デビルフェイス

ガトリングレックス

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ダークサイド編

第1話今回のニュースは

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『おはようございます。掘り下げニュースです。昨日○○学校の支援級の悪質なやり方に関して、学長は反論しました』
掘り下げニュース、それはど深夜にやっているニュース番組である。
ヘルプがお気に入りのキャスター、シキガウチノは正直な発言を言ってくれる女性で、彼女が認めた数少ない人間だ。
『この問題は、○○学校の支援級の学生が教室とその近くのエリア以外の場所に行けない、部活が少なすぎる、教師のやり方が支援級にあっていない、いじめに対して無頓着、など様々な問題が発覚し、SNSが炎上、障害者を支援しているタチモノイッペイ議員は怒りをあらわにしました』
ウチノが読み上げ終わると、タチモノイッペイ議員の取材映像が流れる。
『これは酷いよ、障がい者をバカにしてる。支援級としてありえない行為だ。同じ人間なんだから閉じ込める様な事をしちゃいけない。これは差別に他ならない。これで生徒達が人生を狂わせたらどう責任を取るんだろうね』
タチモノイッペイ議員の取材映像からスタジオに映像が戻る。
『一方学校側は、『我々は教室を借りているだけで、生徒が他の場所に行かせると言う事は認められていません。さらに教師の態度に関しても問題はありません』と反論しています。障害者には様々な人がいます、ですが同じ人間なんです。なのになぜこんな事が起きてしまうのでしょうか。専門家によると、障害者の知識がない教師を寄せ集めたり、スペースがないために障害者を押し込める、生徒が問題を起こした事を明るみにすると学校の印象が悪くなるためにもみ消しを行う事が多いそうです。あくまで私の意見ですが、もし支援級の生徒が学校内で事件を起こした際、理由がいじめっ子への復讐だとしましょう。それは確実に学校側の責任だと思います。なぜならそれは学校がそれほどに生徒を追い詰めたと言えるからです。それをもみ消し、自分達の身を守る。生徒を守る者としてやってはいけない行為だと思います。熱く語ってしまいました。申し訳ございません。では次のニュースです』
今語られた○○学校とはヒメとセイギが通う高校。
「ヒメには関係ない話ね、まあウチノの熱弁を聞いてるのは好きだけど」
「私もこのキャスターは好きだぞ。だがこのテレビ局、黒い噂もあるみたいだな」
「あれね、名前、もしくは職業をテレビに流された者達が心臓麻痺で死んでる。デビルの仕業ね。まあ私達には関係ない、軍隊に任せておけば良いのよ」
「だがもしヒグラシ家が標的にされたらどうする?」
「それはないわ、表向きには普通の家族だもの」
「うむ、そうだな。そういえばスパークはどうした。普段なら○イッチをやってる時間だろう」
鈍感なブレイドに、ヘルプはため息を吐く。
「察しなさいよ、ゲーム友達が死んだの、今落ち込みモードなんだから、そう言うのは禁句」
「すまない、知っていながら口を滑らせてしまった」
気まずい空気が流れるリビングで、2人はニュースを見た。

一方その頃スパークはブレイクを救えなかったトラウマから、ブレイクの幻聴が聞こえる様になっていた。
いつもブレイクと一緒にいられる、そう言えば聞こえは良いが、これは一種の障害だ。
病院に連れて行きたいが、デビルであるスパークを行かせるわけには行かない。
コサメが寝ている間にも独り言を度々言っている。
それを責めてしまうとかわいそうなのでなんにも言えなかった。

朝。
今日から夏休み。
ヒメとコサメ、ミエカは自宅待機、ヤクオとキシタは仕事へ向かう。
「夏休みはやっぱりアイスを食べたいよね!」
コサメの言葉に母のミエカがニヤリと笑みを浮かべる。
「じゃあ買いに行きましょ」
「えっ、でもデビルがいるから家にいろってお父さんが」
「ヒメは心配性ねぇ。私達にはすごいガードマンがついているじゃない。ヘルプ、スパーク、ブレイク、お願いね」
スパークの幻聴を理解していたミエカはブレイクの名を言う。
スーパーに向かうため、赤い中型車に乗り込み、ミエカが運転する。
20分ほどで到着し、スーパーの地下駐車場に車を駐車し、外に出て、暑い中を歩き、スーパーに入る。
エアコンの風で一気に冷え、快適になる。
だがそれも束の間。
「バッタの化け物ー!」
女性の悲鳴が聞こえて来た。
「こんなところにもデビル!?」
「これは軍隊に任せましょう。ヘルプとスパーク、ブレイクが戦う必要はない」
「だから言ったじゃん! 家にいようよって!」
3人はスーパーを出て、車に乗り込む。
「私の運がここまで悪いなんて」
「運とは関係ないでしょ。さっさと帰るわよ」
アクセルを踏み込み、車を走らせる。
「行かせるかよぉー!」
イかれた男性の声。
次の瞬間、ミサイルが車に向かって飛んで来る。
「ヘルプお願い!」
「任せて」
ヒメの願いに応え、ヘルプを召喚、ナイフでミサイルを斬る。
車にぶつかる前に爆発し、事なきを得た。
「殺してやる! 行くぜー!」
ミサイルランチャーを投げ捨て、サブマシンガンを構えて、連射する。
銃弾を加速して交わし、ナイフで攻撃を仕掛けるのだった。
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