かったかもしれない。
意気消沈なアルバートとは対照的に、アリスティアは晴れ晴れとした顔をして朝食作りに勤しんでいた。
「何がまずかったのかな‥‥‥はぁ」
心の中でアルバートは嘆き悲しむ。
キスが悪かった?
彼女の肉体への前戯が足りなかった?
あの尻尾で首を締められて窒息しそうになるくらい‥‥‥頑張ったのに。
先に果てて寝たのは妻の方で、アルバートは顔から全身に至るまで‥‥‥
噛まれ、引っかかれ、しまいにはアレが気持ち悪いと言われて斬られそうになり――
「この先、毎晩が不安で仕方ないよ。
いつか虚勢されそうだ‥‥‥」
こんな呟きを聞かれた途端、彼女は不安になるだろう。
成功した、そう勘違いしているのだから。
行為もなにも始まる前に気を失ったんだよ、アリスティア‥‥‥
「これで、子供が出来ていたら半年先には六人は産まれるわね!!」
そんなこととは露知らず、ひとり喜ぶ妻に真実は言えない‥‥‥
「六人?
そんなに大勢?
誰が育てるの?」
「え?
そんなのアルバートに決まっているじゃない。
灰狼の女はハンター。
授乳はさせるけど、オスは家で子供を育てるのが役目よ?」
まあ、魔王にでもなれば乳母でも侍女でも付けれると思うけど?
それとも、シェス王国に戻る?
わたし、百人は産みたいわー‥‥‥。
そんな、憧れ?
一族再興の夢?
なるほど、魔族の中でも灰狼やエイシャなどの黒狼、いまは滅んだ青狼といった種族はとんでもなく、多産らしい。かと思えばそうでもない、と否定された。
「エイシャ?
ああ、黒狼は数年に一匹だけね。
それも、黒狼同士ではだめなの。
契約者の子供でないと、ね」
「契約者?
どういうこと?」
昨夜の、いや、今朝のベッドの中での上機嫌な妻との会話の一端をアルバートは思い出す。
アリスティアはリアルエルムからもらった記憶の泉を探っていた。
「聖者サユキ。
彼女は異世界からこのエル・オルビスへとやってきてー‥‥‥。
その異世界?
いいえ、全ての世界の起源の瞬間に産まれたのが最初の黒狼。
つまり、神様ね。それも、最高位の。
その一族と共に彼女を迎えにきたのが、えーと‥‥‥ああ、そうそう。
確か、ナフィーサ様だっけ?
その時に、数匹の黒狼がこの世界に移住したというか。
サユキの護衛として残ったのよ。
彼等は影を伝い、虚空を行き来し、虚無を支配する。
黒狼族はその時に、契約者となった魔族の子孫ね」
「え、なら純粋な黒狼もいるってこと?」
うーん、言っていいのかなあ?
アリスティアは迷いながら、そっと伝えた。
「太陽神アギトと暗黒神ゲフェトはどっちも黒狼よ」
と。
だから、エイシャの子供はそうそう簡単には産まれないの。
でもわたしはたくさん、産むからね!?
「そう宣言されてもね、育児は全部、僕なんだね‥‥‥。
はあ、夢の冒険者‥‥‥どこに行くんだろう???」
愛しき妻は最初の難関を易々と突破したと勘違いしている。
この事実を伝えるのは、アルバートには何よりも厳しい課題だった。
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