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第八章 エイジスの蒼い髪
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「ナターシャ?」
声をかけても少女はそっぽを向いてしまう。
なんでこう、内向的というか。
自分でトラブルを招いているって気づかないかなあ?
困り顔のアルフレッドは、今回は竜王やアリアの助けは受けないことにした。
彼等だけでなく、イフリーテまで神であることをさんざん、ナターシャに非難されていい気はしていないように見えたからだ。
「気長ね、あなた‥‥‥」
「え?
そうですか?
そちらにいる炎の魔神様?
よりは気は短いと思いますが」
ああ、あれは特殊だから。
アリアに声をかけられ、アルフレッドはそう返事をする。
「しかし、あれですね。
アリア様もイフリーテ様?
扱いがひどいんじゃないですか?
主人なのに、眷属って親戚とか家族のようなものでしょ?
竜王様との会話でイフリーテ様がまあ、凄い戦力を持ってるのは分かりましたけど」
そうアルフレッドは彼女――炎の魔神を見て言うとイフリーテは嬉しいのか、えっへんと胸を張っていた。
まあ、天然なんだろうな、あの女神様。
その喜びぶりに、あはは、と苦笑いをしなあがらアルフレッドはアリアに視線を向けた。
「眷属だから‥‥‥困ってるのよ。
あの子の扱いはどこの世界でも禁忌に近くて。
さっさと封印するべきだの、破壊するべきだのと上位の方々は好き勝手に言うけれど‥‥‥」
「あまりにも強すぎるのだ、イフリーテは。
この神殿の元の主、ゲフェトや太陽神アギトすらも越える程に、な」
あー‥‥‥。
そんな神々の話をされても俺にはわからないや。
アルフレッドはアリアを見て助け舟を求めた。
どの程度、恐ろしいの、と。
「そうね、あの子は普通の時と戦闘の時があって。
戦闘態勢になればー‥‥‥」
アリアは天空に見える三連の月を指差した。
なんだろうな?
アルフレッドはアリアを不思議そうに見る。
その返事は恐ろしいものだった。
「あの月の一つくらいなら‥‥‥消滅させるくらい、かな」
「かなってー。
それ、邪神っていうかー‥‥‥あ、だから魔神なんだ」
妙に納得してしまうアルフレッドだが、アリアがそれを語れるということは、と思ってしまう。
「まさ、か。
過去に‥‥‥???」
アリアは沈痛な面持ちでうなづいた。
誰もいない星だったから良かったけど、と悲し気に話すアリアにアルフレッドは恐怖する。
「そんな危険な存在、連れ歩かないでください‥‥‥」
「だって、どうしようもないんだもの。
世界を失うか、それとも当たり障りなく平穏無事に過ごすか。
あなたならどっちがいい?」
そりゃあ、後者がいいに決まっている。
だけど、イフリーテはこの会話を聞いて沈んでしまっていた。
まるで、自分だってそんなことはしたくない。
そんな様にもアルフレッドには見て取れた。
「アリア様も元人間ならー‥‥‥もう少し、家族を大事にした方が良いかもしれませんね。
余計なことかもですけど」
「あなた!
わたしの苦労も知らずに―‥‥‥!!」
「はい、知りません。
知らないから、言えることもあると思いますよ。
だって、普通ならあんなに無茶苦茶言われてダメ扱いされたらここに居ませんよ。
でも、イフリーテ様はアリア様を主と認めているから側にいるんでしょ?」
それは‥‥‥と、アリアは上手な返事が出来なかった。
そして、アルフレッドの静かな怒りの矛先は竜王にも向かう。
「竜王様、ナターシャの言った友人様のこと、どこまで覚えているんですか?」
どこまで?
それは全てを覚えている。
竜王はそう答えた。
あの友人との大事な思い出だけは失いたくない。
それほどに大事なものだったからだ。
「そうですか。
でも、俺も少しだけ見てるんですよ。
ナターシャの心の中の、彼等との会話を。
彼は間違いなく、カーティスと名乗っていました。
まあ、覚えていないなら仕方ないですね‥‥‥」
「なぜ、お前が寂しそうにするのだアルフレッド?」
竜王は関係ないはずの彼の悲しそうな素振りに、不思議そうに尋ねた。
だって、そう叫びたくなりながらアルフレッドは声を潜めた。
彼等は人間とは違う。
感情で訴えても、それがすべて上手くいくとは限らないからだ。
声をかけても少女はそっぽを向いてしまう。
なんでこう、内向的というか。
自分でトラブルを招いているって気づかないかなあ?
