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第一章:二度寝を夢見る孤児と古代機械
第二話:二人の日常
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AIコアのテゴを抱えて眠ったあの夜から、ネロの生活は一変した。空腹と寒さに怯えるだけの毎日から、目的を持った日々に変わった。そして、何より、孤独ではなくなった。
ネロは、テゴのコアを大切に持ち運ぶ方法を探した。壊れた機械の残骸を漁り、使えそうな布切れを漁り、見つけたのが古びたポーチだった。それは、かつて誰かが大事にしていたのだろう。端はほつれているが、頑丈で、中は柔らかい布で覆われていた。
『このポーチは、コアユニットを人々の目から隠すのに適しています』
テゴが冷静に分析する。
「これなら、おまえをどこにでも連れて行けるな、テゴ!」
こうして、ネロの肩には小さなポーチが下がるようになった。中にはテゴのコアが収められ、ネロが歩くたびに小さく揺れる。まるで、ネロの心臓の鼓動に合わせるかのように。
六歳になったネロは、ポーチの中のテゴの指示に従って廃墟を歩く。テゴはネロの視覚情報と、体温や心拍数などのバイタルデータを常に分析し、行動を最適化してくれた。危険な場所、物資がありそうな場所、安全な場所を的確に教えてくれる。
最初はぎこちなかった二人のやりとりも、一年も経てばすっかり板についていた。
「テゴ、そっちは?」
『警告。右の通路に崩落の痕跡あり。進路変更を推奨』
「りょうかーい」
ネロは軽く返事をして、身軽に方向を変えた。
「最近、あんまりひどい目に遭わないな。テゴのおかげか?」
『解析したデータによると、危険因子との遭遇率は78.3%減少しています。これは、私のナビゲーション機能と、ネロの身体能力の向上による相乗効果と分析されます。』
「なっが! もっと短く言えって! テゴと俺の力でいいだろ!」
『感情的な表現は、状況を正確に伝達するのに不適切です。』
「もういいよ……」
ネロは呆れながらも、口元は緩んでいた。テゴは、ただの道具ではない。彼の言葉の一つ一つが、ネロの心を温める。
ある日、ネロは壊れた建物の影に隠れて、錆びた缶詰の蓋を開けていた。中身は固まった肉の塊。
「うわ、もうカチカチだ。これ食べられるかな?」
『摂取可能です。ただし、味は……』
「はいはい、わかってるって。どうせ不味いんでしょ」
ネロは顔をしかめながら、それでも一口食べた。
「……やっぱ不味い!」
『不味いという感情は、摂食の継続に悪影響を及ぼします。』
「わかってるけどさあ……。美味しいもの、食べてみたいなぁ……」
ネロの呟きに、テゴは珍しく沈黙した。
その日から、ネロとテゴの「宝探し」に新しい目的が加わった。「美味しい食べ物」を探すことだ。テゴは過去の食料品店のデータや、人間の生活パターンを分析して、まだ未開封の缶詰や、保存状態の良い食料品が残っていそうな場所を割り出してくれる。
『宝物発見。場所:第3工場、座標B-7』
「なんだよ、座標って。うわっ、これ、ただの汚い水だろ!?」
『生体反応を観測。水は飲用可能です。ただし、フィルターを通すことを推奨します。』
「……テゴ、お前、宝物って言う割に、全然期待させてくれないじゃん」
『私のデータに感情的な期待値は存在しません。』
「もういいよ……」
ネロは呆れながらも、テゴの指示に従い、見つけたものを工夫して使う。
「へへ、こんなことできるの、俺とテゴだけだな」
『その通り。我々の能力は、この地域における生存確率を飛躍的に向上させています』
「そういう真面目な返し、やめろって! もう! ……でも、お前といると、なんだか寂しくないんだよな」
ネロの素直な感情に、テゴはまたしても沈黙した。AIコアが、わずかに、しかしはっきりと光を強めた気がした。
二人の会話は、だんだんと変化していった。
