8 / 16
二見双葉(4)
しおりを挟む
「……二見さんが、死んだ?」
さっきまでそこにいたはずの彼女が死んだなんて嘘。絶対に嘘。
私はまるで駄々を捏ねる子供みたいに(某人気キャラクターちいさいかわいいみたいに)「やだ……やだ……」と言って、何度も首を横に振ってみせた。
「そこにいたら危ないよ。きみまで下に落ちちゃうよ」
そんなふうに言われても急激な疲労感で立ち上がることすらできない私は、またしてもフルフルと首を横に振る。
すると、しょうがないなと言わんばかりにこちらに近付いてきて、いきなり腰の辺りをグッと持ち上げてくるもんだから、思いもよらない出来事にぽかんと口が開いてしまう。
見た目は華奢で、見方によっては貧相にも見えるのに、軽々と女の子を持ち上げちゃうとかなんか意外。
ちょんと地面に両足が着地すると、「歩けないなら下まで抱っこしていくけど」などと言われたもんだから、十六歳にもなって抱っこはちょっと……と思い、気付けばやんわりと断っていた。
自分の足で一階まで階段をトボトボと降りていくと、地面が雪でびっしりと埋まっていて、彼女の姿が見えないでいる。
本当に彼女は死んだのだろうか。いくら気になるとはいえ、積もる雪をスコップ片手に掘り起こす勇気もないけれど。
なら、雪が溶けるのを待てば出てくるのだろうか。
なんて恐ろしいことを想像したりする。
そもそもどうして急に死ぬ程長い螺旋階段が出てきたり、冬でもないのに積もる程雪が降りだしたりしたんだろう。
例えば彼女の死を隠蔽する為に、お兄さんがわざとなんらかの力を使って雪を降らせたんだとしたら。例えば人畜無害な顔をして、実は生粋のサイコパスお兄さんだったとしたら。
此処は現実の世界のはずなのに、次から次へと夢のようなことばかり起きている。
だからかな、さっきから変な妄想ばかりしてしまうのは。
部屋に戻ると室内が暖かくなっていた。多分、外の気温に合わせて室内のクーラーが自動で稼働する仕組みになっているんだと思う。立て続けに異様な出来事が起きている所為で、この程度の異変では驚かなくなってきたみたい。
「色々あって疲れたよね。眠かったら向こうの部屋に布団を敷くから遠慮しないで」
確かに疲労感はやばいけど、知り合ったばかりの男の人の家で眠るなんて、私もそこまで馬鹿じゃない。自分の身は自分で守らなきゃ。
「ふ、二見さんは……本当に、死んだんですか……」
「うん、死んだよ。あれはもう助からないと思う。正直なところ、僕も知らなかったんだけど、なんていうのかな……そう、ドッペルゲンガーって知ってる? 自分とそっくりな存在が現れて死を死を招くという言い伝えがあるとされてるんだけど、新しい世界と現実の世界。ふたつの異なる世界に同時に存在してる二見双葉が出会ってしまうと、精神が壊れてしまい一時的に無気力状態に陥ったあと、自ら命を絶とうとする。実に面白い化学反応だよね」
ドッペルゲンガーなら私も知っている。だけどそんな非現実的な話で彼女の死を語ってほしくなどなかった。
それに、人の死を面白い化学反応だなんて。やっぱりお兄さんは生粋のサイコパスお兄さんなのだろうか。
「あ、新しい世界には、自分と同じ顔をしたドッペルゲンガー……の、ようなものが、必ず存在している……ということですか?」
「本当は唯一無二の世界を作りたかったんだけど、神様もそこまで頭が回らなかったんだろう。どうしても同じ顔をした人間が出来上がってしまったみたいなんだ」
神様だなんて比喩表現を使ってるけど、新しい世界を作りだしたのはお兄さんなんだよね。お兄さんはどうして新しい世界を作ろうと思ったんだろう。どうやって新しい世界を作りだしたんだろう。分からないことが多すぎて、何から聞けばいいのか分からない。
それにもし見た目が私と瓜二つの存在を私が見つけてしまったら、私も彼女のように精神が壊れてしまうのだろうか。そして私も彼女のように。
そう思うと、迂闊に新しい世界へ出入りしない方がいいような気がしてきた。いつかばったり出会ってしまったら、自分がどうなってしまうのか分からないもの。
恐怖で顔が強張っていると、お兄さんが黒いマグカップ片手に私のところにやってくる。
「そんなに怖がらないで。ドッペルゲンガーに遭遇する確率はゼロに等しい。二見双葉のような事例は初めてなんだ」
今までなかったからって、これからもないとは限らない。もしかしたら彼女の死をきっかけに、今回のような事例が増えていくのかもしれないし。
「……僕のことは警戒しててもいいよ。でも、新しい世界のことは恐れないであげてほしい。彼等もまた、僕達と同じように生きてるんだ。生きてるだけなのに拒絶されたらどう感じるか、きみにだって分かるだろう」
例えば日本と海外、男と女、健常者と身体障害者。生まれも育ちも違うけど、それだけで拒絶されてしまえば傷付くに決まっている。世界線が違うだけで、たまたま不幸な事件が起きてしまっただけで、邪険にするのは違うんだ。
それは分かる。分かるけど。
「……どうして……二見さんを、助けてくれなかったんですか……どうして、面白いとか言えるんですか」
あんな事例、初めてならなおさら助けなきゃと思うはず。新しい世界の管理人なら、創設者なら助けるのが義務のはず。
それなのにお兄さんは助けてくれなかった。面白いと言って黙って見てた。
理解不能。蛙化現象。これが例えば日常茶飯事でむしろこうなるのが当たり前なんだとしたら、それでも本当は嫌だけど、お兄さんの感覚が麻痺してしまうのも無理はないとまだ納得がいく。
だけどそういうわけではないとなると、お兄さんの言動は理解に苦しむ。いったいどうしてそうなるの。どうしてお兄さんは平気なの。
人が一人死んでるんだよ? 上から落ちてきたんだよ? どうして平常心でいられるの?