困り顔のアルフレッドは、今回は竜王やアリアの助けは受けないことにした。
彼等だけでなく、イフリーテまで神であることをさんざん、ナターシャに非難されていい気はしていないように見えたからだ。
「気長ね、あなた‥‥‥」
「え?
そうですか?
そちらにいる炎の魔神様?
よりは気は短いと思いますが」
ああ、あれは特殊だから。
アリアに声をかけられ、アルフレッドはそう返事をする。
「しかし、あれですね。
アリア様もイフリーテ様?
扱いがひどいんじゃないですか?
主人なのに、眷属って親戚とか家族のようなものでしょ?
竜王様との会話でイフリーテ様がまあ、凄い戦力を持ってるのは分かりましたけど」
そうアルフレッドは彼女――炎の魔神を見て言うとイフリーテは嬉しいのか、えっへんと胸を張っていた。
まあ、天然なんだろうな、あの女神様。
その喜びぶりに、あはは、と苦笑いをしなあがらアルフレッドはアリアに視線を向けた。
「眷属だから‥‥‥困ってるのよ。
あの子の扱いはどこの世界でも禁忌に近くて。
さっさと封印するべきだの、破壊するべきだのと上位の方々は好き勝手に言うけれど‥‥‥」
「あまりにも強すぎるのだ、イフリーテは。
この神殿の元の主、ゲフェトや太陽神アギトすらも越える程に、な」
あー‥‥‥。
そんな神々の話をされても俺にはわからないや。
アルフレッドはアリアを見て助け舟を求めた。
どの程度、恐ろしいの、と。
「そうね、あの子は普通の時と戦闘の時があって。
戦闘態勢になればー‥‥‥」
アリアは天空に見える三連の月を指差した。
なんだろうな?
アルフレッドはアリアを不思議そうに見る。
その返事は恐ろしいものだった。
「あの月の一つくらいなら‥‥‥消滅させるくらい、かな」
「かなってー。
それ、邪神っていうかー‥‥‥あ、だから魔神なんだ」
妙に納得してしまうアルフレッドだが、アリアがそれを語れるということは、と思ってしまう。
「まさ、か。
過去に‥‥‥???」
アリアは沈痛な面持ちでうなづいた。
誰もいない星だったから良かったけど、と悲し気に話すアリアにアルフレッドは恐怖する。
「そんな危険な存在、連れ歩かないでください‥‥‥」
「だって、どうしようもないんだもの。
世界を失うか、それとも当たり障りなく平穏無事に過ごすか。
あなたならどっちがいい?」
そりゃあ、後者がいいに決まっている。
だけど、イフリーテはこの会話を聞いて沈んでしまっていた。
まるで、自分だってそんなことはしたくない。
そんな様にもアルフレッドには見て取れた。
「アリア様も元人間ならー‥‥‥もう少し、家族を大事にした方が良いかもしれませんね。
余計なことかもですけど」
「あなた!
わたしの苦労も知らずに―‥‥‥!!」
「はい、知りません。
知らないから、言えることもあると思いますよ。
だって、普通ならあんなに無茶苦茶言われてダメ扱いされたらここに居ませんよ。
でも、イフリーテ様はアリア様を主と認めているから側にいるんでしょ?」
それは‥‥‥と、アリアは上手な返事が出来なかった。
そして、アルフレッドの静かな怒りの矛先は竜王にも向かう。
「竜王様、ナターシャの言った友人様のこと、どこまで覚えているんですか?」
どこまで?
それは全てを覚えている。
竜王はそう答えた。
あの友人との大事な思い出だけは失いたくない。
それほどに大事なものだったからだ。
「そうですか。
でも、俺も少しだけ見てるんですよ。
ナターシャの心の中の、彼等との会話を。
彼は間違いなく、カーティスと名乗っていました。
まあ、覚えていないなら仕方ないですね‥‥‥」
「なぜ、お前が寂しそうにするのだアルフレッド?」
竜王は関係ないはずの彼の悲しそうな素振りに、不思議そうに尋ねた。
だって、そう叫びたくなりながらアルフレッドは声を潜めた。
彼等は人間とは違う。
感情で訴えても、それがすべて上手くいくとは限らないからだ。
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