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救い編
第1話戦いへの招待状
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ライダーが倒されてから3日後。
ヒメの家にとある本が届く。
別に抽選を受けた訳ではない。
ネットショッピングで買った物でもない。
とりあえずラノベらしいのでオタクである中2の二女のコサメが所有する事に。
夕ご飯を食べ終え、食器を洗い場に置き、リビングのソファーに腰掛け、コサメは早速本を読み始める。
食器を洗う20歳の長男、キシタはその光景に心配の表情を浮かべる。
そんなキシタにヒメは喋り出す。
「きしにぃ。どうしたの。そんな顔をして」
「いっ、いや。なんでもない」
「そう、なら良いんだけど。じゃあ先にお風呂に入るね」
そう言って、風呂に入る準備をするため、2階の自分の部屋に行こうとする。
「ちょっと待て」
父に呼び止められ、後ろを振り返る。
「なに?」
「最近ヒメの部屋から物音が聞こえたり女の子の声が聞こえて来たりするんだが、なにかあったのか」
「えっ、もしかしてだけどやっぱりポルターガイストがいるのかな?」
「冗談はやめろ。そんなのがいる訳ないだろう。ヒメ。なにか隠してるだろう。お父さんに言ってみろ」
「それは・・・・」
「やめろよお父さん。ヒメだって思春期だぜ。それ以上の捜索はヤボって奴だ」
「そうだよ。女の子だってね、いやらしい事ぐらいするよ」
「コサメ、それは言わなくていい」
「なんでよ。女の子だって男の子だっていやらしい事するじゃない」
「それはそうだがフォローの仕方が悪いんだよ」
「とにかくだ。ヒメ、お前は声の正体をお父さんに見せるまで1人での外出を禁止する」
「えっ」
「話は以上。風呂に入って来い」
父に言われるがまま2階に登り、パジャマと下着を持って1階に降り、風呂場前でパジャマと下着をカゴに置く。
すると不自然に包帯と服、ナイフとハンドガンが床にキレイに置かれていてそれにため息を吐き、ドアのカギをかける。
洗濯機に服を入れ、ガラガラと風呂場に入る。
先に風呂に入ってる人物に再びため息を吐く。
白くって長いボサボサの髪、血の様に赤き瞳、幼い風貌の少女が湯船に入っている。
「ヘルプ。勝手に部屋からでないでって言ってるじゃん」
「だってヒメがあのひき逃げ野郎に殺されかけたんでしょ」
「なんでそんな事分かるのよ」
「私にはヒメの行動が丸わかりのスキルがあるんだから。それにたとえヒメが地の果てに行ってもテレポートでそばにいるんだから」
そう言われながら、シャンプーで髪を洗う。
「私は戦わない。遺産なんて興味ないし、殺されるのは絶対いや」
「でも戦わなきゃ一方的に殺しにかかられる。私の本を持っていれば、デビルとの戦闘になったとしても、私がヒメを助けられる」
「だけど、ヘルプの事なんかバレかかってるんだよね」
「それはなんで」
「一緒に話をするじゃない。それに聞き耳を立てられたみたいでね。1人での外出を禁止されちゃったの」
「それはとてもまずい。デビルフェイスを持ってる者はデビルフェイスの位置が分かる。ひき逃げ野郎がヒメを殺そうとしたのは、デビルフェイスを持っていた痕跡から察知したからだと思う。もし家にずっといたら家族にも被害が及ぶ」
泡をシャワーで洗い流し、タオルにソープをつけ、体を洗い始める。
「コサメがもらった奴もおそらくデビルフェイスシリーズ。家族で持っているのは3人と言う訳よね」
ヒメが言いたい3人目とは兄のキシタである。
デビルフェイスを見た時、知っている様な表情をしていた。
つまりキシタもデビルフェイスの所持者と言う事になる。
だがそれをヘルプは否定する様に首を横に振る。
「うーうん、4人だよ。お母さんかお父さんが持ってる。しかもこの感じアタリの気配がする」
「家族で殺し合え、なんて残酷な事はない?」
「それだったらとっくに誰かが実行してるでしょう」
「そうだよね。家族だもんね」
体を洗い終わり、湯船に浸かる。
ヘルプも浸かっているせいかお湯が溢れ出す。
「なんか慣れちゃた。ヘルプとお風呂入るの」
「えー、もうドキドキしてくれないの?」
「女子と入るのはコサメで慣れてるしなー」
「そんなもん?」
「そんなもん。とにかく体を拭いて、服を着て、武器をしまったら、ブックエスケープで2階の私の部屋に戻って。私はもうちょっと1階にいるから、本でおとなしくするのよ」
「分かった」
話し合いを終え、ヒメとヘルプはゆっくりと風呂に浸かった。
食器洗いを終え、キシタは手の泡を洗い流し、タオルで拭き、ソファーに座り、テレビを見る。
映っているのは全国で起きている怪奇な死についての特番だった。
「何年も起きてるわよね。まったく犯人はいつになれば捕まるのかしら」
「今さらこんな特番をやってもなんの解決にもならない。まあこれで警察も焦り出すだろうな」
「でも警察も太刀打ちできなくて軍隊が動いてるらしいけど、手を焼いてるみたいだ」
話し合っている3人についていけずコサメは本を読み続けるのだった。
ヒメの家にとある本が届く。
別に抽選を受けた訳ではない。
ネットショッピングで買った物でもない。
とりあえずラノベらしいのでオタクである中2の二女のコサメが所有する事に。
夕ご飯を食べ終え、食器を洗い場に置き、リビングのソファーに腰掛け、コサメは早速本を読み始める。
食器を洗う20歳の長男、キシタはその光景に心配の表情を浮かべる。
そんなキシタにヒメは喋り出す。
「きしにぃ。どうしたの。そんな顔をして」
「いっ、いや。なんでもない」
「そう、なら良いんだけど。じゃあ先にお風呂に入るね」
そう言って、風呂に入る準備をするため、2階の自分の部屋に行こうとする。
「ちょっと待て」
父に呼び止められ、後ろを振り返る。
「なに?」
「最近ヒメの部屋から物音が聞こえたり女の子の声が聞こえて来たりするんだが、なにかあったのか」
「えっ、もしかしてだけどやっぱりポルターガイストがいるのかな?」
「冗談はやめろ。そんなのがいる訳ないだろう。ヒメ。なにか隠してるだろう。お父さんに言ってみろ」
「それは・・・・」
「やめろよお父さん。ヒメだって思春期だぜ。それ以上の捜索はヤボって奴だ」
「そうだよ。女の子だってね、いやらしい事ぐらいするよ」
「コサメ、それは言わなくていい」
「なんでよ。女の子だって男の子だっていやらしい事するじゃない」
「それはそうだがフォローの仕方が悪いんだよ」
「とにかくだ。ヒメ、お前は声の正体をお父さんに見せるまで1人での外出を禁止する」
「えっ」
「話は以上。風呂に入って来い」
父に言われるがまま2階に登り、パジャマと下着を持って1階に降り、風呂場前でパジャマと下着をカゴに置く。
すると不自然に包帯と服、ナイフとハンドガンが床にキレイに置かれていてそれにため息を吐き、ドアのカギをかける。
洗濯機に服を入れ、ガラガラと風呂場に入る。
先に風呂に入ってる人物に再びため息を吐く。
白くって長いボサボサの髪、血の様に赤き瞳、幼い風貌の少女が湯船に入っている。
「ヘルプ。勝手に部屋からでないでって言ってるじゃん」
「だってヒメがあのひき逃げ野郎に殺されかけたんでしょ」
「なんでそんな事分かるのよ」
「私にはヒメの行動が丸わかりのスキルがあるんだから。それにたとえヒメが地の果てに行ってもテレポートでそばにいるんだから」
そう言われながら、シャンプーで髪を洗う。
「私は戦わない。遺産なんて興味ないし、殺されるのは絶対いや」
「でも戦わなきゃ一方的に殺しにかかられる。私の本を持っていれば、デビルとの戦闘になったとしても、私がヒメを助けられる」
「だけど、ヘルプの事なんかバレかかってるんだよね」
「それはなんで」
「一緒に話をするじゃない。それに聞き耳を立てられたみたいでね。1人での外出を禁止されちゃったの」
「それはとてもまずい。デビルフェイスを持ってる者はデビルフェイスの位置が分かる。ひき逃げ野郎がヒメを殺そうとしたのは、デビルフェイスを持っていた痕跡から察知したからだと思う。もし家にずっといたら家族にも被害が及ぶ」
泡をシャワーで洗い流し、タオルにソープをつけ、体を洗い始める。
「コサメがもらった奴もおそらくデビルフェイスシリーズ。家族で持っているのは3人と言う訳よね」
ヒメが言いたい3人目とは兄のキシタである。
デビルフェイスを見た時、知っている様な表情をしていた。
つまりキシタもデビルフェイスの所持者と言う事になる。
だがそれをヘルプは否定する様に首を横に振る。
「うーうん、4人だよ。お母さんかお父さんが持ってる。しかもこの感じアタリの気配がする」
「家族で殺し合え、なんて残酷な事はない?」
「それだったらとっくに誰かが実行してるでしょう」
「そうだよね。家族だもんね」
体を洗い終わり、湯船に浸かる。
ヘルプも浸かっているせいかお湯が溢れ出す。
「なんか慣れちゃた。ヘルプとお風呂入るの」
「えー、もうドキドキしてくれないの?」
「女子と入るのはコサメで慣れてるしなー」
「そんなもん?」
「そんなもん。とにかく体を拭いて、服を着て、武器をしまったら、ブックエスケープで2階の私の部屋に戻って。私はもうちょっと1階にいるから、本でおとなしくするのよ」
「分かった」
話し合いを終え、ヒメとヘルプはゆっくりと風呂に浸かった。
食器洗いを終え、キシタは手の泡を洗い流し、タオルで拭き、ソファーに座り、テレビを見る。
映っているのは全国で起きている怪奇な死についての特番だった。
「何年も起きてるわよね。まったく犯人はいつになれば捕まるのかしら」
「今さらこんな特番をやってもなんの解決にもならない。まあこれで警察も焦り出すだろうな」
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