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第五章 アリアと闇の妖精たち
嫉妬と炎の魔神
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翌朝。
人の体感時間の翌朝。
現世というところの翌朝。
まだ眠らなくていいということに慣れていないわたしは、考えに考えあぐねて頭から湯気を出しそうになっていた。
うーん、と呻きながら彼の腕の合間からもそもそと抜け出そうとしたら、がっしりと掴まれた。
「もう決めたのか?」
「え……っと。うん、決めました」
「こんな短い時間で良かったのか」
そう言ったらとても驚かれた。
いえいえ。旦那様、人の時間からすればこれでも長いんですよ。
そう言いたかったけど多分、エバースにはそれは届かない。
生きる時間軸が違うからまあ仕方ない。
この辺りはお互いに共有できるものがちょっと違っていて、わたしたち夫婦の共通の問題となっていた。
夫からすれば数百年も経過したらまあ、わたしも慣れるだろうと思っていたと言われた。
数百年。
とっても長い時間だ。
人間の精神ではとても耐えられない。
その伝えたらこれはなんとなく理解できると頷いていた。
どうしてかと尋ねたら、普通の神々や魔王の選ぶ勇者や聖女たち。
彼らは擬似的の神格を与えられてほぼ永遠に近い時間を生きることになる。
ところが千年という時間を超えたら、どちらも精神に異常をきたすらしい。
原因は本当の神ではなく、偽りの神として中身が人間のままだから、という理由。人間はそんなに長い時間を生きることができない。
生きることができないということは、対応できていないということだ。
進化していないからいくら寿命が延びても内側から崩壊してしまうらしい。
それを見ることが悲しくていつからか、勇者も聖女もその立場にある時だけは不老不死だけど、それが終われば普通の人間として寿命を迎えるのだという。
最初は十年という期間限定の聖女だったから、この話を聞いたとき全く理解が及ばなかった。
「短くありませんよ。大丈夫、むしろ長すぎたくらい」
「人間の決断する時というのは本当に早いのだな。いつものことながら驚かされてしまう」
「そんなに驚かないで。エバースとの結婚なんて一緒に決めたでしょ?」
「確かに……」
「あのとき求婚されなかったら、わたしは生きていることが嫌になっただろうから。とても救われたのよ」
「お前が幸せになってくれるなら、私にはそれが一番だ」
「貴方と共に生きていけることがわたしは嬉しい」
「ああ、そうだね」
嬉しいからこそ、彼の役に立ちたい。
役に立ちたいからこそ自分の足元を固めなければならない。
ライシャを自分の書記官にしようというのは彼女たちを利用しているのだろうか?
一瞬だけそんなことを考えてしまった。
こちらに都合よく利用してあちらが救われればそれでいいけど。
もし失敗してしまったらどうする。
魔族との戦争になるなら、最初に戦うのがもちろん私とその部下たちになるだろう。
嫌だなあ、血が流れることなんて考えたくない。
でもそういった覚悟が必要だ。
ここまではどうにか納得することができた。
次は……みんなに協力してもらわないと。
「ねえ、エバース。もしかしたら最悪の場合だけど」
「戦争になるのなら私も出て行く。他の連中も出てくる。上の誰かも降りてくるだろう」
「そういうのがいやなの」
「嫌だと言ってもそれは仕方がない。そうじゃないな……もう、降りてきている」
「は?」
ちょっと言ってる意味が理解できなかった。
もう降りてきている。どういうこと?
そこまで考えてあの人がいるじゃないと思いいたった。
「ロア様……?」
「可能性は高い。あれは上に昇る前から神に匹敵する強さの持ち主だったからな」
「南の大陸の魔王様がきていたのもそういうことなのかしら」
「ダークエルフ達がやってきたの、夜会に大勢がつどったことも偶然とは思えない。本音を言えばそういうことだよ、アリア」
「ねえ、ちょっと待って。神様たちは魔王様もそうだけど、一瞬で世界をどこにでもいけるんじゃないの?」
「お互いの国境がなければな」
「ああ……」
そういうことかと理解する。
黒い竜も、魔王様もみんなある程度理解してから動いていたんだと。
知らなかったのはわたしだけだったのだと。
ということは、
「エバースも最初から理解していた……の?」
「いやそういうことではないよ。しかし、世界を回って旅行していた間、そんな雰囲気は感じ取っていた」
「……まさかと思うけど、さっさと切り上げちゃったのってそういう理由?」
せめて数十年は色んなところを見て回りたかった。
聖霊女王となった自分の見識をもっとたくさん深めたかった。
彼との愛ももっと深めたかったし、人間という存在のわたしを見てもらいたかった。
もちろん今は人間じゃないけど、そういう考え方とか生き方とかをもっともっと伝えたかったのだ。
「短すぎた。それは分かっている。まだ北の大陸の半分もまわっていなかったからな。私も、もっと長くお前という存在を感じなかった。いや……アリアが生きてきた世界をもっと知りたかった」
「エバース」
「言うのが遅すぎたな」
「もっと早く言って欲しかったわ。でも納得したからもういいの。次はもっといろんなところに行きましょう? 貴方のご両親にもお会いしたいし」
「ああ――それは、‥‥‥まあ、そうだな、とりあえず今回の件を何とかしなければならないぞ」
「何かはぐらかそうとしていない?」
「いや、気のせいだろう」
「あ、そう」
こういう時の旦那様はいろんなことを隠している。
もしかしたら御両親との仲があまり良くないのかもしれない。大叔母様のシュネイア様にはお会いできたから、いまはそれでいいのだけれど。
話を戻そう。夫婦の会話はいつでもできるから。それよりもライシャだ。
あの不満そうな目。
彼らがここに偶然、たどり着いたのでないのだとしたら、わざわざ庇護する必要だってなかったじゃないと思ってしまう。
それなら最初から、妖精王様の使者としてやってくれば良かったのだから。
「隠し事はしていない」
「心を読みましたねー?」
「たまには……な。流れてくるからどうしようもない」
「そう言われたら、こちらも怒れない」
「不満か?」
「不満なら読ませません。それよりも……」
「従者の問題だな」
「人の心を先読みしないで。そう、その従者。あのライシャ様の二人の片割れのことなんだけど……もしかして、妖精王様が変じているとか」
「いや……さすがにそれは難しいだろう。ここは私の結界の内側だし、な」
その結界も古代帝国の魔導兵器にあっさりと破られたっけ。
なんてことを思い出したら、彼の機嫌があからさまに悪くなる。まだ気にしているらしい。わたしがさんざん、だらしないとか情けないとか、あれだけ自慢したのにカッコ悪いとか。
そう言ってからかったから。
まあ、イフリーテ……あの娘にかかったらいまこの世界にいる神々の誰でも、負けるに違いない。
そういうことは知れたから、夫を馬鹿になんてしていないけれど。
「そうですねー。旦那様の結界のなかだし。ありえないかも」
「あったら皆に見抜かれている」
「あーそれはそう。なら、あの態度は……」
「あちらの方が格が上、そんな風に見られたということだろう」
「わたしが元人間だからですか。なるほど……エルフってそんなに血統に拘りを持つ種族なの?」
「王の娘だからな。年齢もお前に近いはずだ」
そうなんだ。
始めて知ったその事実が、一つの気づきをわたしに与えた。
あれは嫉妬だったのだろうと。
ライシャは自分と同世代で人間なんて格下の存在だったわたしが精霊女王になり、その庇護下に組み込まれたことに苛立ちを感じていたのだと。
なんとも面倒くさい。
そして、もう一つ。
エバーグリーンの元からシェイラが去ってしまったのなら。
彼女は……第二の眷属イフリーテはどうしたのだろうと。
また孤独になってしまったと寂し気に笑う彼女の姿が、脳裏を過ぎった。
人の体感時間の翌朝。
現世というところの翌朝。
まだ眠らなくていいということに慣れていないわたしは、考えに考えあぐねて頭から湯気を出しそうになっていた。
うーん、と呻きながら彼の腕の合間からもそもそと抜け出そうとしたら、がっしりと掴まれた。
「もう決めたのか?」
「え……っと。うん、決めました」
「こんな短い時間で良かったのか」
そう言ったらとても驚かれた。
いえいえ。旦那様、人の時間からすればこれでも長いんですよ。
そう言いたかったけど多分、エバースにはそれは届かない。
生きる時間軸が違うからまあ仕方ない。
この辺りはお互いに共有できるものがちょっと違っていて、わたしたち夫婦の共通の問題となっていた。
夫からすれば数百年も経過したらまあ、わたしも慣れるだろうと思っていたと言われた。
数百年。
とっても長い時間だ。
人間の精神ではとても耐えられない。
その伝えたらこれはなんとなく理解できると頷いていた。
どうしてかと尋ねたら、普通の神々や魔王の選ぶ勇者や聖女たち。
彼らは擬似的の神格を与えられてほぼ永遠に近い時間を生きることになる。
ところが千年という時間を超えたら、どちらも精神に異常をきたすらしい。
原因は本当の神ではなく、偽りの神として中身が人間のままだから、という理由。人間はそんなに長い時間を生きることができない。
生きることができないということは、対応できていないということだ。
進化していないからいくら寿命が延びても内側から崩壊してしまうらしい。
それを見ることが悲しくていつからか、勇者も聖女もその立場にある時だけは不老不死だけど、それが終われば普通の人間として寿命を迎えるのだという。
最初は十年という期間限定の聖女だったから、この話を聞いたとき全く理解が及ばなかった。
「短くありませんよ。大丈夫、むしろ長すぎたくらい」
「人間の決断する時というのは本当に早いのだな。いつものことながら驚かされてしまう」
「そんなに驚かないで。エバースとの結婚なんて一緒に決めたでしょ?」
「確かに……」
「あのとき求婚されなかったら、わたしは生きていることが嫌になっただろうから。とても救われたのよ」
「お前が幸せになってくれるなら、私にはそれが一番だ」
「貴方と共に生きていけることがわたしは嬉しい」
「ああ、そうだね」
嬉しいからこそ、彼の役に立ちたい。
役に立ちたいからこそ自分の足元を固めなければならない。
ライシャを自分の書記官にしようというのは彼女たちを利用しているのだろうか?
一瞬だけそんなことを考えてしまった。
こちらに都合よく利用してあちらが救われればそれでいいけど。
もし失敗してしまったらどうする。
魔族との戦争になるなら、最初に戦うのがもちろん私とその部下たちになるだろう。
嫌だなあ、血が流れることなんて考えたくない。
でもそういった覚悟が必要だ。
ここまではどうにか納得することができた。
次は……みんなに協力してもらわないと。
「ねえ、エバース。もしかしたら最悪の場合だけど」
「戦争になるのなら私も出て行く。他の連中も出てくる。上の誰かも降りてくるだろう」
「そういうのがいやなの」
「嫌だと言ってもそれは仕方がない。そうじゃないな……もう、降りてきている」
「は?」
ちょっと言ってる意味が理解できなかった。
もう降りてきている。どういうこと?
そこまで考えてあの人がいるじゃないと思いいたった。
「ロア様……?」
「可能性は高い。あれは上に昇る前から神に匹敵する強さの持ち主だったからな」
「南の大陸の魔王様がきていたのもそういうことなのかしら」
「ダークエルフ達がやってきたの、夜会に大勢がつどったことも偶然とは思えない。本音を言えばそういうことだよ、アリア」
「ねえ、ちょっと待って。神様たちは魔王様もそうだけど、一瞬で世界をどこにでもいけるんじゃないの?」
「お互いの国境がなければな」
「ああ……」
そういうことかと理解する。
黒い竜も、魔王様もみんなある程度理解してから動いていたんだと。
知らなかったのはわたしだけだったのだと。
ということは、
「エバースも最初から理解していた……の?」
「いやそういうことではないよ。しかし、世界を回って旅行していた間、そんな雰囲気は感じ取っていた」
「……まさかと思うけど、さっさと切り上げちゃったのってそういう理由?」
せめて数十年は色んなところを見て回りたかった。
聖霊女王となった自分の見識をもっとたくさん深めたかった。
彼との愛ももっと深めたかったし、人間という存在のわたしを見てもらいたかった。
もちろん今は人間じゃないけど、そういう考え方とか生き方とかをもっともっと伝えたかったのだ。
「短すぎた。それは分かっている。まだ北の大陸の半分もまわっていなかったからな。私も、もっと長くお前という存在を感じなかった。いや……アリアが生きてきた世界をもっと知りたかった」
「エバース」
「言うのが遅すぎたな」
「もっと早く言って欲しかったわ。でも納得したからもういいの。次はもっといろんなところに行きましょう? 貴方のご両親にもお会いしたいし」
「ああ――それは、‥‥‥まあ、そうだな、とりあえず今回の件を何とかしなければならないぞ」
「何かはぐらかそうとしていない?」
「いや、気のせいだろう」
「あ、そう」
こういう時の旦那様はいろんなことを隠している。
もしかしたら御両親との仲があまり良くないのかもしれない。大叔母様のシュネイア様にはお会いできたから、いまはそれでいいのだけれど。
話を戻そう。夫婦の会話はいつでもできるから。それよりもライシャだ。
あの不満そうな目。
彼らがここに偶然、たどり着いたのでないのだとしたら、わざわざ庇護する必要だってなかったじゃないと思ってしまう。
それなら最初から、妖精王様の使者としてやってくれば良かったのだから。
「隠し事はしていない」
「心を読みましたねー?」
「たまには……な。流れてくるからどうしようもない」
「そう言われたら、こちらも怒れない」
「不満か?」
「不満なら読ませません。それよりも……」
「従者の問題だな」
「人の心を先読みしないで。そう、その従者。あのライシャ様の二人の片割れのことなんだけど……もしかして、妖精王様が変じているとか」
「いや……さすがにそれは難しいだろう。ここは私の結界の内側だし、な」
その結界も古代帝国の魔導兵器にあっさりと破られたっけ。
なんてことを思い出したら、彼の機嫌があからさまに悪くなる。まだ気にしているらしい。わたしがさんざん、だらしないとか情けないとか、あれだけ自慢したのにカッコ悪いとか。
そう言ってからかったから。
まあ、イフリーテ……あの娘にかかったらいまこの世界にいる神々の誰でも、負けるに違いない。
そういうことは知れたから、夫を馬鹿になんてしていないけれど。
「そうですねー。旦那様の結界のなかだし。ありえないかも」
「あったら皆に見抜かれている」
「あーそれはそう。なら、あの態度は……」
「あちらの方が格が上、そんな風に見られたということだろう」
「わたしが元人間だからですか。なるほど……エルフってそんなに血統に拘りを持つ種族なの?」
「王の娘だからな。年齢もお前に近いはずだ」
そうなんだ。
始めて知ったその事実が、一つの気づきをわたしに与えた。
あれは嫉妬だったのだろうと。
ライシャは自分と同世代で人間なんて格下の存在だったわたしが精霊女王になり、その庇護下に組み込まれたことに苛立ちを感じていたのだと。
なんとも面倒くさい。
そして、もう一つ。
エバーグリーンの元からシェイラが去ってしまったのなら。
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