38 / 51
ダークサイド編
第2話キックアンドパンチ
しおりを挟む
スーパーで暴れ回る2体のデビル。
その姿はバッタを彷彿とさせる姿で、緑色の方は足に、赤色の方は腕に強力なバネが仕込まれている。
「兄貴、人の悲鳴って最高だね」
「そうだろう、ここなら軍隊も警戒していないとマスターの助言だ。さあ弟よ、殺しまくるぞ」
「軍隊はいなくても、オオアタリのデビルはいる」
その声に反応し、2体はそちらを確認する。
「「おっ、お前は!?」」
恐怖で体をガクブルと震わせ、冷や汗をかく。
「俺は有名人だから知っているだろうが、一応自己紹介をしておこう。俺の名はウェポン、武器を暗示する者だ」
「まさかお前がここにいるなんて。クソ、完全に俺達かませ犬じゃないかよ」
「安心しろ弟、こういう時は」
「こういう時は?」
兄は後ろを振り向く。
「全力で逃げろー!」
「分かったぜ兄貴!」
それを見たウェポンは巻きつかせた触手を動かし、店内を荒らしながら敵を殺しにかかる。
だが瞬発力が高く、カスリもしない。
「出口だ。あそこから出ればマスターが待っている。本に入ればこっちのもんだ」
「マスターは心配性だからな、早く帰ってやらないと」
自動ドアを開く。次の瞬間ロケットランチャーの弾が壁に命中、崩れ落ち、自動ドアが封鎖されてしまう。
「逃げると言う選択肢は正解だ、だがお前達は逃げるルートを間違えた。まったく、どうして選択肢は当たっているのに時の運でハズレにも変わってしまうのか」
ウェポンは円卓の騎士であるガウェインが使用したとされる武器、〈ガラディーン〉とハンドガンを構える。
「俺達を見下しやがって」
「良いだろう、そこまで殺したいと思うなら名を言ってやる。俺の名はキック、蹴りを暗示する者だ」
「俺の名はパンチ、殴るを暗示する者だ」
自己紹介が終了したところで、戦闘が開始される。
キックとパンチの得意戦術、それは高い運動神経と瞬発力から繰り出されるジャンプからの連携攻撃。
実の兄弟である2人のコンビはサイレントとスティングのコンビが倒した数7体を凌ぐ、なんと28体のデビルを倒して来た。
しかし、フツウ2人でオオアタリに勝てるのか、そこが問題だ。
パンチとキックはジグザグに交差しながら、ウェポンに襲いかかる。
「バッタが、格ゲーにおいてバッタは戦術の内だが、現実ではどうかな」
ハンドガンの銃口を敵に向けるウェポン。
(狙いが定められない。なんて俊敏な奴らだ)
格ゲーやFPSで鍛えられた反射神経でも目が追いつかない程の動き。
いつの間にか距離を詰められ、ジャンプパンチ、ドロップキックをくらう。
仕込まれたバネが起動し、大きく吹き飛ばされる。
「グァー!?」
〈ガラディーン〉を床に突き立て、勢いを抑え様とする。
「「ウァー!」」
再びジャンプパンチ、ドロップキックをくらい、大きなダメージを負った。
一方その頃、ヘルプは軍隊の兵士、ガルガと戦闘していた。
(こいつ、人間のくせにやる)
狂った笑いを上げ、サブマシンガン〈ノーリロードリザード〉をガルガはヘルプの動きを正確に捉え、連射する。
だが銃弾は彼女のスピードについてこれず、躱されてしまう。
「殺しがいがあるな、お前」
「マスター以外の人間に褒められても嬉しくない」
「まあそのマスターは俺の嫁に殺されるんだがな、ハハハハハ!」
「普通の人間より腐ってる、それでも人を守る者のセリフ?」
「俺達は罪人を粛清する存在・・・」
「マスターは罪人なんかじゃない!」
「お前はそう思えば良い。だが世間はお前達デビルとマスターを害虫扱いだ。害虫は速やかに駆除しなくちゃなぁ」
「違う、違う違う、絶対違う!」
「存分に否定しろ、それでも世間の目は変わらない」
「黙れーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
怒りを剥き出しにした叫びが駐車場に反響する。
「ダ・・・・・」
使い魔の名を叫けぼうとした瞬間、なにかが変形する機械音がした後に、ミサイル発射音が聞こえる。
ヘルプはこの戦いには勝てないと判断。悔しいが、1対2では勝てる訳がないので、ブックエスケープでテレポートする。
〈救いの殺人〉に戻った事と戦いの経歴がヒメの脳に伝達される。
「ヘルプ、分かってるだろうけど、現在進行形でスパークが軍隊の兵士と戦ってる」
『これでもう私達は軍隊に目をつけられた。うーうん、前からかもしれない」
「つまり、すでに証拠を掴んでた。あっ、あの時」
あの時、そう、ソウルに襲われた際、スパークにヘルプを助けに行ってもらったところを見られたのだ。
そしてスパークは軍隊の兵士スリープと戦闘を行っていた。
どちらも幼い姿をしていて、電気使い同士。
違いとしてはスリープは攻撃力が高いがバッテリー残量が無くなると眠ってしまう。
スパークは無限に電気を使えるが、幻聴の影響が多々見受けられた。
その姿はバッタを彷彿とさせる姿で、緑色の方は足に、赤色の方は腕に強力なバネが仕込まれている。
「兄貴、人の悲鳴って最高だね」
