デビルフェイス

ガトリングレックス

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ダークサイド編

第2話キックアンドパンチ

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スーパーで暴れ回る2体のデビル。
その姿はバッタを彷彿とさせる姿で、緑色の方は足に、赤色の方は腕に強力なバネが仕込まれている。
「兄貴、人の悲鳴って最高だね」
「そうだろう、ここなら軍隊も警戒していないとマスターの助言だ。さあ弟よ、殺しまくるぞ」
「軍隊はいなくても、オオアタリのデビルはいる」
その声に反応し、2体はそちらを確認する。
「「おっ、お前は!?」」
恐怖で体をガクブルと震わせ、冷や汗をかく。
「俺は有名人だから知っているだろうが、一応自己紹介をしておこう。俺の名はウェポン、武器を暗示する者だ」
「まさかお前がここにいるなんて。クソ、完全に俺達かませ犬じゃないかよ」
「安心しろ弟、こういう時は」
「こういう時は?」
兄は後ろを振り向く。
「全力で逃げろー!」
「分かったぜ兄貴!」
それを見たウェポンは巻きつかせた触手を動かし、店内を荒らしながら敵を殺しにかかる。
だが瞬発力が高く、カスリもしない。
「出口だ。あそこから出ればマスターが待っている。本に入ればこっちのもんだ」
「マスターは心配性だからな、早く帰ってやらないと」
自動ドアを開く。次の瞬間ロケットランチャーの弾が壁に命中、崩れ落ち、自動ドアが封鎖されてしまう。
「逃げると言う選択肢は正解だ、だがお前達は逃げるルートを間違えた。まったく、どうして選択肢は当たっているのに時の運でハズレにも変わってしまうのか」
ウェポンは円卓の騎士であるガウェインが使用したとされる武器、〈ガラディーン〉とハンドガンを構える。
「俺達を見下しやがって」
「良いだろう、そこまで殺したいと思うなら名を言ってやる。俺の名はキック、蹴りを暗示する者だ」
「俺の名はパンチ、殴るを暗示する者だ」
自己紹介が終了したところで、戦闘が開始される。
キックとパンチの得意戦術、それは高い運動神経と瞬発力から繰り出されるジャンプからの連携攻撃。
実の兄弟である2人のコンビはサイレントとスティングのコンビが倒した数7体を凌ぐ、なんと28体のデビルを倒して来た。
しかし、フツウ2人でオオアタリに勝てるのか、そこが問題だ。
パンチとキックはジグザグに交差しながら、ウェポンに襲いかかる。
「バッタが、格ゲーにおいてバッタは戦術の内だが、現実ではどうかな」
ハンドガンの銃口を敵に向けるウェポン。
(狙いが定められない。なんて俊敏な奴らだ)
格ゲーやFPSで鍛えられた反射神経でも目が追いつかない程の動き。
いつの間にか距離を詰められ、ジャンプパンチ、ドロップキックをくらう。
仕込まれたバネが起動し、大きく吹き飛ばされる。
「グァー!?」
〈ガラディーン〉を床に突き立て、勢いを抑え様とする。
「「ウァー!」」
再びジャンプパンチ、ドロップキックをくらい、大きなダメージを負った。

一方その頃、ヘルプは軍隊の兵士、ガルガと戦闘していた。
(こいつ、人間のくせにやる)
狂った笑いを上げ、サブマシンガン〈ノーリロードリザード〉をガルガはヘルプの動きを正確に捉え、連射する。
だが銃弾は彼女のスピードについてこれず、躱されてしまう。
「殺しがいがあるな、お前」
「マスター以外の人間に褒められても嬉しくない」
「まあそのマスターは俺の嫁に殺されるんだがな、ハハハハハ!」
「普通の人間より腐ってる、それでも人を守る者のセリフ?」
「俺達は罪人を粛清する存在・・・」
「マスターは罪人なんかじゃない!」
「お前はそう思えば良い。だが世間はお前達デビルとマスターを害虫扱いだ。害虫は速やかに駆除しなくちゃなぁ」
「違う、違う違う、絶対違う!」
「存分に否定しろ、それでも世間の目は変わらない」
「黙れーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
怒りを剥き出しにした叫びが駐車場に反響する。
「ダ・・・・・」
使い魔の名を叫けぼうとした瞬間、なにかが変形する機械音がした後に、ミサイル発射音が聞こえる。
ヘルプはこの戦いには勝てないと判断。悔しいが、1対2では勝てる訳がないので、ブックエスケープでテレポートする。
〈救いの殺人〉に戻った事と戦いの経歴がヒメの脳に伝達される。
「ヘルプ、分かってるだろうけど、現在進行形でスパークが軍隊の兵士と戦ってる」
『これでもう私達は軍隊に目をつけられた。うーうん、前からかもしれない」
「つまり、すでに証拠を掴んでた。あっ、あの時」
あの時、そう、ソウルに襲われた際、スパークにヘルプを助けに行ってもらったところを見られたのだ。
そしてスパークは軍隊の兵士スリープと戦闘を行っていた。
どちらも幼い姿をしていて、電気使い同士。
違いとしてはスリープは攻撃力が高いがバッテリー残量が無くなると眠ってしまう。
スパークは無限に電気を使えるが、幻聴の影響が多々見受けられた。
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