分かんない分かんない分かんない。
「あの異音はね、たまに聞こえるんだ。あの音を出したあと、その子は必ず壊れちゃうの。だからアイドルの二見双葉も今頃壊れてると思う。助からないって、分かるから、だから急におかしくなった二見双葉もきっと駄目になるんだろうなって。面白いって言ったのはごめんね。流石に失礼だった」
納得はしたくない。したくないけど、今の話を聞いて納得してしまった自分がいる。私も何処か、おかしくなってしまったのかな。素直に謝ってくれたんだしもういいか、なんて思ってる。変かな、変だよね。変だ、私。新しい世界に触れたことで毒気に当てられているのかも。
「これに懲りずにまたきてよ。また僕と一緒に新しい世界を探検しよう。きみにとって、いい刺激になると思う」
変な人。頭のネジが外れてるみたい。こういう人とは関わっちゃ駄目。
頭では分かっているのにどうしてだろう、拒絶できないのは。
お兄さんに渡されたマグカップに口を付けると、ちょっぴり苦い珈琲の味がした。
さっきまでそこにいたはずの彼女が死んだなんて嘘。絶対に嘘。
私はまるで駄々を捏ねる子供みたいに(某人気キャラクターちいさいかわいいみたいに)「やだ……やだ……」と言って、何度も首を横に振ってみせた。
「そこにいたら危ないよ。きみまで下に落ちちゃうよ」
そんなふうに言われても急激な疲労感で立ち上がることすらできない私は、またしてもフルフルと首を横に振る。
すると、しょうがないなと言わんばかりにこちらに近付いてきて、いきなり腰の辺りをグッと持ち上げてくるもんだから、思いもよらない出来事にぽかんと口が開いてしまう。
見た目は華奢で、見方によっては貧相にも見えるのに、軽々と女の子を持ち上げちゃうとかなんか意外。
ちょんと地面に両足が着地すると、「歩けないなら下まで抱っこしていくけど」などと言われたもんだから、十六歳にもなって抱っこはちょっと……と思い、気付けばやんわりと断っていた。
自分の足で一階まで階段をトボトボと降りていくと、地面が雪でびっしりと埋まっていて、彼女の姿が見えないでいる。
本当に彼女は死んだのだろうか。いくら気になるとはいえ、積もる雪をスコップ片手に掘り起こす勇気もないけれど。
なら、雪が溶けるのを待てば出てくるのだろうか。
なんて恐ろしいことを想像したりする。
そもそもどうして急に死ぬ程長い螺旋階段が出てきたり、冬でもないのに積もる程雪が降りだしたりしたんだろう。
例えば彼女の死を隠蔽する為に、お兄さんがわざとなんらかの力を使って雪を降らせたんだとしたら。例えば人畜無害な顔をして、実は生粋のサイコパスお兄さんだったとしたら。
此処は現実の世界のはずなのに、次から次へと夢のようなことばかり起きている。
だからかな、さっきから変な妄想ばかりしてしまうのは。
部屋に戻ると室内が暖かくなっていた。多分、外の気温に合わせて室内のクーラーが自動で稼働する仕組みになっているんだと思う。立て続けに異様な出来事が起きている所為で、この程度の異変では驚かなくなってきたみたい。
「色々あって疲れたよね。眠かったら向こうの部屋に布団を敷くから遠慮しないで」
確かに疲労感はやばいけど、知り合ったばかりの男の人の家で眠るなんて、私もそこまで馬鹿じゃない。自分の身は自分で守らなきゃ。
「ふ、二見さんは……本当に、死んだんですか……」
「うん、死んだよ。あれはもう助からないと思う。正直なところ、僕も知らなかったんだけど、なんていうのかな……そう、ドッペルゲンガーって知ってる? 自分とそっくりな存在が現れて死を死を招くという言い伝えがあるとされてるんだけど、新しい世界と現実の世界。ふたつの異なる世界に同時に存在してる二見双葉が出会ってしまうと、精神が壊れてしまい一時的に無気力状態に陥ったあと、自ら命を絶とうとする。実に面白い化学反応だよね」
ドッペルゲンガーなら私も知っている。だけどそんな非現実的な話で彼女の死を語ってほしくなどなかった。
それに、人の死を面白い化学反応だなんて。やっぱりお兄さんは生粋のサイコパスお兄さんなのだろうか。
