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第6章「聖女として俺に何ができるか☆」
しおりを挟む「今日はやばかったな……」
甚太郎は今日のことを振り返っていた――。
「アリア様は我々から尊敬される人物です」
甚太郎が気が付いた時には、儀式は終わっていて、陰部丸出しの蟹股ポーズでみんなを見送っていた。
「これからアリア様、よろしくお願いします」
ここでは、自分は尊敬される存在なのだが、しかし心の中では、自分は依然として甚太郎なのだ。
「アリア様がいるなら、この町は安泰だぁ~」
周囲から拍手と祝福の声が聞こえて、聖女として崇められているので、蟹股ポーズのまま笑みを絶やさず一人ひとりちゃんと見送っていく。
「アリア様、ばいばい~!」
小さな子供が手を振って、走っていった。
さっきの儀式は子供にはどんな風に見えたのか、少し気になったが、首を振り、考えないようにした。
「アリア様、本日は大変すばらしかったです、私も見てるだけで、何度も果て……いえ、感動しました」
住人達を見送った後、エリシラに声をかけられた。
「エリシラ、ありがとうございます」
「アリア様、今日から、アリア様はアリア=マナリアスとして名乗ってください、神に許可もいただきました」
「は、はい……わかりました……」
この世界の人々は甚太郎にアリア=マナリアスに新たな名前を与えた。
それは甚太郎が異世界で新たな人生を歩むための名前であり、新たなる運命を象徴していたのかもしれない――。
「ふぅ~……どうなることやら……」
アリアは自らの身体を不思議そうに撫でながら、異世界での新たな生活が始まることを受け入れざるを得なかった。
「ん、まだ快感が少し残ってるのか……んっ、んん……」
あまりにも強い快感だったため、身体に少し快感の余韻が残っていたのか、身体をなでる手を止められないアリア。
「んぅ……でもこれは俺の、いや私の新しい人生……んぁ、ちゃんと自分と向き合うべきなんだよね……ぁん!」
手は自然と気持ちいい場所へ動き、アリアの身体は簡単に快楽の虜になる
「ん、あああぁあん……っ!! これ、これかも教会のためになることを……あぁあん」
肩で息をしながら、アリアの心に、かつての岩崎甚太郎の思い出がよみがえては消えていった。
サラリーマン時代の冴えない日常や悩み、それらが新しい世界でのアリアの快感に塗りつぶされていく。
「が、がんばって教会のために……ぁぁあんん!! くる!くる……っ!」
甚太郎は、いやアリア=マナリアスは教会の人々の手を取り、新たな道を歩む覚悟を決めたその瞬間、
「いく、いくぅ……いくぅううううううううううう……っっ!!!!」
絶頂を迎える……。
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