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救い編
第5話裏切りの剣 勝利の剣
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火炎弾を放ち、その隙に自然発火の準備を整えるファイヤーだったが、ブレイドの鎧は硬く、そのまま突っ込んで来る。
アロンダイトとエクスカリバーの振りをバックステップで交わし、火炎放射を放つ。
「甘い!」
次元の裂け目から複数の剣が発射され、それを左にジェット噴射で交わす。
ところがさらに次元の裂け目から薙刀が発射、ファイヤーの腕に突き刺さる。
だがそれがどうしたと言わんばかりにすぐ様薙刀を引き抜き、自然発火を狙う。
そうはさせじとブレイドはアロンダイトの力を解放する。
闇のオーラを放出し始め、それに合わせアロンダイトを振りかぶる。
振り下ろされた瞬間、放たれる闇が、ファイヤーに襲いかかる。
躱そうとするが、間に合わず、闇をまともに受け、大きく吹き飛ばされる。
全身が傷つけられ、血吹雪を上げた。
「普通の人間であるランスロットにはこの技は何回も使えないだろう。だがデビルである私は無限に使える」
「だがその技には3秒と言う隙がある。俺の炎の発現に1.5秒。その差を埋められるかなぁ?」
そう言ってファイヤーは自然発火を実行する。
するとブレイドの全身が内側から燃え始める。
「ハッハッハッハッ、終わりだ。俺の炎は悪魔の炎、お前の鎧がいくら強くて硬くても、内側からなら関係ないんだよ!」
「勝利を確信し、吠える愚か者め! 勝利の女神は私に微笑んでいる!」
次元の裂け目から放たれる複数の剣。
それに気づかずファイヤーの背中、足を貫通し、驚く。
ブレイドはアロンダイトとエクスカリバーの力を解放し、振りかぶる。
「拘束せよ、鎖鎌!」
次元の裂け目から鎖鎌が発射され、ファイヤーを拘束する。
「この戦いは勝利する。次の戦いも勝利する。そのために死ね! エクスカリバー、アロンダイトー!」
振り下ろされたその時、刃から放たれる光と闇。
それが合わさった時、混沌に見える。
(俺がやられる。そうだ。最初からマスターの方を狙っておけば俺達の勝ちだったのに、ドジっちまったぜ)
ファイヤーは後悔をしながら負けを認め、混沌に飲まれ、死亡した。
これによってカズオは遺産を相続する権利を剥奪された。
ため息を吐き、酒の勢いで真っ正面から戦いに挑んだ事に後悔する。
最初から知っていた。不意打ちが1番の勝ち筋だと。
デビルを召喚される前にマスターであるキシタを仕留めれば・・・、いやそんな事はできない。
(大事な後輩を殺す事が1番やっちゃいけない事だと、ためらっちまったのがいけなかったのかねぇ)
デビルを倒し剥奪できればそれで良い。
そんな甘い考え方でキシタとブレイドのコンビに勝てると思ってしまった自分に嫌気がさす。
ファイヤーは2度と戻って来ず、ただの凡人になってしまった。
〈炎の殺人〉が消滅し、それを見て、アイドルは笑みを浮かべる。
「ウィナーブレイド。いやー自然発火をくらった時はどうなるかと思ったけど、なんとか勝てたね」
アイドルの声にブレイドは応答しない。
「まさか、立ったまま死んでる!?」
「な訳ないだろう。ブレイド、早く本に戻れ。自然発火で喉がやられてるんだろ」
キシタにそう言われ、コクリと頷く。
バックから〈刃の殺人〉を取り出し、ブレイドを回収する。
それに合わせ固有結界を解除し、居酒屋の傍に戻る。
「先輩、俺はあなたを許します。俺を殺させ様としたのは事実です。ですけど。今殺したって意味がないですから」
キシタはそう言い放ち、その場を立ち去った。
次の朝、母が作った朝食を食べるキシタにとんでもないニュースが飛び込んで来た。
なんとカズオが軍隊に射殺されたと言う。
確かにカズオはファイヤーに何人も殺させた。
しかし〈炎の殺人〉は消滅した事で証拠は消えたはず。
(あの時を見られたのか)
おそらくあの夜、召喚の瞬間を巡回中に見られたのだろう。
つまりキシタとブレイドの事も見られた。
これはまずいと思う。
だがニュースはこう報道する。
「一般人を撃ったとして兵士を逮捕しました。この事について軍隊は『兵士は真っ当な判断で罪人を射殺した。逮捕された理由が分からない』と語り、波紋を広げています」
そう言って、キャスターは次の事件の事を報道し始める。
キシタはニュースを見て、この戦いについて改めて思い知らされた。
敵はデビルを持つマスターだけじゃない。アイドルが言った通り、軍隊も関わり始めている。
例え戦いに負け、遺産を相続する権利を剥奪されても、軍隊は容赦なく殺しに来る。
そんな恐怖に怯えながら、同じくデビルフェイスを持つ父の姿を見る。
「お父さん」
「うん?、どうした」
「射殺された人、俺の上司なんだ」
「そうか、惜しい人を亡くしたな」
「良い上司だったよ。別に都合良いとか、そんなんじゃないんだ。本当に良い人だったんだよ。バンダさんは」
「そんな人が軍人に殺されるなんてなぁ」
父は立ち上がりながらそう言って、食器を洗い場に運び、水をかける。
「今日も仕事なんだ。気をつけて行かなきゃな」
「うん、そうだね」
キシタは立ち上がり、食器を洗い場において、水をかける。
分かっているのだ、自分達2人がデビルフェイスを持つマスター同士だと、そして同盟を結んでいる事も。
アロンダイトとエクスカリバーの振りをバックステップで交わし、火炎放射を放つ。
「甘い!」
次元の裂け目から複数の剣が発射され、それを左にジェット噴射で交わす。
ところがさらに次元の裂け目から薙刀が発射、ファイヤーの腕に突き刺さる。
だがそれがどうしたと言わんばかりにすぐ様薙刀を引き抜き、自然発火を狙う。
そうはさせじとブレイドはアロンダイトの力を解放する。
闇のオーラを放出し始め、それに合わせアロンダイトを振りかぶる。
振り下ろされた瞬間、放たれる闇が、ファイヤーに襲いかかる。
躱そうとするが、間に合わず、闇をまともに受け、大きく吹き飛ばされる。
全身が傷つけられ、血吹雪を上げた。
「普通の人間であるランスロットにはこの技は何回も使えないだろう。だがデビルである私は無限に使える」
「だがその技には3秒と言う隙がある。俺の炎の発現に1.5秒。その差を埋められるかなぁ?」
そう言ってファイヤーは自然発火を実行する。
するとブレイドの全身が内側から燃え始める。
「ハッハッハッハッ、終わりだ。俺の炎は悪魔の炎、お前の鎧がいくら強くて硬くても、内側からなら関係ないんだよ!」
「勝利を確信し、吠える愚か者め! 勝利の女神は私に微笑んでいる!」
次元の裂け目から放たれる複数の剣。
それに気づかずファイヤーの背中、足を貫通し、驚く。
ブレイドはアロンダイトとエクスカリバーの力を解放し、振りかぶる。
「拘束せよ、鎖鎌!」
次元の裂け目から鎖鎌が発射され、ファイヤーを拘束する。
「この戦いは勝利する。次の戦いも勝利する。そのために死ね! エクスカリバー、アロンダイトー!」
振り下ろされたその時、刃から放たれる光と闇。
それが合わさった時、混沌に見える。
(俺がやられる。そうだ。最初からマスターの方を狙っておけば俺達の勝ちだったのに、ドジっちまったぜ)
ファイヤーは後悔をしながら負けを認め、混沌に飲まれ、死亡した。
これによってカズオは遺産を相続する権利を剥奪された。
ため息を吐き、酒の勢いで真っ正面から戦いに挑んだ事に後悔する。
最初から知っていた。不意打ちが1番の勝ち筋だと。
デビルを召喚される前にマスターであるキシタを仕留めれば・・・、いやそんな事はできない。
(大事な後輩を殺す事が1番やっちゃいけない事だと、ためらっちまったのがいけなかったのかねぇ)
デビルを倒し剥奪できればそれで良い。
そんな甘い考え方でキシタとブレイドのコンビに勝てると思ってしまった自分に嫌気がさす。
ファイヤーは2度と戻って来ず、ただの凡人になってしまった。
〈炎の殺人〉が消滅し、それを見て、アイドルは笑みを浮かべる。
「ウィナーブレイド。いやー自然発火をくらった時はどうなるかと思ったけど、なんとか勝てたね」
アイドルの声にブレイドは応答しない。
「まさか、立ったまま死んでる!?」
「な訳ないだろう。ブレイド、早く本に戻れ。自然発火で喉がやられてるんだろ」
キシタにそう言われ、コクリと頷く。
バックから〈刃の殺人〉を取り出し、ブレイドを回収する。
それに合わせ固有結界を解除し、居酒屋の傍に戻る。
「先輩、俺はあなたを許します。俺を殺させ様としたのは事実です。ですけど。今殺したって意味がないですから」
キシタはそう言い放ち、その場を立ち去った。
次の朝、母が作った朝食を食べるキシタにとんでもないニュースが飛び込んで来た。
なんとカズオが軍隊に射殺されたと言う。
確かにカズオはファイヤーに何人も殺させた。
しかし〈炎の殺人〉は消滅した事で証拠は消えたはず。
(あの時を見られたのか)
おそらくあの夜、召喚の瞬間を巡回中に見られたのだろう。
つまりキシタとブレイドの事も見られた。
これはまずいと思う。
だがニュースはこう報道する。
「一般人を撃ったとして兵士を逮捕しました。この事について軍隊は『兵士は真っ当な判断で罪人を射殺した。逮捕された理由が分からない』と語り、波紋を広げています」
そう言って、キャスターは次の事件の事を報道し始める。
キシタはニュースを見て、この戦いについて改めて思い知らされた。
敵はデビルを持つマスターだけじゃない。アイドルが言った通り、軍隊も関わり始めている。
例え戦いに負け、遺産を相続する権利を剥奪されても、軍隊は容赦なく殺しに来る。
そんな恐怖に怯えながら、同じくデビルフェイスを持つ父の姿を見る。
「お父さん」
「うん?、どうした」
「射殺された人、俺の上司なんだ」
「そうか、惜しい人を亡くしたな」
「良い上司だったよ。別に都合良いとか、そんなんじゃないんだ。本当に良い人だったんだよ。バンダさんは」
「そんな人が軍人に殺されるなんてなぁ」
父は立ち上がりながらそう言って、食器を洗い場に運び、水をかける。
「今日も仕事なんだ。気をつけて行かなきゃな」
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