「あ、新しい世界には、自分と同じ顔をしたドッペルゲンガー……の、ようなものが、必ず存在している……ということですか?」
「本当は唯一無二の世界を作りたかったんだけど、神様もそこまで頭が回らなかったんだろう。どうしても同じ顔をした人間が出来上がってしまったみたいなんだ」
神様だなんて比喩表現を使ってるけど、新しい世界を作りだしたのはお兄さんなんだよね。お兄さんはどうして新しい世界を作ろうと思ったんだろう。どうやって新しい世界を作りだしたんだろう。分からないことが多すぎて、何から聞けばいいのか分からない。
それにもし見た目が私と瓜二つの存在を私が見つけてしまったら、私も彼女のように精神が壊れてしまうのだろうか。そして私も彼女のように。
そう思うと、迂闊に新しい世界へ出入りしない方がいいような気がしてきた。いつかばったり出会ってしまったら、自分がどうなってしまうのか分からないもの。
恐怖で顔が強張っていると、お兄さんが黒いマグカップ片手に私のところにやってくる。
「そんなに怖がらないで。ドッペルゲンガーに遭遇する確率はゼロに等しい。二見双葉のような事例は初めてなんだ」
今までなかったからって、これからもないとは限らない。もしかしたら彼女の死をきっかけに、今回のような事例が増えていくのかもしれないし。
「……僕のことは警戒しててもいいよ。でも、新しい世界のことは恐れないであげてほしい。彼等もまた、僕達と同じように生きてるんだ。生きてるだけなのに拒絶されたらどう感じるか、きみにだって分かるだろう」
例えば日本と海外、男と女、健常者と身体障害者。生まれも育ちも違うけど、それだけで拒絶されてしまえば傷付くに決まっている。世界線が違うだけで、たまたま不幸な事件が起きてしまっただけで、邪険にするのは違うんだ。
それは分かる。分かるけど。
「……どうして……二見さんを、助けてくれなかったんですか……どうして、面白いとか言えるんですか」
あんな事例、初めてならなおさら助けなきゃと思うはず。新しい世界の管理人なら、創設者なら助けるのが義務のはず。
それなのにお兄さんは助けてくれなかった。面白いと言って黙って見てた。
理解不能。蛙化現象。これが例えば日常茶飯事でむしろこうなるのが当たり前なんだとしたら、それでも本当は嫌だけど、お兄さんの感覚が麻痺してしまうのも無理はないとまだ納得がいく。
だけどそういうわけではないとなると、お兄さんの言動は理解に苦しむ。いったいどうしてそうなるの。どうしてお兄さんは平気なの。
人が一人死んでるんだよ? 上から落ちてきたんだよ? どうして平常心でいられるの?
分かんない分かんない分かんない。
「あの異音はね、たまに聞こえるんだ。あの音を出したあと、その子は必ず壊れちゃうの。だからアイドルの二見双葉も今頃壊れてると思う。助からないって、分かるから、だから急におかしくなった二見双葉もきっと駄目になるんだろうなって。面白いって言ったのはごめんね。流石に失礼だった」
納得はしたくない。したくないけど、今の話を聞いて納得してしまった自分がいる。私も何処か、おかしくなってしまったのかな。素直に謝ってくれたんだしもういいか、なんて思ってる。変かな、変だよね。変だ、私。新しい世界に触れたことで毒気に当てられているのかも。
「これに懲りずにまたきてよ。また僕と一緒に新しい世界を探検しよう。きみにとって、いい刺激になると思う」
変な人。頭のネジが外れてるみたい。こういう人とは関わっちゃ駄目。
頭では分かっているのにどうしてだろう、拒絶できないのは。
お兄さんに渡されたマグカップに口を付けると、ちょっぴり苦い珈琲の味がした。
0
あなたにおすすめの小説
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
教養が足りない、ですって
たくわん
恋愛
侯爵令嬢エリーゼは、公爵家の長男アレクシスとの婚約披露宴で突然婚約破棄される。理由は「教養が足りず、公爵夫人として恥ずかしい」。社交界の人々の嘲笑の中、エリーゼは静かに会場を去る。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる