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我らが騎士道は、亡き友の友情のために
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「世間には吟遊詩人たちがうたう歌がある。その中で多いのが、貴族の御婦人に愛を捧げる騎士の歌だ」
「この城にも確かに、吟遊詩人たちが来ることはありますが‥‥‥」
「歌の内容を知っているか?」
「それは――あまり褒められた内容ではありません」
「そうだね、多くの内容はこんなものだ。貴族の婦人に愛を語る騎士は多くの戦場にでむき、そして成功を勝ち取って夫人に報告する。どうですか、わたしの愛の大きさはまだ足りませんか? まさしく、不倫の歌だ」
意味がわかるかい、アリス?
レオンは問いかけるが、未亡人の女伯爵はまだ泣いたままだ。
息子が母親の涙を心配して、逆に母親をあやしていた。
「分かりません。なぜ、そんな歌が関係するのですか」
「まだわからないか。レイルオールの橋を賭けた戦い。あれで戦功あげたジェイル卿はその前日に君に告げたはずだ」
「え‥‥‥?」
「彼は言っただろう? わたしの愛の深さを明日、お届けに参ります、と」
「それは――確かに聞いたような気もします」
「他にもある。フランデレンの城を見事に守り抜いた第二師団の騎士たちはその先週にここにいたはずだ。そしてあの城に向かう前に君に言っただろう」
「そんなことまで、覚えておりません」
「歌詞には書かれていたよ。君が覚えていなくてもな」
「そんな!?」
「例えかなわなくとも、我等のあなた様への愛の大きさを示します。次の戦いであの城を守り抜き、あなた様のその美しさの偉大さを称えましょうと。他にも、例を挙げればきりがないはずだ。この数年の間に、君に愛を告げた不名誉な騎士はいったい、何人いるんだ?それとも、五師団すべてがそうか?」
アリスの唇は紫のなりかけていて、顔面は蒼白だった。
言われてみれば、思い出すものもある、だが断っていたはずだ。
亡夫への愛が一番だから、と。
「確かに、覚えが‥‥‥あることもあります。でも、旦那様への愛は変わりませんでした。だから、こう申しました」
「つまり、どう返したと」
「ですから――、心の支えにされるのは自由ですがそれを受け入れることはできないと、もうしました」
「それは、神に誓えるのかい?」
「誓えます。決してどなたにも、例え、一言も、受け入れますとは申しておりません」
そうか。
なるほどな。
そう言うならば、これはどうなのだ?
レオンはある首から下げる飾りを取り出した。
それはロケットであり、上のボタンを押せば中に写真や肖像画などを入れれるようになっていた。
世の中に広く普及したそれらの中には‥‥‥恋人同士で半々に分けて身に着けるものもあった。
「それは、どこで??」
「身に覚えがないとは、言わせないぞ、アリス。これは殉死されたスローン卿の遺品から出てきたものだ」
「いえ、それは‥‥‥」
「さて、この丸いロケットだが。中にはなにがあるかな?」
レオンが半分に別れたそれのボタンを押すと、中にはアリスの肖像画があった。
そしていま、彼女が身に付けているその首元にも同じものがある。
「なあ、アリス」
「はい、なんでしょうか」
「君のその首元にあるこれと同じもの――その中身を見せては貰えないだろうか? 奪い取るような、そんな真似はしたくない」
レオンの問いかけにもはやアリスには、拒絶することはできなかった。
息子をソファーの上に座らせると、首元に手をやり、その半円のロケットをレオンに渡す。
「残念だよ、アリス。本当に残念だ」
レオンはもうあっては欲しくなかった。
そう言い、頭を振る。
重なった二つのロケットには、スローン卿と呼ばれた若い騎士とアリスが描かれた肖像画が見事に。
一つに重なってその場に輝いていた。
アリスはもう釈明する気を失っていた。
スローン卿とのことは事実だからだ。
だが、そこには明かせない事情がある。
それを言えば、この婚約破棄は無くなるだろう。
しかし、それは言えない事実だった。
このオズモール城は西にある敵国と国境続きだったのだ。
その国境線付近に所有していた王国でも指折りの牧草地と馬数百頭も、彼は手にしていた。
国王がその土地に目をつけるとは――まだ誰も思わなかったのだ。
そして、この伯爵家と公爵家の間を取り持ったレモール大公は、アリスの浮気の事実を知らされる。
同時に、『修道院入りと、子供の孤児院送りを自発的に望んだ』、とレオンから聞かされていた。
二ヶ月後。
レモール大公はこの婚約破棄騒動に頭を悩ませていた。
まず、ハルベルト公爵レオンによる、アリスの後見人問題だ。
レオンはこの書面一枚だけで後見人になれると思いこんだらしい。
しかし、アリスは十六歳で後見人がいなくても――自分で財産を好きに出来る権利を得ていた。
そんな女性がいきなり修道院に入り、婚約者を後見人に指名するだろか?