「そうだろう、ここなら軍隊も警戒していないとマスターの助言だ。さあ弟よ、殺しまくるぞ」
「軍隊はいなくても、オオアタリのデビルはいる」
その声に反応し、2体はそちらを確認する。
「「おっ、お前は!?」」
恐怖で体をガクブルと震わせ、冷や汗をかく。
「俺は有名人だから知っているだろうが、一応自己紹介をしておこう。俺の名はウェポン、武器を暗示する者だ」
「まさかお前がここにいるなんて。クソ、完全に俺達かませ犬じゃないかよ」
「安心しろ弟、こういう時は」
「こういう時は?」
兄は後ろを振り向く。
「全力で逃げろー!」
「分かったぜ兄貴!」
それを見たウェポンは巻きつかせた触手を動かし、店内を荒らしながら敵を殺しにかかる。
だが瞬発力が高く、カスリもしない。
「出口だ。あそこから出ればマスターが待っている。本に入ればこっちのもんだ」
「マスターは心配性だからな、早く帰ってやらないと」
自動ドアを開く。次の瞬間ロケットランチャーの弾が壁に命中、崩れ落ち、自動ドアが封鎖されてしまう。
「逃げると言う選択肢は正解だ、だがお前達は逃げるルートを間違えた。まったく、どうして選択肢は当たっているのに時の運でハズレにも変わってしまうのか」
ウェポンは円卓の騎士であるガウェインが使用したとされる武器、〈ガラディーン〉とハンドガンを構える。
「俺達を見下しやがって」
「良いだろう、そこまで殺したいと思うなら名を言ってやる。俺の名はキック、蹴りを暗示する者だ」
「俺の名はパンチ、殴るを暗示する者だ」
自己紹介が終了したところで、戦闘が開始される。
キックとパンチの得意戦術、それは高い運動神経と瞬発力から繰り出されるジャンプからの連携攻撃。
実の兄弟である2人のコンビはサイレントとスティングのコンビが倒した数7体を凌ぐ、なんと28体のデビルを倒して来た。
しかし、フツウ2人でオオアタリに勝てるのか、そこが問題だ。
パンチとキックはジグザグに交差しながら、ウェポンに襲いかかる。
「バッタが、格ゲーにおいてバッタは戦術の内だが、現実ではどうかな」
ハンドガンの銃口を敵に向けるウェポン。
(狙いが定められない。なんて俊敏な奴らだ)
格ゲーやFPSで鍛えられた反射神経でも目が追いつかない程の動き。
いつの間にか距離を詰められ、ジャンプパンチ、ドロップキックをくらう。
仕込まれたバネが起動し、大きく吹き飛ばされる。
「グァー!?」
〈ガラディーン〉を床に突き立て、勢いを抑え様とする。
「「ウァー!」」
再びジャンプパンチ、ドロップキックをくらい、大きなダメージを負った。
一方その頃、ヘルプは軍隊の兵士、ガルガと戦闘していた。
(こいつ、人間のくせにやる)
狂った笑いを上げ、サブマシンガン〈ノーリロードリザード〉をガルガはヘルプの動きを正確に捉え、連射する。
だが銃弾は彼女のスピードについてこれず、躱されてしまう。
「殺しがいがあるな、お前」
「マスター以外の人間に褒められても嬉しくない」
「まあそのマスターは俺の嫁に殺されるんだがな、ハハハハハ!」
「普通の人間より腐ってる、それでも人を守る者のセリフ?」
「俺達は罪人を粛清する存在・・・」
「マスターは罪人なんかじゃない!」
「お前はそう思えば良い。だが世間はお前達デビルとマスターを害虫扱いだ。害虫は速やかに駆除しなくちゃなぁ」
「違う、違う違う、絶対違う!」
「存分に否定しろ、それでも世間の目は変わらない」
「黙れーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
怒りを剥き出しにした叫びが駐車場に反響する。
「ダ・・・・・」
使い魔の名を叫けぼうとした瞬間、なにかが変形する機械音がした後に、ミサイル発射音が聞こえる。
ヘルプはこの戦いには勝てないと判断。悔しいが、1対2では勝てる訳がないので、ブックエスケープでテレポートする。
〈救いの殺人〉に戻った事と戦いの経歴がヒメの脳に伝達される。
「ヘルプ、分かってるだろうけど、現在進行形でスパークが軍隊の兵士と戦ってる」
『これでもう私達は軍隊に目をつけられた。うーうん、前からかもしれない」
「つまり、すでに証拠を掴んでた。あっ、あの時」
あの時、そう、ソウルに襲われた際、スパークにヘルプを助けに行ってもらったところを見られたのだ。
そしてスパークは軍隊の兵士スリープと戦闘を行っていた。
どちらも幼い姿をしていて、電気使い同士。
違いとしてはスリープは攻撃力が高いがバッテリー残量が無くなると眠ってしまう。
スパークは無限に電気を使えるが、幻聴の影響が多々見受けられた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
<第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。応援ありがとうございました!>
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる