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第二章_水野冬樹
2.由来
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年が明けた後に衝撃の発表があった。
少子化の影響で小学校が統廃合されることになったのだ。
近所に三ヶ所ある小学校を二校に再編するらしい。
通学区の割り振りを見ると、彼女の住んでいる場所は、別の小学校の通学区になっていた。
何じゃそりゃ! そんなのは嫌だっ!
そうだっ! ウチはアパートだから引っ越せば良いのだっ!
僕は母にお願いして、彼女と同じ小学校の通学区にあるアパートに引っ越したい。
と言ってみた。
しかしウチは貧乏である。
引っ越しをすれば費用が必要になる。
僕の願いはあっさりと却下されることになった。
早く六年生になって、校庭を大きな顔して自由に使いたい。
と思っていた気持ちは無くなった。
このままずっと五年生が続けば良いのに……
しかし、いくら願ってみてもこればかりはどうにもならない。
やがて三月が過ぎ、六年生に進級した。
もう今までのように、毎日当たり前のように彼女と会うことはないのだろうなぁ……
新しいクラスでも野球部を作ることになった。
野球部に入ったメンバーは、贔屓のプロ野球チームの帽子を被っているメンバーが多かった。
僕は野球は好きだったが、特定の贔屓チームは無かった。
母が量販店で買って来た、何だか分からない帽子を被って通学していたのだが、応援しているプロ野球選手は居た。
地元の横浜ドルフィンズに所属している多城選手だ。
高校を卒業して入団二年目でプロ入り初ホームランを打ってから、その年に5本。
三年目にレギュラーに抜擢されて23本のホームランを打ち、去年は34本。
ドルフィンズは毎年最下位争いをしている弱小球団なので、地元の僕も応援する気にならないくらいなのだが、多城選手だけは好きだった。
今年はホームラン王を狙えるのではないか?
と期待されている長距離砲だ。
チームの仲間も多城選手のファンは多く、たまに本拠地の横浜ボールパークに連れ立って観戦しに行っている。
僕も何度か誘われたことがあるけれど、ウチは貧乏なので僕の小遣いではちょっと無理だった。
ある日、自分の名前の由来を親に聞いてくるような宿題が出された。
僕の名前は「水野冬樹」だ。
誕生日が二月五日なので、冬だから「冬」の文字が入っている名前になったのだろう。
と勝手に解釈していたのだが、宿題だからちゃんと母に聞いてみることにした。
すると勝手に解釈していたのとは、ちょっと違う由来があることを教えられた。
僕が生まれた病院の隣に神社があって、立派な御神木があったらしい。
珍しく横浜で大雪が降った日も、雪の重さにも負けずに、凛とした姿で立っているのを見て、父が考えた名前らしい。
この大木のように、厳しい環境にも負けない、立派な人に育って欲しい。
という願いが込められているそうだ。
ところが、当初の出産予定日を大幅に過ぎてしまい、誕生日になった二月五日は立春を過ぎている。
暦の上では春になってしまった。
それでは春樹にしようかと、母は言ってみたらしいが、まだ寒いから冬で良いではないか。
と父が予定通り冬樹に決めた。
とのことらしい。
途中までは格好良い由来だと思ったが、何だか最後は間抜けな感じがして、明日学校でどうやって説明しようか悩むことになった。
母の口から父の話しを聞くのは珍しいことだと思った。
折角だから、今はどうしているのか?
詳しく聞いてみたかったのだが、大体どうなるか結果が分かっているので、父の話しを聞くのは止めておいた。
父のことは何も知らないので、学校でも母が考えて決めた名前だと言っておこう……
この年の多城選手は、評判通りの打棒を炸裂させていた。
チームの弱さは相変わらずなのだが、孤軍奮闘している状態で、シーズン終盤までに36本のホームランを打っていた。
この時点で全日程を終了していた名古屋の怪力外国人選手・スライドが37本打っていて、このままだとホームラン王なのだが、ドルフィンズはあと一試合を残している。
最終戦で一本打てば二人でタイトルを分け合うことになる。
二本打てば単独ホームラン王だ。
最終戦は本拠地の横浜ボールパークだ。
野球部の仲間で応援しに行こう!
と盛り上がっていた。
でも僕は無理かなぁ……
と諦めていたのだけれど、最終戦の外野席は入場料無料で開放されることを教えてもらった。
それならば行ける!
地下鉄の上茶谷駅から横浜ボールパークの最寄りの関内駅まで、小学生なら片道120円で行ける。
母に頼んでおにぎりを作ってもらい、水筒にお茶を入れて行けば必要なのは交通費だけだ。
その日は平日だったので、授業が長く感じられた。
給食の時間でさえ、早く過ぎないかなぁ……
と思っていた。
やっと放課後になり、上茶谷駅で待ち合わせをして、仲間たちと地下鉄の関内駅に向かった。
関内駅の階段を昇り出口を右に出ると、目の前に大きなY字型の照明塔が見えた。
その瞬間、例えようのない高揚感を覚えた。
これからあそこに行くのだ!
多城選手を応援するのだ!
僕たちは意識する訳でもなく、自然に走り出していた。
球場に着くと、ドルフィンズの応援席のライト側に入るのか、右打者である多城選手のホームランボールを捕るならレフト側が良いのではないか?
と意見が割れたが、やはり多城選手のチームのドルフィンズの応援席に入ろう。
とライトスタンドで観戦することになった。
無料開放されているが、大人は会社で仕事している時間なので、スタンドには余裕があった。
テレビで見るよりも球場は狭く感じられたが、緑の人工芝が秋の陽差しを受けてキラキラして見えた。
グラウンドには相手チームの選手しか見当たらなかった。
どうやらビジターのチームの練習時間の様子である。
試合開始三十分前になると、この日のオーダーが発表された。
多城選手はいつもと同じ四番サードで出場する。
オーダーが発表される頃になって、ようやくホームのドルフィンズの選手が現れた。
これから守備練習が始まるらしい。
この時間になると、大分薄暗くなっていて、ナイター照明で人工芝の緑と空の暗さとのコントラストがはっきりしてきた。
グラウンドだけが巨大なスポットライトを浴びて浮かび上がっている様である。
一回の裏ランナー一人を置いて多城選手に打順が回った。
その初球をいきなりレフトスタンドの上段に叩き込んだ。
これでホームラン王は確定である。
やっぱりあっち側に入れば良かった。
と仲間の何人かは文句を言っていたが、あっち側に居たとしても、ホームランボールをキャッチできたとは限らない。
それより、もう一本打てば単独のホームラン王である。
もう一本打って欲しい!
しかし二打席目と三打席目は三振に倒れてしまった。
四打席目、恐らく今シーズン最後の打席になるだろう。
その初球、多城選手のバットから弾かれた打球は夜空に高々と舞い上がった。
これは振り遅れの内野フライだ。
と思ったその打球が、いつまでも落ちてこない。
僕はポカンと口を開け、夜空を長い時間見上げていたような気がする。
ゆっくりと放物線を描いた打球は、やがて僕が差し出したグローブの中に納まった。
これで単独のホームラン王だっ!
しかもそのボールが僕のところに飛んで来た!
それをエラーせずに捕れた!
ちょっと小さくて捕りづらいグローブだけど、今まで練習を積み重ねてきて良かった!
様々な感情が次々と巻き起こって興奮が治まらないで居るところに、何やら球場関係のお兄さんが近付いてきた。
「実は今のホームランが多城選手の通算100号なので、球団のほうでボールを預かりに来たんだけど……」
あぁそうなのか。
100号の記念のホームランでもあったのかっ!
それを僕がキャッチするとは!
「君、名前は何て言うの?」
「水野冬樹です」
「どんな字?」
「春夏秋冬の冬に、樹木の樹です」
「将来何になりたい?」
「プロ野球選手ですっ!」
って、今まで考えたことは無かったのだが、つい勢いで言ってしまった……
「じゃぁこのボールの代わりに記念品を持ってくるから、ちょっとここで待っててね」
そう言ってお兄さんはホームランボールを持って内野のほうに歩いて行った。
しばらくして、お兄さんが戻ってくると、多城選手のサインボールを持っていた。
記念のボールと引き換えに多城選手が書いてくれたそうだ。
そこには「冬樹君 プロ野球選手になれるように 頑張れ」と書かれていた。
それまではクラスの野球部で、遊びで野球を楽しんでいたのだが、この日から真剣にプロ野球選手、いや、ドルフィンズの選手になりたい。
と考えるようになった。
元々多城選手は応援していたが、弱いドルフィンズはあまり好きではなかった。
でも、初めて球場に来て考えが変わった。
ナイター照明の中で輝くグラウンドで多城選手のように試合がしたい。
それが目標になった。
少子化の影響で小学校が統廃合されることになったのだ。
近所に三ヶ所ある小学校を二校に再編するらしい。
通学区の割り振りを見ると、彼女の住んでいる場所は、別の小学校の通学区になっていた。
何じゃそりゃ! そんなのは嫌だっ!