レモール大公はその点を怪しんでいた。
だが、アリスは自発的に修道女になったと聞いている。
世間を離れたからには簡単には接触ができない。
つまり、真実を本人に聞こうにも聞けないのだった。
おまけに、その子供は行方不明になっていた。
どこの孤児院に預けたかは土地の教会に任されていて、教会は教皇様の支配下にある。
これではどうにも打つ手がない。
さらに、隣国との戦争に関わった五師団から、大量の訴状が国王に出されたことだ。
騎士団全員の連名で。
騎士団は王の直属だから、大公には手出しができない。
その訴状の内容は、簡潔なものでアリスは、レオンに騙された。
不義密通の事実などない。そういうものだった。
これを読んだ国王は、さあ後見人争うに名を挙げようと考えた。
この広い伯爵家の全てを我が者にしようと考えたのだ。
ついでに国中の孤児院を探し回り、とうとうアリスの息子イゼアを見つけ出した。
この子を正当な後継者として自分が後見人になろうとした時、そこに待ったがかかった。
国王のこれ以上の勢力拡大を恐れたレモール大公が、教皇庁に訴え出たのだ。
実は、あのロケットに写っていた若者は‥‥‥自分の息子だと。
アリスの夫は大公の三男であり、スローン卿は庶子だ。
自分が町の女に産ませた子供、世には出せない、大公家の恥になるからと黙っていた。
あの二人は、義理の兄妹だとそう名乗り出た。
これを聞いて、世間はこれは面白いと騒ぎ出す。
こうなるとアリスの後見人だと名乗りを上げた二人。
ハルベルト公爵と、国王に世間の視線が注がれた。
「めんどくさい問題は抱え込みたくないな、レモール大公」
「陛下‥‥‥どうかこの問題を忘れては頂けませんか?」
「忘れるというよりも、教皇猊下からのお声もあってな」
「はあ。それはこの大公めが訴えましたからな」
「まったく、底の見えない御人だよ。叔父上」
「それはどうも‥‥‥」
大公は国王の一族。
叔父と甥という関係の二人は、これ以上の醜聞を避けたいと考えていた。
このまま後見人を名乗るには立場が悪い。
かといって、隠れていた事実が明るみにでた以上、婚約破棄自体が効力を無くしてしまう。
「どうだ、大公殿。恥知らずには恥知らずの罰を与えてやらんか?」
「恥知らず? ハルベルト公爵のことですか? ですが、あれは陛下の従兄弟でもありますぞ?」
「ふん。アリスか。一度だけな、あれの死んだ夫と共に王宮に来た事がある」
「二人が結婚して間もない頃ですかな?」
「だろうか? 美しい女性だったな。レオンの愚か者、善き妻になるべき少女を自分から手放してしまったではないか」
「財産に目がくらんだのでしょうな。伯爵の土地に城もそうですが、あの領地に関係する五師団との関係も良好だったものを、あの愚か者め」
「そこだよ、大公殿。レオンことハルベルト公爵は、アリスの財産を得る前からそれなりに兵力を有している」
「それがなにか? あれは飾りだけの騎士団でしょう」
「つい最近な。未亡人の財産である土地を借り受けようかと思っているのだ。同時に、兵士たちもな」
「借り受ける‥‥‥??」
「アリスの財産を上手く運用できれば、他の未亡人の財産も快く貸し出されるとは思わないか? ついでに、前の戦争の功労者である五師団にそれを貸し付けても良い」
「陛下、なにをお考えですか??」
国王は右大臣を呼び寄せた。
まあ、これでも見ろ、とあのリストをレモール大公に渡させる。
「我が国にはまだ手付かずの財産がある。兵士に騎士、土地もそうだ。しかし、これを巻き上げたのではな‥‥‥レオンと同じ目に会ってしまう」
「世間の醜聞を避けられたい、ということですか」
「ついでに、五師団にそれらの土地の管理、運用‥‥‥余った兵士たちを国外に傭兵として送り出す。そんな指揮を任せてもいいとは思わないか?」
「爵位がある騎士団から、平和に退屈する騎士と兵士を国外に、ということですな。それは悪くないお考えだ。ですが、行きますかな? 外国に」
「だからよ。その最初の犠牲者にレオンをつけるのだ。あれも公爵。王族の端くれだ。嫌とは言うまい」
「悪名はすべて、ハルベルト公爵にということですか」
「恨まれるよりはいいだろう?」
そう言い、国王は王妃とともに不敵に笑っていた。
五師団には国内を任せる。
国外には――レオンに行って貰おう。
大した悪党だと、レモール大公は国王を見て笑っていた。
この事件のあと、ハルベルト公爵レオンはすぐに外国行きの傭兵たちを統括する役割を与えれ――国内から追い出されてしまった。
国王が見つけ出したというイゼアは、修道院からレモール大公の手により助け出された。
十六歳になった時、イゼアは五師団の一つの騎士となった。
伯爵位を継ぎ、領地を継承した彼の側にはアリスがいた。
この後、アリスは生涯独身のまま過ごしたと伝えられている。
「この城にも確かに、吟遊詩人たちが来ることはありますが‥‥‥」
「歌の内容を知っているか?」
「それは――あまり褒められた内容ではありません」
「そうだね、多くの内容はこんなものだ。貴族の婦人に愛を語る騎士は多くの戦場にでむき、そして成功を勝ち取って夫人に報告する。どうですか、わたしの愛の大きさはまだ足りませんか? まさしく、不倫の歌だ」
意味がわかるかい、アリス?
レオンは問いかけるが、未亡人の女伯爵はまだ泣いたままだ。
息子が母親の涙を心配して、逆に母親をあやしていた。
「分かりません。なぜ、そんな歌が関係するのですか」
「まだわからないか。レイルオールの橋を賭けた戦い。あれで戦功あげたジェイル卿はその前日に君に告げたはずだ」
「え‥‥‥?」
「彼は言っただろう? わたしの愛の深さを明日、お届けに参ります、と」
「それは――確かに聞いたような気もします」
「他にもある。フランデレンの城を見事に守り抜いた第二師団の騎士たちはその先週にここにいたはずだ。そしてあの城に向かう前に君に言っただろう」
「そんなことまで、覚えておりません」
「歌詞には書かれていたよ。君が覚えていなくてもな」
「そんな!?」
「例えかなわなくとも、我等のあなた様への愛の大きさを示します。次の戦いであの城を守り抜き、あなた様のその美しさの偉大さを称えましょうと。他にも、例を挙げればきりがないはずだ。この数年の間に、君に愛を告げた不名誉な騎士はいったい、何人いるんだ?それとも、五師団すべてがそうか?」
アリスの唇は紫のなりかけていて、顔面は蒼白だった。
言われてみれば、思い出すものもある、だが断っていたはずだ。
亡夫への愛が一番だから、と。
「確かに、覚えが‥‥‥あることもあります。でも、旦那様への愛は変わりませんでした。だから、こう申しました」
「つまり、どう返したと」
「ですから――、心の支えにされるのは自由ですがそれを受け入れることはできないと、もうしました」
「それは、神に誓えるのかい?」
「誓えます。決してどなたにも、例え、一言も、受け入れますとは申しておりません」
そうか。
なるほどな。
そう言うならば、これはどうなのだ?
レオンはある首から下げる飾りを取り出した。
それはロケットであり、上のボタンを押せば中に写真や肖像画などを入れれるようになっていた。
世の中に広く普及したそれらの中には‥‥‥恋人同士で半々に分けて身に着けるものもあった。
「それは、どこで??」
「身に覚えがないとは、言わせないぞ、アリス。これは殉死されたスローン卿の遺品から出てきたものだ」
「いえ、それは‥‥‥」
「さて、この丸いロケットだが。中にはなにがあるかな?」
レオンが半分に別れたそれのボタンを押すと、中にはアリスの肖像画があった。
そしていま、彼女が身に付けているその首元にも同じものがある。
「なあ、アリス」
「はい、なんでしょうか」
「君のその首元にあるこれと同じもの――その中身を見せては貰えないだろうか? 奪い取るような、そんな真似はしたくない」
レオンの問いかけにもはやアリスには、拒絶することはできなかった。
息子をソファーの上に座らせると、首元に手をやり、その半円のロケットをレオンに渡す。
「残念だよ、アリス。本当に残念だ」
レオンはもうあっては欲しくなかった。
そう言い、頭を振る。
重なった二つのロケットには、スローン卿と呼ばれた若い騎士とアリスが描かれた肖像画が見事に。
一つに重なってその場に輝いていた。
アリスはもう釈明する気を失っていた。
スローン卿とのことは事実だからだ。
だが、そこには明かせない事情がある。
それを言えば、この婚約破棄は無くなるだろう。
しかし、それは言えない事実だった。
このオズモール城は西にある敵国と国境続きだったのだ。
その国境線付近に所有していた王国でも指折りの牧草地と馬数百頭も、彼は手にしていた。
国王がその土地に目をつけるとは――まだ誰も思わなかったのだ。
そして、この伯爵家と公爵家の間を取り持ったレモール大公は、アリスの浮気の事実を知らされる。
同時に、『修道院入りと、子供の孤児院送りを自発的に望んだ』、とレオンから聞かされていた。
二ヶ月後。
レモール大公はこの婚約破棄騒動に頭を悩ませていた。
まず、ハルベルト公爵レオンによる、アリスの後見人問題だ。
レオンはこの書面一枚だけで後見人になれると思いこんだらしい。
しかし、アリスは十六歳で後見人がいなくても――自分で財産を好きに出来る権利を得ていた。
そんな女性がいきなり修道院に入り、婚約者を後見人に指名するだろか?
レモール大公はその点を怪しんでいた。
だが、アリスは自発的に修道女になったと聞いている。
世間を離れたからには簡単には接触ができない。
つまり、真実を本人に聞こうにも聞けないのだった。
おまけに、その子供は行方不明になっていた。
どこの孤児院に預けたかは土地の教会に任されていて、教会は教皇様の支配下にある。
これではどうにも打つ手がない。
さらに、隣国との戦争に関わった五師団から、大量の訴状が国王に出されたことだ。
騎士団全員の連名で。
騎士団は王の直属だから、大公には手出しができない。
その訴状の内容は、簡潔なものでアリスは、レオンに騙された。
不義密通の事実などない。そういうものだった。
これを読んだ国王は、さあ後見人争うに名を挙げようと考えた。
この広い伯爵家の全てを我が者にしようと考えたのだ。
ついでに国中の孤児院を探し回り、とうとうアリスの息子イゼアを見つけ出した。
この子を正当な後継者として自分が後見人になろうとした時、そこに待ったがかかった。
国王のこれ以上の勢力拡大を恐れたレモール大公が、教皇庁に訴え出たのだ。
実は、あのロケットに写っていた若者は‥‥‥自分の息子だと。
アリスの夫は大公の三男であり、スローン卿は庶子だ。
自分が町の女に産ませた子供、世には出せない、大公家の恥になるからと黙っていた。
あの二人は、義理の兄妹だとそう名乗り出た。
これを聞いて、世間はこれは面白いと騒ぎ出す。
こうなるとアリスの後見人だと名乗りを上げた二人。
ハルベルト公爵と、国王に世間の視線が注がれた。
「めんどくさい問題は抱え込みたくないな、レモール大公」
「陛下‥‥‥どうかこの問題を忘れては頂けませんか?」
「忘れるというよりも、教皇猊下からのお声もあってな」
「はあ。それはこの大公めが訴えましたからな」
「まったく、底の見えない御人だよ。叔父上」
「それはどうも‥‥‥」
大公は国王の一族。
叔父と甥という関係の二人は、これ以上の醜聞を避けたいと考えていた。
このまま後見人を名乗るには立場が悪い。
かといって、隠れていた事実が明るみにでた以上、婚約破棄自体が効力を無くしてしまう。
「どうだ、大公殿。恥知らずには恥知らずの罰を与えてやらんか?」
「恥知らず? ハルベルト公爵のことですか? ですが、あれは陛下の従兄弟でもありますぞ?」
「ふん。アリスか。一度だけな、あれの死んだ夫と共に王宮に来た事がある」
「二人が結婚して間もない頃ですかな?」
「だろうか? 美しい女性だったな。レオンの愚か者、善き妻になるべき少女を自分から手放してしまったではないか」
「財産に目がくらんだのでしょうな。伯爵の土地に城もそうですが、あの領地に関係する五師団との関係も良好だったものを、あの愚か者め」
「そこだよ、大公殿。レオンことハルベルト公爵は、アリスの財産を得る前からそれなりに兵力を有している」
「それがなにか? あれは飾りだけの騎士団でしょう」
「つい最近な。未亡人の財産である土地を借り受けようかと思っているのだ。同時に、兵士たちもな」
「借り受ける‥‥‥??」
「アリスの財産を上手く運用できれば、他の未亡人の財産も快く貸し出されるとは思わないか? ついでに、前の戦争の功労者である五師団にそれを貸し付けても良い」
「陛下、なにをお考えですか??」
国王は右大臣を呼び寄せた。
まあ、これでも見ろ、とあのリストをレモール大公に渡させる。
「我が国にはまだ手付かずの財産がある。兵士に騎士、土地もそうだ。しかし、これを巻き上げたのではな‥‥‥レオンと同じ目に会ってしまう」
「世間の醜聞を避けられたい、ということですか」
「ついでに、五師団にそれらの土地の管理、運用‥‥‥余った兵士たちを国外に傭兵として送り出す。そんな指揮を任せてもいいとは思わないか?」
「爵位がある騎士団から、平和に退屈する騎士と兵士を国外に、ということですな。それは悪くないお考えだ。ですが、行きますかな? 外国に」
「だからよ。その最初の犠牲者にレオンをつけるのだ。あれも公爵。王族の端くれだ。嫌とは言うまい」
「悪名はすべて、ハルベルト公爵にということですか」
「恨まれるよりはいいだろう?」
そう言い、国王は王妃とともに不敵に笑っていた。
五師団には国内を任せる。
国外には――レオンに行って貰おう。
大した悪党だと、レモール大公は国王を見て笑っていた。
この事件のあと、ハルベルト公爵レオンはすぐに外国行きの傭兵たちを統括する役割を与えれ――国内から追い出されてしまった。
国王が見つけ出したというイゼアは、修道院からレモール大公の手により助け出された。
十六歳になった時、イゼアは五師団の一つの騎士となった。
伯爵位を継ぎ、領地を継承した彼の側にはアリスがいた。
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