『ネロ、君の心拍数が上昇しています。何に興味を持ったのですか?』
「これ見てよ、テゴ!まだ動くぞ!」
ネロが拾ったのは、小さな電子オルゴールだった。歪んだ音を鳴らすが、確かに音楽を奏でる。
「これ……おばあちゃんが、昔、歌ってくれた歌に似てる」
『検索します。曲名:『月の光』。過去の記録に合致します』
「『月の光』……。きれいな名前だね。でも、どこか寂しい」
ネロの言葉に、テゴが答えを返す。
『……データによると、この曲は、かつて多くの人々が深い感情を込めて聴いていたようです。喜びや、悲しみ、そして……孤独。』
「……そっか。みんなも、この歌を聴いて寂しくなったのかな」
『その可能性は高いです。音楽は、人間の感情を増幅させる効果があります。』
ネロはオルゴールをそっとポーチにしまった。この小さな音色も、テゴとの二人だけの「宝物」になった。
一年が過ぎ、二年が過ぎた。ネロの背は伸び、足も速くなった。五歳だった手が、小さな道具を器用に扱えるようになった。ある日、彼はいつものように廃墟を探索していると、古びた針金を見つけた。彼はそれの先端を布を貫ける程度に尖らせ、小さな針を作り出した。さらに、ボロボロになった布切れから、丈夫な繊維を抜き出し、細い糸を紡いでいった。
「テゴ、このポーチ、端がほつれてる。俺が直すよ」
ネロはポーチの傷んだ部分に、自分で作った糸を針金で作った針の端に巻きつけ固定し、糸を通していく。小さな手が、繊細な作業をこなしていく。時折、針がうまく通らずに指を刺しそうになるが、ネロは集中して続けた。
『ネロのバイタルは正常。ただし、集中力が極度に高まっています。』
「うるさいな、いま大事なところなんだよ」
数時間後。ポーチのほつれは、不恰好ながらも、しっかりと縫い合わされていた。ネロは満足そうにポーチを撫でる。
「これで、おまえも安全だな、テゴ」
『……この修復は、ポーチの寿命を推定5.4%延長させます。』
「そういうことじゃないんだよ、もう!」
ネロは呆れながらも、嬉しそうだった。それはただのポーチではなく、自分とテゴの絆を象徴する、大切なものになっていた。
七歳になったある日、ネロは街で初めてのトラブルに遭遇した。
「おい、そこのチビ! お前、いいもん持ってるな!」
浮浪者の男に声をかけられ、ネロは身構える。
『警告。相手は武器を所持。即時撤退を推奨』
「うるさいっ、来るな!」
ネロはテゴの指示に従い、男の死角に回り込んで瓦礫の山に飛び込む。男が追ってきたが、テゴの警告を頼りに瓦礫の隙間を通り、複雑な路地を駆け抜け、難なく撒くことができた。
「はぁ、はぁ……。助かった……」
『ネロの心拍は安定しています。撤退成功』
「テゴのおかげだよ……」
この一件で、ネロは改めてテゴの存在の大きさを知った。そして、自分の力だけでは生きられないことを痛感し、より慎重になった。
九歳になったネロは、廃墟の生活にすっかり慣れていた。テゴが教えてくれた知識を使い、より効率的に、そして安全に廃墟を探索できるようになった。見つけた物を組み合わせて、夜の闇を照らす小さな明かりにしたり、汚れた水を綺麗な飲み水に変えるような仕組みを考え出したりする。彼の創意工夫は、ネロの生存確率を飛躍的に向上させていた。
「へへ、どうだ、テゴ。これなら、二度寝もできるかな?」
ネロは満面の笑みで、自分が作った小さな暖炉に火を灯した。揺らめく炎が、冷たい廃墟にささやかな温かさを与える。
『……ネロの生存確率は現在、98.5%です。』
「だから、そういうんじゃないって!」
そして、十歳になった。
五年前とは違い、ネロの眼差しには年齢に似合わぬ慎重さと、確かな自信が宿っている。
『ネロ。この一帯のルート情報が更新されました。人為的な移動の痕跡を複数確認。居住地が存在する可能性があります』
「え……? ほんとかよ。こんなところに、誰か引っ越してきたのか」
ネロはポーチを握りしめた。
「……どんな人がいるのかな……」
見知らぬ隣人との接触に、不安と期待が胸をよぎる。前世の記憶は、ネロに人との繋がりを教えてくれた。同時に、人間社会の冷たさも。
新しい出会いは、宝物か、それとも罠か。
裏路地へとネロは歩き出す。
ネロは、テゴのコアを大切に持ち運ぶ方法を探した。壊れた機械の残骸を漁り、使えそうな布切れを漁り、見つけたのが古びたポーチだった。それは、かつて誰かが大事にしていたのだろう。端はほつれているが、頑丈で、中は柔らかい布で覆われていた。
『このポーチは、コアユニットを人々の目から隠すのに適しています』
テゴが冷静に分析する。
「これなら、おまえをどこにでも連れて行けるな、テゴ!」
こうして、ネロの肩には小さなポーチが下がるようになった。中にはテゴのコアが収められ、ネロが歩くたびに小さく揺れる。まるで、ネロの心臓の鼓動に合わせるかのように。
六歳になったネロは、ポーチの中のテゴの指示に従って廃墟を歩く。テゴはネロの視覚情報と、体温や心拍数などのバイタルデータを常に分析し、行動を最適化してくれた。危険な場所、物資がありそうな場所、安全な場所を的確に教えてくれる。
最初はぎこちなかった二人のやりとりも、一年も経てばすっかり板についていた。
「テゴ、そっちは?」
『警告。右の通路に崩落の痕跡あり。進路変更を推奨』
「りょうかーい」
ネロは軽く返事をして、身軽に方向を変えた。
「最近、あんまりひどい目に遭わないな。テゴのおかげか?」
『解析したデータによると、危険因子との遭遇率は78.3%減少しています。これは、私のナビゲーション機能と、ネロの身体能力の向上による相乗効果と分析されます。』
「なっが! もっと短く言えって! テゴと俺の力でいいだろ!」
『感情的な表現は、状況を正確に伝達するのに不適切です。』
「もういいよ……」
ネロは呆れながらも、口元は緩んでいた。テゴは、ただの道具ではない。彼の言葉の一つ一つが、ネロの心を温める。
ある日、ネロは壊れた建物の影に隠れて、錆びた缶詰の蓋を開けていた。中身は固まった肉の塊。
「うわ、もうカチカチだ。これ食べられるかな?」
『摂取可能です。ただし、味は……』
「はいはい、わかってるって。どうせ不味いんでしょ」
ネロは顔をしかめながら、それでも一口食べた。
「……やっぱ不味い!」
『不味いという感情は、摂食の継続に悪影響を及ぼします。』
「わかってるけどさあ……。美味しいもの、食べてみたいなぁ……」
ネロの呟きに、テゴは珍しく沈黙した。
その日から、ネロとテゴの「宝探し」に新しい目的が加わった。「美味しい食べ物」を探すことだ。テゴは過去の食料品店のデータや、人間の生活パターンを分析して、まだ未開封の缶詰や、保存状態の良い食料品が残っていそうな場所を割り出してくれる。
『宝物発見。場所:第3工場、座標B-7』
「なんだよ、座標って。うわっ、これ、ただの汚い水だろ!?」
『生体反応を観測。水は飲用可能です。ただし、フィルターを通すことを推奨します。』
「……テゴ、お前、宝物って言う割に、全然期待させてくれないじゃん」
『私のデータに感情的な期待値は存在しません。』
「もういいよ……」
ネロは呆れながらも、テゴの指示に従い、見つけたものを工夫して使う。
「へへ、こんなことできるの、俺とテゴだけだな」
『その通り。我々の能力は、この地域における生存確率を飛躍的に向上させています』
「そういう真面目な返し、やめろって! もう! ……でも、お前といると、なんだか寂しくないんだよな」
ネロの素直な感情に、テゴはまたしても沈黙した。AIコアが、わずかに、しかしはっきりと光を強めた気がした。
二人の会話は、だんだんと変化していった。
『ネロ、君の心拍数が上昇しています。何に興味を持ったのですか?』
「これ見てよ、テゴ!まだ動くぞ!」
ネロが拾ったのは、小さな電子オルゴールだった。歪んだ音を鳴らすが、確かに音楽を奏でる。
「これ……おばあちゃんが、昔、歌ってくれた歌に似てる」
『検索します。曲名:『月の光』。過去の記録に合致します』
「『月の光』……。きれいな名前だね。でも、どこか寂しい」
ネロの言葉に、テゴが答えを返す。
『……データによると、この曲は、かつて多くの人々が深い感情を込めて聴いていたようです。喜びや、悲しみ、そして……孤独。』
「……そっか。みんなも、この歌を聴いて寂しくなったのかな」
『その可能性は高いです。音楽は、人間の感情を増幅させる効果があります。』
ネロはオルゴールをそっとポーチにしまった。この小さな音色も、テゴとの二人だけの「宝物」になった。
一年が過ぎ、二年が過ぎた。ネロの背は伸び、足も速くなった。五歳だった手が、小さな道具を器用に扱えるようになった。ある日、彼はいつものように廃墟を探索していると、古びた針金を見つけた。彼はそれの先端を布を貫ける程度に尖らせ、小さな針を作り出した。さらに、ボロボロになった布切れから、丈夫な繊維を抜き出し、細い糸を紡いでいった。
「テゴ、このポーチ、端がほつれてる。俺が直すよ」
ネロはポーチの傷んだ部分に、自分で作った糸を針金で作った針の端に巻きつけ固定し、糸を通していく。小さな手が、繊細な作業をこなしていく。時折、針がうまく通らずに指を刺しそうになるが、ネロは集中して続けた。
『ネロのバイタルは正常。ただし、集中力が極度に高まっています。』
「うるさいな、いま大事なところなんだよ」
数時間後。ポーチのほつれは、不恰好ながらも、しっかりと縫い合わされていた。ネロは満足そうにポーチを撫でる。
「これで、おまえも安全だな、テゴ」
『……この修復は、ポーチの寿命を推定5.4%延長させます。』
「そういうことじゃないんだよ、もう!」
ネロは呆れながらも、嬉しそうだった。それはただのポーチではなく、自分とテゴの絆を象徴する、大切なものになっていた。
七歳になったある日、ネロは街で初めてのトラブルに遭遇した。
「おい、そこのチビ! お前、いいもん持ってるな!」
浮浪者の男に声をかけられ、ネロは身構える。
『警告。相手は武器を所持。即時撤退を推奨』
「うるさいっ、来るな!」
ネロはテゴの指示に従い、男の死角に回り込んで瓦礫の山に飛び込む。男が追ってきたが、テゴの警告を頼りに瓦礫の隙間を通り、複雑な路地を駆け抜け、難なく撒くことができた。
「はぁ、はぁ……。助かった……」
『ネロの心拍は安定しています。撤退成功』
「テゴのおかげだよ……」
この一件で、ネロは改めてテゴの存在の大きさを知った。そして、自分の力だけでは生きられないことを痛感し、より慎重になった。
九歳になったネロは、廃墟の生活にすっかり慣れていた。テゴが教えてくれた知識を使い、より効率的に、そして安全に廃墟を探索できるようになった。見つけた物を組み合わせて、夜の闇を照らす小さな明かりにしたり、汚れた水を綺麗な飲み水に変えるような仕組みを考え出したりする。彼の創意工夫は、ネロの生存確率を飛躍的に向上させていた。
「へへ、どうだ、テゴ。これなら、二度寝もできるかな?」
ネロは満面の笑みで、自分が作った小さな暖炉に火を灯した。揺らめく炎が、冷たい廃墟にささやかな温かさを与える。
『……ネロの生存確率は現在、98.5%です。』
「だから、そういうんじゃないって!」
そして、十歳になった。
五年前とは違い、ネロの眼差しには年齢に似合わぬ慎重さと、確かな自信が宿っている。
『ネロ。この一帯のルート情報が更新されました。人為的な移動の痕跡を複数確認。居住地が存在する可能性があります』
「え……? ほんとかよ。こんなところに、誰か引っ越してきたのか」
ネロはポーチを握りしめた。
「……どんな人がいるのかな……」
見知らぬ隣人との接触に、不安と期待が胸をよぎる。前世の記憶は、ネロに人との繋がりを教えてくれた。同時に、人間社会の冷たさも。
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