そうだっ! ウチはアパートだから引っ越せば良いのだっ!
僕は母にお願いして、彼女と同じ小学校の通学区にあるアパートに引っ越したい。
と言ってみた。
しかしウチは貧乏である。
引っ越しをすれば費用が必要になる。
僕の願いはあっさりと却下されることになった。
早く六年生になって、校庭を大きな顔して自由に使いたい。
と思っていた気持ちは無くなった。
このままずっと五年生が続けば良いのに……
しかし、いくら願ってみてもこればかりはどうにもならない。
やがて三月が過ぎ、六年生に進級した。
もう今までのように、毎日当たり前のように彼女と会うことはないのだろうなぁ……
新しいクラスでも野球部を作ることになった。
野球部に入ったメンバーは、贔屓のプロ野球チームの帽子を被っているメンバーが多かった。
僕は野球は好きだったが、特定の贔屓チームは無かった。
母が量販店で買って来た、何だか分からない帽子を被って通学していたのだが、応援しているプロ野球選手は居た。
地元の横浜ドルフィンズに所属している多城選手だ。
高校を卒業して入団二年目でプロ入り初ホームランを打ってから、その年に5本。
三年目にレギュラーに抜擢されて23本のホームランを打ち、去年は34本。
ドルフィンズは毎年最下位争いをしている弱小球団なので、地元の僕も応援する気にならないくらいなのだが、多城選手だけは好きだった。
今年はホームラン王を狙えるのではないか?
と期待されている長距離砲だ。
チームの仲間も多城選手のファンは多く、たまに本拠地の横浜ボールパークに連れ立って観戦しに行っている。
僕も何度か誘われたことがあるけれど、ウチは貧乏なので僕の小遣いではちょっと無理だった。
ある日、自分の名前の由来を親に聞いてくるような宿題が出された。
僕の名前は「水野冬樹」だ。
誕生日が二月五日なので、冬だから「冬」の文字が入っている名前になったのだろう。
と勝手に解釈していたのだが、宿題だからちゃんと母に聞いてみることにした。
すると勝手に解釈していたのとは、ちょっと違う由来があることを教えられた。
僕が生まれた病院の隣に神社があって、立派な御神木があったらしい。
珍しく横浜で大雪が降った日も、雪の重さにも負けずに、凛とした姿で立っているのを見て、父が考えた名前らしい。
この大木のように、厳しい環境にも負けない、立派な人に育って欲しい。
という願いが込められているそうだ。
ところが、当初の出産予定日を大幅に過ぎてしまい、誕生日になった二月五日は立春を過ぎている。
暦の上では春になってしまった。
それでは春樹にしようかと、母は言ってみたらしいが、まだ寒いから冬で良いではないか。
と父が予定通り冬樹に決めた。
とのことらしい。
途中までは格好良い由来だと思ったが、何だか最後は間抜けな感じがして、明日学校でどうやって説明しようか悩むことになった。
母の口から父の話しを聞くのは珍しいことだと思った。
折角だから、今はどうしているのか?
詳しく聞いてみたかったのだが、大体どうなるか結果が分かっているので、父の話しを聞くのは止めておいた。
父のことは何も知らないので、学校でも母が考えて決めた名前だと言っておこう……
この年の多城選手は、評判通りの打棒を炸裂させていた。
チームの弱さは相変わらずなのだが、孤軍奮闘している状態で、シーズン終盤までに36本のホームランを打っていた。
この時点で全日程を終了していた名古屋の怪力外国人選手・スライドが37本打っていて、このままだとホームラン王なのだが、ドルフィンズはあと一試合を残している。
最終戦で一本打てば二人でタイトルを分け合うことになる。
二本打てば単独ホームラン王だ。
最終戦は本拠地の横浜ボールパークだ。
野球部の仲間で応援しに行こう!
と盛り上がっていた。
でも僕は無理かなぁ……
と諦めていたのだけれど、最終戦の外野席は入場料無料で開放されることを教えてもらった。
それならば行ける!
