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第四章 真紅の魔女ミレイアとの邂逅
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「ねえ、アルバート。
もう隠しごとないわよね?
少々のうそなら良いけど、夫婦生活にかかわるようなものは‥‥‥?」
朝遅く、昼前になったところで、彼は神殿前に立ち、とある作業に没頭していた。
先程から、数千・数万の光の彗星のようなものが、彼が手にした光臨の輪の中に吸い込まれていく。
その中は暗黒というよりは漆黒で、覗き込んでも底が知れないように見えた。
「あの、ねえ??
いま気を抜くと大変なことになる作業中なんだけど‥‥‥」
妻は能天気なのか、この作業の意図を理解していないのか。
アルバートは困った顔をアリスティアに向けていた。
少女は暇そうに尾の毛づくろいをしながら、夫の言う『大仕事』とやらの見物に興じている。
つまらないのに相手をしろと言うのが何がいけないのか?
妻の特権を無視する夫は嫌いだ、そう態度で表していた。
「だって、お前。
仕方ないだろう?
この魔眼の回収を終えなきゃ、地下にいくだけの燃料が足らなくなる。
アリスティアは魔族だからいいかもしれないけど――僕は人間だからね。
魔素の濃い地下世界は、苦しいものがあるよ‥‥‥」
現代で言えば、酸素が薄くなる、もしくは濃くなる状態に常時いる。
そういうことを示唆しているアルバートは、しかし、アリスティアの理解を得れなかった。
「リアルエルム様の魔石をその身に抱き、世界中の人々の魔力と封じるとともに、その時に保持していた魔眼を強奪し、竜族や大公国の皇族には魔導の秘伝を全身から奪い‥‥‥。
ねえ、アルバート。
それだけの魔力を何に使うつもりなの?」
「うーん‥‥‥あのね、アリスティア。
僕はいま現段階で言えば、二十四柱の魔王の中でも最高位にあるかもしれないね?
でも、それは地上世界でだけなんだ。
地下と地上世界は違う。
そうだなあ、天空大陸にいたときと、いま。
どっちの方が魔力を使いやすい?」
え?
そんないきなりな質問をされても困るわ。
アリスティアは戸惑いながら、それでも彼のだした問いに答えようと知恵を絞る。
天空大陸と地上?
そういう意味ならば、天空大陸の方がまだ身体も軽く、この身に宿る力も出しやすかったことを覚えて入る。
「そう――ね。
まだ、天空大陸の方が動きやすかったとは記憶しているわ。
それが何か?」
これはね、大きな問題なんだよ。
アルバートはそう言う。
「地上の重力、つまり、人が動いたり立ったり。
その場に存在する時に、かかる荷重は等しく一律なんだ。
さて、では天空大陸の方が動きやすいのはなぜか?」
それって――
アリスティアは容易に答えが理解できた。
天に登るほど、重力の戒めから解き放たれる。
そういう意味だと。
「じゃあ、地下世界はどうかな?
上で同じなら、下も同じだと思わない?
つまり、地上世界で最高位の魔王でも、地下に降りれば――」
「かかる力は例えば五倍なら五倍強くなる?」
顔を輝かせてアリスティアは言う。
それなら、地上世界から地下世界に降りれば無敵じゃない!
と。
だが、アルバートは残念ながらと首を振る。
もう隠しごとないわよね?
少々のうそなら良いけど、夫婦生活にかかわるようなものは‥‥‥?」
朝遅く、昼前になったところで、彼は神殿前に立ち、とある作業に没頭していた。
先程から、数千・数万の光の彗星のようなものが、彼が手にした光臨の輪の中に吸い込まれていく。
その中は暗黒というよりは漆黒で、覗き込んでも底が知れないように見えた。
「あの、ねえ??
いま気を抜くと大変なことになる作業中なんだけど‥‥‥」
妻は能天気なのか、この作業の意図を理解していないのか。
アルバートは困った顔をアリスティアに向けていた。
少女は暇そうに尾の毛づくろいをしながら、夫の言う『大仕事』とやらの見物に興じている。
つまらないのに相手をしろと言うのが何がいけないのか?
妻の特権を無視する夫は嫌いだ、そう態度で表していた。
「だって、お前。
仕方ないだろう?
この魔眼の回収を終えなきゃ、地下にいくだけの燃料が足らなくなる。
アリスティアは魔族だからいいかもしれないけど――僕は人間だからね。
魔素の濃い地下世界は、苦しいものがあるよ‥‥‥」
現代で言えば、酸素が薄くなる、もしくは濃くなる状態に常時いる。
そういうことを示唆しているアルバートは、しかし、アリスティアの理解を得れなかった。
「リアルエルム様の魔石をその身に抱き、世界中の人々の魔力と封じるとともに、その時に保持していた魔眼を強奪し、竜族や大公国の皇族には魔導の秘伝を全身から奪い‥‥‥。
ねえ、アルバート。
それだけの魔力を何に使うつもりなの?」
「うーん‥‥‥あのね、アリスティア。
僕はいま現段階で言えば、二十四柱の魔王の中でも最高位にあるかもしれないね?
でも、それは地上世界でだけなんだ。
地下と地上世界は違う。
そうだなあ、天空大陸にいたときと、いま。
どっちの方が魔力を使いやすい?」
え?
そんないきなりな質問をされても困るわ。
アリスティアは戸惑いながら、それでも彼のだした問いに答えようと知恵を絞る。
天空大陸と地上?
そういう意味ならば、天空大陸の方がまだ身体も軽く、この身に宿る力も出しやすかったことを覚えて入る。
「そう――ね。
まだ、天空大陸の方が動きやすかったとは記憶しているわ。
それが何か?」
これはね、大きな問題なんだよ。
アルバートはそう言う。
「地上の重力、つまり、人が動いたり立ったり。
その場に存在する時に、かかる荷重は等しく一律なんだ。
さて、では天空大陸の方が動きやすいのはなぜか?」
それって――
アリスティアは容易に答えが理解できた。
天に登るほど、重力の戒めから解き放たれる。
そういう意味だと。
「じゃあ、地下世界はどうかな?
上で同じなら、下も同じだと思わない?
つまり、地上世界で最高位の魔王でも、地下に降りれば――」
「かかる力は例えば五倍なら五倍強くなる?」
顔を輝かせてアリスティアは言う。
それなら、地上世界から地下世界に降りれば無敵じゃない!
と。
だが、アルバートは残念ながらと首を振る。
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