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救い編
第6話電撃と書いて拳と書く
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朝食を食べるヒメとコサメ。
学校に行く事で友達に会えるコサメと家でダラダラできるヒメ。
どちらともうらやましいところがあるが、ヒメは家族が一緒じゃなければ外に出れず、コサメは勉強を強要される。
(まあ別にヒメ姉だって勉強してるんだし、しかも外出れないとか、やっぱり外出れるの最高だよね)
朝食を食べ終わり「ごちそうさま」と言って、食器を洗い場において、洗面台で歯を磨いて、バックを持って、玄関のドアを開ける。
「行って来ます!」
そう叫んでから、ドアを閉め、カギを閉める。
近頃はロボットスーツが警備している事が多く、市民が迷惑がっている。
と言うのも、コンビニ強盗殺人がこの地域に度々起きているため、それがSNSで話題になっている。デビルの仕業だとしたら。
「コンビニに行けないのは不便だけど、近くにスーパーもあるし、まあ良いか」
中学校につくのにおよそ40分かかる。
道中、車が何台も事故を起こし、警察が出動。だがパトカーまで事故を起こす。
さらにいろんな人が倒れていて、まるで 皆が疫病にかかっている様な状態だ。
(なによこれ)
そう思いながらスーパーの中に逃げ込む。
あたりを見回すと、全員倒れ、死体と化していた。
そんな状況で冷静になれる訳がなく、コサメはどうすれば良いのか分からなくなる。
(なんで、なんでみんな死んでるの? ドッキリ・・・・・じゃないもんね、どうしてこんな)
動揺しつつ、車が突っ込んで来る事を見越し、奥に進む。
「お邪魔しまーす」
おそるおそるバックヤードに入る。
そこにいたのは、ガスマスクを装着し、軍服を着て、禍々しい形状をしたハンドガンを持つ、怪しい人だった。
「あのー、こんなところでコスプレ大会はやってないですよ」
コサメの声に驚き、人は素早く後ろを振り返る。
「貴様、契約者だな」
「契約者? なに中二臭い事言って・・・・・」
続きを言おうとした時だった。
ハンドガンの銃口をコサメに向けてトリガーを引く。
サプレッサーによって最小限に抑えられたプシュと言う音と共に放たれる銃弾。
一瞬の事だ。
コサメのバックから電気を纏った金髪の少女が召喚され、電気で銃弾を弾いた。
「やはり、俺のウイルスは契約者とデビルには効かないからな、すぐに分かる」
状況を理解できないコサメをほったらかし状態で名乗りが始まる。
「俺の名はウイルス、伝染病を暗示する者だ」
「私の名前はスパーク、電気を暗示する者よ」
「ちょっと、私が分かる様にこの状況を説明してよ」
「黙れ新米マスター。お前はただこの戦いを見守っていれば良いのだ!」
「ひっど。知り合って何分も経ってないのにそんな事言わないでくれる」
「はぁー、子どもは嫌いだ。さっき近くの中学校の子どもを病死させておいたのによぉ。まさか子どもに契約者がいるなんて。まあ良い、ここで始末させてもらうぜ」
「えっ、その中学校って。まさか」
この近くにある中学校はコサメの通うところしかない。
つまりウイルスが放った伝染病によって生徒や教師が死んだ。
友達も死んだ。
お気に入りの先生も死んだ。
そう言う事を平然と言われた。
コサメにとって衝撃的な発言だった。
ウイルスは動揺しているコサメに銃口を向けて発砲する。
だが銃弾はスパークの電撃によって焦げ落ちる。
そしてスパークはウイルスに急接近し、電気を纏った拳を叩き込む。
さらに連続パンチと連続キックで、ウイルスを追い込んで行くが、うまくガードされる。
(この威力、ランクBか。油断してるとお陀仏だぜ)
攻撃のラッシュを防ぎながら、攻撃のチャンスを伺う。
だが、攻撃のテンポが変わり、段々とガードが崩れて行く。
その隙を見逃さず、スパークの蹴りが顔面に命中し、大きく吹き飛ばす。
床に叩きつけられるが、すぐ様立ち上がり、ガスマスクの位置を調整し、ひと呼吸する。
「結構良い物くらっちまったぜ」
「褒め言葉どうも。私の攻撃は岩をも砕く。まっ、あなたがなんで私の攻撃を防げるか知らないけど」
「そりゃ悪魔は人間、はたまた岩より頑丈だからな。これぐらい当然だろ」
相手は人間ではない。
それぐらいとっくにコサメとスパークは分かっている。
今更言われる筋合いはなかった。
とっ、コサメがさっき入って来たドアから、微かだが開く音が聞こえる。
そして足音も。
それもゆっくりと歩いている。
「おっと、新しいデビルの登場か」
ウイルスの言うデビルとは。
コサメは後ろを振り返り正体を確認する。
その姿はまるでアメリカの若者の様な風貌で、パーカーを着ており、フードで頭を完全に隠し、スマイルをしている白い仮面で顔を見えない様にしている。
武器にはウイルスが持っているのとは違う6倍スコープが取り付けてある金色のハンドガンと刃渡りおよそ50センチ程のかなり長いサバイバルナイフを所持している。
「お前か、コンビニ強盗殺人の常習犯ってのは」
「そちらは学校をウイルスで混乱に陥れ、その間に金を盗む凶悪犯じゃないですか」
理解が追いつかないコサメに、分かる話題が飛び込んで来た。
「マスター気をつけて。こいつらと戦うから庇ってる余裕ないかも」
「ほーう、今までが庇っていたと言えるのか? ただ攻撃して来ただけに見えたが」
「うっ、うるしゃい! どうせあなたのマスターは3キロギリギリで待機してる臆病者なんでしょう!」
イカレるスパークにため息を吐く謎のデビル。
「それぐらい当たり前の事でしょう。マスターが死んだら元も子もないですからね。まあ初心者にはお決まりの間違いです。デビルは自分を守る者じゃない自分が犯人だと分からない様にする手段、おっと、死ぬ相手に少し喋りすぎましたかね」
「その前に名を名乗れ、それがデビルのルールだ」
「そうでしたね。私の名前はコイン。金を暗示する者です。正直言いましょう、ガスマスクのあなたのおかげで仕事が簡単に済みました。だが、気にくわない!」
「俺はウイルス、伝染病を暗示する者だ」
「私の名前はスパーク、電気を暗示する者よ」
全員名乗りが終わったところで、スパークは電気を全身に纏い、ウイルスはハンドガンの銃口をスパークに向け、コインはハンドガンの銃口をウイルスに向けた。
学校に行く事で友達に会えるコサメと家でダラダラできるヒメ。
どちらともうらやましいところがあるが、ヒメは家族が一緒じゃなければ外に出れず、コサメは勉強を強要される。
(まあ別にヒメ姉だって勉強してるんだし、しかも外出れないとか、やっぱり外出れるの最高だよね)
朝食を食べ終わり「ごちそうさま」と言って、食器を洗い場において、洗面台で歯を磨いて、バックを持って、玄関のドアを開ける。
「行って来ます!」
そう叫んでから、ドアを閉め、カギを閉める。
近頃はロボットスーツが警備している事が多く、市民が迷惑がっている。
と言うのも、コンビニ強盗殺人がこの地域に度々起きているため、それがSNSで話題になっている。デビルの仕業だとしたら。
「コンビニに行けないのは不便だけど、近くにスーパーもあるし、まあ良いか」
中学校につくのにおよそ40分かかる。
道中、車が何台も事故を起こし、警察が出動。だがパトカーまで事故を起こす。
さらにいろんな人が倒れていて、まるで 皆が疫病にかかっている様な状態だ。
(なによこれ)
そう思いながらスーパーの中に逃げ込む。
あたりを見回すと、全員倒れ、死体と化していた。
そんな状況で冷静になれる訳がなく、コサメはどうすれば良いのか分からなくなる。
(なんで、なんでみんな死んでるの? ドッキリ・・・・・じゃないもんね、どうしてこんな)
動揺しつつ、車が突っ込んで来る事を見越し、奥に進む。
「お邪魔しまーす」
おそるおそるバックヤードに入る。
そこにいたのは、ガスマスクを装着し、軍服を着て、禍々しい形状をしたハンドガンを持つ、怪しい人だった。
「あのー、こんなところでコスプレ大会はやってないですよ」
コサメの声に驚き、人は素早く後ろを振り返る。
「貴様、契約者だな」
「契約者? なに中二臭い事言って・・・・・」
続きを言おうとした時だった。
ハンドガンの銃口をコサメに向けてトリガーを引く。
サプレッサーによって最小限に抑えられたプシュと言う音と共に放たれる銃弾。
一瞬の事だ。
コサメのバックから電気を纏った金髪の少女が召喚され、電気で銃弾を弾いた。
「やはり、俺のウイルスは契約者とデビルには効かないからな、すぐに分かる」
状況を理解できないコサメをほったらかし状態で名乗りが始まる。
「俺の名はウイルス、伝染病を暗示する者だ」
「私の名前はスパーク、電気を暗示する者よ」
「ちょっと、私が分かる様にこの状況を説明してよ」
「黙れ新米マスター。お前はただこの戦いを見守っていれば良いのだ!」
「ひっど。知り合って何分も経ってないのにそんな事言わないでくれる」
「はぁー、子どもは嫌いだ。さっき近くの中学校の子どもを病死させておいたのによぉ。まさか子どもに契約者がいるなんて。まあ良い、ここで始末させてもらうぜ」
「えっ、その中学校って。まさか」
この近くにある中学校はコサメの通うところしかない。
つまりウイルスが放った伝染病によって生徒や教師が死んだ。
友達も死んだ。
お気に入りの先生も死んだ。
そう言う事を平然と言われた。
コサメにとって衝撃的な発言だった。
ウイルスは動揺しているコサメに銃口を向けて発砲する。
だが銃弾はスパークの電撃によって焦げ落ちる。
そしてスパークはウイルスに急接近し、電気を纏った拳を叩き込む。
さらに連続パンチと連続キックで、ウイルスを追い込んで行くが、うまくガードされる。
(この威力、ランクBか。油断してるとお陀仏だぜ)
攻撃のラッシュを防ぎながら、攻撃のチャンスを伺う。
だが、攻撃のテンポが変わり、段々とガードが崩れて行く。
その隙を見逃さず、スパークの蹴りが顔面に命中し、大きく吹き飛ばす。
床に叩きつけられるが、すぐ様立ち上がり、ガスマスクの位置を調整し、ひと呼吸する。
「結構良い物くらっちまったぜ」
「褒め言葉どうも。私の攻撃は岩をも砕く。まっ、あなたがなんで私の攻撃を防げるか知らないけど」
「そりゃ悪魔は人間、はたまた岩より頑丈だからな。これぐらい当然だろ」
相手は人間ではない。
それぐらいとっくにコサメとスパークは分かっている。
今更言われる筋合いはなかった。
とっ、コサメがさっき入って来たドアから、微かだが開く音が聞こえる。
そして足音も。
それもゆっくりと歩いている。
「おっと、新しいデビルの登場か」
ウイルスの言うデビルとは。
コサメは後ろを振り返り正体を確認する。
その姿はまるでアメリカの若者の様な風貌で、パーカーを着ており、フードで頭を完全に隠し、スマイルをしている白い仮面で顔を見えない様にしている。
武器にはウイルスが持っているのとは違う6倍スコープが取り付けてある金色のハンドガンと刃渡りおよそ50センチ程のかなり長いサバイバルナイフを所持している。
「お前か、コンビニ強盗殺人の常習犯ってのは」
「そちらは学校をウイルスで混乱に陥れ、その間に金を盗む凶悪犯じゃないですか」
理解が追いつかないコサメに、分かる話題が飛び込んで来た。
「マスター気をつけて。こいつらと戦うから庇ってる余裕ないかも」
「ほーう、今までが庇っていたと言えるのか? ただ攻撃して来ただけに見えたが」
「うっ、うるしゃい! どうせあなたのマスターは3キロギリギリで待機してる臆病者なんでしょう!」
イカレるスパークにため息を吐く謎のデビル。
「それぐらい当たり前の事でしょう。マスターが死んだら元も子もないですからね。まあ初心者にはお決まりの間違いです。デビルは自分を守る者じゃない自分が犯人だと分からない様にする手段、おっと、死ぬ相手に少し喋りすぎましたかね」
「その前に名を名乗れ、それがデビルのルールだ」
「そうでしたね。私の名前はコイン。金を暗示する者です。正直言いましょう、ガスマスクのあなたのおかげで仕事が簡単に済みました。だが、気にくわない!」
「俺はウイルス、伝染病を暗示する者だ」
「私の名前はスパーク、電気を暗示する者よ」
全員名乗りが終わったところで、スパークは電気を全身に纏い、ウイルスはハンドガンの銃口をスパークに向け、コインはハンドガンの銃口をウイルスに向けた。
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