地下鉄の上茶谷駅から横浜ボールパークの最寄りの関内駅まで、小学生なら片道120円で行ける。
母に頼んでおにぎりを作ってもらい、水筒にお茶を入れて行けば必要なのは交通費だけだ。
その日は平日だったので、授業が長く感じられた。
給食の時間でさえ、早く過ぎないかなぁ……
と思っていた。
やっと放課後になり、上茶谷駅で待ち合わせをして、仲間たちと地下鉄の関内駅に向かった。
関内駅の階段を昇り出口を右に出ると、目の前に大きなY字型の照明塔が見えた。
その瞬間、例えようのない高揚感を覚えた。
これからあそこに行くのだ!
多城選手を応援するのだ!
僕たちは意識する訳でもなく、自然に走り出していた。
球場に着くと、ドルフィンズの応援席のライト側に入るのか、右打者である多城選手のホームランボールを捕るならレフト側が良いのではないか?
と意見が割れたが、やはり多城選手のチームのドルフィンズの応援席に入ろう。
とライトスタンドで観戦することになった。
無料開放されているが、大人は会社で仕事している時間なので、スタンドには余裕があった。
テレビで見るよりも球場は狭く感じられたが、緑の人工芝が秋の陽差しを受けてキラキラして見えた。
グラウンドには相手チームの選手しか見当たらなかった。
どうやらビジターのチームの練習時間の様子である。
試合開始三十分前になると、この日のオーダーが発表された。
多城選手はいつもと同じ四番サードで出場する。
オーダーが発表される頃になって、ようやくホームのドルフィンズの選手が現れた。
これから守備練習が始まるらしい。
この時間になると、大分薄暗くなっていて、ナイター照明で人工芝の緑と空の暗さとのコントラストがはっきりしてきた。
グラウンドだけが巨大なスポットライトを浴びて浮かび上がっている様である。
一回の裏ランナー一人を置いて多城選手に打順が回った。
その初球をいきなりレフトスタンドの上段に叩き込んだ。
これでホームラン王は確定である。
やっぱりあっち側に入れば良かった。
と仲間の何人かは文句を言っていたが、あっち側に居たとしても、ホームランボールをキャッチできたとは限らない。
それより、もう一本打てば単独のホームラン王である。
もう一本打って欲しい!
しかし二打席目と三打席目は三振に倒れてしまった。
四打席目、恐らく今シーズン最後の打席になるだろう。
その初球、多城選手のバットから弾かれた打球は夜空に高々と舞い上がった。
これは振り遅れの内野フライだ。
と思ったその打球が、いつまでも落ちてこない。
僕はポカンと口を開け、夜空を長い時間見上げていたような気がする。
ゆっくりと放物線を描いた打球は、やがて僕が差し出したグローブの中に納まった。
これで単独のホームラン王だっ!
しかもそのボールが僕のところに飛んで来た!
それをエラーせずに捕れた!
ちょっと小さくて捕りづらいグローブだけど、今まで練習を積み重ねてきて良かった!
様々な感情が次々と巻き起こって興奮が治まらないで居るところに、何やら球場関係のお兄さんが近付いてきた。
「実は今のホームランが多城選手の通算100号なので、球団のほうでボールを預かりに来たんだけど……」
あぁそうなのか。
100号の記念のホームランでもあったのかっ!
それを僕がキャッチするとは!
「君、名前は何て言うの?」
「水野冬樹です」
「どんな字?」
「春夏秋冬の冬に、樹木の樹です」
「将来何になりたい?」
「プロ野球選手ですっ!」
って、今まで考えたことは無かったのだが、つい勢いで言ってしまった……
「じゃぁこのボールの代わりに記念品を持ってくるから、ちょっとここで待っててね」
そう言ってお兄さんはホームランボールを持って内野のほうに歩いて行った。
しばらくして、お兄さんが戻ってくると、多城選手のサインボールを持っていた。
記念のボールと引き換えに多城選手が書いてくれたそうだ。
そこには「冬樹君 プロ野球選手になれるように 頑張れ」と書かれていた。
それまではクラスの野球部で、遊びで野球を楽しんでいたのだが、この日から真剣にプロ野球選手、いや、ドルフィンズの選手になりたい。
と考えるようになった。
元々多城選手は応援していたが、弱いドルフィンズはあまり好きではなかった。
でも、初めて球場に来て考えが変わった。
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